- 終身保険を考えている女性
- 終身保険について知りたい方
- 仕事を頑張っている方やシングルマザー
- ケガや事故などもしものときに家族のことが心配な方
- 保険で死亡保障と貯蓄を両立させたいと考えている方
- 終身保険の加入がおすすめの女性
- 終身保険に入らないほうがいい女性
- 終身保険に加入するメリットとデメリット
- 死亡保険と相続税の関係性について
- 日本人の生命保険に関する各種データ
女性で終身保険が必要なのは、収入があり家庭を支えている方です。また遺族にしっかりお金を遺したい方もおすすめですが、よく考えて加入しないと意外な落とし穴も。今回は女性が終身保険を考える上でのあれこれを解説しているので、ご自身に必要なのかチェックしてみましょう。
この記事の目次
- 終身保険が必要な女性の方
- 家計の大黒柱になっている女性の方
- 相続税対策をしたい女性の方
- ご自身の葬儀代を保険で用意したい女性の方
- 死亡保障を付けながら資産運用も一緒にしたい女性の方
- 終身保険が不要・いらない女性の方
- 安い保険料で死亡保障が欲しい女性の方
- 保険料の支払いがギリギリで途中で終身保険を解約するリスクのある女性の方
- 専業主婦の方
- 女性が終身保険が必要か考えるときに参考になるデータ
- 生命保険の加入率
- 生命保険の平均保険料
- 生命保険の死亡保険金額
- 女性が終身保険が必要か考えるときに把握しておきたいメリット・デメリット
-                                         女性が終身保険に加入するメリット
- 女性が終身保険に加入するデメリット
- 女性の終身保険の選び方
- まとめ:女性に終身保険は必要?
終身保険が必要な女性の方
終身保険が必要と考えられるのは以下の項目に当てはまる女性です。
- 家計の大黒柱になっている女性の方
- 相続税対策をしたい女性の方
- ご自身の葬儀代を保険で用意したい女性の方
- 死亡保障を付けながら資産運用も一緒にしたい女性の方
家計の大黒柱になっている女性の方
シングルマザーや共働き世帯、夫が主夫など、女性が家計を支えている場合は、遺族の生活費などのために死亡保障が必要になるケースが多いです。
家計を担っている女性がもし亡くなってしまうと、その後の収入が途絶えてしまって生活できなくなる恐れがあります。
夫がいる場合でも、今まで家事に従事していた場合はすぐに仕事を得られるものでもありません。
特に未成年の子どもがいる家庭では、教育費や育児サービスの利用でお金がかさむもの。妻がいなくなると収入面だけでなく家庭内での肉体的負担も非常に大きくなるのです。
もし終身保険のような大きな死亡保障があれば、被保険者の女性が亡くなってしまったあともしばらくは保険金を使って持ちこたえることができます。
家計の大黒柱としてバリバリ働いている女性は、終身保険の加入を考えてみてもいいかもしれません。
相続税対策をしたい女性の方
相続税対策に終身保険を使うのも、とても賢い方法です。
遺産額が大きくて少しでも税金を安くしたいという方には、保険加入の必要性が高いでしょう。
死亡保険金のうち相続税が引かれる分については、つぎのような非課税限度額が用意されています。
500万円 × 法定相続人の数
保険金のなかでこの金額分は相続税が免除される仕組みとなっているため、節税効果が狙える、ということです。とはいっても、配偶者に対する相続税には以下のような控除が設定されています。
- 基礎控除…3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)
- 配偶者控除…1億6,000万円までか、配偶者の法定相続分相当額まで
つまり、普通に分配する分には配偶者の相続税がすべて免除されるので、対策は基本的に必要ないということです。
豊富な遺産がある家庭で、子どもたちにできるだけ多く遺したいという方は、終身保険が助けとなるでしょう。
※2023年6月現在の情報
※家庭により詳しい条件や金額は変わってくるため、詳しくは税理士や弁護士などに相談してください。
ご自身の葬儀代を保険で用意したい女性の方
貯蓄がなく、死後にかかるお金が心配な女性は、終身保険の必要性が上がります。
亡くなったあとにはお葬式が執り行われますが、一般的な葬儀には150万~200万円ほど必要です。
もし家のお金では足りず家族に迷惑がかかると思う方は、終身保険に加入しておくと死亡保障と貯蓄性で穴埋めすることができます。
ちなみに、葬儀費用のみの備えであれば終身保険では保険金がオーバーしてしまう可能性が高いので、保険料の安い定期保険でも大丈夫です。
ただし、こちらは終身保険と違い更新をつづけていくことになるので、いずれ年齢制限に引っかかり加入できなくなります。
そのうえ、更新するたびに保険料が上がり、長期的な保険料総額では終身保険より高くなってしまうのです。
高齢になっても葬儀費用に備えておきたいと考えるならば、終身保険に入っておくのが安心でしょう。
死亡保障を付けながら資産運用も一緒にしたい女性の方
死亡保障と資産運用をセットにして活用したい方は、終身保険がおすすめです。
終身保険は、解約したときに貯まった保険料が戻ってくる解約返戻金制度があります。
長期間加入すれば解約時の返戻金が100%を超えるもの――つまり支払った保険料以上に返ってくるものもあるので、貯蓄の利用にも最適です。
特に保険料を抑えた低解約返戻金型の保険は学資保険代わりとしても人気があります。
投資などと比べると利回りはかなり落ちますが、保険料として毎月払い込むことで半強制的に貯蓄できるのが強みです。
さらに運用効果を高めたい方は、元本割れ(払込額より受取額が減ること)のリスクは増えますが、
- 外貨建て保険…海外の通貨でやり取りする保険
- 変額保険…特別勘定という投資を行い、その運用状態で利率が変わる保険
を利用すると高い利率で運用できます。
それぞれデメリットがあるため、加入前には将来の支出やライフプランを見通すことが必要です。
終身保険が不要・いらない女性の方
今度は終身保険が必要ない女性の特徴を見てみましょう。
終身保険に手を出さなくていい方は以下の3つのタイプです。
- 安い保険料で死亡保障が欲しい女性の方
- 保険料の支払いがギリギリで途中で終身保険を解約するリスクのある女性の方
- 専業主婦の方
安い保険料で死亡保障が欲しい女性の方
死亡保障を考えているけど保険料はとにかく抑えたい方、保険にお金を使いたくない方には終身保険は必要ありません。
死亡保険で代表的なものに終身保険と定期保険の2つがあげられます。
- 終身保険…保障が一生涯つづく。解約するとお金が戻ってくる
- 定期保険…保障が一定期間で終わる。払い込んだ保険料はなくなる
終身保険は解約返戻金がついているため、定期保険よりも保険料が高いのが特徴です。
わかりやすく説明すると、終身保険で払う料金には「保険料 + 積立金」が含まれているため、掛け捨ての定期保険よりも保険料が上がるのです。
老後まで見越した加入では終身保険のほうが得なのですが、
- 短期間しか利用しない
- 途中で保険を見直したい
- 近い将来に解約の予定がある
- 毎月の振り込みを抑えたい
という方は定期保険を選ぶようにしましょう。
保険料の支払いがギリギリで途中で終身保険を解約するリスクのある女性の方
収入が少ない方や生活費・ローンなどでの支払いが多い方は終身保険には向いていません。
終身保険は保険料が比較的高いため、家計に多少の余裕が必要です。
毎月ギリギリの生活をしているのに、保険料がかさばる終身保険を選んでしまうと、その後の支出を圧迫してしまう可能性が高まります。
最悪の場合、支払いが滞って途中解約しなくてはいけなくなるでしょう。
もし支払期間中に解約してしまった場合、払い込んだ保険料よりも少ない額しか戻ってこない可能性があります。
特に加入から10年間は解約控除と呼ばれる手数料が発生する保険が多く、返戻率はさらに下がってしまいます。
結果的に損をしてしまうことになるため、金銭的にまったく余裕がない状態での無理な加入は避けましょう。
専業主婦の方
収入を得ずに専業主婦として家事に専念している方は、終身保険の必要性は薄いでしょう。
収入がない場合は家計への影響が比較的少なく、家族にお金を遺さなくても暮らせる家庭が多いからです。
もちろん保険金があったほうが家族は助かりますが、必須ではないお金のために安くない保険料を毎月かけるのはもったいないと言わざるを得ません。
そのお金を別の目的に向けたほうが有意義に使えます。
ただし、夫が家事や育児が苦手な場合であれば、シングルファーザーになったあとに外食や家事・育児サービスへとお金をつぎ込む可能性を考えると、加入してもいいかもしれません。
その場合は、子どもが成長するまでの学資金の貯蓄を兼ねて、解約しやすい保険を選ぶのがポイントです。
女性が終身保険が必要か考えるときに参考になるデータ
終身保険が必要かどうかを考える際に役立つ、日本の生命保険関連のデータを集めてみました。
今回紹介するデータは以下の3つです。
- 生命保険の加入率
- 生命保険の平均保険料
- 生命保険の死亡保険金額
生命保険の加入率
生命保険・個人年金保険の世帯加入率(全生保)(世帯主年齢別)
加入率 | |
---|---|
29歳以下 | 70.2 |
30〜34歳 | 90.7 |
35〜39歳 | 89.4 |
40〜44歳 | 93.2 |
45〜49歳 | 94.0 |
50〜54歳 | 93.0 |
55〜59歳 | 94.8 |
60〜64歳 | 92.4 |
65〜69歳 | 93.8 |
70~74歳 | 88.2 |
75~79歳 | 85.0 |
80~84歳 | 80.2 |
85~89歳 | 67.5 |
90歳以上 | 52.2 |
全体 | 89.8 |
引用:生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する 全国実態調査」
全体的に80~90%を上回る高い数値が出ています。
多くの人がもしものときの備えを考えているようですね。
ただしこちらは生命保険全体の調査結果なので、終身保険に限るともっと数は少なくなるでしょう。
生命保険の平均保険料
世帯払込保険料(全生保)(世帯主年齢別)(単位:万円)
保険料(年額) | 保険料(月額) | |
---|---|---|
29歳以下 | 21.5 | 1.79 |
30〜34歳 | 26.2 | 2.18 |
35〜39歳 | 38.2 | 3.18 |
40〜44歳 | 34.8 | 2.90 |
45〜49歳 | 37.5 | 3.12 |
50〜54歳 | 43.2 | 3.60 |
55〜59歳 | 43.6 | 3.63 |
60〜64歳 | 38.4 | 3.20 |
65〜69歳 | 43.6 | 3.63 |
70~74歳 | 33.7 | 2.80 |
75~79歳 | 31.4 | 2.61 |
80~84歳 | 28.6 | 2.38 |
85~89歳 | 35.8 | 2.98 |
90歳以上 | 25.6 | 2.13 |
全体 | 37.1 | 3.09 |
引用:生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する 全国実態調査」をもとに計算
月に2万~3.5万円かけている家庭が多いようです。
一人の金額は、おそらく5千円~2万円程度といったところでしょうか。
毎月3.5万円かかっていると考えると、家計に占める保険料の金額は結構大きいですよね。
生命保険の死亡保険金額
世帯普通死亡保険金額(民保)(世帯主年齢別)(万円)
死亡保険金額 | |
---|---|
29歳以下 | 1,943 |
30〜34歳 | 2,273 |
35〜39歳 | 2,589 |
40〜44歳 | 2,516 |
45〜49歳 | 2,837 |
50〜54歳 | 2,286 |
55〜59歳 | 2,086 |
60〜64歳 | 1,789 |
65〜69歳 | 1,375 |
70~74歳 | 1,329 |
75~79歳 | 987 |
80~84歳 | 863 |
85~89歳 | 1,150 |
90歳以上 | 588 |
全体 | 1,927 |
引用:生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する 全国実態調査」
60歳から徐々に金額が減っているのが見て取れます。
理由を予想すると、
- 定期保険が切れて加入が難しくなっている
- 子どもが自立したり配偶者が亡くなったりして総合金額が減った
この辺りでしょうか。
ちなみに、配偶者の普通死亡保険金額の平均は、民間保険のみで683万円となっています。
女性が終身保険が必要か考えるときに把握しておきたいメリット・デメリット
保険を選ぶときにはその特徴や利点、そしてなにより欠点がわからなくては選べませんよね。
そこで、
- 女性が終身保険に加入するメリット
- 女性が終身保険に加入するデメリット
を簡単に説明します。
はじめに言っておくと、終身保険の内容自体には男女間での差はそれほどありません。保険料に違いが出る場合がありますが、ほかは条件が一緒です。
ただ、女性のライフスタイルによっては加入しづらくなることもあるので、よくチェックしてください。
                                        女性が終身保険に加入するメリット
一度加入すれば一生涯保障がつづく
保険には年齢制限があり、高齢者になると加入することができなくなります。
また加齢とともに健康リスクも上がり、妊娠出産の状況や病気の発症によっては加入を断られることも。
特に乳がんなど女性特有の病気は早期に発症しやすいので、時間がたつほど保険選びの選択肢が狭まりやすくなります。
その点、終身保険は一度入ってしまえば人生の最後までサポートしてくれるので安心です。
保険料が上がらないので、早めに加入するほどお得
終身保険は加入時の保険料がそのまま引き継がれるものが多いです。
若いときほど死亡リスクが低いために安価になっているので、早く加入すれば保険料が少なくてすみます。
女性は寿命が長いので、男性よりもその差がハッキリしやすいです。
保険料が無駄にならず、貯蓄として活用できる
掛け捨ての保険では、保障を利用しなかった場合だとそれまでの保険料はなくなってしまいます。
しかし終身保険は保障が必要なくなっても保険料が戻ってくるため、無駄になることはありません。
急な病気や子どもの教育費、老後資金などにも利用できるので、保障と貯蓄を両立できます。
女性が終身保険に加入するデメリット
保険料が掛け捨てよりも高い
解約時に戻ってくるとはいえ、毎月の保険料が掛け捨てよりも上がってしまうのはデメリットです。
収入と合っていない保険を選んでしまうと、生活に支障が出てくる場合も。
女性はコスメや美容にもお金がかかりがちなので、生活費との兼ね合いが重要です。
解約時に元本割れするリスクがある
早期解約すると、払い込んだ保険料よりも返戻金が少なくなるのが終身保険のデメリット。
解約が早すぎると解約控除という手数料が取られるので、戻ってくるお金は大きく下がってしまいます。
解約控除の割合は加入後からゆっくり減少し、10年たつとなくなるものが一般的です。
すぐにやめてしまうと損をするので、ある程度加入しつづける必要があります。
長期加入を前提としているため、自由度は下がる
元本割れする可能性があるので、気軽に解約しにくいのが終身保険の難しいところ。
たとえば保険をべつの商品に変更したくなっても、加入からそれほど時間がたっていない場合は「損になるから」とためらうことも多くなるでしょう。
終身保険に加入する前に、ほかにもっといい商品がないか確認することが肝心です。
女性の終身保険の選び方
終身保険を選ぶ際は、以下の要領で決めるのがおすすめです。
- 付けたい保障内容や特約を決める
- 自分が支払える大体の保険料の目安を決める
- 上記で出した条件に合致する終身保険を複数比較検討する
まとめ:女性に終身保険は必要?
今回は女性には終身保険が必要かどうかを解説しました。
仕事をバリバリしていて家計を支えている方は、その後の収入不足を補うために加入しておいたほうがいいかもしれません。
終身保険には死亡保障のほか、貯蓄としての使い道がありますが、妊娠を経験する女性は保険加入に制限がかかる可能性もあるため、入るなら早めのほうが安心です。
保険選びは家庭の収支や保険料・保険金といった計算が必要で、また将来のライフスタイルを考える必要があります。
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