- 医療保険も見直しをしたい40代
- 10年以上医療保険を見直していない40代
- 医療保険の選び方がわからない人
- 40代の医療保険の選び方
- 医療保険の見直しの必要性
- 医療保険の選び方のポイント
40代の医療保険の選び方について、保障の内容を中心に選び方のポイントを解説しています。今加入している人もそうでない人もどのように選べばいいのか?どのようなことを重視すれば失敗しないのかをご紹介している記事です。さらにありがちな注意点もあわせて解説しています。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- 40代の医療保険の選び方を解説
- まずは医療保険の必要性を考える
- 保障内容や保険料の目安を決めてから具体的な保険商品を選ぼう
- ①基本となる入院給付金日額を決める
- ②入院限度日数を決める
- ③手術給付金の内容を決める
- ④特約を付けるか決める
- ⑤保険期間と保険料払込期間を決める
- ⑥掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
- ⑦医療保険に支払う保険料の目安を決める
- ⑧条件に合う医療保険を探して加入する
- 保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
- 40代の方が医療保険を選ぶ際の注意点
- 40代で医療保険に加入すると保険料が比較的高額になる
- 持病を持っていないか確認
- 女性特有の病気や持病の保障も検討しよう
- 保障の重複に注意
- まとめ:40代の医療保険の選び方
40代の医療保険の選び方を解説
40代になってなんとなく体力も落ちてきたり、身近な人が病気になったとか、まだまだ子供も小さいけど自分は大丈夫かななんて心配になったりすることもあるかと思います。
医療保険には加入しているし大丈夫!なんて安心しているかもしれませんが、20代の時によく分からず勧められるがまま入ってそのままになっているなんて方も多いのではないでしょうか。
40代の医療保険の選び方のポイントを解説していきたいと思います。
まずは医療保険の必要性を考える
40代で健康面が心配になってきたと考える人は、やはり結婚して子供がいて、家族を守っていかなければならないという人が多いのではないでしょうか。
仕事責任が大きくなってきたり、子供の習い事や学費など家計の負担も多くなってきたりするなかで万が一病気で入院や手術が必要になると収入が減ってしまったり、全くなくなってしまったりすると家族が生活していけなくなってしまうというリスクがあります。
また、40代となるとがんや生活習慣病などの重大な疾患にかかる確率が20代、30代に比べて大幅に上昇します。
今まで健康に自信があった人でも健康診断で再検査が必要となってしまう人も40代以降は増えてくるものです。
そんなことから、40代の医療保険に加入している割合は、2021年の調査によると男性は74.9%、女性は76.2%の割合が何かしらの医療保険に加入しているという結果になっています。
(公益財团法人 生命保険文化センター 2022(令和4)年度 生活保障に関する調査より2022年12月発表)
このように多くの人が公的医療保険だけでは不足すると考え、民間の医療保険に加入し、病気やケガなどのリスクに備えているということがわかりますね。
保障内容や保険料の目安を決めてから具体的な保険商品を選ぼう
医療保険の選び方のポイントは、必要な保障は何なのか必要な保障金額はどのくらいなのかということを軸に検討することです。
保障内容や保障金額は今は多岐に渡りますので、まずはどんな保障の種類があって、自分にはどのような保障内容があっているかを選んでいきたいですね。
医療保険の保障としては大きく以下の保障があげられます。
- 病気で入院した場合の保障
- ケガで入院した場合の保障
- 手術の保障
- 通院した場合の保障
- そのほか特定の病気での保障の上乗せ
さらに金額の面では以下の点の考慮が必要です。
- 入院日額はいくらなのか
- 日額タイプではなく一時金タイプの保障にするのか
- 何日入院したら支払われるのか
- 手術はどんな種類の手術で支払われるのか
①基本となる入院給付金日額を決める
年齢 | 平均入院日数 | 平均自己負担額 |
---|---|---|
40~44 | 13 | 14万8,890円 |
45~49 | 14 | 16万2,984円 |
②入院限度日数を決める
入院日額が決まったら次に1回の入院で支払われる入院限度日数を選択します。
これは商品によって最初から120日や60日など決まって変更のできない商品もありますが、ご自身で選ぶことができるものもあります。
選択できる場合多くは、以下の中から選ぶことになります。
- 30日型
- 40日型
- 60日型
- 120日型
- 360日型
- 720日型
- 1095日型
40代の入院日数のデータを見てみると平均は12.3日で、内訳は以下のようになります。
入院日数 | 割合 |
---|---|
5日未満 | 25.0% |
5~7日 | 32.1% |
8~14日 | 24.1% |
15~30日 | 12.5% |
31~60日 | 4.5% |
61日以上 | 1.8% |
出典:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」令和元年度
このように40代の方のほとんどの場合は、30日型や、40日型で十分です。
ただ、退院までの日数が病気の種類にもよって大きく変わってくることには注意しましょう。
例えば、統合失調症の入院日数は平均560日など、精神疾患などの場合長くなる傾向があります。
一方で、入院限度日数を長くすればその分保険料は高くなりますのでバランスが重要です。
③手術給付金の内容を決める
次の選び方のポイントになるになるのは手術給付金についてです。どのような手術に対応している保険なのかということもきちんとチェックが必要です。
昨今の医療保険にはあまり見かけなくなりましたが、保険会社で特別に定めている手術が支払対象となっている場合は要注意です。対象になる手術なのか分かりづらく、対象外となってしまうケースも少なくありません。
基本的には公的医療保険制度に連動している手術が対象となっている商品を選びましょう。
公的医療保険ではおよそ1,000種類以上が対象になります。
また、手術給付金は入院中の手術なのか外来での手術なのかによって給付金額が変わってきたりもします。基本は入院をともなう手術で考えればよいですが、外来での手術もきちんと保障されている商品を選択しましょう。
④特約を付けるか決める
基本的な保障の内容を検討したら特約などで保障を厚くするかどうかを検討します。
たくさんの特約をつければその分保障は手厚くなり、安心感は増しますが保険料に上乗せされます。
40代で検討したほうが良いと考えられる特約は以下の特約です。
- がん特約
- 3大疾病特約
- 先進医療特約
※保険商品によって特約名は異なります。
40代から癌や三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)のリスクは飛躍的に高まります。
実際のデータを見てみましょう。
▼40歳女性の癌の罹患率のデータ
10年後 | 20年後 | 30年後 | 40年後 |
---|---|---|---|
4.2% | 10.6% | 19.7% | 32.0% |
▼40歳男性の癌の罹患率のデータ
10年後 | 20年後 | 30年後 | 40年後 |
---|---|---|---|
1.6% | 6.6% | 20.8% | 43.0% |
※出典:国立がん研究センターがん情報サービス「累積罹患リスク(グラフデータベース)」
▼心疾患の罹患率のデータ
※出典:厚生労働省「年齢階級別にみた施設の種類別推計患者数 」
▼脳血管疾患の罹患率のデータ
※出典:脳血管疾患の性・病類・年齢(10歳階級)別粗死亡率(人口10万対)
ご覧いただいたデータのとおり40代あたりからがんや三大疾病のリスクが急激に高まってきますので、特約で備えておくと安心できるというわけです。
これらを保障する特約は一時金が出るタイプや、入院日数が無制限になるものなど種類は豊富ですのでよく確認しておくことをおすすめします。
また、先進医療特約は少ない保険料で技術料2000万円まで保障してくれるものがほとんどですので付加したほうがよいかと思います。
⑤保険期間と保険料払込期間を決める
保障の内容が決まったら、保険期間、保険料払込期間を考えます。
保険期間は基本的に以下の2択です。
- 更新型
- 終身型
それぞれメリットデメリットがあります。
●更新型のメリット
- 終身型より保険料が安い
- 更新時に保険商品がアップデートされていたら適用される
●更新型のデメリット
- 更新時には保険料が更新時の年齢で決まるので保険料が上がってしまう
- 更新型で一生涯の保険はない
●終身型のメリット
- 加入時の保険料から一生涯変わらない
- 解約しなければ一生涯保障してくれる
●終身型のデメリット
- 加入時から保障内容が変わらないので保障内容が古くなり数十年後は保障が物足りなくなるおそれがある
- 更新型に比べて加入時保険料は高い
また保険料の払込期間ですが、保険期間が終身の場合は所定の年齢まで払いこむタイプと、一生涯支払うタイプが選択できます。
それぞれメリットデメリットがあるので、よく検討する必要がありますが、以下のような理由から40代の方は終身型の医療保険に加入することをおすすめします。
- 持病を抱えてしまうと医療保険への加入が難しくなる
- 更新型にすると50代・60代で支払う保険料が高くなる
⑥掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
保険期間、保険料の払込期間の検討ができたら掛け捨てタイプを選択するか、貯蓄性のあるタイプにするかを検討します。
40代の医療保険ということを考えると、基本的には掛け捨てタイプが一般的には多く主流といえます。医療保険ですので万が一の入院、手術に対する保障です。
割安な保険料で保障してもらうというのがおすすめです。
どうしても掛け捨てタイプに抵抗があるという方は、数年ごとに健康で給付金を受け取っていない方には健康ボーナスが出るタイプの医療保険もありますので、そういったものを検討するといいかもしれません。
しかしながら、そういった保険も支払った保険料を上回ることはありませんのでそのあたりはご注意ください。
⑦医療保険に支払う保険料の目安を決める
掛け捨てタイプか貯蓄型タイプかを選択したら保険料自体をどのくらいなら支払っていけるかを検討しましょう。
希望の入院日額、入院限度期間、特約などがある程度決まっていれば各保険会社のホームページなどから保険料のシミュレーションを行うことができます。希望している保障内容がどのくらいか算出してみるとよいでしょう。
また、生命保険文化センターの2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査による世帯年収に対する生命保険料の年間払い込み金額の割合が40代では5.05%となっていますのですでに加入している生命保険などがどれくらいを占めているかを計算してみるのも目安のひとつとなりそうです。
⑧条件に合う医療保険を探して加入する
ここまで保障内容、保険期間、保険料の払込期間、保険料と色々選び方を解説してきました。
理想の医療保険の内容は見つかりましたでしょうか。
検討してきた条件に一致する保険商品を見つけて、加入の手続きを行い、保険会社の審査がとおれば晴れて契約成立となります。
ただ、「どうやって条件に一致する保険商品を見つければいいの?」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
そんな方はぜひマネーキャリアの保険比較ページを活用してみてください!
何回かクリックするだけであなたのご希望に沿った医療保険が見つかるはずです。
保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
たくさんの保険会社、医療保険の中から希望はあるけれど、どの商品を選んだらよいかよく分からなくなってきた‥という方も多いのではないでしょうか。
また、そもそも自分に必要な保障がわからなかったという方もいるかもしれません。
そんな方は、保険の専門家に相談するのがおすすめです。
保険のプロであるファイナンシャルプランナーに相談すれば、家族構成や世帯年収から必要な保障の金額を導き出してくれます。
ファイナンシャルプランナーは特定の保険会社に属さないため、複数の保険会社の商品を同時に比較することも可能です。
また、各商品の特性も理解しているため、メリットやデメリットもきちんと把握できぴったりの医療保険が見つけてくれるでしょう。
マネーキャリアでも、ファイナンシャルプランナーによる無料保険相談を行っていますので、ぜひ利用してみてください。
スマホ1台で簡単に相談予約可能です!
40代の方が医療保険を選ぶ際の注意点
ここまで40代向けの医療保険の選び方のポイントを解説してきました。
ここからは、医療保険を選ぶ際の注意点について解説していきたいと思います。40代ならではの気をつけなくてはならないということをポイントを絞ってお伝えしていきたいと思います。
見直ししたの失敗した‥とあとで後悔しないためにも、しっかり確認していきましょう。
40代で医療保険に加入すると保険料が比較的高額になる
40代で医療保険を選ぶ際の注意点のひとつ目は40代で加入すると保険料が比較的高額になるということです。
保険料は年齢、性別ごとに決定していますが、年齢が上がるにつれて病気になるリスクは上がってきますので20代で加入するのと比べるとどうしても高くなる傾向にあります。
上記でもご説明したとおり、40代は年間の世帯収入に対し約5%が保険料に充てられています。それぞれ収入やライフスタイルが異なるため一概に言うことはできませんが、無理のない範囲で保険料と保障のバランスをとっていくことをおすすします。
持病を持っていないか確認
40代で保険を見直す、加入し直すとなった場合は、保険会社の審査が必要になります。
健康状態の告知や健康診断結果を提出し加入可否が判断されますが、持病がある方は注意が必要です。
保険会社から引き受け不可とされてしまったり、特定部位の保障をしない不担保部位を設定されてしまう、または保障金額の削減をされてしまうなどの可能性があります。
さらに、加入は可であるけれど他の加入者より保険料を割り増しされてしまうということもあります。
すでに加入している医療保険があって、持病があるけど見直したいという方は、早まって加入している保険を解約してしまいその後加入できなかった‥とならないよう慎重に進めていきましょう。
女性特有の病気や持病の保障も検討しよう
3点目に注意点は女性の場合は女性特有の病気の保障も検討したほうがよいということです。
医療保険の多くは女性医療特約といった女性特有の疾病に関する保障を手厚くしてくれる特約があります。
40代になると健康上のリスクが高まる中で乳がんや子宮頸がんなどの女性特有の疾病にもかかる確率もあがってきます。病気かかれば家計の負担も重くなりますので備えておくのもポイントです。
また先ほども持病がある方について触れましたが、持病があるけど保険に加入したいという方は、引き受け緩和型の医療保険もあります。通常の医療保険と比較するとどうしても保険料は割高にはなってしまいますが保険に加入していないという方は検討してみてもよいかと思います。
保障の重複に注意
医療保険の選び方の注意点の最後は保障の重複に注意するということです。
すでに加入している保険ですでに保障されているものがないか今一度確認してみましょう。
先ほどお伝えしたように40代は保険料も高額になってきますので、保障の重複を避けることで無駄な保険料を支払うことにないようにしたいですね。
現在加入している保険会社に保障内容をあらためて説明してもらうか、今加入の内容含めて保険の専門家に見てもらうと安心できるのではないでしょうか。
40代では家計の負担も多くなる世代です。無駄なく確実に備えられる選び方を知っておきましょう。
まとめ:40代の医療保険の選び方
40代の医療保険の選び方について選び方のポイントや注意点について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
40代はライフステージ大きく変わったり健康に不安を感じる方もいることでしょうから、健康なうちに見直しをして必要な保障を備えておくようにしましょう。
しかしながら必要な保障額は人それぞれ家族構成や収入などから一人一人異なります。
そして人生100年時代にと言われる時代です。安心して今後の生活を送るためにも医療保険は必要なのかもしれません。