2022年に入ってから値上げしたものや、これから値上げするもの、それらの値上げの原因についてまとめました。また、これからもこの値上げは続くのか、値上げによる家計圧迫にどう対処したらいいのかについても解説しています。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
2022年は値上げラッシュ?
最近、スーパーに行くといつも購入している商品が高くなっていると感じたり、ニュースで「値上げ」の文字を見る機会が増えた方も多いのではないでしょうか。
年明けから日用品の値上げラッシュが続いており、中にはなんと最大28%の値上げとなるものもあります。
生活用品の値上げは、私たちの家計に大きな影響を与えます。
年明け値上げしたもの、これから値上げするもの、そしてなぜこれほど値上げが続くのか、原因と対策をまとめました。
2022年に値上げするもの
以下に、値上げするものの一例をまとめました。
2022年 値上げするものの一例
また、上記以外にも、4月1日からLIXILがトイレなどを値上げするほか、首都高の上限料金も1320円(料金距離35.7km超)から1950円(料金距離55.0km超)になります。
私たちの身の回りのほぼ全てが値上がりしていると言っても過言ではないでしょう。
どうしてこれほど値上げが続くの?
原材料価格の高騰
特に食料品においては、原材料となる小麦や大豆などの多くを輸入に頼っています。
現地での天候不順による不作で供給不足となったり、世界的な需要の増加で原材料価格が高騰し、今回の値上げに繋がっています。
原油価格の高騰
先日、レギュラーガソリンの価格が172円まで高騰しました。現在の原油価格の高騰の原因の主な理由は、以下の主な三つが挙げられます。
- 新型コロナウイルス感染拡大からの経済活動の再開
- OPECプラスの減産
- 脱炭素社会への取組み
しかしながら、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国からなるOPECプラスは、新型コロナウイルス感染拡大による原油価格の暴落により、2020年5月より協調減産を行なっていました。需要の拡大に合わせ、増産の方向に向かっているものの、原油生産への十分な投資が無く、供給が追い付いていない状況です。
原油生産への投資が減っている要因の一つとして挙げられるのは、脱炭素社会への動きです。地球温暖化への対策として、クリーンエネルギーへの転換の動きから原油生産への投資が少なくなっており、生産低下へと繋がっています。
しかし、実際は私たちの生活に原油はまだまだ欠かせません。原油は、電力や輸送などからプラスチック包装に至るまで、商品生産において要となっています。そのため、原油価格の高騰は、日用品の値上げに直結してしまうのです。
値上げはこれで終わりじゃない?
新型コロナウイルスからの脱却
ロシアによるウクライナ侵攻
今世間が最も注目しているニュースと言えば、ウクライナ情勢でしょう。
今回取り上げた値上げは、ウクライナ情勢が本格的に悪化する前から決定していたものばかりです。
日本はロシアから液化天然ガスや石油などの資源を輸入しており、今後の情勢によっては更なる価格高騰が見込まれます。
長期的な円安
年明けから緩やかな円安が続いており、ついに1ドル120円台を突破しました。
この調子で円安が続くと、輸入品の値上げは避けられないと考えられます。
増えてしまった支出にはどう対処する?
増えてしまった家計負担を軽減するために必要なことは、以下の2点です。
- 家計を見直して無駄な支出を減らす
- 副業や投資などで収入を増やす
また、支出が増えてしまった分、副業や投資などで収入を増やして補うという手もあります。
いずれにせよ、お金のことで悩んだら、お金のプロであるFPに相談することもおすすめです。
今年の値上げラッシュで家計への不安を感じる人も多いと思います。FP相談で少しでもその不安を解消しましょう。