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将来への備えとして、介護保険に対する必要性を考え、公的介護保険の保障内容の確認とともに民間の介護保険への加入を検討している50代の人は多くいます。

実際に必要とされている介護費用のデータをもとに、50代における介護保険の必要性について詳しく解説しています。

必ずしも民間の介護保険に加入する必要はありませんが、50代だからこそ将来のことを考え、介護費用への備えについて確認する際の参考にして欲しいと思います。

▼この記事を読んで欲しい人
  • 50代における介護保険の必要性の有無を知りたい人
  • 介護費用はどれくらい必要になるのか知りたい人
  • 50代が介護保険に加入する必要性をデータで検討したい人

▼この記事を読んでわかること
  • 50代が民間の介護保険に加入する必要性の有無がわかる
  • 介護費用の目安を知ることができる
  • 民間の介護保険に加入するとき選び方がわかる

50代が介護保険に加入する必要性の有無について、詳しく解説しています。実際の介護費用や公的介護保障制度の見直し、50代の介護リスクや介護保険の加入率についても紹介しています。介護保険の必要性について悩んでいる人は、ぜひ介護保険を検討する際の参考にしてください。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

50代の介護保険の必要性が高い方は?


50代で介護保険の必要性が高いひとは、以下のような場合です。

  • 介護に対する自己負担の費用が貯蓄で賄えないひと
  • 家族や親族に介護してもらうことが困難なひと
  • 超高齢化社会による公的介護保険制度の見直しに対して不安があるひと
介護費用は考えているよりも高額となっており、毎月の自己負担額は在宅と介護施設では大きな差があります。

3年に一度の公的介護保険制度の見直しにより、更に自己負担が増加する可能性があるため、介護状態による経済的な不安を感じている50代は、民間の介護保険を検討する必要性が高いと言えます。

介護費用を賄えるだけの貯蓄が十分にない方

もしも介護状態になってしまったとき、住宅改造や介護用ベッド購入などを含めた介護の自己負担額を貯蓄で賄うことが難しい50代のひとは、介護保険へ加入しておく必要性が高いと言えます。


生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、一時的な費用を含む介護に対する費用は以下の通りです。

要介護別介護費用
要支援1101万円
要支援237万円
要介護139万円
要介護261万円
要介護398万円
要介護448万円
要介護5107万円

要介護の状態が高くなればなるほど、一時的な費用は高額となっており、平均すると74万円程が必要となります。


また、介護サービスの利用などで毎月必要となる介護費用は、平均して月額8万3,000円となっており、介護期間(平均5年1か月)で計算すると506万3,000円が必要です。


これらの介護費用を目安として、貯蓄による備えが難しい場合は、介護保険の必要性が高いと言えるのです。

家族や親族からの介護が受けられそうにない方

介護状態となった場合、自宅や民間の介護施設を利用することになりますが、自宅で過ごすためには家族や親族による介護を必要とします。


生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、自宅や親族宅を含む在宅介護と、有料の介護施設による毎月の介護費用(平均)は以下のい通りです。

  • 在宅:月額4万8,000円
  • 介護施設:月額12万2,000円

有料の介護施設を利用する場合、在宅介護よりも毎月約2.5倍の介護費用が必要となることがわかります。


もしも介護状態になってしまった場合、家族や親族からの介護支援が困難なときには、介護施設の利用が必要となります。


毎月の費用が貯蓄で賄うことが難しい場合には、介護保険へ加入しておく必要性が高いと言えるでしょう。

超高齢化社会に伴って公的介護保険が見直される可能性があると考える方

2000年から始まった介護保険制度3年に一度大きな見直しが行われており、2024年には次のような見直し議論が行われています

  • 所得金額にかかわらず原則として利用者の2割負担
  • 利用者の3割負担に対して基準の引き上げ
  • ケアマネージャーによるケアプラン作成の有料化
  • 要介護1・2を地域住民のボランティアによる総合事業へ移行
  • 福祉用具の貸与制度を販売制度へ移行
現在は利用者の負担を原則1割とし、所得によって2割や3割負担が導入されていますが、利用者の介護に対する自己負担費用が原則2割になると、さらなる介護費用の高額化が予想されているのです。

介護保険料においては、2000年当時は月額2,075円でしたが、2023年度においては6,216円となっており介護保険料は年々増加しています。

しかしながら、2024年の改正では介護サービスの低下に繋がる可能性があり、不安を感じて介護保険の必要性が高いと判断する50代は増加傾向にあります。

介護保険の必要性が低い50代の方


介護保険への加入の必要性が低い50代のひとには、以下のような場合が考えられます。

  • 貯蓄で介護費用が賄えるひと
  • 家族や親族からの介護が確実に受けられるひと
介護には、まとまったお金や毎月の継続した介護費用など、高額となりがちです。

貯蓄や資産、家族や親族の介護への手助けが確実に準備できるのであれば、介護保険への必要性は低いと言えるでしょう。

ただし、貯蓄や資産の残高や、家族や親族への理解を常日頃から確認しておくことが大切です。

介護費用を賄えるだけの貯蓄が十分にある方

介護状態となってしまった場合、介護に要する一時金や、施設を利用するために毎月の介護費用が必要となりますが、貯蓄や資産で十分備えられる50代の人は、介護保険へ加入する必要性は低いと言えます。


障害状態と認められた場合には、公的介護保険に加えて障害基礎年金や障害厚生年金を受給することができます。


ただし要介護状態に対する介護保険は、申請から30日以内に認定結果が出ますが、障害年金における認定は、初診日から1年6か月を経過した日が認定日となるため注意が必要です。


介護状態となった場合、すぐに公的保障を受けることができなくても、貯蓄や資産に余裕があり、介護状態となってしまった場合でも自己負担が可能であるなら、介護保険へ加入する必要性は高くないと言えるでしょう。

家族や親族からの介護が確実に受けられる方

家族や親族による介護が自宅で可能なら、介護保険へ加入する必要性は低くなります。


ただし、もしも介護状態となってしまった場合、どのような在宅介護を家族や親族に協力してもらうのかについて、日頃からよく話し合っておく必要があります。

  • 日常生活(食事、排泄、入浴、衣服の脱着)
  • 家事(掃除、洗濯、買い物)
介護をおこなう人には、費用だけでなく、身体・精神の両面で体力が必要となるため、複数人の協力が必要不可欠だということも覚えておかなければなりません。

核家族化が進む近年ですが、同居する家族や近隣の親族が多く、もしも介護状態となってしまった場合でも、複数人で介護の協力が得られることが確実な50代のひとなら、介護保険加入の必要性はありません。

50代の方が介護保険に加入するか判断するうえで参考になるデータ


民間の介護保険へ加入しておく必要性は、様々な参考データをもとに検討することができます。

  • 年代別の要支援・要介護リスク
  • 民間の介護保険の世帯加入率
50代で民間の介護保険へ加入した場合、必ずしも50代で必要となるわけではなく、60代70代になってから介護保険を必要とする場合も考えられます

そのため、様々な年代のデータをもとに、介護保険に対する必要性を考えておくことが大切です。

年齢別の介護リスク

介護状態となる原因は様々ですが、50代でも介護リスクについて考えておく必要性があります。


生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」によると、年代別による要支援・要認定の割合は以下の通りです。

年代年代別人口に対する割合
40~64歳0.4%
65~69歳2.9%
70~74%5.8%
75~79歳12.7%
80~84歳26.4%
85歳59.8%


また、厚生労働省「介護保険制度をめぐる最近の動向について」では、介護保険によるサービスの利用者は、2021年3月の時点で非常に多くなっていることもわかります。

利用者数2000年4月2021年3月
在宅サービス97万人399万円
施設サービス52万人96万人
地域密着型サービス88万人
149万人509万人


これらのデータから、50代では要支援や要介護に対するリスクは低いものの、在宅サービスを利用している人は21年間で4倍以上に増加していることも事実です。


そのため、まだ介護リスクが低い50代だからと言って、介護保険加入の必要性はないとは言いきれないのです。

民間介護保険の世帯加入率

民間の介護保険への加入が必要なのか悩んだときは、生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」で、年代別の介護保険・介護特約における世帯加入率を参考にしてみましょう。

年代2018(平成30)年2021(令和3)年
29歳以下12.2%16.9%
30~34歳17.4%20.5%
35~39歳15.0%21.4%
40~44歳16.1%18.2%
45~49歳15.1%20.3%
50~54歳20.6%17.7%
55~59歳20.9%20.8%
60~64歳14.2%21.8%
65~69歳10.3%14.0%
70~74歳10.2%10.3%
75~79歳10.2%7.7%
80~84歳8.2%8.1%

2018(平成30)年と比べると、20~40代の加入率が高くなっており、50代では変わらず加入率は高い状態が続いています。


公的年金制度の年齢による制限に対するリスクに備え、40代や50代では自助努力として民間の介護保険への必要性が高まっているということがわかります。

50代の介護保険の選び方


民間の介護保険へ加入しておく必要性があると感じたら、まずはどのような介護保障が必要なのかを考え、新たに介護保険へ加入するのか、すでに加入している保険に介護特約を付加するのかなどを検討する必要があります。


そのうえで、以下のような順序に沿って介護への備えを準備することがおすすめです。

  1. 必要とする保障内容や特約
  2. 継続が可能な保険料の目安を決める
  3. ニーズに合った介護保険の商品を複数探し比較する

介護保険は、非常に多くの保険商品や特約が販売されていることや、50代になると保険料が高くなってしまうため、保障内容や保険料などを比較しながら検討することが大切です。


比較検討で悩んだときには、介護保険の比較サイトを利用することで、目的に合った保険を簡単に見つけることができます。


また、保険の専門家に介護保険の必要性について相談することもおすすめです。


マネーキャリアには、無料の保険相談窓口があり、何度でも納得できるまで無料で保険の専門家にオンラインで相談することができます。


50代からの介護保険の必要性について、保険のプロに相談したいという人は、ぜひ下のボタンから無料のオンライン相談を申し込んでみてはいかがでしょうか。

まとめ:50代の介護保険の必要性

50代の介護保険の必要性は、貯蓄や生活環境によって違いがありますが、もしも介護状態になってしまった場合には、介護に対するまとまったお金や毎月の介護費用が必要となってしまいます。


貯蓄や資産がある50代なら、介護に対する費用を補うことができますが、一度介護状態になってしまうと、長い年月において介護費用を捻出するリスクが考えられます。


2024年の公的介護保険制度の見直しなども考えると、自助努力の必要性は非常に高くなる言っても過言ではないのです。


必ずしも加入する必要はない民間の介護保険ですが、50代で貯蓄や介護者に対する不安があるなら、一度は保険の専門家に相談してみることをおすすめします。