- 医療保険に必要性が分からない人
- まだ若いので医療保険はいらないと感じている人
- 医療保険は必要だと思っているがどのように選べばよいかわからない人
- 各世代ごとの医療保険の必要性
- 一般的な医療保険の選び方の手順
- 各年代ごとの医療保険の選び方のポイント
- 医療保険に加入の際に気を付けておきたいポイント
医療保険の必要性を中心に、医療保険の一般的な選び方について解説しています。また、20代から60代にかけての医療保険の必要性と選び方の注意点についてや、各年代、ライフスタイル別の加入状況などのデータをもとに医療保険が必要なのかを解説している記事です。
この記事の目次
- 医療保険の選び方をステップごとに解説!
- ①ご自身に医療保険が必要か考える
- ②入院給付金日額を決める
- ③入院限度日数を決める
- ④手術給付金の内容を決める
- ⑤特約を付けるか決める
- ⑥保険期間と保険料払込期間を決める
- ⑦掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
- ⑧支払う保険料の目安を決める
- ⑨比較サイトなどで条件に合う医療保険を探す
- 医療保険を選ぶ際には保険のプロに相談しよう!
- 年代ごとに医療保険の選び方を解説
- 20代の医療保険の選び方と注意点
- 30代の医療保険の選び方と注意点
- 40代の医療保険の選び方と注意点
- 50代の医療保険の選び方と注意点
- 60代の医療保険の選び方と注意点
- 医療保険を選ぶ際の注意点
- 健康面や職業の告知が必要な商品がある
- 女性の方は女性特有の病気の保障も検討する
- がん保険などとの保障の重複に注意
- 高齢になってからの保険料払込免除特約のコスパは比較的悪い
- 医療保険を選ぶ際に参考になるデータをご紹介
- 年齢別の医療保険の加入率
- ライフスタイル別の医療保険の加入率
- 医療保険の平均保険料
- まとめ:医療保険の選び方
医療保険の選び方をステップごとに解説!
医療保険とは公的医療保険制度で賄えない部分をカバーしたり、自己負担を少しでも軽くするために加入する任意で加入する保険です。
突然起こるかもしれないケガや病気は自己負担が大きくなったり働けなくなってしまうこともありますのでどのような保障が必要なのかよく検討すべきです。
医療保険に加入しようとするときにどのように選んだらよいかということのポイントをステップごとに解説していきます。
ぜひ保険選びの参考にしてください。
①ご自身に医療保険が必要か考える
日本国民は「国民皆保険制度」がありますので日本にいるすべての国民に公的医療制度に加入することが義務付けられています。
公的医療制度では、実際にかかる医療費のうち7割は保険機関の負担でで残りの3割が自己負担というのが、一般的な負担割合ですね。また75歳以上の高齢者は自己負担は1割(現役並みの所得の場合は3割)、6歳未満の未就学児は2割など年齢などによって負担も変わり、国民はほぼ等しく医療を受けることができます。
この充実した公的医療保険制度があるから民間の医療保険は必要ないという人々もいるのですが、本当に必要ないのでしょうか。
民間の医療保険は必要ないという人はどのような人なのでしょうか。
必要性が低い人というのは以下の点が挙げられます。
- 十分な資産があり突然の出費に全く困らない人
- 不労所得があり、突然働けなくなっても収入に困らない人
などが挙げられるでしょう。このように医療保険に必要性が低い人は一部いるかもしれませんが、全く不要ということはありません。
多くの方は、突然の出費や働けなくリスクに備えて医療保険に加入するという人が多いのが実情となります。
②入院給付金日額を決める
一般的な医療保険の選び方は基本の入院日額をベースにした医療保険となります。
入院1日あたりいくらというものです。
例えば入院日額10,000円の医療保険に加入するとします。 その場合、10日入院すれば、10,000円×10日=100,000円の給付金となるわけです。
大体の医療保険では、5,000~20,000円の間で入院給付金日額を設定できるようになっています。
入院日額が大きくなれば保障は充実し、自己負担となるような差額ベッド代、食事やお見舞いにきてくれる家族の交通費などに当てることは可能です。
ですが、もちろん入院日額が大きくなればその分支払っていく保険料も高くなりますので、よくバランスを考えることが重要です。
最近の入院は短期入院や日帰り入院も多くなっています。日帰り入院から対象になるのかという点もポイントになってきます。
また、入院日数に応じて支払われる保険だけでなく、入院したら一括でいくらという保険も最近では取り扱いも増えてきているので比較してみるのもよいでしょう。
③入院限度日数を決める
入院日額が決まったら次に1回の入院で支払われる入院限度日数を選択します。
これは商品によって最初から120日型や60日型など決まって変更のできない商品もありますが、ご自身で選ぶことができるものもあります。
選択できる場合多くは、以下の中から選ぶことになります。
- 30日型
- 40日型
- 60日型
- 120日型
- 360日型
- 720日型
- 1095日型
基本的には1回の入院で初手時の日数をー経過した場合はその後の保障はなくなります。その後別の病気などでまた入院した場合はまた所定の日数が受け取れるというものです。
1回の入院については、昨今は短期入院も増えてきており、30型、40日型、60日型で十分というケースが多く見られます。
しかしながら、疾病の種類によっても入院が長引くということもありますので一概には言えません。例えば、統合失調症の入院日数は平均560日など、精神疾患などの場合長くなる傾向があります。 一方で、入院限度日数を長くすればその分保険料は高くなりますのでバランスが重要です。
④手術給付金の内容を決める
次の選び方のポイントになるになるのは手術給付金についてです。
どのような手術に対応している保険なのかということもきちんとチェックが必要です。
昨今の医療保険にはあまり見かけなくなりましたが、保険会社で特別に定めている手術が支払対象となっている場合は要注意です。
対象になる手術なのか分かりづらく、対象外となってしまうケースも少なくありません。
基本的には公的医療保険制度に連動している手術が対象となっている商品を選びましょう。 公的医療保険ではおよそ1,000種類以上が対象になります。
また、手術給付金は入院日額の5倍〜20倍というのが一般的です。入院中の手術なのか外来での手術なのかによって給付倍率が変わってくる場合もあります。
または入院、外来に関わらず一律5万円10万円など金額が決まっている場合もあります。
どのようなタイプの支払われ方なのかという点は保険会社によって大きく変わってくるため事前によく確認しておく必要があるでしょう。
⑤特約を付けるか決める
基本的な保障の内容を検討したら特約などで保障を厚くするかどうかを検討します。
たくさんの特約をつければその分保障は手厚くなり、安心感は増しますが保険料に上乗せされます。 よくある医療保険に付加できる特約は以下のものです。
- がん特約
- 3大疾病治療給付特約
- 8大疾病治療給付特約
- 女性医療特約
- 通院給付特約
- 先進医療特約
※保険商品によって特約名は異なります。
どんな特約を付加したらよいかということにおいては、どんなことに備えておきたいか、心配していることはどんなことかという点から考えるとよいでしょう。
例えば身内にがんになったことがある人がいるということであればがん特約を付加する、女性で女性特有の疾病が不安だという人は女性医療特約を付加するなどです。
よくわからないけど、幅広く疾病に備えておきたいということであれば、3大疾病治療給付特約や8大疾病治療給付特約、先進医療特約を付加すると安心です。
特約は保険料とのバランスを見ながら必要な保障を付加していくことを検討していきましょう。
⑥保険期間と保険料払込期間を決める
保障の内容が決まったら、保険期間、保険料払込期間を考えます。
保険期間は基本的に以下の2択です。
- 更新型
- 終身型
それぞれメリットデメリットがあります。
●更新型のメリット
終身型より保険料が安い
更新時に保険商品がアップデートされていたら適用される
●更新型のデメリット
更新時には保険料が更新時の年齢で決まるので保険料が上がってしまう
更新型で一生涯の保険はない
●終身型のメリット
加入時の保険料から一生涯変わらない
解約しなければ一生涯保障してくれる
●終身型のデメリット
加入時から保障内容が変わらないので保障内容が古くなり数十年後は保障が物足りなくなるおそれがある
更新型に比べて加入時保険料は高い
また保険料の払込期間ですが、保険期間が終身の場合は所定の年齢まで払いこむタイプと、一生涯支払うタイプが選択できます。
一定の期間で保険料を支払い終えて老後の負担を軽くするか、保険料を抑えて一生涯保険料を支払っていくかということを選択することになります。ここにおいてはどちらが自分に合っているかによるので合っている方を選択するでよいでしょう。
⑦掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
保険期間、保険料の払込期間の検討ができたら掛け捨てタイプを選択するか、貯蓄性のあるタイプにするかを検討します。
基本的な医療保険ということを考えると、掛け捨てタイプが一般的には多く主流といえます。医療保険ですので万が一病気や怪我をした場合の入院、手術に対する保障です。
そにため割安な保険料で保障してもらうというのがおすすめです。
どうしても掛け捨てタイプに抵抗があるという方は、数年ごとに健康で給付金を受け取っていない方には健康ボーナスが出るタイプの医療保険や生存していれば数年ごとに生存給付金を受け取れるタイプに医療保険もあります。
掛け捨てではなく少しでも戻ってくるお金があることで継続していくモチベーションにもなるといいう方は、そのような保険も検討するといいかもしれません。
しかしながら、ボーナスがでるような保険も支払った保険料を上回ることはありませんのでそのあたりは認識しておく必要はあるでしょう。
⑧支払う保険料の目安を決める
掛け捨てタイプか貯蓄型タイプかを選択したら保険料自体をどのくらいなら支払っていけるかを検討しましょう。
希望の入院日額、入院限度期間、特約などがある程度決まっていれば各保険会社のホームページなどから保険料のシミュレーションを行うことができます。
希望している保障内容がどのくらいか算出してみるとよいでしょう。 そのうえで各自の保険料の予算と合致するのかを確認します。合致しないのであれば、保障を減らす、別の保険会社で検討し直すなどの手段が取れますね。
また、全く目安がわからないという方には、公益財団法人生命保険文化センターによる「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、年間払込保険料の世帯年収に占める割合は6.7%となっています。
ただこちらは年代ごとに差がありますので、大体5%〜7%くらいが目安の範囲といえるのではないでしょうか。(医療保険だけでなく生命保険全体の費用)
すでに加入している生命保険などがどれくらいを占めているかを計算してみるのも目安のひとつとなりそうです。
⑨比較サイトなどで条件に合う医療保険を探す
ここまで保障内容、保険期間、保険料の払込期間、保険料と色々選び方を解説してきました。 理想の医療保険の内容は見つかりましたでしょうか。 基本的な選び方や考えるポイントなどはご理解いただけたのではないでしょうか。
この後は、検討してきた条件に一致する保険商品を見つけて、加入の手続きを行い、保険会社の審査がとおれば晴れて契約成立となります。
ただ、「どうやって条件に一致する保険商品を見つければいいの?」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
複数の保険会社の情報が一括で検索できる比較サイトを使って自分に合った保険を見つけるというのが便利でおすすめです。
マネーキャリアでも医療保険の比較ページをご用意しています。ぜひ活用してみてください! 何回かクリックするだけであなたのご希望に沿った医療保険が見つかるはずです。
医療保険を選ぶ際には保険のプロに相談しよう!
たくさんの保険会社、医療保険の中から希望はあるけれど、どの商品を選んだらよいかよく分からなくなってきた‥という方も多いのではないでしょうか。
また、そもそも自分に必要な保障がわからなかったという方もいるかもしれません。
そんな方は、保険の専門家に相談するのがおすすめです。
保険のプロであるファイナンシャルプランナーに相談すれば、家族構成や世帯年収から必要な保障の金額を導き出してくれます。
ファイナンシャルプランナーは特定の保険会社に属さないため、複数の保険会社の商品を同時に比較することも可能です。 また、各商品の特性も理解しているため、メリットやデメリットもきちんと把握できぴったりの医療保険が見つけてくれるでしょう。
マネーキャリアでも、ファイナンシャルプランナーによる無料保険相談を行っていますので、ぜひ利用してみてください。 スマホ1台で簡単に相談予約可能です!
年代ごとに医療保険の選び方を解説
ここまで医療保険の選び方のポイントを解説してきました。
あくまで一般的な選び方のポイントを中心に解説してきましたが、ここからは年代ごとにどのように医療保険を選んだらよいうかといことをお伝えしていきたいともいます。
年代によってライフステージや収入、健康状態も大きく変わってきます。考え方も年代によって変化があるのも当然です。そんな中で「ご自身の今」に合わせた医療保険の選び方という点についてをわかりやすく解説していきます。
20代の医療保険の選び方と注意点
まずは20代の医療保険の選び方についてです。
まずは20代ではまだ保険に加入する必要はないのでは?と考えている人も多いかと思います。確かにまだ大きな病になるリスクは年齢が若いため他の年代と比較しても低いと言えるでしょう。ですが、ケガのリスクについては、20代でも十分にありえます。低いとはいえ、病気や怪我のリスクは誰にでもあるのです。
さらに20代ではまだ社会人になりたてで、貯蓄も少ない人も多いでしょうから医療保険の加入は必要であると言えるでしょう。入院や手術が必要な場合には備えておく必要があります。
20代の方であればまだ若いので比較的保険料は安くなりますので若いうちに加入するというのもおすすめなポイントです。
注意点としては、若いうちに加入時から保険料が変わらない終身医療保険に加入するというのも一つの手ですが、若いうちに加入するのはあまりおすすめできません。
終身医療保険の場合は、更新がないため保障の内容もアップデートされていきません。そうするとあと50年先も同じ保障でいいのかというとおそらくそうではないですね。
20代に加入した保険はライフステージの変化とともに見直ししていくべきです。そのため20代のうちは保険料も安い定期型に加入して必要に応じて見直ししていくとよいでしょう。
30代の医療保険の選び方と注意点
続いて30代の医療保険の選び方についてです。
30代は20代の頃からにライフステージが変わった人も多いのではないでしょうか。結婚して、子供がいるという人も多くいるかと思います。入院手術にかかる費用だけではなく、家族の生活費が必要になることもあるでしょう。特に自営業に方は、働けなくなっては収入に即影響を及ぼすことになりますので備えが必要です。
健康状態としてはまだまだ病気になるリスクはそれほど高くなく、健康な人もを多いですが、油断はできません。女性は妊娠、出産する方も多い世代となりますので、医療保険に加入することで万が一の時も安心して医療を受けられますね。
このように20代と比較しても自分だけのことを考えていればいい人も少なくなってきたことから30代に方についても医療保険は必要と言えるでしょう。
30代の医療保険としては、20代の時と同様に基本的には定期型への加入がおすすめです。必要に応じて今後も保険の内容が見直せる方が安心です。保険は必要というものの生活を圧迫するほどの費用はかけられない世代と言えますので、無理のない範囲で保険料を設定しましょう。
また、がん特約など大きな病気に備えておくということも検討した方がよいでしょう。
40代の医療保険の選び方と注意点
次は40代の医療保険の選び方についてです。
40代になるとますます医療保険の必要性が高まってきますね。
ライフステージとしても子育て中の方が多く、子供の学費や生活費が上がります。また結婚して子供がいる方、独身の方も等しく病気のリスクは今までより格段に上がってきます。大きな病気に罹ってしまう方も増えてきます。
今までは健康に自信があった方も健康診断で再検査になったりすることで健康面に不安を感じ始めるのも40代では多くなってくるのも事実です。
そんな40代の方の医療保険の注意点は、すでに加入している医療保険がある方は内容が古くなっていないか、内容に不足はないかという点について確認しましょう。
40代になると20代のときに加入したままの保険をなんとなくそのままにしてしまっている人もいるのではないでしょうか。そのような方は見直しを行い、いまのライフステージにあっているものに切り替えたほうがよいです。
がんや三大疾病のリスクも上がってきますので、特約で保障を手厚くするなどの検討もおすすめです。健康状態の審査が必要になりますので、見直しができるときに最適な保険にしておくということが大切です。
50代の医療保険の選び方と注意点
50代の医療保険の選び方の注意点についてみていきましょう。
50代になると体力や免疫力が低下することがあり、病気や怪我のリスクがますます高まってきます。そのため、医療保険はまはや必要不可欠なものとなります。
その中でも高血圧や糖尿病、心臓の病気などの生活習慣病にかかるリスクが高くなります。さらにがんのリスクも上がります。
50代ではライフステージも様々になり独身に場合、夫婦二人の場合、子供がいる場合などによって、必要な保険や保障金額も変わってきますが、医療保険についてはどんなライフステージの方でも一律必要性が高いと言えます。
そんな50代の医療保険の注意点は、40代と同じく内容が古くなっていないか、内容に不足がないかという点を確認したほうがよいでしょう。また必要以上に心配しすぎて、過去の入った保障に重複がないか無駄がないかということもあわせて確認しましょう。
50代はがんや生活習慣病の特約などを付加しておき、少し手厚くしておきと安心です。今後に備えて、定期型から一生涯の終身型に切り替えるというのも検討したほうがよいでしょう。
60代の医療保険の選び方と注意点
最後に60代の医療保険の選び方の注意点についてです。
60代になるとさらに病気になるリスク、足腰の衰えによる怪我のリスクが高まってきます。がんや生活習慣病についても同様で、これまで健康であった人も何かしら体の不調を感じたりするものです。
また、60代になると認知症になる確率も上がってきています。60代になるといままで現役で働いていた方も定年を迎え、セカンドライフに移行していく訳ですが、安心して今後を楽しんで生きていくためにも60代の方々の医療保険の必要性は高まる一方と言えるでしょう。
そんな60代の医療保険の注意点をみていきたいと思います。
引き続き加入している保険の内容について今一度確認が必要です。60だいの死因の第一位はがんになります。また生活習慣病から引き起こされる心疾患、脳血管疾患なども上位にきますのでがんや生活習慣病への保障は手厚くできると安心です。
また、この先の保障として医療保険は終身型が安心できますので終身型に加入できるのであれば終身型にしましょう。すでに持病を抱えてしまっている人については、引受緩和型の保険もあります。各保険会社によって内容がことなりますので、保障内容、保険料とをよく比較して、加入するということもおすすめです。
医療保険を選ぶ際の注意点
年代別の医療保険の選び方について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
年代によって大きく目的や考え方、この先のことという点が異なるので、自分に合ったという点を理解、納得して保険に加入できることが重要です。
ここからは、年代問わず医療保険を選ぶときの注意点についてお伝えしていきたいと思います。加入にあたって事前に知っておくべき、確認しておくべき情報をお伝えしていきますので、よく確認していただけたらと思います。
健康面や職業の告知が必要な商品がある
医療保険に加入する、加入している医療保険を見直すなった場合は、保険会社の審査が必要になります。
健康状態の告知や健康診断結果を提出し加入可否が判断されますが、持病がある方は注意が必要です。
健康状態によっては、保険会社から引き受け不可とされてしまったり、特定部位の保障をしない不担保部位を設定されてしまう、または保障金額の削減をされてしまうなどの可能性があります。
さらに、加入は可であるけれど他の加入者より保険料を割り増しされてしまうということもあります。
また、加入の際は現在の職業も告知する必要があるのも一般的です。危険度の高い職業の場合は加入できないまたは条件がついてしまう場合もあります。例えばレーサーや鳶職などは怪我をしやすいといった危険性があると判断されるなどの事例があります。
すでに加入している医療保険があって、持病があるけど見直したいという方は、早まって加入している保険を解約してしまいその後加入できなかった‥とならないよう慎重に進めていきましょう。
女性の方は女性特有の病気の保障も検討する
女性の場合は女性特有の病気の保障も検討したほうがよいということです。 医療保険の多くは女性医療特約といった女性特有の疾病に関する保障を手厚くしてくれる特約があります。
女性特有の病気とは以下のような疾病が挙げられます。
- 出産時の帝王切開
- 妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)
- 子宮筋腫、子宮内膜症
- 子宮がん(子宮頸がん、子宮体がん)
- 乳がん
- 卵巣がん
このような女性特有の疾病になった場合は入院給付金の日額に上乗せして支払われたり、手術給付金の上乗せがあるなどが一般的です。
また、女性特有の病気になったからといって治療費が他の疾病より多くかかるということではありませんが、給付金を多く受け取ることで、より周期を気にしなくてすむ個室や少人数の部屋を選択したりすることで治療に対するストレスを軽減できるという側面もあります。
病気かかれば働けなくリスクなどで家計の負担も重くなりますので備えておくのもポイントです。
がん保険などとの保障の重複に注意
医療保険を選ぶ際の注意点としてもう一つ挙げられるのは、今加入している保険ですでに保障されているものがないか今一度確認してみましょう。
よくあるのはがん保険など単独ですでに加入しているものはないか、生命保険で付帯されている保障で重複はないかという点に注意しましょう。保険にいくつか加入している場合にありがちなことですが、こちらの保険にも同じ保障がついているなんてことがあるとその分の保険料が無駄になってしまいます。
保険に複数加入すると保険料も高額になってきますので、保障の重複を避けることで無駄な保険料を支払うことにないようにしたいですね。 現在加入している保険会社に保障内容をあらためて説明してもらうか、今加入の内容含めて保険の専門家に見てもらうと安心できるのではないでしょうか。
高齢になってからの保険料払込免除特約のコスパは比較的悪い
保険料払込免除特約とは、所定の状態になった場合以後の保険料の支払いは不要になり保険契約は継続するという特約です。よくあるのは三大疾病で所定の状態になった場合保険料の払い込みが免除になるといったものですね。
重い症状の場合、働けなくなるリスクなどもありますので、現役世代にとっては保険料の支払いも無くなる方がより安心ですね。
しかしながら、保険料払込免除特約自体にも当然保険料がかかってきます。その保険料を支払ってまでこの特約を付加する必要があるのかよく検討した方がよいでしょう。また注意すべきポイントしては、保険会社によってもこの所定の状態というところは異なります。
特に年齢が上がり元々の保険料も高くなる方にはこの保険料払込免除特約の保険料も高くなってきますので、コスパが悪くなってしまう可能性が高いです。
ただ、実際に特約を付加して所定の状態になり保険料が免除されてお得だったのかどうかはその時点になってみないとわかりませんので、保険料との兼ね合いで検討が必要です。
医療保険を選ぶ際に参考になるデータをご紹介
ここまで医療保険の選び方を様々な角度からお伝えしてきました。基本的な選び方のポイントや年代ごとのポイント、事前に知っておくべき注意点などご理解いただけたのではないでしょうか。
ここからは、ポイントはわかったけど客観的に見て多くの人はどうしているのだろうか、という切り口から参考になりそうな情報を集めてお伝えしていきたいと思います。
実際のデータを元に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
年齢別の医療保険の加入率
まずは年齢別の医療保険加入率を見ていきましょう。
公益財団法人生命保険文化センターによる「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」では、民間の生命保険会社や郵便局、JA(農協)、生協、全労済で取り扱っている生命保険の中で疾病入院給付金が支払われる生命保険に加入しているかという質問に対して、全体で65.2%の人が加入していると回答しています。
男女別にみると男性は60.2%、女性は70.1%となっており、女性の方がやや加入してると回答している人が多いという結果です。
20代では36.2%と低いものの、30代から60代まででは、約67%台から74%台での加入率となっており、多くの人が入院、手術の保障が必要という考えでいるということがわかります。
なお、生命保険文化センターの見解によると、この10年ほどの調査では今回の数値より5%ほど高い数値で変化はみられていなかったようで、2022年の調査では新型コロナ感染拡大に伴う行動制限による消費の減少等の経済環境の変化や世帯年収の減少などが背景にあると考えられるとしています。
ライフスタイル別の医療保険の加入率
続いてライフステージ別加入状況についてのデータを見てみましょう。同じく公益財団法人生命保険文化センターによる「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」の疾病入院給付金が支払われる生命保険に加入しているかという質問に対して、年齢ではなく、ライフスタイル別に集計したデータがあります。
データによると未婚が43.5%と最も低く、次いで既婚で子供がいない家庭が66.8%となっています。以降は未就学児~大学を卒業するまでの子供がいる方の加入率が約73%~77%と高い水準となっています。
このデータからも見て取れることは、子育て中のライフステージにいる方は、自身の入院や手術、ケガのリスクに対して家族に与える影響が大きいと考え、医療保険の加入率が高まっていることがわかります。
また、未婚と既婚の子供なしの差いついては、結婚というライフイベントのよって保険の加入や見直しを行う方が多いため、差が出ているものと考えられます。
医療保険の平均保険料
最後に医療保険の平均保険料についてのデータを見ていきます。
同じく公益財団法人生命保険文化センターによる「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」の医療保険に限らず年間の生命保険料の支払額を見てみると、20代女性が年間96,000円と最も低く、月に換算すると1か月あたり8,000円の保険料を支払っていることになります。
20代ですと大きな死亡保障などは不要であるという考えから医療保険や貯蓄のための年金保険などに加入している方が多いのではないでしょうか。
また最も保険料の支払いが多いのは50代男性です。年間保険料は、255,000円となっており、月平均で21,250円です。50代男性ということで一家の大黒柱であり、子供がいる家庭などでは、医療保険はもちろん死亡保障も重質したものがないと心配だという考えから平均の保険料の支払いが多くなっているものと推察されます。
前年代をとおしてもみても30代~60代の世代で保険にかける費用が増加していることがわかります。これは前段で示されたライフスタイルとも密接な関係がうかがえます。
まとめ:医療保険の選び方
医療保険のの選び方について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
医療保険は自分のライフステージにあっており、自分が必要としている保障がマッチした医療保険に加入していきたいものですね。
そのためには加入したらそれお終いではありません。定期的に見直しをして現状にあった医療保険にしていく必要があります。見直しをするにも健康でなくてはなりません。保険に加入しているから安心ではなく、健康でいることも大切なことです。
保険の見直し、選び方で不安があればプロに相談することも選択肢の一つです。上手に保険と付き合っていくための一助になれば幸いです。