

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 住宅ローン4000万円・35年返済の月々返済額や総額をシミュレーション
- 変動金利で借りた場合
- 10年固定金利で借りた場合
- 全期間固定金利で借りた場合
- あなたにぴったりの方法は?無料FP相談で最適な返済計画を立てよう
- 頭金なし・頭金ありの場合で月々返済額をシミュレーション
- 繰り上げ返済した場合の効果をシミュレーション
- 住宅ローン4000万円・35年返済で後悔しないための注意点
- 返済比率は手取り年収の20〜25%以内を目安にする
- ペアローンや連帯債務はリスクを正しく理解する
- 居住後の維持費はいくらかかるかを把握しておく
- 【まとめ】住宅ローン4000万円・35年返済の資金計画はFPに相談しよう
住宅ローン4000万円・35年返済の月々返済額や総額をシミュレーション
変動金利で借りた場合
変動金利で借りた場合のシミュレーションを見てみましょう。
条件は以下の通りです。
- 借入金額:4,000万円
- 返済期間:35年
- 返済方式:元利均等返済
- ボーナス・頭金:なし
次からは、金利が変動した期間ごとにシミュレーションを行い、その結果を紹介します。
返済期間 | 0~4年目 | 5~9年目 (1回目の金利上昇) | 10~14年目 (2回目の金利上昇) | 15~19年目 (3回目の金利上昇) | 20~24年目 (4回目の金利上昇) | 25~35年 (5回目の金利上昇) |
---|---|---|---|---|---|---|
金利 | 0.9% | 1.4% | 2.0% | 2.5% | 3.0% | 3.5% |
総返済額 | 46,644,881円 | 49,775,697円 | 52,575,549円 | 54,184,286円 | 55,165,507円 | 55,652,196円 |
合計利息 | 6,644,881円 | 9,775,697円 | 12,575,549円 | 14,184,286円 | 15,165,507円 | 15,652,196円 |
月々の返済額 | 111,059円 | 119,475円 | 128,450円 | 134,833円 | 139,944円 | 143,631円 |
※参照:借入額から月々の返済額シミュレーション|住宅ローン【フラット35】|楽天銀行
4,000万円・35年返済の住宅ローンを変動金利で組む場合、初期金利0.9%なら総返済額は約4,664万円、月々の返済額は11.1万円です。金利が段階的に上昇すると総返済額は約5,420万円に増え、利息は約1,420万円に増加、月々返済も約2.3万円上昇します。
10年固定金利で借りた場合
10年目まで | 11年以降 | |
---|---|---|
金利 | 1.92% | 3.15% |
月々返済額 | 130,868円 | 150,213円 |
総返済額 | 54,964,737円 | 60,768,194円 |
返済利息 | 14,964,737円 | 20,768,194円 |
全期間固定金利で借りた場合
10年固定金利で借りた場合と同条件にして、今度は全期間35年間を固定金利で借りた場合の返済額のシミュレーション結果※を見てみましょう。
金利 | 2.70% |
---|---|
月々返済額 | 138,514円 |
総返済額 | 58,175,879円 |
返済利息 | 18,175,879円 |
※参照:借入額から月々の返済額シミュレーション|住宅ローン【フラット35】|楽天銀行
今回の結果では、返済総額は58,175,879円となっており、元金の4,000万円に約1800万円を超える金額の利息を支払っています。
あなたにぴったりの方法は?無料FP相談で最適な返済計画を立てよう

4,000万円という大きな金額の住宅ローンを35年返済で組む場合、月々の返済額や利息の総額は家計に大きな影響を与えます。金利タイプの選び方で、将来の支払い負担が大きく変わるため、借り入れ前の慎重な検討は欠かせません。
変動金利は初期の負担を抑えやすい反面、金利上昇リスクが伴います。一方、固定金利は安心感があるものの返済額は高めです。ライフプランや収入の見通しに合わせた計画を立てることで、将来の不安を減らし、安定した暮らしを実現できます。

頭金なし・頭金ありの場合で月々返済額をシミュレーション
頭金なし | 頭金1割 | 頭金2割 | 頭金3割 | |
---|---|---|---|---|
借入金額 | 4,000万円 | 3,600万円 | 3,200万円 | 2,800万円 |
頭金額 | 0円 | 400万円 | 800万円 | 1,200万円 |
月々返済額 | 122,473円 | 110,226円 | 97,979円 | 85,731円 |
総支払額 | 51,438,816円 | 46,294,873円 | 41,150,924円 | 36,007,093円 |
支払利息 | 11,438,816円 | 10,294,873円 | 9,150,924円 | 8,007,093円 |
繰り上げ返済した場合の効果をシミュレーション
ここからは、繰上返済なし・5年後に100万円・10年後に100万円を期間短縮で繰り上げ返済した場合の、返済額についてシミュレーションを元にまとめます。
繰上返済 | なし | 5年後100万円 | 10年後100万円 |
---|---|---|---|
借入金額 | 4,000万円 | 4,000万円 | 4,000万円 |
返済総額 | 51,516,494円 | 50,941,471円 | 51,054,368円 |
返済期間 | 35年 | 34年 | 34年1カ月 |
※固定金利1.5%、頭金・ボーナス払いなし、元利均等返済方式でシミュレーション
※参照:住宅ローン 繰上返済シミュレーション | SBI新生銀行
35年のローンの中で返済総額は、5年後に繰り上げ返済したときは約58万円ほど、10年後に行った場合は約46万円ほど減っています。この結果から、借り入れから早い時期に繰り上げ返済したほうが、それだけ返済する総額が減ることがわかります。繰り上げ返済は早く行うほど、効果的です。
住宅ローン4000万円・35年返済で後悔しないための注意点

4,000万円もの多額を、35年という長い期間をかけて返済していきます。返せなくなり後悔しないために、住宅ローンを利用する前には、以下の注意点を確認しておきましょう。
- 返済比率は手取り年収の20~25%以内を目安にする
- ペアローンや連帯債務はリスクを正しく理解する
- 居住後の維持費はいくらかかるかを把握しておく
返済比率は手取り年収の20〜25%以内を目安にする
35年で返済するときでも、返済比率を手取りの20~25%以内に収めるのが目安です。そこで、いくつかの年収で、返済比率25%以内になる金額はいくらかシミュレーションした結果を紹介します。
借入額 | 4,000万円 | 4,000万円 | 4,000万円 | 4,000万円 | 4,000万円 |
---|---|---|---|---|---|
金利(固定) | 1.5% | 1.5% | 1.5% | 1.5% | 1.5% |
年収 | 300万円 | 500万円 | 725万円 | 900万円 | 1500万円 |
手取り (年収の80%) | 240万円 | 400万円 | 580万円 | 720万円 | 900万円 |
返済比率 | 61% | 36% | 25% | 20% | 16% |
返済比率25%以下になるのは、手取りが580万円以上の場合です。そのため、580万円の額面である年収725万円以上が理想と言えます。
ペアローンや連帯債務はリスクを正しく理解する
- 収入源:生活防衛資金を用意・就業不能保険や収入保障保険に加入
- 離婚:返済分担を明確にする、任意売却やリースバックも検討
- 団信が片方にしか適用されない場合:夫婦それぞれで団信・生命保険に加入
居住後の維持費はいくらかかるかを把握しておく
住んでいる家は、次第に劣化し修繕が必要であり、税金や保険料もかかります。戸建てとマンションでの維持費の違いは以下のとおりです。
区分 | 戸建て (新築) | 戸建て (中古) | マンション (新築) | マンション (中古) |
---|---|---|---|---|
維持費総額 (年間) | 30~50万円程度 | 30万円~40万円程度 | 30万~60万円程度 | 80万円前後 |
※当編集部調べ(2025年9月時点)
このような結果となっており、どのような建物でも年間での維持費は必要です。ただし、修繕費は外壁だと100~200万円などのように、修繕するときに発生します。
また、建物の状態でも修繕費は上下するので、表に記載の金額よりも修繕費が多くなる場合もあります。
【まとめ】住宅ローン4000万円・35年返済の資金計画はFPに相談しよう

4,000万円のローンを35年で返済すると、月々の返済額は10万円以上にもなります。返済の負担を減らすときには、早めに繰り上げ返済を行うと月々の負担を減らせます。無理なく返すために、返済のための資金計画を立てておきましょう。
はじめての住宅ローンでは、資金計画は立てにくいものです。そこで、どのような計画にするか、FPに相談して決めるとスムーズに計画が立てられます。
マネーキャリアはFPに相談できる窓口です。専属のFPが最後まで責任を持ってサポートし、相談者の収入や借入希望額、生活状況に応じて、的確な資金計画を立ててくれます。返済で困らないために、ローンを組む前にマネーキャリアで相談してください。
