

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- iDeCoはデメリットしかない?知恵袋でよくある不満を紹介
- よくある不満① 60歳まで引き出せない
- よくある不満② 手数料が高い
- よくある不満③ 買いたい金融商品がない
- iDeCoを始めるかどうかで迷ったら、無料FP相談を活用しよう!
- iDeCoは本当にデメリットしかない?誤解されやすいポイントを解説
- 「60歳まで引き出せない」=貯蓄が苦手な人にとってはメリット
- 「手数料がかかるから損」=節税メリットとのバランスで考える
- 「買いたい金融商品がない」=最初の金融機関選びの重要性
- 【実際どうだった?】iDeCoの利用者の体験談
- iDeCoに加入する前、どんな不安や迷いがありましたか?
- 実際にiDeCoを使ってみて、不満に感じたことがあれば教えてください
- iDeCoを始めて良かったと思う点があれば教えてください
- 総合的にiDeCoはメリットとデメリットどちらが大きいと思いますか?
- 【まとめ】iDeCoはデメリットを正しく理解して賢く活用しよう
iDeCoはデメリットしかない?知恵袋でよくある不満を紹介

iDeCoに関する疑問やデメリットはネット上にたくさん掲載されています。ここでは、多くの方が利用している「Yahoo!知恵袋」でよく質問に上がっている3つの不満について紹介します。
- 60歳まで引き出せない
- 手数料が高い
- 買いたい金融商品がない
よくある不満① 60歳まで引き出せない
iDeCoに関する不満でよく聞かれるのが「60歳になるまで引き出せない」点です。「Yahoo!知恵袋」でも、以下のような質問がよく見受けられます。
「イデコってデメリットのほうが大きい気がします。 60歳までに利益をもらえない。 60歳になった時、年金制度が破綻していても、イデコは関係ありませんか?※」
近年は社会情勢の変化が激しく、短期間で長年続いてきたシステムが変化するケースも珍しくありません。そのため「20~30代からiDeCoをはじめたが40~50代になって予期せぬ制度変更があり、結果的に損をしてしまった」となるのを恐れている方もいるでしょう。
よくある不満② 手数料が高い
iDeCoは、加入する際に2,829円の手数料がかかります。iDeCoの公式サイトにも目立つ場所に手数料についての言及がないため、手数料が発生するのを知らない方もいるでしょう。
Yahoo!知恵袋でも「DeCoなんですが、毎月5000円の拠出金なのに手数料高過ぎませんか?※」といった質問が投稿されています。なお、2,829円の手数料がかかるのは加入時のみです。
ただし、その後も運用をしている限り毎回手数料が発生します。手数料の額は金融機関によって異なるので、加入する前に金融機関同士を比較検討するのがおすすめです。
よくある不満③ 買いたい金融商品がない
iDeCoを始めるかどうかで迷ったら、無料FP相談を活用しよう!

iDeCoは、年金の不足分を補う有効な方法のひとつです。うまく活用すれば貯蓄よりも効果的に老後の資産を構築できるでしょう。しかし、すべての方におすすめの方法ではありません。
老後の資産構築方法にはiDeCo以外にも「個人年金保険」「積み立て投資」「NISAの活用」など複数の方法があります。iDeCoを始めるかどうか迷っている方は、無料でFPに相談できる窓口を利用してアドバイスをもらってみるのがおすすめです。
iDeCoは「節税」という大きなメリットがありますが、他の資産構築方法にもそれぞれメリットがあります。また、iDeCoは原則として60歳まで引き出せません。「老後の資金も貯めたいが、それ以外の目的にもまとまったお金を使いたい」等の希望にも適切なアドバイスをもらえるでしょう。

iDeCoは本当にデメリットしかない?誤解されやすいポイントを解説

デメリットは、見方を変えるとメリットにもなります。ここでは「iDeCoの誤解されやすいポイント」として、以下の3点を紹介します。
- 「60歳まで引き出せない」=貯蓄が苦手な人にとってはメリット
- 「手数料がかかるから損」=節税メリットとのバランスで考える
- 「買いたい金融商品がない」=最初の金融機関選びの重要性
「60歳まで引き出せない」=貯蓄が苦手な人にとってはメリット
iDeCoは原則として60歳まで引き出せません。しかし、見方を変えれば60歳まで毎月一定額を強制的に貯蓄できるシステムとも考えられます。貯金が苦手な方にとっては、引き出せずに積み立てる一方の商品はかえってメリットが大きいかもしれません。
また、節税しつつ老後の資金以外のお金も貯めたい場合は、NISAや積み立てNISAと併用する方法もあります。特に、一般NISAは運用資産をいつでも売却し、現金化できるのが強みです。月3万円を資産構築に回せるなら、iDeCoに1万円、一般NISAに2万円と分配して運用する方法も検討しましょう。
なお、iDeCoは家計の状況等で拠出金を減らしたり一時的に休止で来たりします。休止したい場合は「加入者資格喪失届」を運用している金融機関に提出しましょう。
「手数料がかかるから損」=節税メリットとのバランスで考える
iDeCoには、加入時・運営時・他制度からの移動時・受取時にそれぞれ手数料がかかります。加入時の手数料はどの金融機関でも変わりませんが、運用時の手数料は金融機関によって異なります。おおよその相場は以下のとおりです。
加入時 | 2,829円 |
---|---|
運用時(掛金拠出者) | 171円~589円 |
運用時(運用指図者) | 66円~460円 |
他制度からの移動時 | 4,400円 |
受取時 | 385〜440円 |
表を見ると、運用時の手数料が月々400円以上の差があることがわかります。運用時の手数料が最安値のところでは、1年で掛金拠出者なら171円×12=2,052円、運用指図者の場合は、66円×12=790円です。
しかし、その一方で「掛金全額所得控除」と「運用益非課税」という2つのメリットがあります。手数料が生じても控除と非課税で相殺できるでしょう。
「買いたい金融商品がない」=最初の金融機関選びの重要性
iDeCoに活用できる運用商品は「運営管理機関」と呼ばれる証券会社や銀行によって異なります。iDeCoに加入する前にすでに運用したい商品が決まっている場合は、その商品を扱っている金融機関を選びましょう。
なお、運用にかかる費用は積み立てをする場合が160円~589円/月、積み立てをしない場合は55円~429円/月です。この点も注目してください。
また、金融機関はそれぞれ自社を利用する強みを公式サイトでアピールしています。複数の金融機関を比較すれば、強みだけでなく他と比べて今一つのところも見えてくるでしょう。
iDeCoはどこを選んでも同じではありません。ある程度の時間をかけて金融機関を選んでください。
【実際どうだった?】iDeCoの利用者の体験談
- iDeCoに加入する前、どんな不安や迷いがありましたか?
- 実際にiDeCoを使ってみて、不満に感じたことがあれば教えてください
- iDeCoを始めて良かったと思う点があれば教えてください
- 総合的にiDeCoはメリットとデメリットどちらが大きいと思いますか?
iDeCoに加入する前、どんな不安や迷いがありましたか?
iDeCoに加入する前の不安としては、第一に「お金を引き出せないこと」が挙げられました。iDeCoは10年以上加入して年金を積み立てていくタイプの商品です。10年たてば、ライフスタイルも変わり、まとまったお金が必要になる可能性もあるでしょう。
いざというときにお金が引き出せなければ、積み立ての意味がないと思う方もいるかもしれません。
実際にiDeCoを使ってみて、不満に感じたことがあれば教えてください
iDeCoを始めて良かったと思う点があれば教えてください
よかった点としては「節税効果」が最も多く、次いで老後資金や将来への安心感が20.7%という結果でした。
実際のアンケートの詳細を見ていきましょう。

40代女性
自分では貯金が出なかったので助かりました

50代男性
節税効果が高い点が満足しています
運用益が非課税で、掛け金の節税効果が高い点に魅力を感じています。投資で利益を得ても、所得税を引かれれば純粋な利益はわずかです。運用に手数料はかかりますが、それを差し引いても高い節税効果が得られています。

40代男性
時間をかけて老後に備えられる商品でした
誰にでも必ず来る老後に必要な資金を時間をかけて備えられる点がメリットだと思っています。少額でも長期間資金を積み立てていけば、まとまった額になります。所得税も減税できるので、節税効果が高いのもメリットだと思いました。あと20年ほどが頑張ります。
総合的にiDeCoはメリットとデメリットどちらが大きいと思いますか?

メリット・デメリットを比較した場合「メリットが大きい」「どちらかといえばメリットが大きい」と答えた方が全体の9割を超えました。
しかし、デメリットが大きいと答えた方も1割程度あり、満足していない方も一定数いるようです。
【まとめ】iDeCoはデメリットを正しく理解して賢く活用しよう

iDeCoはメリットだけでなくデメリットもあり、万人に向いている投資方法ではありません。だからこそ、加入前に特徴や自分に向いているかどうかを確認しておきましょう。
マネーキャリアに相談すれば、自分にiDeCoの利用があっているかどうかだけでなく、効率的かつ家計に負担がないような掛け金の額等のアドバイスももらえます。
また、iDeCoは金融機関によって扱っている商品や手数料が異なります。「給与振り込みに使っているから」等の理由で決めず、複数の金融機関を比較して手数料で損をしないようなところを選びましょう。
マネーキャリアは、何度相談しても無料なので、気軽に活用してください。

自分ではなかなか貯金する習慣ができなかったので、iDeCoを利用して半ば強制的に老後の資金を積み立てられるiDeCoは利用してよかったと思います。損失が出るリスクもありますが、自分で解約して使ってしまうよりは、と考えています。