20代の方に介護保険は必要?不要な場合も解説のサムネイル画像
この記事を読んで欲しい人
  • 20代で介護保険が必要か考えている人
  • 20代で介護保険に加入しようか悩んでいる人
  • 20代の子どもに介護保険をすすめようか考えている親
  • 親が介護状態になって不安な20代の人
この記事を読んでわかること
  • 20代に介護保険が必要かどうか
  • 20代で介護保険が必要な人の特徴
  • 20代で介護保険が必要かどうか判断するデータ
  • 20代の介護保険の選び方

20代で介護保険が必要かどうか疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。中には、介護保険への加入を検討している20代もいるのでは。この記事では、20代に介護保険が必要かどうか解説しています。必要かどうかを判断するデータも解説するので、参考にしてください。

この記事の目次

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20代の方は介護保険の必要性が低い

結論からいうと、20代の方には介護保険の必要性は低いです。


介護保険とは、保険会社が定める介護状態になったときに給付金がもらえる保険です。


20代の方は、年齢も若く元気で病気になる可能性は高齢者や40代50代に比べれば低いですね。

よって、介護状態になる可能性も低いといえます。


保険とは、万が一の状態になったとき、公的保障や貯蓄で賄えないものを準備するもの。

では、20代の人におこる「万が一」の状態とは具体的にどんな状態でしょうか。


例えば、結婚をして子どもがいる人には、死亡保障や子どもの教育資金など。


病気になるリスクは低いかもしれませんが、2人に1人ががんになるといわれることを踏まえて、高額な医療費に備えるためのがん保険


女性は、妊娠すると保険に加入できないため、妊娠の可能性を考え帝王切開などに備えるための医療保険


就職しても間もない20代は、収入もさほど多くはないでしょう。

月々支払う保険料の負担を考えれば、自分にはどんな保障が必要か見極めたうえで加入する保険を選ぶ必要があります。


必要性の低い介護保険に加入し、月々の保険料が家計を圧迫してしまわないようにしましょう。

20代の介護保険の必要性が高い方は?

次に、20代で介護保険の必要性が高い人はどんな特徴があるかを解説していきます。

自分がその特徴に当てはまっているかいないか考えながら、読んでください。

20代の介護保険の必要性が高い人の特徴は、以下の3点です。

  • 40歳未満の介護リスクに備えたい人
  • 超高齢化社化しに伴って公的介護保険が見直されると考える方
  • 介護リスクにどうしても備えたい、遺伝的に持病を抱えやすいと考えられる人
それでは、それぞれ解説していきます。

40歳未満の介護リスクに備えたい人

特徴最初は、40歳未満の介護リスクに備えたい人です。


要介護状態になったときに介護サービスが受けられる公的介護保険は、40歳以上の人は加入が義務付けられています。


公的介護保険の対象の65歳以上の人(第1号被保険者)は、要介護状態となった原因に関係なく介護サービスが受けられます。

また、40歳から64歳までの第2号被保険者は、がん(末期)や脳血管疾患などの介護保険特定16疾病に罹患し、要介護状態となった場合のみ介護サービスが受けられます。


しかし、40歳未満の人でもがん(末期)や脳血管疾患などの病気で介助が必要になる可能性はゼロではありません。

ほかにも、交通事故や仕事中のケガなどで半身不随になったり、介助がないと生活できなくなるケガを負うリスクもあるでしょう。


そういった介護リスクに備えたいと考える20歳代の人には、介護の必要性は高いですね。

超高齢化社会に伴って公的介護保険が見直されると考える方

次に必要な人の特徴は、超高齢化社化に伴って公的介護保険の見直されると考える方です。


介護保険制度は、高齢化社会になり、介護対象者が増えつつあること、核家族化がすすみ介護者への負担が増えたことなどを背景に、2000年4月にスタートしました。


介護保険は、これまで2005年から2021年の間、3年に1度改正が行われています。


制度の開始当社は、利用者の保険料負担は1割でした。

その後の改正で、上位所得者の負担が2割負担となり、今では3割負担となっています。


次の改定は、2024年。

厚生労働省によると、保険料の負担を原則2割もしくは3割負担へと検討したり、福祉用具を「貸与」らから「販売」へなどが検討されています。


このように介護サービスの利用者の負担が増える可能性があるのが現状です。

若い20代のうちから民間の介護保険に加入しておけば、安い保険料で介護リスクに備えることが可能です。

介護リスクにどうしても備えたい、かつ遺伝的に持病を抱えやすいと考えられる人

次の特徴は、介護リスクにどうしても備えたい、遺伝的に持病を抱えやすいと考えられる人です。


家族や親族に持病を抱えている人もいるのではないでしょうか。

そして、自分にもその病気が遺伝するかもしれないと不安を抱えていませんか。


20代でまだ若いとはいえ、もし遺伝していれば、いつその病気が発症するかは誰にもわかりません。


保険加入時には、必ず健康状態を告知しなければいけません。

病気になってから加入しようとすると、保険料が割高になってしまったり、最悪の場合加入できない可能性もあります。


そのため、どうしても介護リスクに備えたい人は、20代の若いうちから介護保険に加入しておくと安心といえます。

20代の方が介護保険に加入するか判断するうえで参考になるデータ

ここからは、20代が介護保険に加入するか判断するうえで参考になるデータを解説します。

客観的な資料やデータを参考にすることで、加入するかどうかを判断する助けになります。

以下2つが、参考となるデータです。
  • 年齢別の介護リスク
  • 民間介護保険の世帯加入率
それぞれのデータを参考にして、介護保険に加入するかどうか判断してください。

年齢別の介護リスク

最初のデータは、年齢別の介護リスクです。


生命保険文化センターが、厚生労働省「介護給付費等実態統計月報」と総務省「人口推計月報」の各2021年10月データを元に年代別人口に占める要支援・要介護認定者の割合をだしました。

年齢割合
40~64歳0.4%
65~69歳2.9%
70~74歳5.8%
75~79歳12.7%
80~84歳26.4%
85歳以上59.8%

40~64歳では0.4%と1割にも満たないですが、加齢にともない急速に割合が高まっています。85歳以上では約6割の59.8%です。


40~64歳の人の要支援・要介護認定者の割合が1割も満たしていないことを考えると、20代の人の割合はさらに低いことがわかるのではないでしょうか。

民間介護保険の世帯加入率

次のデータは、民間介護保険の世帯加入率です。


生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、民間の介護保険・介護特約の世帯加入率は16.7%です。


過去の加入率の推移は以下の表のとおりです。

調査年割合
令和2年16.7%
平成30年14.1%
平成27年15.3%
平成24年14.2%
平成21年13.7%

3年ごとに調査がおこなわれており、大きな変化はあまり見られませんが、平成30年から令和2年で若干増加していることがわかります。


次に、世帯年齢ごとの加入率です。

29歳以下16.9%
30~34歳20.5%
40~44歳18.2%
50~54歳17.7%
60~64歳21.8%
70~74歳10.2%


データを参考にして、介護保険が必要か判断してください。

20代の介護保険の選び方


最後に、20代の介護保険の選び方について解説します。


3つの順番で選ぶと、自分に合った介護保険を見つけることができます。


最初に、どんな保障が欲しいか、付帯したい特約があるか決めることです。
例えば、介護保険金の受取方法を「介護一時金」と「介護年金」のどちらにするか、など。

次は、自分が支払える保険料の目安を決めましょう

若い20代の保険料は、40代50代より高くはありませんが、収入と月々の出費のバランスを考えることは大事です。
月々の保険料を無理なく払える金額に設定しなければ、せっかく加入した保険を解約しなければいけなくなってしまいます。

最後は、複数の介護保険を比較し加入の検討をします

比較検討するときは、ネットの比較サイトを利用するといいですよ。
簡単に自分に合った介護保険を見つけることができます。

ほかにも保険のプロに相談することもおすすめです。

マネーキャリアでは、無料の保険相談サービスを提供しています。
保険のプロに相談したい人は、以下のボタンから相談の申し込みをしてください。

まとめ:20代の介護保険の必要性

この記事では、20代に介護保険が必要かどうか解説してきました。


まだ若く元気な20代は、介護状態になるリスクは低いため、介護保険は基本的に必要ありません


しかし、遺伝的な疾患を発病するリスクのある人や、今後の公的介護保険の改定に備えたいと考える人もいるでしょう。


20代のうちに介護保険が必要だ、安い保険料のうちに加入しようと考えている人は、この記事を参考に介護保険の加入を検討しましょう。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。