iDeCoでデメリットしかないケースは?iDeCoをおすすめしない人の特徴は?のサムネイル画像


▼この記事を読んで欲しい人

  • iDeCoはデメリットしかないと聞き、利用を躊躇している人
  • どのような場合にデメリットしかないと言えるのか、自分の場合はどうなのか判断したい人
  • 老後資金を貯める方法としてiDeCoはダメなのかを知りたい人


内容をまとめると

  • iDeCoでも老後資金以外の目的・専業主婦(夫)・定期預金にしか積み立てないなどの場合デメリットしかない
  • やらない方がいい人は、年齢が60歳に近い、収入の変動が予想できる、高リスク・高リターンが得たいなど
  • 向いている人は、老後資金が目的、近い将来に大きな資金がかかる予定がない、積み立てが苦手、自営業者など
  • iDeCoの利用で悩む方は、マネーキャリアのFP相談がおすすめ!
  • 顧客満足度93%、LINEで簡単予約ができるマネーキャリアで悩みを解消!

iDeCoはデメリットしかないのでしょうか?確かにデメリットしかない方もいらっしゃいますが、実際にはメリットが多くなる方もいらっしゃいます。自分にとってメリット・デメリットどちらが大きいのかを考え、iDeCoが必要かどうかを見極めることが重要です。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る

この記事の目次

デメリットしかないパターン①老後資金以外の目的での加入


iDeCoの利用がデメリットしかないパターン1つ目は、老後資金以外の目的での加入です。


iDeCoは老後資金を準備するために作られた制度です。そのため、引き出しに年齢制限が設けられています。


確かに掛け金全額所得控除などの大きな節税効果は魅力的ですが、年金以外の利用を考えている場合にはデメリットしかないと言えます。


資金が必要になる年齢が引き出し年齢の制限よりも前だった場合、結局利用できずに終わってしまうためです。以下で詳しく解説していきます。

iDeCoは60歳まで引き出しができない

iDeCoは老後資金を準備するための制度のため、引き出し年齢が60歳以降と制限されています。


基本的に途中で解約することは不可能になっているため、60歳より前にまとまった資金が必要になってもiDeCoの資金を引き出すことはできません。


そのため老後ではなく近い将来のために資産運用を行いたいと考えている方にとってはデメリットしかないと言えます。


もし引き出し年齢に制限があることを知らなかった場合には、近い将来のための資金は別で用意しなくてはいけません。

老後資金・住宅資金に備えるならまずは家計の見直しとつみたてNISA!

近い将来に利用することを考えている場合、貯蓄などを行って確実に貯めておくことがおすすめです。


また、住宅資金や老後資金など、利用するまでにある程度の期間がある場合にはつみたてNISAも検討してみましょう。長期分散投資でリスクの低い状態での資産運用が可能です。


貯蓄でもつみたてNISAでも、毎月積立できないと意味がありません。そのためにもまずは家計の見直しを行い、無駄だった金額を貯蓄やつみたてNISAに回せるようにすることが資金調達への第一歩です。


家計管理が難しい場合には、プロに相談できるマネーキャリアのFP相談を利用して、家計の見直しを行ってもらうことがおすすめです。

デメリットしかないパターン②専業主婦(夫)など収入がない人が始める


デメリットしかないパターン2つ目は、専業主婦(夫)などの収入がない人が挙げられます。


iDeCoの節税効果の1つである所得控除は収入があることが前提となります。確かに専業主婦でもiDeCo自体は問題なく利用可能です。


しかし、所得控除のメリットが受けられるかどうかは大きなポイントになります。


以下で詳しく解説します。

収入がない人はiDeCoの所得控除のメリットを活用できない

所得控除を行う場合には収入があることが前提です。収入のなかの課税対象となる金額からiDeCoの掛け金が引かれることで、課税される金額が少なくなる仕組みとなっているためです。


収入がなければ所得控除はできないことは分かったけど、その他2つの節税効果は期待できるのでは、と考える方もいらっしゃると思います。


確かに、所得控除以外にも

  • 運用益非課税
  • 受取時の税制優遇

がありました。


しかし、これらのメリットだけでいいのであればつみたてNISAの方がおすすめです。つみたてNISAも同様に運用益に課税されず、売却時も税金が課されることはありません。


さらに引き出し年齢の制限はなくなるため、好きなタイミングでの売却が可能です。


収入がない方にとってはメリットが少なくなってしまうため、おすすめができない状況です。

iDeCoの所得控除による節税効果をシミュレーション

収入がない場合には所得控除の節税効果を得られませんが、所得がある場合にはどれくらい節税効果があるのかをシミュレーションしてみましょう。

  • 月掛け金:2万円
  • 所得税・住民税率:10%

で計算すると、以下のようになります。

年数節税額
1年48,000円
10年48万円
20年96万円
20年iDeCoを継続することで、100万円近い節税ができます。

収入がある場合には100万円お得なのですが、収入がなければいくら掛け金を上げても節税効果は期待できません。

収入がある方よりも損をしていることになるため、収入がない方にとってiDeCoはデメリットしかないと言えます。

デメリットしかないパターン③iDeCoで定期預金にしか積み立てていない


デメリットしかないパターン3つ目は、iDeCoで定期預金にしか積立しない場合です。


iDeCoでは投資信託などで資産運用を行うことも可能ですが、運用次第では元本割れを起こしてしまうリスクがどうしても残ってしまいます。


元本割れをしないことを前提とした場合、元本保証のある

  • 定期預金
  • 保険商品

などを選択することになります。


元本保証があるためデメリットにはならないのではと考えるかもしれませんが、損をしてしまう可能性が高くなります。iDeCoでは手数料が取られるためです。


以下で手数料について解説していきます。

定期預金の金利・投資信託の運用利回り・運用にかかる手数料を比較!

iDeCoでは運用などに手数料がかかります。ある定期預金の手数料を見てみましょう。

手数料
運用期間中171円/月
受取時440円/1回
このように、月々手数料が発生してしまう商品で定期預金を利用してしまうと、金利での利益を運用期間中の手数料が大幅に上回り、損をしてしまう事になります。

定期預金の金利はかなり低く、0.002%程度のものから高くても0.01%です。

一方、投資信託では運用にかかる手数料として信託報酬がかかります。商品によって違いがありますが、あるバランスファンドの信託報酬は年0.28%です。信託報酬は取られますが、運用利回りで利益が出るためマイナスにはなりません。

トータルリターンは4.35%となっている商品では、1万円を1年間積み立てた場合、運用益は5,412円となります。

定期預金を利用する場合には、手数料が0円となる商品を選ぶか、バランスファンドや全世界株式等の投資信託と組みあわせて手数料を相殺できるようにすることがおすすめです。

投資信託でも「新興国」や「REIT(リート)」はリスクが高いので注意!

定期預金と投資信託を組み合わせることで損をしないようにする方法をおすすめしましたが、どのような投資信託でも良いわけではありません。


比較的リスクの低い

  • バランスファンド
  • 全世界株式

等は組み合わせとしておすすめですが、おすすめできないものもあります。

  • 新興国
  • REIT

などです。


これらは高リターンが期待できる商品ですが、その分リスクも高くなってしまいます。安定した運用を期待する場合には避けた方が良い商品です。

iDeCoがデメリットしかないパターン④まだ貯金を作れていない人


iDeCoは老後の資金づくりを目的とした年金制度のひとつです。積み立てた資産は原則として60歳以降に受け取ることになります。


例外的に積み立てた資産の引き出しを認められることもありますが、その場合も一定の条件を全て満たす必要があるなど、基本的に途中での引き出しは難しい状況です。


このように、近い将来まとまったお金が必要になっても、iDeCoで積み立てたお金は基本的に途中で引き出せません


そのため貯金が少ない人や家計が苦しい人などにとっては、iDeCoの利用はデメリットしかないと言えます。


まずは急な出費に対応できるよう、貯蓄を増やすことを優先した方が良いでしょう。

デメリットしかないわけではないがiDeCoをおすすめできないケース

先に挙げたパターンほどデメリットしかない訳ではないものの、以下のようなケースではiDeCoをあまりおすすめできません。


  • これからお金のかかるライフイベントが控えている人
  • 収入が安定していない個人事業主・フリーランスの方
なぜiDeCoをおすすめできないのか、その理由を確認していきましょう。

将来お金が必要になるイベントがあるかもしれない人

今現在、以下のような支出の多い時期にある場合や、今後以下のような大きな支出を予定している人は、iDeCoの利用をあまりおすすめできません。


  • 子どもの学費
  • マイホーム購入時の住宅ローン返済
  • 親の介護費用
  • 開業資金
子どもの学費がかかる年代の方は、住宅ローン返済が重なることも多く、人生でもっとも支出の多い時期と言っても過言ではありません。

また、親の介護費用や開業資金などが必要になることが見込まれる場合も、急に大きな資金が必要になる可能性があります。

こうした時期に、継続的な掛金の拠出が必要であり基本的に途中での引き出しができないiDeCoを利用するのは、デメリットしかないとまでは言いませんが、あまりおすすめはしません。

収入が不安定な自営業・フリーランス

個人事業主・フリーランスなど、毎月決まった収入があるわけではない方にもiDeCoはあまりおすすめできません


個人事業主・フリーランスの方は、仕事が不安定になると貯金を切り崩して生活する可能性も考えられます。


iDeCoは継続的に掛金を拠出する必要があり、基本的に積み立てた資金を途中で引き出せません。


そのため、仕事が不安定な場合にiDeCoを利用するのはおすすめできないと考えます。


また、扶養範囲内で個人事業主・フリーランスをしている場合、税金面でも扶養に入っているなら、所得控除による節税効果が得られないためiDeCoに加入するメリットが薄くなります。


ただし、ある程度仕事が安定している個人事業主・フリーランスの方なら、余剰資金を活かしてiDeCoで老後資金を用意するのもおすすめです。

自分にはiDeCoがデメリットしかないのか判断するための基礎知識

iDeCoは個人型確定拠出年金として様々な税制優遇が受けられる制度です。



iDeCoを始めるか判断するためにも、まずは基礎知識を理解しておくことが重要です。

  • iDeCoの最大のメリットは3つの節税効果
  • iDeCoは運用に手間がかからないので資産運用初心者におすすめ
  • 離職・転職しても運用を継続できる

メリットが多くお得な制度となりますが、やめた方がいい方もいるため、自分の場合はどうなのかをしっかり見極めることが重要です。理由を理解するためにも基礎知識をおさらいしましょう。

iDeCoの基礎知識①iDeCoの最大のメリットは3つの節税効果

iDeCoで得られる節税効果は3つです。

  • 掛け金全額所得控除の対象
  • 運用益非課税
  • 受取時の税制優遇

それぞれの節税効果を確認していきましょう。

掛け金全額所得控除の対象

iDeCoでは毎月一定額を積み立てて資産運用などを行います。月々の掛け金が発生しますが、この掛け金全額が所得控除の対象です。


例えば、毎月2万円・年間24万円を積み立てていた場合をかんがえてみましょう。所得税・住民税共に10%だとすると、年間48,000円税金が安くなる計算です。10年続ければ48万円お得となり、大きな節税効果が期待できます。

運用益非課税

iDeCoは運用で出た利益に対して課税されません。通常ならば利益に対して約20%の金額を税金として支払わなくてはいけないため、非課税となることは大きなメリットです。


また、非課税となることで利益が通常よりも多くなり、それを再投資することで複利の効果が期待できます。

受取時の税制優遇

iDeCoでは受取時にも税制優遇を受けることができます。

  • 一時金:退職所得控除の対象
  • 年金:公的年金等控除の対象

一定額までは非課税での引き出しが可能となる制度です。


ただし、退職金が出る場合には注意が必要です。退職所得控除は同じ年に受け取った場合には一時金と退職金が合算されて計算されます。上限額以上となった際には課税対象となるため、繰り下げ受給などで別の年に受け取るなどの検討が必要です。

iDeCoの基礎知識②iDeCoは運用に手間がかからないので資産運用初心者におすすめ

iDeCoは運用に手間がかからないことが特徴です。


iDeCoは資産運用を行うため、ある程度の知識が必要ではないかと不安になるかもしれません。しかし、インデックスファンドやバランス型ファンドなど買いたい商品を選ぶだけで、投資に関する知識がなくても簡単に運用を始めることが可能です。


プロの場合にはリバランスを行って保有比率をその時の市場に合わせて上下させます。リスクを保ちつつ運用収益を確保するために行う必要があるためです。


初心者には難しい作業ですが、バランス型ファンドなどを選択すると、リバランスも自動で行ってもらえます。


細かい調節作業なども必要ないため、初心者でもiDeCoを活用して資産運用ができます。

iDeCoの基礎知識③離職・転職しても運用を継続できる

iDeCoだけでなく、確定拠出年金は離職や転職した場合でも運用を継続することができることが特徴です。


確定拠出年金には、

  • 企業型
  • 個人型

の2タイプがあります。


企業年金のなかには途中で退職すると一時金として支払われるものがあります。この場合年金の積立はやり直しとなってしまいます。


一方確定拠出年金の場合には、

  • 転職先の企業型に移動
  • iDeCoに移動

として移動が可能です。積立をやり直すことなく継続することができます。


ただし、企業型年金がある場合にはそちらを優先しなくてはいけないことになっています。


また、移動する際には手続きが必要になります。


iDeCoを継続する場合でも職種によって掛け金の上限額が違うため、勤務先変更の連絡は必要になります。

iDeCoの7つのデメリット・注意点を全てまとめてわかりやすく解説!


iDeCoは老後資金を準備する方法としてはお得というイメージがありますが、先述したようにデメリットしかないケースもあります。


最近よく聞くからと何も調べずに始めてしまうと、後悔する可能性が高くなってしまいます。


自分にはメリットがあるのか、デメリットは大きなものではないのかを確認するためにも、7つのデメリットを理解しておきましょう。

①60歳までは原則として積立たお金は引き出しが不可能

デメリット1つ目は、原側60歳までは引き出し不可能な点です。


iDeCoは老後資金を準備するための制度になるため、年金が必要になる60歳までは積み立てたお金を利用することができません。60歳よりも前に資金が必要になった場合は他の貯蓄などでカバーする必要があります。


ただし、加入者が死亡した場合など、厳しい条件をクリアした場合には、

  • 死亡一時金
  • 障害給付金
  • 脱退一時金

などで受け取ることは可能です。


また、引き出しはできなくても掛け金の停止や減額は可能です。金額の変更は年一回と制限がありますが、利用できることを覚えておきましょう。

②受け取り年齢が繰り下げられる可能性がある

今は原則60歳以降の受け取り開始となっているiDeCoですが、受取年齢が繰り下げられる可能性があることが2つ目のデメリットです。


iDeCoは国民年金保険者であれば60歳以降も積立の継続が可能です。60歳以降も働いて生活費を確保する方は多いため、60歳以降でも国民年金に加入している方は多いと思います。


しかし、iDeCoは積立をしながら受け取ることができません。継続をしたい場合には強制的に受取年齢が繰り下げられてしまう事に注意しましょう。


また、加入年齢が10年未満の場合も繰り下げられてしまいます。加入期間に応じて61~65歳に制限が引き上げられてしまう事もあるため、加入期間が短くなってしまう方は60歳には受け取れないことに気をつけてください。

③掛け金にの上限金額が決まっている

デメリット3つ目は掛け金の上限額が決まっている点です。


年金の準備をすることが目的ですが、掛け金に上限があることに注意が必要です。

職種月掛け金上限額
自営業者68,000円
会社員企業型DC未加入:23,000円
企業型DC加入:20,000円
公務員12,000円
専業主婦(夫)23,000円
このように、職種によって上限額が決まっています。


長期間の積立が可能な年齢であれば上限額内で必要資金を貯めることが可能だと言えます。


しかし、始めた年齢によっては積立期間が短く、上限額を積み立てても必要資金を貯めることができない可能性があることに注意しましょう。

④元本割れリスクがある

デメリット4つ目は元本割れリスクがある点です。


iDeCoでは元本保証がされていない商品を選んだ場合には、元本割れのリスクがあることになります。


積み立てた金額が運用成績によって減ってしまう事です。


このような事態があることがデメリットですが、銘柄選びで十分に対策が可能です。


5年積立リターンを銘柄ごとに見ていきましょう。

銘柄5年積立リターン
野村世界ESG株式インデックスファンド71.8%
コモンズ30ファンド30.59%
マイバランスDC7025.17%
みのりの投信-6.51%
ダイワ・ロシア株ファンド-33.57%
(参考:iDeCoナビ「リターンで比較」


大きくプラスとなっている商品もあれば、マイナスとなっている商品もあります。国内株式等の安定的にプラスとなっている銘柄を選ぶことで、リスクを低くすることが可能です。


また、長期分散投資も元本割れを防ぐコツです。少し減ってしまったからと銘柄を変更せずに、長期間コツコツと積立を続けていきましょう。

⑤知識がないと手数料を無駄に支払ってしまう可能性がある

デメリット5つ目は、知識がないと手数料を無駄に払ってしまう可能性があることです。


先ほどもご紹介した通り、iDeCoは月単位で管理手数料がかかることになります。


171円が最低金額ですが、金融機関ごとに違うため、中には月611円かかるケースもあります。


加入手数料を両方とも2829円とすると、それぞれ30年間運用してかかる費用は以下のようになります。

手数料合計
最低管理手数料64,389円
最大管理手数料222,789円
長期運用が基本となるため、毎月の手数料の差は大きな違いとなってしまいます。


このように、金融機関ごとに手数料に差があるなどの知識がないと、手数料を無駄に払ってしまう可能性があることにも気をつけましょう。

⑥加入資格があるため誰でも利用できない可能性がある

対象となるケース、ならないケースを見ていきましょう。

加入区分対象となる人加入できない人
国民年金第1号被保険者自営業者や学生
農業者年金の被保険者
保険料納付免除を受けている人
国民年金第2号被保険者会社員や公務員企業型DCに加入している人
(会社が認めていれば可)
国民年金第3号被保険者専業主婦(夫)-
国民年金任意加入の被保険者60歳以上で働いている人
海外居住者など
-

国民年金は義務と言われているため、一見誰もが利用できるように感じます。しかし、加入条件は国民年金への加入だけではありません。 


そのため、対象外となり利用できない方もいらっしゃることがデメリットです。


ただし、対象となる方は2022年5月の制度改正により増加しています。

  • 60歳以上65歳未満の会社員・公務員や任意加入の方
  • 海外居住者

また、その他の改正点として以下の項目が挙げられます。

改正点改正前改正後
受取時期60歳から70歳60歳から75歳
加入可能年齢60歳まで65歳まで
制度改正によって加入できるようになった方等もいらっしゃるため、今まで加入できなかった方は一度確認してみることをおすすめします。

⑦加入手続き時には年金手帳の準備が必要

デメリット7つ目は加入手続きに年金手帳が必要になる点です。


加入手続きには基礎年金番号が必要になるため、年金手帳などを準備しておく必要があります。年金手帳は新規での発行はされていないため、新たに国民年金被保険者となった場合には「基礎年金番号通知書」が必要になります。


また、その他に必要なものとしては、

  • 掛け金引き落とし口座情報
  • 金融機関の届出印

となります。また、申込書に掛け金の金額を記入する必要があるため、事前に決めておきましょう。

iDeCoをおすすめしない人とおすすめできる人の特徴


iDeCoは老後資金をお得に貯められる制度ですが、誰にでもおすすめできるわけではありません。


デメリットしかないケースもあることから分かるようにおすすめできる人とできない人に分かれます。


まだ利用に踏み切れない方は、自分がどちらのタイプなのかしっかりと見極めてから利用を開始することをおすすめします。

iDeCoをおすすめしない人の特徴

iDeCoをおすすめしない人の特徴は以下の通りです。

  • 年齢が60歳に近い
  • 収入の変動が予想できる
  • 高リスク・高リターンが得たい
  • 他の控除制度を活用して控除額が大きい
  • 収入・貯蓄がない
  • 自分で調べない

なぜこれらの方におすすめできないのか、それぞれご紹介します。


年齢が60歳に近いと運用期間が短くなってしまいます。国民年金に加入していれば60歳以降も継続ができるようになりましたが、iDeCoは長期分散投資で利益を出しつつ老後資金を準備するものです。向いているとは言えません。


iDeCoは毎月の掛け金が一定となるため、収入が変動する転職などが控えている方は、収入が安定するまでおすすめできません。


老後資金は確実に準備しなくてはいけません。高リスク・高リターンを狙いたい方はリスクが出た際に資金が得られなくなってしまうため向いていません。


住宅ローン控除など、他の控除を利用している場合、iDeCoの所得控除のメリットを得られない可能性があるためおすすめできません。


収入や貯蓄がない方は、万一の際に利用できる資金が無くなってしまうため向いていないと言えます。


自分で資産形成について調べられない方も向いていない人です。iDeCoを利用する事で資産形成について学ぶことに大きな意味があるためです。

iDeCoをおすすめできる人の特徴

おすすめできる人の特徴は以下の通りです。

  • 老後資金目的
  • 近い将来に大きな資金がかかる予定がない
  • 積み立てが苦手
  • 所得税額が大きい
  • 自営業者
  • 退職金制度がない会社員
  • 公務員

iDeCoは60歳まで資金を引き出せません。そのため老後資金目的ならば途中で使ってしまうリスクがないため向いています。同じ理由で近い将来にまとまった資金が不要な方にもおすすめです。


積み立てが苦手で貯金ができない方にも、強制的に積み立てとなるためおすすめです。


所得税額が多い方はiDeCo節税メリットをしっかりと受けられます。他の控除と併用していたとしても問題はないため、積極的に利用していきましょう。


自営業者の方は厚生年金が受け取れず、年金額がかなり少なくなってしまいます。自分で準備しなくてはいけない金額がかなり高額になるため、準備方法のひとつとしておすすめします。


退職金制度がない方にも向いています。退職時にまとまった資金が支給されないため、自分で準備することが必須です。


公務員の方は年金や退職金が多いイメージですが、実際には退職金が15%も削られてしまっています。そのため、削られた分をカバーするためにもiDeCoへの加入がおすすめです。

iDeCoにデメリットしかないと不安な人が気になるよくある質問


iDeCoにはデメリットしかないケースもあることは事実です。しかし、このようなケースが誰にでも当てはまるわけではありません。


メリットの方が大きい方もいらっしゃいますが、デメリットしかないという話を耳にしてしまうと利用に踏み切れなくなってしまう可能性もあります。


iDeCoを安心して利用できるようになるためにも、いくつかの疑問は解消しておきましょう。

よくある質問①結局iDeCoは損しないの?

iDeCoで損をするリスクとしては、

  • 手数料
  • 元本割れ

が挙げられます。


手数料は低い金融機関を自分で探して選ぶことで損をすることは避けられます。


元本割れは運用次第となってしまいますが、

  • 複数の商品に投資する
  • 信託報酬の低い商品を利用する

などである程度リスクを低くすることは可能です。


しっかりと自分で選び、損をしないものを見極めることが重要です。

よくある質問②iDeCo加入中に死亡したらデメリットしかない?

iDeCoは60歳まで引き出し不可となるため、死亡した場合はどうなのかなどと不安に感じる方もいらっしゃると思います。


しかし、死亡した場合には死亡一時金として遺族が受け取ることができるため、損をすることはありません。


ただし、

  • 死亡後5年以内に手続きが必要
  • 相続税の対象

となる点には注意が必要です。


万一死亡したとしてもデメリットにはならないため安心して利用を検討してください。

よくある質問③証券口座はどこにするべき?

iDeCoは証券会社で口座を開かなくては利用することができません。どこで開けばよいか悩む方も多いと思いますが、ここでは楽天証券とSBI証券を比較していきましょう。
楽天証券SBI証券
口座管理手数料171円171円
投資信託取り扱い数

インデックス型:15

アクティブ型:14

元本保証型:1

インデックス型:21
アクティブ型:12
元本保証型:1
口座管理手数料はどちらも最低額です。この2社では差がありませんでしたが、選ぶ際には最低額になっていることをポイントにしましょう。

投資信託の取り扱い数に違いがあります。SBI証券が若干多い結果となっていますが、そこまで違いを感じないかも知れません。

しかし、注目したいのが信託報酬の低いインデックスファンドの本数です。手数料があまりかからないため、利益が出しやすくなっています。本数が多い方が選択の幅が広がるため、なるべく多いものを選ぶことも重要です。

知識がない方や何となく比較しているだけではどれも同じに見えてしまうかもしれません。しかし、これらをポイント見ると意外と違いがあります。

しっかりと自分に合ったものを選びましょう。

よくある質問④iDeCoとつみたてNISAはどちらの方が得するの?

iDeCoの他にも税制優遇を受けられる制度につみたてNISAなどがあります。


どちらの方がお得なのか、お得な方を利用したいと考える方は多いと思います。


税制優遇のみで考えると、お得なのはiDeCoです。掛け金全額所得控除はiDeCoにしかない税制優遇措置になります。


しかし、先ほどもご紹介したように、その他の控除を利用している場合、控除する課税所得がなくiDeCoの節税メリットが生かせない可能性もあります。


また、iDeCoには受取年齢に制限があるデメリットがあるため、

  • 所得控除はまだ有効か
  • 何のための資金を貯めるのか

等によってどちらを利用するべきなのかが変わることに注意しましょう。

よくある質問⑤iDeCoと国民年金基金ってどう違うの?そもそも関連してる?

iDeCoと国民年金基金の違いを見ていきましょう。

iDeCo国民年金基金
加入対象国民年金加入者国民年金第1号被保険者
掛け金の税制優遇全額所得控除全額所得控除
掛け金上限6.8万円
(第一号被保険者の場合)
6.8万円
掛け金5,000円から千円単位で増額可能年齢や性別により異なる
受給開始原則60歳以降原則65歳以降
(2口目からは60歳から一部受取可)
受給期間有期年金終身年金
そもそも加入対象に違いがあり、iDeCoは国民年金に加入している方ならば基本的に加入が可能になっていますが、国民年金基金は個人事業主やフリーランスの方に限られています。

また、掛け金もiDeCoは5,000円から自分の好きな金額に設定できますが、国民年金基金では年齢や性別によって決まります。

大きな違いとして挙げられるのが受給期間です。終身年金として受け取れる国民年金基金は大きな安心感があります。


このような違いがあるため、どちらが自分にとって必要なのか、しっかりと見極めて利用してください。

よくある質問⑥公務員にiDeCoは不要って本当?

公務員にはiDeCoは必要ないと耳にした方もいらっしゃるかもしれません。


確かに公務員は退職金や年金が多いイメージですが、制度が改正されているため、そこまで多くないのが現状です。


現在では通常の会社員と同様に厚生年金にまとめられ、職域加算も廃止されてしまいました。廃止された代わりに年金払い退職給付がありますが、給付額は1割ほど減少する結果です。


退職金も年々減少傾向にあります。


このように、退職金や年金の減少があるため、公務員には不要ということはありません。

iDeCoに関する参考知識①iDeCoを始める際の手続きはめんどくさい?


iDeCoを始めるには証券会社で口座を開設するなどの手続きが必要になりますが、口座開設だけならばネットだけでも完了するため、簡単にできるのではと考えている方も多いかもしれません。


しかし、iDeCoの手続きにはいくつかの書類を提出しなくてはいけないなど、意外と手もがかかってしまいます。


必要書類を入手することから始まり、その書類の中には会社で記入してもらわなくてはいけない「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書(事業主証明書)」もあります。


企業型確定拠出年金をすでに利用している場合には、「個人別管理資産移管依頼書」も必要になります。


手続き自体に手間がかかってしまうため、iDeCoは利用したいけれどまだ手続きをしていない、という方も多くいらっしゃると思います。以下では実際の流れをご紹介していきます。

具体的なiDeCoの始め方をSBI証券を例に解説!

手続きの流れは簡単です。

  1. 申込資料請求
  2. 申込書の返送
  3. 手続き完了

まずはまずは届いた以下の必要書類に記入していきましょう。

  • 個人型年金加入申込書
  • 預金口座振替依頼書兼自動払込利用申込書
  • 加入者掛金配分設定届
  • 本人確認書類の添付用書類
  • 事業主証明書

注意が必要なのが事業主証明書です。必要な方が会社員や公務員に限定されますが、勤め先に記入してもらう必要があります。


書類の記入では

  • 口座番号
  • 基礎年金番号

が必要になります。それぞれの番号が分かるようにしておきましょう。


また、本人確認書類として免許証健康保険証などのコピーが必要です。


送付することで手続き自体は完了します。口座開設が完了すると、IDやパスワードの通知が来ます。


全体にかかる期間は1ヶ月半から2ヶ月半です。意外と時間がかかるため、早く始めたい場合には早めに手続きを行うようにしましょう。

iDeCoを面倒で始めなかった人の事例!電子化で手続きが簡単に?

iDeCoの手続きが面倒で始めなかった方も多いかもしれません。


このような方は、電子申し込みを試してみましょう。最近始まった申し込み方法で、SBI証券でも可能です。


電子申し込みでは、

  • 本人確認書類のアップロード
  • 掛金引落口座の登録
  • 基礎年金番号の入力

などが必要です。


紙の申込書の郵送を待つ必要がないため、手間が省ける申し込み方法です。


ただし、会社員などの場合には事業主証明書が変わらず必要です。書類をダウンロードして会社に記入してもらい、これをアップロードしなくてはいけないため、会社に書類を書いてもらうことを面倒だと感じていた場合にはあまり電子化の効果がないかもしれません。


面倒だとiDeCoを始めておかないと、老後に後悔する可能性もあります。老後資金不足をカバーするためにも、手間がかからない電子申し込みでiDeCoを始めて見ましょう。

iDeCoに関する参考知識②イデコハラスメントとは?


iDeCoを始める際に、会社員や公務員の方は勤務先に記入してもらわなくてはいけない書類があります。この書類がもとでiDeCoの利用が出来なくなってしまう事が起きているのが現状です。

  • どこの部署に提出すればよいのか分からない
  • 書類の作成を依頼したけれど対応が遅い、してくれない

といったイデコハラスメントが起きている会社があります。


なかには「投資のことを考えている暇があったらもっと仕事に取り組め」といった言葉をかけられることもあるようです。


加入したくてもイデコハラスメントを受けて加入できない人が一定数いる状況です。


しかし、2022年の秋ごろを目途にこの事業主証明が不要になると言う話も出ているため、このような事態が解消されることを期待します。

まとめ:iDeCoを始めるか迷ったらまずはマネーキャリアで無料LINE相談がおすすめ!


いかがでしたか?ここではiDeCoはデメリットしかないのか、についてご紹介しました。


iDeCoは老後資金を準備する方法のひとつです。様々な税制優遇を受けられるためお得に準備が可能です。


しかし、専業主婦の方や老後資金目的以外の方の場合、デメリットしかない状態となる可能性があることは事実です。しっかりと自分に必要なのか、メリットはあるのかを判断しなくてはいけません。


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