住宅ローン4000万円・35年返済の月々返済額や総額はいくら?後悔しないための注意点のサムネイル画像
・4000万円の住宅ローンを35年返済で組んだら月々の返済額はいくらになるだろうか?
・自分の収入でも無理なく返していけるのだろうか?

このような疑問や悩みをお持ちではありませんか?

多額のローンを組んだときは、先に毎月の返済額や返済の総額を知ると、自分の収入でも無理なく返せるかわかります。

この記事では、月々の返済額をシミュレーションに基づいて解説します。また、後悔しないための注意点も紹介しているので、4,000万円の住宅ローンを検討している人は参考にしてください。
井村FP
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4000万円という多額を借りる住宅ローンの不安は、FPに相談しましょう。マネーキャリアはFPに相談できる窓口であり、住宅ローンの相談を行えます。オンラインで手軽に相談が可能です。

返済のシミュレーションをして、具体的な月々の返済額や支払総額がわかるので、その金額を見て無理なく返せるか判断できるでしょう。自分の収入、そして将来発生する可能性のある怪我や事故を加味して、より現実的にシミュレーションしてくれます。

この記事の監修者「井村 那奈」

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次

住宅ローン4000万円・35年返済の月々返済額や総額をシミュレーション

ここでは、月々返済額や総額をシミュレーションします。金利タイプは変動金利と固定金利の2つに分けて結果を示します。

シミュレーションの金額を見て、無理なく月々返済できるか参考にしてください。

変動金利で借りた場合

変動金利で借りた場合のシミュレーションを見てみましょう。


条件は以下の通りです。

  • 借入金額:4,000万円
  • 返済期間:35年
  • 返済方式:元利均等返済
  • ボーナス・頭金:なし


次からは、金利が変動した期間ごとにシミュレーションを行い、その結果を紹介します。

返済期間0~4年目5~9年目
(1回目の金利上昇)
10~14年目
(2回目の金利上昇)
15~19年目
(3回目の金利上昇)
20~24年目
(4回目の金利上昇)
25~35年
(5回目の金利上昇)
金利0.9%1.4%2.0%2.5%3.0%3.5%
総返済額46,644,881円49,775,697円52,575,549円54,184,286円55,165,507円55,652,196円
合計利息6,644,881円9,775,697円12,575,549円14,184,286円15,165,507円15,652,196円
月々の返済額111,059円119,475円128,450円134,833円139,944円143,631円

 ※参照:借入額から月々の返済額シミュレーション|住宅ローン【フラット35】|楽天銀行


4,000万円・35年返済の住宅ローンを変動金利で組む場合、初期金利0.9%なら総返済額は約4,664万円、月々の返済額は11.1万円です。金利が段階的に上昇すると総返済額は約5,420万円に増え、利息は約1,420万円に増加、月々返済も約2.3万円上昇します。

井村FP

<ワンポイントアドバイス>


変動金利だと月々の返済額はアップし、総返済額は約1,000万円ほど増えています。今回は一例として、金利を増やしてシミュレーションしました。実際には金利アップ割合はシミュレーションよりも増える場合があります。


5年ルールや125%ルールはありますが、変動金利で金利が上がれば、それだけ支払う利息は多くなり、元金の減るスピードが遅くなります。場合によっては、繰上返済で支払うと元金を早く減らせるので、35年返済の中で元金がなかなか減らないときは検討すると良いでしょう。

10年固定金利で借りた場合

次に35年返済するときに10年間固定金利で住宅ローンのお金を借りて、その後に金利が変動した場合の返済額について見てみましょう。

今回は、10年固定金利終了後に、利率が3.15%になったと想定してシミュレーションします。借入額は4,000万円、元利均等返済方式、ボーナス・頭金なしです。


10年目まで11年以降
金利1.92%3.15%
月々返済額130,868円150,213円
総返済額54,964,737円60,768,194円
返済利息14,964,737円20,768,194円
※参照:借入額から月々の返済額シミュレーション|住宅ローン【フラット35】|楽天銀行

11年目以降は金利が上がっているので、それだけ月々の返済額も高くなっていることがわかります。全期間の総返済額は60,768,194円となり、借りた4,000万円よりも2000万円近くも多く支払っています。
井村FP

<ワンポイントアドバイス>


10年固定金利だと、その10年間は金利が変わらないため返済計画が立てやすいです。仮に市場金利が上昇しても、その金利が上がった影響を受けません。もちろん、市場金利が下がってもローンの金利はもとのままです。


固定金利終了後は、変動金利か固定金利のどちらかを選べます。金利上昇のリスクがあるかどうかで、どちらの金利タイプにするか決めると良いでしょう。金利上昇のシナリオも考えておくと良いです。

全期間固定金利で借りた場合

10年固定金利で借りた場合と同条件にして、今度は全期間35年間を固定金利で借りた場合の返済額のシミュレーション結果※を見てみましょう。


金利2.70%
月々返済額138,514円
総返済額58,175,879円
返済利息18,175,879円

※参照:借入額から月々の返済額シミュレーション|住宅ローン【フラット35】|楽天銀行


今回の結果では、返済総額は58,175,879円となっており、元金の4,000万円に約1800万円を超える金額の利息を支払っています。

井村FP

<ワンポイントアドバイス>


完済まで固定金利だと、月々の金利が変わらないので返済計画が長期的に立てやすいです。将来的な金利上昇のリスクを考える必要がありません。


ただし、全期間固定だと、金利が高くなりやすく、その分支払う利息が増えます。早めに元本を減らすと、利息負担が少なくなります。お金に余裕があるときは、繰上返済を行うとよいでしょう。繰り上げ返済分は、すべて元金に充てられます。

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4,000万円という大きな金額の住宅ローンを35年返済で組む場合、月々の返済額や利息の総額は家計に大きな影響を与えます。金利タイプの選び方で、将来の支払い負担が大きく変わるため、借り入れ前の慎重な検討は欠かせません。


変動金利は初期の負担を抑えやすい反面、金利上昇リスクが伴います。一方、固定金利は安心感があるものの返済額は高めです。ライフプランや収入の見通しに合わせた計画を立てることで、将来の不安を減らし、安定した暮らしを実現できます。

井村FP

<専門家からのアドバイス>


住宅ローンは「金利」「返済期間」「借入方法」の組み合わせによって返済額が変わり、一人ひとりに合った組み合わせがあります。自分だけで判断すると、無理のある返済計画や将来的なリスクを見落とすことも少なくありません。


そこで頼れるのが、FPに相談できるマネーキャリアです。マネーキャリアの無料相談を活用すれば、収入や支出、将来の教育費や老後資金などを考慮した上で、最適な返済プランを一緒に作成してくれます。


家を購入するときに専門家の視点を取り入れると、無理のない住宅ローンを組むことができます。


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頭金なし・頭金ありの場合で月々返済額をシミュレーション

ここからは、頭金なしと頭金ありの場合で、35年の返済の中でどれぐらい返済額が変わるのか見てみましょう。頭金なし、頭金1割・2割・3割と4つのシミュレーション結果※を紹介します。

頭金なし頭金1割頭金2割頭金3割
借入金額4,000万円3,600万円3,200万円2,800万円
頭金額0円400万円800万円1,200万円
月々返済額122,473円110,226円97,979円85,731円
総支払額51,438,816円46,294,873円41,150,924円36,007,093円
支払利息11,438,816円10,294,873円9,150,924円8,007,093円
※金利は全期間固定の1.5%で計算
※ボーナスなし、元利均等返済方式でのシミュレーション

住宅ローンでの諸費用は計算に入れていませんが、頭金があるのとないのでは、返済額に大きな違いが見られます。頭金なしの場合と、頭金3割の場合でも、返済総額に約1,500万円ほども違いが現れました。
井村FP

<ワンポイントアドバイス>


頭金なしで借りたときは、借入額を全額返済するので、月々の返済額は高くなります。その反面、手元に現金を残せるので、引っ越しや家具購入などのお金を用意しておけます。返済不能にならないように、35年ローンの借り入れ前に返済の計画は立てておきましょう。


頭金ありだと、借入額を少なくできるので、月々の返済額や支払う利息を減らせます。場合によっては、優遇金利を受けることが可能です。ただし、急な出費に対応できない場合もあるので、ある程度のお金を確保したほうが良いです。

繰り上げ返済した場合の効果をシミュレーション

ここからは、繰上返済なし・5年後に100万円・10年後に100万円を期間短縮で繰り上げ返済した場合の、返済額についてシミュレーションを元にまとめます。


繰上返済なし5年後100万円10年後100万円
借入金額4,000万円4,000万円4,000万円
返済総額51,516,494円50,941,471円51,054,368円
返済期間35年34年34年1カ月

※固定金利1.5%、頭金・ボーナス払いなし、元利均等返済方式でシミュレーション

※参照:住宅ローン 繰上返済シミュレーション | SBI新生銀行


35年のローンの中で返済総額は、5年後に繰り上げ返済したときは約58万円ほど、10年後に行った場合は約46万円ほど減っています。この結果から、借り入れから早い時期に繰り上げ返済したほうが、それだけ返済する総額が減ることがわかります。繰り上げ返済は早く行うほど、効果的です。

井村FP

<ワンポイントアドバイス>


繰り上げ返済の方法には、期間短縮と返済額軽減の2つがあります。35年の返済期間を短くして支払利息を少なくするのが期間短縮、月々の返済額を減らすのが返済額軽減です。支払う利息が多い借り入れ初期に行うと、返済の負担を減らす効果が高くなります。


金融機関によっては、繰上返済の手数料が発生するので、いくらかかるか確認しておきましょう。また、金利が1%以下の低金利ローンだと、繰上返済するよりも、資産運用にお金を回したほうがお得なときがあります。

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住宅ローン4000万円・35年返済で後悔しないための注意点

4,000万円もの多額を、35年という長い期間をかけて返済していきます。返せなくなり後悔しないために、住宅ローンを利用する前には、以下の注意点を確認しておきましょう。


  • 返済比率は手取り年収の20~25%以内を目安にする
  • ペアローンや連帯債務はリスクを正しく理解する
  • 居住後の維持費はいくらかかるかを把握しておく

返済比率は手取り年収の20〜25%以内を目安にする

35年で返済するときでも、返済比率を手取りの20~25%以内に収めるのが目安です。そこで、いくつかの年収で、返済比率25%以内になる金額はいくらかシミュレーションした結果を紹介します。


借入額4,000万円 4,000万円 4,000万円 4,000万円 4,000万円
金利(固定)1.5%1.5%1.5%1.5%1.5%
年収300万円500万円725万円900万円1500万円
手取り
(年収の80%)
240万円400万円580万円720万円900万円
返済比率61%36%25%20%16%

※参照:返済額シミュレーション|長谷工の仲介


返済比率25%以下になるのは、手取りが580万円以上の場合です。そのため、580万円の額面である年収725万円以上が理想と言えます。

井村FP

<ワンポイントアドバイス>


返済比率が30%や40%になる借入額で35年返済の住宅ローンを組むのはリスクが高めです。できるだけ25%以内に収めましょう。それでも返済比率が高くなったときは、以下のようにして返済負担を減らしてください。


  • 返済期間を延ばす
  • 金利タイプを見直す
  • 繰り上げ返済を行う


35年以上の期間で返済できる場合は、期間を長くすると返済負担が減ります。金利タイプを見直し、より低い金利にする方法もあります。また、固定費を見直して月々の出費を少なくし、返済しやすくするのも行える対策です。

ペアローンや連帯債務はリスクを正しく理解する

ペアローンや連帯債務は、夫婦二人でローンを組む形です。ペアローンや連帯債務は、ひとりで組む住宅ローンよりもリスクが高めです。

リスクと対策については、以下のようなものがあります。
  • 収入源:生活防衛資金を用意・就業不能保険や収入保障保険に加入
  • 離婚:返済分担を明確にする、任意売却やリースバックも検討
  • 団信が片方にしか適用されない場合:夫婦それぞれで団信・生命保険に加入

団信には連生団信もあります。これは、ペアローンや連帯債務でローンを組んだときに、夫婦のどちらかが死亡や高度障害になると、残された人物のローンが保険金でカバーされる団信です。取り扱い銀行は多くないですが、検討してみると良いでしょう。
井村FP

<ワンポイントアドバイス>


ペアローンや連帯債務はリスクが高めので、返済不能になったときを想定して対策しておかないといけません。万が一に備えて、生活防衛資金を確保しておきましょう。確保する金額は、1ヶ月の生活費の3~6ヶ月分程度※が理想です。


食費を削ったり保険を解約したりして、無理して生活防衛資金を用意する必要はありません。無理をすると、月々の家計を圧迫して生活が成り立たなくなる可能性があります。無理のない範囲で、お金を確保して生活防衛資金を貯めましょう。

居住後の維持費はいくらかかるかを把握しておく

住んでいる家は、次第に劣化し修繕が必要であり、税金や保険料もかかります。戸建てとマンションでの維持費の違いは以下のとおりです。


区分戸建て
(新築)
戸建て
(中古)
マンション
(新築)
マンション
(中古)
維持費総額
(年間)
30~50万円程度30万円~40万円程度30万~60万円程度80万円前後

※当編集部調べ(2025年9月時点)


このような結果となっており、どのような建物でも年間での維持費は必要です。ただし、修繕費は外壁だと100~200万円などのように、修繕するときに発生します。


また、建物の状態でも修繕費は上下するので、表に記載の金額よりも修繕費が多くなる場合もあります。

井村FP

<ワンポイントアドバイス>


家は古くなるほど設備も古くなるので、それだけ維持費が増えていきます。住めば住むほど、維持費は多くなると考えた方が良いでしょう。


修繕が必要なときに焦ってお金を工面するのではなく、少しずつ積み立てて準備しておきましょう。いくら修繕費がかかるか、事前に予想しておくと積立しやすいです。また、税金や保険は決まった金額となるので、その分も用意しましょう。

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【まとめ】住宅ローン4000万円・35年返済の資金計画はFPに相談しよう

4,000万円のローンを35年で返済すると、月々の返済額は10万円以上にもなります。返済の負担を減らすときには、早めに繰り上げ返済を行うと月々の負担を減らせます。無理なく返すために、返済のための資金計画を立てておきましょう。


はじめての住宅ローンでは、資金計画は立てにくいものです。そこで、どのような計画にするか、FPに相談して決めるとスムーズに計画が立てられます。


マネーキャリアはFPに相談できる窓口です。専属のFPが最後まで責任を持ってサポートし、相談者の収入や借入希望額、生活状況に応じて、的確な資金計画を立ててくれます。返済で困らないために、ローンを組む前にマネーキャリアで相談してください。

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