▼この記事を読んで欲しい人
- iDeCoの掛け金の最低額と上限額が知りたい人
- iDeCoの運用や給付のやり方が知りたい人
- iDeCoを利用する際の注意点が知りたい人
内容をまとめると
- iDeCoの掛け金上限額は加入区分で決まる
- 資産運用に関する相談はお金のプロであるFPに相談すべき
- マネーキャリアは満足度93%で何度でも相談無料!予約から相談までオンラインで完結!
iDeCoを利用する上で気になるのは設定する掛け金の最低額と上限額だと思います。そこで今回は、iDeCoの掛け金の最低額と加入区分に基づいた上限額を詳しく解説したいと思います。また掛け金の設定方法や注意すべき点やiDeCoの運用方法と給付についても解説します。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- iDeCoの掛け金は最低額と上限はどれくらい?どうやって決まる?
- iDeCoの掛け金の上限額は加入区分によるが最低額は5,000円!
- iDeCoの掛け金の上限額を加入区分と加入資格をもとに確認
- iDeCoには加入資格が必要である
- iDeCoの掛金の上限額を加入区分ごとに解説
- 実際に拠出する掛け金の設定するポイントを解説
- 実際に拠出する掛け金を設定してみよう【勧誘者の掛け金分布・平均】
- 第1号加入者は退職金制度の代替として活用方法がある
- 第2号加入者は税制メリットに魅力を感じ活用している
- 掛け金を設定する上での注意点を徹底解説
- 掛け金の設定するときに注意する点
- 目標とする積立額を決めてから逆算して掛け金を決める
- 掛け金は適宜見直しをすることが大事
- iDeCoの掛け金は支払い方法が「月払い」と「年払い」の2つ
- iDeCoの運用について解説
- iDeCoのDCを用いた場合の資産運用のポイント3つを解説
- iDeCo運用商品は自分で決めなければならない【例をもとに解説】
- iDeCoの給付について解説【受取方法と開始年齢について】
- iDeCoの受け取り方法は3つある【一時金・年金・一時金と年金の併用】
- iDeCoの受給開始年齢は60歳から受け取るには10年以上の運用が必要
- 年金制度間でのポータビリティを解説
- iDeCoを利用する上で注意しておきたいことを解説
- iDeCoは60歳になるまで原則として受給できない
- iDeCoの給付額は運用成績によって変動することに注意
- その他iDeCoを利用する上で注意しておきたい点
- iDeCoを利用するメリット3つを解説
- iDeCoの掛金が金額所得控除になるから節税効果!
- iDeCoの利息・運用益は非課税になる
- iDeCoの受取時も一定額までは税制優遇がある
- iDeCoに関することはマネーキャリアでお金のプロに無料相談しよう
- まとめ:iDeCoの掛け金の最低額と上限額を解説
iDeCoの掛け金は最低額と上限はどれくらい?どうやって決まる?
こんにちは。マネーキャリア編集部です。
あなたは老後の資金について考えたことはあるでしょうか?
何かと議論の的となってきた老後の資金ですが、将来満足のいくほどの年金をもらえるのかどうか気になる人も少なくありません。
自分の老後のことだからと自分で貯蓄しておこうと考えることはもはや当たり前です。
そんな中、老後の年金代わりとしてiDeCoへの加入を検討している人もいるのではないでしょうか。
「毎月どのくらいの掛け金になるんだろう?」
「iDeCoってどんな制度なの?」
今回はこうした疑問に応えるために、iDeCoの掛け金やその特徴をメインに解説していきます。
「これから加入を検討している」という方にもiDeCo加入のきっかけになっていただければ幸いです。
iDeCoの掛け金の上限額は加入区分によるが最低額は5,000円!
iDeCoの掛け金をいくらまでに設定できるかは加入区分によっても異なってきます。
しかし、最低額は5,000円から始められ、1,000円単位で掛け金の設定は自由に行えます。
少ない負担からiDeCoを始めることができるため、今現在資金に余裕がなくても無理なく老後に備えることが可能です。
また、毎月決まった額を支払う他にも、まとめて任意の月に掛け金を支払う年単位拠出もできます。
iDeCoの掛け金の上限額を加入区分と加入資格をもとに確認
少ない負担から始められるiDeCoですが、毎月の拠出額が少ないと将来の受取額も少なくなるのは心配ですよね。
なるべく老後に備えて多めに拠出したいと考える人も多いでしょう。
では、iDeCoにはどんな加入資格等が必要なのでしょうか。
iDeCoには加入資格が必要である
iDeCoには加入資格があるため、誰でも加入できるわけではありません。
加入資格があるのは以下の表の通りです。
加入対象 | 具体例 |
---|---|
第1号加入者 | 個人事業主、農業、漁業、フリーター |
第2号加入者 | 厚生年金や共済に加入している会社員、公務員 |
第3号加入者 | 第2号加入者に扶養されている配偶者(年収130万円以下) |
以前までは第1号加入者、第2号加入者のみしか加入できませんでした。
しかし、「老後のための資産を自分たちで形成していく」という考え方が強まる中で法改正が行われ、第3号加入者も加入が認められるようになりました。
ですが、60歳以上、国民年金保険料の支払いが免除されている方などiDeCoに加入できない人もいます。
iDeCoの掛金の上限額を加入区分ごとに解説
ここからは加入区分ごとの上限額を見ていきましょう。
以下の表を参考にしてみてください。
加入区分 | 上限月額 |
---|---|
第1号加入者 | 68,000円 |
第2号加入者 (企業型のiDeCoのみ加入) | 20,000円 |
第2号加入者 (企業型のiDeCo以外の企業年金に加入) | 12,000円 |
第2号加入者 (企業年金に加入していない) | 23,000円 |
第2号加入者 (公務員・私立学校職員) | 12,000円 |
第3号加入者 | 23,000円 |
第1号加入者は上限額は68,000円と拠出できる金額が多いですね。
企業に属していない分、安定した給料や退職金を得られないことも関係しているのでしょう。
第2号加入者も企業年金の加入の有無で上限額は異なっていますね。
自身がどの加入区分に属するのかをしっかり把握して拠出していく必要があります。
実際に拠出する掛け金の設定するポイントを解説
実際に加入者がどのくらいの掛け金に設定しているかも掛け金の参考になるでしょう。
ここからは掛け金を決める際のポイントについて見ていきます。
実際に拠出する掛け金を設定してみよう【勧誘者の掛け金分布・平均】
実際に加入者の区分やどの掛け金で拠出を行なっているのかを見ていきましょう。
以下の表をご覧ください。
加入者の掛け金分布と平均(毎月の拠出額と人数)
掛け金額 | 第1号 | 第2号 | 第3号 |
---|---|---|---|
1,000〜10,000円 | 50,995 | 282,667 | 22,177 |
10,000〜15,000円 | 47,789 | 782,432 | 15,498 |
20,000〜25,000円 | 30,928 | 583,199 | 39,633 |
65,000円〜 | 46,021 | − | − |
※iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入等の概況より一部抜粋
人数を見ると圧倒的に第2号加入者の加入が多いですね。
掛け金は10,000〜15,000円と第2号加入者全体の約46%になりました。
第1号加入者は1,000〜10,000円が多いながらも、加入者数は大きく離れることなく分布しています。
第1号加入者は退職金制度の代替として活用方法がある
上記の表を見ても分かる通り、第1号加入者は上限額の65,000円〜の割合も多いです。
会社員や公務員とは違い退職金がないため、退職金の代わりに拠出した金額を受け取る方法もあります。
しかし、拠出額が大きくなるということは家計にもそれだけ負担が増えてきます。
老後のことを考えるのも大切ですが、今現在の生活にも目を向けることも大切です。
将来の貯蓄に資金を回すあまりに、今の生活が苦しくなっては本末転倒ですよね。
将来と現在のバランスを考えた拠出を行いましょう。
第2号加入者は税制メリットに魅力を感じ活用している
10,000〜15,000円の割合が約46%に次いで、20,000〜25,000円も全体の約34%と上限額まで拠出している割合も多いのがわかります。
iDeCoで拠出する理由に「税制にメリットを感じる」という声が多いのも実情です。
iDeCoで拠出したお金は税金控除の対象となるため、より控除を得たいと思うのであればその分拠出額を大きくすることを考えてみるのもよいでしょう。
掛け金を設定する上での注意点を徹底解説
掛け金を設定する人はぞれぞれの思惑があって任意の掛け金に設定していることがわかりましたね。
そんな掛け金を設定する上で気をつけておきたいことはあるのでしょうか?
ここでは掛け金を設定する上での注意点について解説します。
掛け金の設定するときに注意する点
iDeCoでは自身の掛け金の上限を理解した上で毎月、またはまとめて拠出することになります。
注意しておきたいのがiDeCoで拠出したお金の受給期間です。
基本的に60歳になるまでは拠出した金額を引き出すことができません。そのため、年金としての用途以外に使いづらいです。
例えば、家を購入して大きな金額が必要になってもiDeCoで積み立てたお金を使うことができません。
そうした場合はiDeCoとは別の形で資金を貯蓄していく必要があります。
目標とする積立額を決めてから逆算して掛け金を決める
あらかじめ「老後にこれくらいは受け取りたい」と掛け金を決めるのもよいでしょう。
掛け金の違いは長期間運用していくiDeCoではかなり差が生まれてきます。
例えば、毎月5,000円と20,000円を30年間運用していくとなると、
5,000×12ヶ月×30年=1,800,000円
20,000×12ヶ月×30年=7,200,000円
単純に考えて4倍の貯蓄差が生まれますよね。
さらに運用に際しては利回りを考慮しなければなりません。
つまり、利回りを含めて考えると受け取れる金額は4倍以上と大差になります。
運用期間の長さは資産残高に直結してくるため、老後資金に不安のある場合はなるべく掛け金を多めに設定しておきましょう。
掛け金は適宜見直しをすることが大事
掛け金の設定は年に1回だけ変更することが可能です。
そのため、家計の状況や収入の状況などを考慮して掛け金の見直しをしていくことが大切です。
- 子どものために教育費を貯めたいから、今年から掛け金を10,000円に減らそう
- 職場での昇進をきっかけに給料が上がったから、今年から20,000円以上で拠出しよう
- 定年も近いから上限額まで拠出しよう
など、ライフプランに合わせた掛け金設定を行いましょう。
もちろん、今現在の生活に支障がない無理のない範囲で拠出していくことが大切です。
iDeCoの掛け金は支払い方法が「月払い」と「年払い」の2つ
iDeCoの掛け金の支払い方法は月払いと年払いの2つがあります。
月払いが加入者の中では圧倒的に多いですが、どちらを選ぶかは自身がどんな商品を運用していくかにもよります。
元本保証された定期預金やリスクを伴う投資信託など商品の種類はさまざまです。
月払いでは毎月決まった掛け金を支払っていきます。
投資信託や国債などの商品を利用して積極的な運用を目指すのであれば月払いをオススメです。
毎月同じ額商品を自動的に購入することができるため、「価格が安いときに多く、価格が高いときに少なく」を実現することができます。
これはドルコスト平均法と呼ばれ、月払いでの大きなメリットのひとつです。
年払いは12月から翌年の11月をひとつの期間として、どの月にどれだけ支払いをするかを前もって考えておく支払い方法です。
例えば、
- 一括で払いたいから翌年の11月にまとめて支払いをする
- ボーナスで支払いをしたいから2回に分割して支払いをする
ということが可能です。
また、iDeCoでは掛け金を支払うたびに手数料が105円発生します。月払いと比べて支払い回数の少ない年払いではこの手数料を節約することができます。
ただ、ドルコスト平均法を使うことができないので、高いときに多く買い付けてしまう可能性も。
投資信託や国債でなく、元本保証された定期預金などで運用していきたい場合には年払いをオススメします。
iDeCoの運用について解説
iDeCoでは毎月、またはまとめて拠出した掛け金で自ら購入した商品を運用します。
どんな運用をしていけばよいか、商品選びの具体例を用いながら解説していきます。
iDeCoのDCを用いた場合の資産運用のポイント3つを解説
iDeCoにおいて資産を運用していくための3つのポイントは以下の通りです。
- 拠出額の上限を理解して無理のない範囲で拠出していく
- 掛け金や運用商品などを適宜見直し検討する
- 家庭環境や経済状況などを考慮し、iDeCo以外の資産運用にも取り組む
60歳まで資産は引き出せないため、子どもの教育費やマイホームの資金としての運用には向いていませんよね。
こうした老後資金以外の目的で貯蓄を行いたい場合は別の資産運用プランを考えたいところです。
iDeCo運用商品は自分で決めなければならない【例をもとに解説】
iDeCoにはお伝えした通り、投資信託や国債、定期預金などさまざまな運用商品がラインナップされています。
どの商品を運用していくかについては、自分で選択しなければなりません。
運用管理機関からは商品の説明はしてもらえるものの、「これを買うといいですよ」とアドバイスは得られないのです。
もちろん、投資信託などの元本割れのリスクのある商品を購入するのであれば、それなりに許容できるリスクや利回りを想定してからの商品選びが重要です。
では、どのように商品選びをすればよいのでしょうか。 商品選びの2つのタイプを紹介します。
リスクをとってもリターンを狙いたい場合(投資信託メイン)
商品選びの例
- 投資信託A商品 50%
- 国債B商品 20%
- 定期預金C商品 30%
投資信託はもちろん、運用次第で受け取り金額は増減します。
多少リスクを負ってでもリターンを期待したい場合は投資信託をメインとした商品選びを行いましょう。
リターンよりも安定した運用を目指したい場合(定期預金メイン)
商品選びの例
- 投資信託A商品 20%
- 国債B商品 10%
- 定期預金C商品 70%
定期預金は元本保証がされていますので、リスクを負う心配はありません。
しかし、その分リターンも期待できないため、安定的な運用を目指す場合は定期預金をメインとした商品選びを行いましょう。
iDeCoの給付について解説【受取方法と開始年齢について】
iDeCoの給付は3つの受け取り方法を選択できます。
- 一括で受け取る
- 毎月定額を受け取る
- 両方を併せて受け取る
掛け金の全額控除や運用益の非課税など、iDeCoは税制的にも優れています。
しかし、拠出したお金を受け取る際にはその受け取り金額に対して税金がかかることもあります。
iDeCoの受け取り方法は3つある【一時金・年金・一時金と年金の併用】
ここでは3つの受け取り方法について解説していきます。
一括で受け取る
受給資格を得られる60歳から70歳になるまでの間に一括で一時金として受け取れます。
住宅ローンの返済や孫のための教育費など、まとまった金額が必要な場合はオススメしたい受け取り方法です。
毎月定額を受け取る
受給資格を得られる60歳になると5年以上、最長20年の期間で毎月定額を年金として受け取れます。
一括で受け取らないため、使い込んでしまう心配もありません。
両方を併せて受け取る
両方を併せて受け取ることも可能です。
受給資格を得られる60歳になると、一時金として資産の一部を受け取った後に残額を年金として分割で受け取れます。
iDeCoの受給開始年齢は60歳から受け取るには10年以上の運用が必要
全ての人が60歳になったら一時金や年金として資産を受け取れるわけではありません。
受給に関しては10年以上の運用が必要です。
iDeCoには独自に通算加入者期間が設定されており、期間によって受給年齢が変動します。
通算加入者期間と受け取り可能年齢の例
通算加入者期間 | 受け取り可能年齢 |
---|---|
10年以上 | 60歳〜 |
6年以上で8年未満 | 62歳〜 |
4年以上で6年未満 | 63歳〜 |
1ヶ月以上で2年未満 | 65歳〜 |
通算加入者期間が短いほど、受け取りできる年齢も先延ばしになってしまうのがわかりますね。
単純に10年以上資産を運用していないと受け取れないということではありません。
なるべく60歳の時点で受け取りたい場合は早めにiDeCoに加入しておく必要があります 。
年金制度間でのポータビリティを解説
iDeCoでは転職や退職などした際に移換手続きを取れば資金を持ち運びすることができます。
これはポータビリティと呼ばれ、条件を満たせば他の年金制度へ資産を移すことが可能です。
例えば、iDeCoの加入者が資産を移管する場合は
- 確定給付企業年金
- 企業型確定拠出年金
などに資産を移し替えることが可能です。
会社にて企業型のiDeCoへ加入している人が退職をする場合、転職先に企業型のiDeCoの導入がなければ企業型で拠出を続けられません。
つまり、個人型のiDeCoに加入し直し、資産を移管する必要があるのです。
こうした必要時に容易に資産の持ち運びができるのもiDeCoの魅力のひとつです。
iDeCoを利用する上で注意しておきたいことを解説
老後の資産形成にはうってつけのiDeCoですが、利用する上で注意しておきたいこともしっかり把握しておきましょう。
iDeCoは60歳になるまで原則として受給できない
何度もお伝えしている通り、拠出した金額は60歳になるまでは途中で引き出したりすることはできません。
それはiDeCoが老後の資産を貯蓄するための制度であるからです。
税制的にも優遇されているため、自らが自らのために資産形成を行いやすくされています。
しかし、万が一加入者が高度な障害や死亡などした場合は中途での障害給付金や死亡一時金として受け取れます
iDeCoの給付額は運用成績によって変動することに注意
投資信託や国債などの投資商品を購入するため、運用成績によって受け取りできる金額が変動してくることには注意が必要です。
資産運用は自分の責任のもと行われるため、元本割れのリスクを考慮した商品選びが重要になってきます。
また、定期預金といった元本保証された商品も扱っているので、リスクを避けて運用したい場合はこちらの商品を選択するとよいでしょう。
その他iDeCoを利用する上で注意しておきたい点
注意したいのは各種手数料が発生することです。
iDeCoで必要になる手数料は以下のようなものがあります。
加入・移管時にかかる手数料
iDeCoに加入・移管した際にかかる手数料です。
初回時のみ2,829円の手数料を拠出した資金から差し引かれることになります。
加入者手数料
毎月の掛け金やまとめて支払う際の掛け金に対してかかる手数料です。
その都度105円かかり、毎月掛け金を支払うのであれば年間1,260円の手数料が発生します。
還付手数料
iDeCo加入者がもしも国民年金未納の場合、該当月の掛け金は加入者へ返還しなければなりません。
その掛け金の返還に対しての手数料として1,048円が差し引かれます。
商品の運用を管理する機関への手数料
運用する商品を購入すれば、商品の管理機関が存在します。
その管理機関に対する手数料を支払うことで、運用実績の把握やその他のサービスが受けられるのです。
管理会社への手数料は会社ごとに設定しているため金額は異なってきます。
iDeCoを利用するメリット3つを解説
iDeCoを運用する中でさまざまな手数料が差し引かれていますが、それを上回るほどのメリットがちゃんとあります。
ここからはiDeCoを利用するメリットを3つ解説します。
iDeCoの掛金が金額所得控除になるから節税効果!
iDeCoで拠出した掛け金は全額所得控除になるため節税効果があります。
所得控除を受けるためには、勤め先である会社での年末調整や個人での確定申告の際に拠出額の申告が必要です。
そうすることで所得税や住民税などの減税が期待できます。
所得税や住民税は年収から控除等を差し引いた課税所得を基準に算出されます。
つまり、iDeCoで拠出する金額が多ければその分だけ課税所得を小さくすることが可能です。
ここで減税の例を見てみましょう。
年収700万円、iDeCoで毎月1万円の拠出、年間拠出額が12万円の場合。
控除前の課税所得が342万円とすると…
342万円−12万円(iDeCoの年間拠出額)=330万円
330万円が控除後の課税所得になります。
では所得税と住民税はいくら減額できるのでしょうか。
所得税、住民税ともに10%が課税所得に対してかかるので…
- iDeCoの控除なし・・・68.4万円
- iDeCoの控除あり・・・66万円
iDeCoの控除があれば、年間2.4万円の減税につながりました!
ただし、年末調整や確定申告で拠出額の申告を忘れると所得控除されないため注意しましょう。
iDeCoの利息・運用益は非課税になる
iDeCoで発生した利息や運用益は全て非課税になるもの魅力です。
仮に運用益が20万円出たとすれば、そのまま20万円を受け取れます。
通常、課税ありの運用をしていれば20.315%の税金が受け取り時にかかってくることになります。
そのため、運用益が20万円でも受け取り金額は約16万円ほどと、明らかに目減りしてしまうことに。
長期での運用が前提のiDeCoではこの20.315%の税率がかかってこないのは大きなメリットです。
iDeCoの受取時も一定額までは税制優遇がある
iDeCoの受け取り方法には3つありましたね。
- 一括で受け取る
- 毎月定額を受け取る
- 両者を併せて受け取る
どの方法で受け取ったとしても、一定額までは税制優遇があるので安心です。
一括で受け取る場合
一時金は税制上、退職所得として扱われます。
一時金全てに税金がかかるのではなく、退職所得控除を差し引いた金額が課税対象です。
退職所得の求め方は…
総受け取り金額−退職所得控除額×1/2=退職所得
退職所得控除額はiDeCoに加入している年数によって変動してきます。
加入年数 | 控除額 |
---|---|
20年以下 | 40万円×勤続年数 |
20年以上 | 800万円+70万円×(勤続年数-20) |
例えば総受け取り金額が200万円、勤続年数が18年の場合。
退職所得控除額は以下の通りです。
40万円×18=720万円
720万円と退職所得控除をもとに退職所得を計算してみましょう。
200万円−720万円×1/2=−160万円
退職所得がマイナスになった場合は税金はかかりません。
逆に退職所得がプラスになれば、その分だけ課税されます。
毎月定額を受け取る場合
年金として拠出した金額を受け取る場合は雑所得扱いになります。
雑所得の計算方法は以下の通りです。
収入額−公的年金等控除額=雑所得
公的年金等控除額は年齢や収入の額によって変動します。
62歳で収入額が300万円ある方を例に見てみましょう。
※65歳未満の場合の控除額
収入額の合計 | 割合 | 控除額 |
---|---|---|
600,001〜1,299,999円 | 100% | 600,000円 |
1,300,000〜4,099,999円 | 75% | 275,000円 |
4,100,000〜7,699,999円 | 85% | 685,000円 |
7,700,000〜9,999,999円 | 95% | 1,455,000円 |
10,000,000円以上 | 100% | 1,955,000円 |
年金として受け取る場合でもかなりの控除を受けることができますね。
収入額が300万円なので、控除額は27.5万円になります。
300万円ー27.5万円=272.5万円
つまり、272.5万円が雑所得になるという計算です。
iDeCoに関することはマネーキャリアでお金のプロに無料相談しよう
「ひとりで運用していくのはなんだか不安…」
そんな時にはマネーキャリアで無料相談を行いましょう。
マネーキャリアでは相談者にあった運用商品を比較・検討を行い、最適な運用プランを一緒に組み立てることができます。
お金に関するプロに無料で納得のいくまで相談できますので初めての方でも安心です。
お客様満足度も93%と多くの方から高い評価をいただいています。
iDeCoに関するどんなお悩みも是非、マネーキャリアで無料相談を検討してみてください!
まとめ:iDeCoの掛け金の最低額と上限額を解説
iDeCoの掛け金についてをメインにお伝えしてきました。
資産形成には人それぞれ拠出できる金額や運用商品の選び方がありますから、いかに自分にあったやり方を見つけるかが重要ですね。
今回のまとめとして…
- iDeCoは老後の資産形成を目的とした制度
- 掛け金は加入区分によって異なるが最低5,000円からスタートできる
- 減税のメリットを感じたり、退職金代わりとしてiDeCoを利用する人も多い
- 家計状況や生活環境などを考慮して掛け金や運用商品は適宜見直す
- どの商品を運用するかは自分次第、わからなければお金のプロに相談する
- 掛け金の全額所得控除、運用益の非課税など節税が大きなメリット
- 資産を受け取る場合も一時金、年金、併用しての受け取りが可能
- 資産受け取りの際も税制優遇を受けられるので安心
iDeCoでは加入年数が長ければ長いほど税制的にもかなり優遇される制度です。
老後に安定した年金をもらえるかどうかはわかりません。
そんな老後に備えてiDeCoで早めの老後資金の準備を検討してみてはいかがでしょうか。
マネーキャリアでは、他にも読んで頂きたい記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。