

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
- 固定金利はやめたほうがいいと言われる3つの理由・デメリット
- 当初の金利が「変動金利より高い」傾向があるから
- 市場金利が低下しても自分のローンの金利は下がらないから
- 全額繰り上げ返済時に手数料や違約金がかかる場合があるから
- 固定金利か変動金利かで迷ったら無料FP相談を活用しよう!
- 固定金利はやめたほうがいい人の特徴
- 家計に余裕があり金利上昇リスクの許容度が高い人
- 住宅ローン完済までの総支払額を少しでも減らしたい人
- 市場の金利動向などを継続的にチェックできる人
- あなたにぴったりの方法は?FPと一緒に最適な返済プランを見つけよう
- 固定金利を選ぶ際に注意すべきポイント
- 変動金利の場合と比較した総支払額シミュレーションをおこなう
- 繰り上げ返済手数料や借り換えに制限があるかを確認する
- 固定期間選択型の場合はライフイベントに合わせて最適な期間を選ぶ
- 【まとめ】固定金利を検討する際はライフプランとの兼ね合いも考慮しよう
固定金利はやめたほうがいいと言われる3つの理由・デメリット

住宅ローンの金利タイプを選ぶ際、「固定金利は安心」と言われる一方で、「やめたほうがいい」という声も少なくありません。実際に固定金利にはメリットだけでなく、選ぶ前に知っておきたいデメリットも存在します。
将来の後悔を避けるためには、その理由をしっかり理解しておくことが大切です。 ここでは、固定金利をやめたほうがいいと言われる代表的な理由を、以下の3つの視点から解説します。
- 当初の金利が「変動金利より高い」傾向があるから
- 市場金利が低下しても自分のローンの金利は下がらないから
- 全額繰り上げ返済時に手数料や違約金がかかる場合があるから
固定金利の仕組みを正しく理解し、自分にとって本当に合った住宅ローンを選ぶための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
当初の金利が「変動金利より高い」傾向があるから
固定金利型の住宅ローンは、返済期間を通じて金利が一定に保たれる安心感が魅力ですが、その代償として、借入当初の金利が変動金利型よりも高めに設定されている傾向があります。
特に現在のような低金利環境が続く場合、変動金利のまま推移すれば、結果的に支払う総利息が固定金利よりも少なく済む可能性があり、固定金利を選ぶと割高なローンとなってしまうこともあります。この金利差は、長期的に見ると家計に大きな差を生むため注意が必要です。
市場金利が低下しても自分のローンの金利は下がらないから
固定金利型の住宅ローンでは、借入時の金利が契約期間中ずっと適用されます。そのため、借り入れ後に市場金利が大きく下がっても、自分のローン金利は変わらず高いままです。
一方で、変動金利型であれば市場の動きに応じて金利が下がり、返済負担が軽くなる可能性もあります。ただし「固定金利期間選択型」を選んでいる場合は、固定期間終了後に再度金利タイプを選び直すことができ、柔軟な対応も可能です。
全額繰り上げ返済時に手数料や違約金がかかる場合があるから
固定金利型の住宅ローンでは、契約時に取り決めた期間中の金利と返済額が確定しているため、金融機関はその分の利息収入を見込んでいます。
そのため、全額繰り上げ返済を行うと、予定されていた利息収入が得られなくなることから、手数料や違約金が発生するケースがあります。
例えば、auじぶん銀行の住宅ローン(全期間固定型)では、全額繰り上げ返済を行う場合、返済の内容によっては違約金が発生する場合があります。
固定金利か変動金利かで迷ったら無料FP相談を活用しよう!


固定金利はやめたほうがいい人の特徴

住宅ローンの金利タイプを選ぶ際、「固定金利」は返済額が一定で安心感がある一方で、すべての人にとって最適な選択とは限りません。
実は、ライフスタイルや家計状況、金利に対する考え方によっては、固定金利よりも変動金利のほうが向いているケースもあります。
ここでは、固定金利をやめたほうがいいと考えられる人の特徴を、以下の3つの視点からご紹介します。
- 家計に余裕があり金利上昇リスクの許容度が高い人
- 住宅ローン完済までの総支払額を少しでも減らしたい人
- 市場の金利動向などを継続的にチェックできる人
自分の性格や家計状況に合った金利タイプを選ぶことで、より納得のいく住宅ローン選びができるはずです。
家計に余裕があり金利上昇リスクの許容度が高い人
固定金利は金利の変動に左右されない安心感が魅力ですが、その分金利が高めに設定されるため、コスト面で不利になることもあるので注意が必要です。
現在の家計に余裕があり、将来的に収入増も見込める人であれば、多少の金利上昇があっても生活への影響は少なく、変動金利を選ぶことで総返済額を抑えられる可能性があります。
金利上昇リスクを受け入れられるかどうかが、固定金利を選ぶかの重要な判断材料になります。
住宅ローン完済までの総支払額を少しでも減らしたい人
住宅ローンの支払総額をできるだけ抑えたいと考えている方には、変動金利の方が適している場合がありますので、固定金利はやめたほうがいいかもしれません。
変動金利は金利が低く設定される傾向があるため、金利が急激に上昇しない限り、総返済額は固定金利よりも少なく済む可能性が高いのです。
もちろん金利上昇のリスクは伴いますが、支払いのトータルコストを重視する人にとっては、変動金利の魅力は大きいでしょう。
市場の金利動向などを継続的にチェックできる人
変動金利型の住宅ローンは、金利が低く抑えられる反面、将来の金利上昇リスクへの備えが必要です。
そのため、経済情勢や金融政策など、市場の金利動向をこまめにチェックし、金利が上がり始めた兆しがあれば繰り上げ返済や借り換えを検討できるような行動力と情報収集力が求められます。
そうした「自分でローンを管理する意識」が高い人にとっては、変動金利はより柔軟でコストパフォーマンスの良い選択肢になり得ます。
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固定金利を選ぶ際に注意すべきポイント

住宅ローンの金利タイプとして人気のある「固定金利」。返済額が一定で家計管理がしやすいというメリットがありますが、契約前にしっかりと確認しておくべきポイントもいくつか存在します。
特に、変動金利との違いや将来のライフプランとの整合性を見極めることが重要です。 こここからは、固定金利を選ぶ際に押さえておきたい注意点を、以下の3つの観点から解説します。
- 変動金利の場合と比較した総支払額シミュレーションをおこなう
- 繰り上げ返済手数料や借り換えに制限があるかを確認する
- 固定期間選択型の場合はライフイベントに合わせて最適な期間を選ぶ
固定金利の安心感を最大限に活かすためにも、事前の情報収集とシミュレーションがカギとなります。
変動金利の場合と比較した総支払額シミュレーションをおこなう
固定金利を選ぶ際には、安心感だけで決めず、変動金利と比較した総支払額のシミュレーションを必ず行いましょう。
特に金利が今後どう動くか不確実な中では、複数のシナリオを想定したシミュレーションが重要です。
たとえば、金利が一定、ゆるやかに上昇、急激に上昇といった複数のパターンで、変動金利の総支払額と固定金利のそれを比べることで、どの程度の差が生まれるのか、どちらが自分にとって有利かを把握できます。数字に基づいた判断が後悔のない選択につながります。
繰り上げ返済手数料や借り換えに制限があるかを確認する
固定金利型の住宅ローンは、契約時の条件が長期間変わらないという安心感がある反面、途中での柔軟な対応がしづらいというデメリットもあります。
たとえば、繰り上げ返済時に手数料や違約金がかかる場合があり、金融機関によって金額や条件が異なります。また、固定金利期間中は原則として変動金利への変更ができず、借り換えにも制限があるケースが多いため、金利が下がった際の対応が難しくなります。
事前に各金融機関の条件をしっかり確認しておくことが重要です。
固定期間選択型の場合はライフイベントに合わせて最適な期間を選ぶ
固定期間選択型の住宅ローンは、最初の数年間を固定金利で利用し、その後は変動金利または再度固定金利に変更する選択肢があります。
このため、ライフイベントに合わせて最適な固定期間を選ぶことが重要です。例えば、子どもが大学に進学する時期や転職を予定している場合、返済負担が大きくなる前に金利の見直しを行うことで、将来的な負担を軽減できます。
しかし、期間終了後に変動金利に切り替わると、金利上昇リスクが伴うため、金利動向をよく確認し、柔軟に対応できるようにしておくことが大切です。
【まとめ】固定金利を検討する際はライフプランとの兼ね合いも考慮しよう

固定金利はやめたほうがいいと言われる3つの理由とはなんなのか、注意すべきポイントはどういう点かについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
固定金利型の住宅ローンは、返済額が一定であるため、家計の見通しを立てやすく、教育費や子どもの進学など、ライフイベントのピークに計画的に備えることができます。
特に安定した返済を望む家庭にとっては安心感があります。しかし、借り換えが難しいことや金利の変動に柔軟に対応しづらい点もデメリットです。
そのため、将来的な金利動向やライフプランをしっかり見据えて、適切な家計管理・資金計画を立てることが重要です。
これから住宅ローンを選ぶ際には、マネーキャリアのFPに相談すれば、あなたのライフステージにぴったりの返済プランが見つかりますよ!
