

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 年収1000万円でも生活が苦しいのはなぜ?主な理由5つ
- 税金・社会保険料の負担が大きく手取りが減るため
- 公的手当や給付金が減額・対象外になる場合があるため
- 住宅ローンや家賃が家計を圧迫しているため
- 子どもの教育費が家計を圧迫しているため
- 車やブランド品などの見栄消費が多い
- 年収1000万円こそ家計の見直しが必要!プロと一緒に家計の最適化をしよう
- 見栄消費をやめて年収1000万円の生活を最適化する家計の見直しポイント4つ
- 現状の収支を把握して、無駄な支出を削減する
- ライフプランの作成と貯蓄プランを設定する
- 貯蓄と資産運用のバランスを考える
- ふるさと納税を最大限活用する
- マネーキャリアの無料FP相談で効率的に家計の見直しをしよう
- 【実際どう?】年収1000万円以上の家庭にアンケート調査を実施
- どの支出項目が最も家計を圧迫していますか?またその月額平均は?
- 家計にゆとりを持たせるために実践していることは何ですか?
- 【まとめ】年収1000万円で生活が苦しい世帯は今すぐ家計の見直しをしよう
年収1000万円でも生活が苦しいのはなぜ?主な理由5つ
年収1000万円というと高収入のように思えますが、税金を引くと手取りはある程度少なくなります。そんな中で、以下のような理由で苦しいと思う人がいます。
- 税金・社会保険料の負担が大きく手取りが減るため
- 公的手当や給付金が減額・対象外になる場合があるため
- 住宅ローンや家賃が家計を圧迫しているため
- 子どもの教育費が家計を圧迫しているため
- 車やブランド品などの見栄消費が多い
税金・社会保険料の負担が大きく手取りが減るため
年間1000万円だと、税金や社会保険料などを引いたときの月間の手取りと年間の手取りはいかのようになります。
- 月間の手取り:約60万円
- 年間の手取り:約720万円
年収1000万円だからといって、その12分の1を手取りとしてもらえるわけではありません。年収1000万円と900万円では、手取りや税金、社会保険料はどれぐらい違うのか、表にして見てみましょう。ここでは、ボーナスや配偶者はなしという過程にします。
年収 | 1000万円 | 900万円 |
---|---|---|
月収 | 約83万円 | 約75万円 |
住民税 | 約63万円 | 約53万円 |
所得税 | 約81万円 | 約62万円 |
社会保険料 | 約57万円 | 約52万円 |
手取り(月額) | 約60万円 | 約54万円 |
公的手当や給付金が減額・対象外になる場合があるため
公的手当や給付金は、一定の収入を超えると減額になったり、利用できなくなったりします。減額や対象外になるのは以下の手当や給付金です。
- 児童手当:月5000円に減額
- 高校無償化が対象外
- 医療費助成の子ども医療費の負担増または対象外
- 非課税樹民世帯向け給付金の対象外
ちなみに、国民健康保険や介護保険料が高くなる場合や、自治体によっては保育料が最高額を支払うこととなります。公的手当や給付金の支援額が減るため、年収1000万円だと生活苦しいと感じる場合もあります。
住宅ローンや家賃が家計を圧迫しているため
住宅ローンや家賃は毎月発生する固定費の1つです。たとえ1000万円の年収があったとしても、それに見合わないローンや家賃だと、家計を圧迫し生活が苦しくなります。特に購入住宅エリアや、都心部のマンションなどだとローンや家賃が高くなりやすいので、家計に占める割合が増えて、毎月の支出を増やします。
毎月支払うローンの返済費や家賃は安いほうが家計を圧迫しませんが、中には見栄で高いローンや家賃を払っているという人もいるでしょう。
子どもの教育費が家計を圧迫しているため
子どもが生まれれば、幼稚園や保育園、義務教育である小学校と中学校の学費はかかります。また、高校や大学にいくならば、さらに多くの学費が必要です。高校までの場合、公立だと300万円程度、市立だと費用は1000万円以上というデータも。大学も私立よりも公立の方が安いですが、少なくとも数百万円のお金が必要となります。
また、塾や習い事を行うならば、それらの費用も用意しないといけないでしょう。さらに、子どもが2人や3人だと、一人っ子のときの2倍や3倍のお金が必要となります。多額の費用が発生する教育費は、家計を圧迫します。
車やブランド品などの見栄消費が多い
年収1000万円以上だと、ある程度収入があるので、使えるお金がたくさんあります。お金を車やブランド品に使う人もいます。車やブランド品にお金を使えば、生活費として使えるお金が減るので家計を圧迫するでしょう。
また、周囲の人が持っているから自分も持ちたい、対抗意識で自分も持つという場合もあります。ステータスの一部として、ブランド品や外車を購入する人もいるでしょう。
車やブランド品以外では、外食も家計を圧迫しやすい出費の1つです。外食が好きでよく外に食べに行く、付き合いでの外食が多い、デリバリーをよく頼むという人も、食費がかさみ家計を圧迫します。
年収1000万円こそ家計の見直しが必要!プロと一緒に家計の最適化をしよう

年収1000万円というと大金を得ているように思えますが、実際の手取りを見ると、思ったよりも自分に使えるお金は少ないです。それは、年収が増えれば増えるほど、税金や保険料が高くなるので、手取りが減るためです。
生活を楽にしたいならば、一度家計を見直してみましょう。出費の中でも、固定費や外食費用は削除しやすい項目です。そんな費用を減らせば、支出が減るので家計が楽になり、生活に余裕が生まれます。

見栄消費をやめて年収1000万円の生活を最適化する家計の見直しポイント4つ

年収1000万円で生活苦しいときに、家計を見直すときには以下のポイントを考慮しましょう。
- 現状の収支を把握して、無駄な支出を削減する
- ライフプランの作成と貯蓄プランを設定する
- 貯蓄と資産運用のバランスを考える
- ふるさと納税を最大限活用する
現状の収支を把握して、無駄な支出を削減する
家計を見直すにしても、現在の収入と支出がわからなければ、どの部分で使いすぎているのか、どの支出を減らせば家計の負担が減るのかというのが把握できません。そこで、最初に現在の収支を把握しましょう。
収支は実際に数値にして割り出します。それには家計簿をつけるのが良いです。いくつもの家計簿アプリがあるので、使いやすそうなアプリを利用してください。
収支を把握した後は、外食費はいくらまでにするか、固定費で減らせる部分はないのかと見ていきます。以下の固定費は減らしやすいです。
- 家賃
- 光熱費
- 通信費
- 保険料
- サブスクリプション費用
安い家賃の家に引っ越せないか、格安スマホにできないか、保険を安くできないかなどを考えてみましょう。
ライフプランの作成と貯蓄プランを設定する
ライフプランや貯蓄プランを計画すれば、どのようにお金を確保するか見えてきて、計画的にお金を使えます。
最初に将来のライフプランを時系列順に整理しましょう。結婚・出産・住宅ローン・老後などを時系列にしていきます。その後にライフプランごとに、必要なお金の金額を見積もります。出産費用50万円、教育資金ひとりにつき1000万円などです。
貯蓄と資産運用のバランスを考える
貯蓄だけではライフイベントで必要となるお金を貯めるのは難しいので、資産運用も取り入れていきましょう。資産運用を行ったことがない人ならば、つみたてNISAやiDeCoがおすすめです。初心者でも取り組みやすくリスクが少ないです。
つみたてNISAはいつでも引き出すことができ、iDeCoは60歳になると引き出せます。どちらも投資運用益は非課税で税金が発生しません。
また、ある程度リスクを取れる人や、資金に余裕がある人ならば、株式投資や投資信託などで資産運用すると良いでしょう。投資先を増やせばリスク分散となり、資金が一気に全額失うのを防げます。
ふるさと納税を最大限活用する
年収1000万円以上あると、税金が高くなるので、節税できれば家計への負担を減らせます。節税対策として使える方法の1つがふるさと納税です。納税と名前がついていますが、寄付に当たります。ふるさと納税で寄付した2000円以上の金額は、すべて控除対象です。そのため、返戻金が2000円以上のふるさと納税を行えば、税金が安くなります。
ふるさと納税の控除対象には所得制限がないので、年収1000万円以上でも控除を利用できます。どんなふるさと納税の返礼品があるかは、扱っているサイトを見てみると良いでしょう。
マネーキャリアの無料FP相談で効率的に家計の見直しをしよう

年収が増えれば増えるほど、税金や保険料の金額が高くなるので、年収に占める手取りに額が少なくなります。年収1000万円で生活苦しいと感じているならば、今すぐ家計を見直してみましょう。
最初に収支を具体的な金額で割り出し、数値で見えるようにします。その後、使いすぎている部分はないのか、減らせる支出はないのかを調べます。固定費は支出の中で減らしやすい部分であるため、出費を少なくできる固定費がないか確認すると良いでしょう。
【実際どう?】年収1000万円以上の家庭にアンケート調査を実施
年収1000万円以上の家庭とは、どのような生活を送っているのでしょうか。多くの方が気になる内容について、当編集部がアンケート調査を実施いたしました。
ここからは、以下の調査結果について解説していきます。
- どの支出項目が最も家計を圧迫していますか?またその月額平均は?
- 家計にゆとりを持たせるために実践していることは何ですか?
どの支出項目が最も家計を圧迫していますか?またその月額平均は?
家計にゆとりを持たせるために実践していることは何ですか?
【まとめ】年収1000万円で生活が苦しい世帯は今すぐ家計の見直しをしよう

年収1000万円だと、税金や保険料が高くなり、受けられる公的支援が減るため、家計が苦しくなりやすいです。趣味や嗜好品にお金をかける、または教育費やローンでの出費が多いので生活苦しいという場合もあるでしょう。
生活が苦しいならば、お金について詳しいFPに相談してみましょう。ライフプランニングや家計の見直し、投資運用、ローンなどについて熟知しています。家計の見直しでも具体的なアドバイスがもらえるでしょう。
マネーキャリアもFPの1つであり、無料で相談できる窓口です。相談員全員がFPの資格を持っているので、お金についてならば、安心して相談できるでしょう。
