内容をまとめると
- つみたてNISAで利益を得る仕組みは、以下の通りです。
- 利益を再投資する複利の効果で利益が大きくなる
- ドル・コスト平均法で比較的安定した利益が期待できる
- 投資の運用利益が本来20.315%課税されるが、非課税で税金が0になる。
- 利益確定のタイミングには、以下があります。
- 目標金額を達成した時
- 非課税期間終了が近づいている時
- 急にまとまったお金が必要になった時
- つみたてNISAを続けたときの20年後の運用益シミュレーションでは、月1万円を利回り3%で投資したとき、約327万円となりました。普通預金する場合に比べて、約88万得をしています。
- つみたてNISAや新NISAをはじめるならNISA無料相談窓口のマネーキャリアに相談!はじめる前に知っておかなければ損する利益の仕組みを個別的に解説します。
監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
つみたてNISAで利益が出る仕組みとは
複利の効果で利益が大きくなる
複利とは運用で発生した利益を元本に加えて再投資する方法です。
長期間続けていくことでその効果は大きくなります。資産が雪だるま式に増えていくイメージです。
元本の金額が大きいほど利息も増えるので、運用の効果も大きくなり効率よく資産を増やせます。
そのため、長期間コツコツと複利運用することで評価額が元金を上回る可能性が高くなります。
家計を圧迫するほど無理をしてつみたてる必要ありません。投資になじみがなく抵抗を感じる方でも、長く続けることで運用効率が上がっていきますので継続できる金額を設定することが大切です。
ドル・コスト平均法で比較的安定した利益が期待できる
つみたてNISAはドル・コスト平均法を利用しています。
ドル・コスト平均法によって、その月の基準価格に関わらず毎月一定額を買い付けるため、購入価格を平均化することができます。
株式市場は、価格の上がったり下がったりを繰り返しながら、長期的に成長してきた歴史があります。
毎月一定額を購入することによって、価格が下がったときに平均購入価格が下がり、利益が出る可能性が高くなるのです。
投資の運用利益が非課税で受け取れる
つみたてNISAは運用により発生した収益に税金はかからないので、売却しても利益の全額が手許に残ります。
本来、投資信託などの運用で利益が出て解約を行うと利益から20.315%の税金がかかります。
たとえば、1万円の利益が出ても2,031円分を税金として差し引かれてしまいます。
10,000円×20.315%≒2,031
一方、つみたてNISAは2023年までの制度では年間40万円を満額とし、最長20年間まで非課税で運用が可能です。
利益が出ても約20%分の税金が引かれないため、利益が非課税になるのは大きなメリットです。
国の基準を満たした商品に厳選されていて初心者でも選びやすい
つみたてNISAで投資できる商品は、国の基準を満たした商品に厳選されているため、初心者でも安心して選べるのが大きなな特徴です。
例えば、つみたてNISAで選べる商品の多くは、以下の特徴を持っています。
- 長期的な資産形成に適した投資信託
- 分散投資を行うファンド
- 運用コストが低いインデックスファンド
これらの特徴は、初心者にとって理解しやすく、リスクを抑えた投資を可能にします。
つみたてNISAを継続したら利益はどれくらいになるのか検証
つみたてNISAの恩恵を多く受け取るためにも、長期間運用するのがおすすめです。
しかし、どのくらい継続すべきなのか、現在から〇ヶ月や〇年後にはどれくらいの利益を見込めるのかを知っておくと、投資のモチベーションにもつながるでしょう。
つみたてNISAの利益を、以下の点に沿ってわかりやすく解説します。
つみたてNISAの利益の計算方法
つみたてNISAの利益の計算方法は次のとおりです。
=運用金額×年数×年利
年利とは、1年間あたりの投資した金額に対する利益の割合を表します。たとえば、想定利回り3%で10万円を1年間運用した場合、利息がつくので1年後は103,000円です。
10万円×1年(12ヶ月)×3%=103,000円
ただし、3年後は単純に109,000円となるのではなく、下記の表のとおり複利効果によって109,272円となります。
年利/利回り/利率の言葉の違い
年利・利回り・利率はどれも似たような言葉に聞こえますが、意味は異なります。
3つの単語を表にまとめたので参考にしてください。
たとえば、10万円を投資して1年後に1000円の利益が発生すれば、利率は1%です。
1000円÷10万円=1%
1年間に得られる収益の割合も1%なので、年利も同様に1%です。
利回りとは「利息で得た利益」と「投資した金額-額面金額」を合わせた金額が、投資額に対してどのくらいになるか示した数字です。
少々ややこしいですが、3つの用語を抑えておきましょう。
1年後・5年後・20年後の月1万円つみたて運用利益シミュレーション
つみたてNISAで利益を出すためのコツ2選
つみたてNISAはただ運用していれば利益が出るものではありません。
ここでは、つみたてNISAで利益を出すためのコツ2つを紹介します!
- コツ①長期運用を心がける
- コツ②成長が見込める銘柄を選ぶ
コツ①長期運用を心がけ、短期売却は避ける
つみたてNISAで利益を出すためのコツ1つ目は、途中で売却してしまうのでなく、長期運用を心がけることです。
運用中に元本割れしてしまったら、不安ですぐに売却したくなってしまいますよね。
しかし、一時的な値下がりでの売却はNGです! 価格が下がった時こそ購入価格を下げ、儲かりやすくするチャンスとなります。値下がりには長期運用で立ち向かいましょう。
金融庁が出している調査結果によると、金融商品の保有20年で元本割れの確率はほぼ0%にまで下がると言われています。
利益を出すためには長い視野で継続運用を心がけましょう。
コツ②成長が見込める銘柄を選ぶ
つみたてNISAで利益を出すためのコツ2つ目は、やみくもに購入銘柄を選ぶのではなく、それぞれの特徴をおさえたうえで成長が見込める銘柄を選ぶことです。
積立NISAで購入できる銘柄は、株式ファンドでも運用方針によって「インデックス型・アクティブ型」分かれており、また投資対象によっても「先進国・全世界型」さらには債券などを組み入れた「バランス型」など、さまざまな特徴があります。
これらのなかから自分の運用スタイルに合う、成長が見込める銘柄を選ぶことが成功への鍵となります。
「つみたてNISAおすすめ銘柄紹介!損失回避の選び方や投資先変更の注意点とは」の記事で詳しく紹介しているのでぜひご覧ください!
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つみたてNISAで利益を得るときの注意点
つみたてNISAで利益を得るときの注意点は以下の通りです。
- 損益通算や繰越控除ができない
- 1人1つしか口座開設ができない
損益通算や繰越控除ができない
つみたてNISAは、長期的な資産形成をサポートする優れた制度ですが、一般の投資と異なる制限があります。
例えば、つみたてNISA口座での利益や損失は、他の口座(一般口座や特定口座)と損益通算ができません。
また、損失が出た場合、その損失を翌年以降に繰り越して控除することも認められていません。
つまり、つみたてNISAでの損失は、その年においても他の利益と相殺できず、翌年以降にも繰り越せないため注意が必要です。
1人1つしか口座開設ができない
つみたてNISAを利用する際の重要なルールとして、1人1つしか口座を開設できないという制限があります。これは、複数の金融機関で同時に口座を持つことができないことを意味します。
もし他の金融機関に変更したい場合は、変更手続きを行う必要がありますが、既に投資している商品を新しい金融機関に移管することはできません。
そのまま古い方の金融機関で保有し続けるか、いったん現金化して新しい金融機関で再度投資する、という手続きが必要になります。
つみたてNISAで利益が出たときはどうする?
つみたてNISAで利益が出たときの選択肢は以下の2つです。
- 売却する(つみたてNISAは一部売却が可能)
- そのまま運用を継続する
①売却する(つみたてNISAは一部売却が可能)
使い途があり、お金を下ろしたいときでも、全額引き出す必要はありません。
一部商品の売却または金額の引き出しができるので、必要金額だけ下ろすことが可能です。
全額引き出してしまうとこれまでつみたてた残高がゼロになり、複利の効果が薄くなってしまいます。
そのため、手元にお金が必要になったときは、必要な金額だけ引き出すことをおすすめします。
ちなみに投資信託が利益分だけを引き出す金額指定解約を行うことはできません。
たとえば、元本100万円に対し10万円の利益が出ている場合は、自身で基準価格をもとに計算をして10万円分の評価額になるように口数解約を行いましょう。
②そのまま運用を継続する
利益が出ても、使い道がなければそのまま継続して運用するとよいでしょう。
なぜなら、運用で大きな利益を出すためには元金を大きくする必要があるからです。複利運用がそれを叶えてくれます。
儲けが出たからと言って引き出してしまうと、そこで運用は止まってしまいます。
もちろん急にお金が必要となれば、引き出しを検討しなければいけないでしょう。
特に使い道がなく急いで引き出す用事もないのであれば、利益が出てもコツコツと積み立てることを推奨します。
反対に元本割れをしていても一喜一憂せずに、長期的な視点で運用することが大切です。
つみたてNISAで利益に関するよくある質問
- つみたてNISAの利益分を確定申告する必要はある?
- つみたてNISA利益確定後、再投資できる?
- 利益が出やすい銘柄や商品が知りたい
- 分配金の受け取りは非課税となる?
つみたてNISAの利益分を確定申告する必要はある?
つみたてNISAで利益が出ても、確定申告は必要ありません。
NISAで発生した運用益は非課税となるので、税金を納めなくても構いません。
そもそも確定申告とは、1年間の所得を洗い出して納付する税金を計算するために行います。
会社員の場合、職場で年末調整をするのが一般的なので、確定申告になじみがない人も多いでしょう。
運用益が出ても確定申告が不要な点は、つみたてNISAのメリットだといえます。
ただし、医療費控除を受ける場合や、住宅ローン控除を受ける1年目のときは確定申告が必要です。
混同しないようにご注意ください。
つみたてNISA利益確定後、再投資できる?
新NISAでは、売却した分の非課枠が復活するので、再投資が可能です。
旧制度(2023年まで)のNISAでは途中で売却しても新たな投資枠は出現しませんでしたが、新制度では売却した分新たな非課税投資が可能です。
実際の投資信託である「インデックスファンド」の利回りはどれくらい?
ファンドにはインデックスファンドとアクティブファンドがあります。
インデックスファンドは、特定の市場指数(日経平均株価など)に連動するよう運用される投資信託です。一方、アクティブファンドは、ファンドマネージャーが銘柄を選別し、市場平均を上回る運用成績を目指します。
インデックスファンドの利回りは、参照する指数のパフォーマンスに近くなります。例えば、日経平均の過去10年間の年間平均リターンは約8.6%、NYダウ平均の過去10年間の年間平均リターンはは12.9%となっています。
日本で人気の高いインデックスファンドとしては下記があります。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- ニッセイ外国株式インデックスファンド
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド
利益が出やすい銘柄や商品が知りたい
インターネットで検索をすれば、おすすめの銘柄や商品を紹介しているサイトもあります。
たしかに、大きな利益を期待できる商品はあるかもしれませんが、必ず儲けが出るとはいえません。
投資に絶対はないので、どのような目的で投資するのかで選ぶとよいでしょう。
たとえば「リスクが大きい」といわれる商品は運用中の価格のブレが大きいということです。資金目的や金額、自身の性格によってはそのブレをおさえる必要がありますよね。
しかしながら現状を自身で的確に整理するのは困難です。
マネーキャリアではFPの資格を持つ専門家が、客観的な立場であなたにアドバイスをします。
分配金の受け取りは非課税となる?
つみたてNISAで得た分配金も非課税の扱いなので、分配金を受け取っても確定申告をする必要はありません。
分配金とは、投資信託で発生した収益のなかから還元されるお金を指します。
つみたてNISAで分配金を得られる場合は、以下の2パターンから選択が可能です。
- 受け取り型
- 再投資型
受け取り型を選ぶと支払いがあるたびに口座にお金が振り込まれるので、分配金を自由に使用できますが、複利効果が薄れてしまいます。
一方、再投資すればその場では分配金を受け取れませんが、長期投資の効果は発揮されます。
それぞれのメリット・デメリットを考慮して選択しましょう。
ちなみに、分配金は投資信託での運用を考える際に頻出の用語なのであわせて覚えておきましょう。
つみたてNISAの利益確定のタイミングはいつがベスト?
利益確定とは、商品が値上がりしたタイミングで手放して利益を得ることを指します。
つみたてNISAはいつでも引き出しが可能なので運用しっぱなしでもいいのですが、売却をして利益を得るのも一つの方法です。
利益確定を検討してもよいタイミングを、以下の3つにわけて紹介します。
- 目標金額を達成した時
- 非課税期間終了が近づいている時
- 急にまとまったお金が必要になった時
目標金額を達成した時
非課税期間終了が近づいている時
旧つみたてNISAでは、投資を開始した年から最長で20年間、非課税で運用ができます。
ただし、20年を経過すると課税口座に移されるので、そのときに売却を考えてもいいでしょう。
また、19~20年目に急いで売るよりも、少し前から値動きを確認しておくのがおすすめです。
非課税期間が終わる間近に大暴落する可能性も否めないので、「もっと早くに手放せばよかった」と後悔するかもしれません。
そのため、15~17年目あたりから注視しておくとよいでしょう。
2024年から始まった新NISAでは非課税で運用できる期間が無期限に変更されたので、期間に関係なく非課税で運用できます。
急にまとまったお金が必要になった時
つみたてNISAを長期的に運用している途中で、さまざまなライフイベントも起こるでしょう。
たとえば、以下の出来事があれば一般的に大きな金額が必要となります。
- 結婚や出産
- 子どもの教育費
- 車や住宅の購入
- 介護
- 退職
手元にお金が必要なのに、我慢してつみたてNISAを続けるのは得策とはいえません。
資金が足りない事情からカードローンや教育ローンを組んでしまうと、金利が高いため損をするでしょう。
利益確定してから口座に振り込まれるまで1週間程度かかりますが、比較的早めにお金を受け取れます。
急にまとまったお金が必要になったときは、つみたてNISAを売却するのも一つの方法です。
つみたてNISAの利益に関する不安や悩みを解消する方法とは?
以下では、「つみたてNISAの利益に関する不安や悩み」を無料ですぐに解消する方法を紹介します。
つみたてNISAでどのように利益を出すのか、利益が出たらどうすればよいのか、という点に関して、誰でも不安を感じることが多いです。また、自身が考える方法やメリットが最適とは限りません。
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まとめ:つみたてNISAは長期運用が利益のカギ!長期運用を目指そう
ここまで、つみたてNISAで利益を出す仕組みから、おすすめの相談先までに紹介しました。
つみたてNISAで利益を出し、その利益を確定し、資産運用を成功させるためには、専門的なアドバイスが必要です。また、具体的な目標を達成するためには、FP(ファイナンシャルプランナー)のような専門家に相談することが有効です。
しかし、つみたてNISAで利益を出したり自身に合わせた商品の選択を行うには専門知識が必要であり、どの選択肢が最適かを判断するのは容易ではありません。
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