
「新NISA(つみたてNISA)で利益を得る仕組みがよくわからない」
「新NISA(つみたてNISA)で利益を出す方法は?」
とお悩みではないでしょうか。
- 結論、新NISA(つみたてNISA)は、一般的に投資信託の価格が上がることで利益が生まれ、タイミングよく売却すると現金化(利益確定)することが可能です。
本記事では、新NISA(つみたてNISA)の利益の仕組みや利益確定のタイミングについて詳しく解説します。
この記事を読むことで、新NISA(つみたてNISA)を活用した効率的な資産形成の方法を把握できるので、ぜひご覧ください。
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この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 新NISA(つみたてNISA)で利益が出る仕組みとは
- 新NISA(つみたてNISA)で利益を得る3つの方法
- すべてを売却して現金化(利益確定)する
- 一部を売却して現金化(利益確定)する
- 配当金・分配金を受け取る
- 新NISA(つみたてNISA)の利益はどれくらい増える?シミュレーション【1年後・5年後・20年後】
- 新NISA(つみたてNISA)で利益を出すためのコツ2つ
- 長期運用を心がけ頻繁な売却は避ける
- 成長が見込める銘柄を選ぶ
- 新NISA(つみたてNISA)で利益を得るときの注意点
- 損益通算や繰越控除ができない
- 1人1つしか口座開設ができない
- 新NISA(つみたてNISA)の利益確定・売却のタイミング
- 目標金額を達成した時
- 非課税期間終了が近づいている時
- 急にまとまったお金が必要になった時
- 新NISA(つみたてNISA)の利益に関するよくある質問
- 利益分だけ売却できる?
- 利益分を確定申告する必要はある?
- 再投資できる?
- 「インデックスファンド」の利回りはどれくらい?
- 分配金の受け取りは非課税となる?
- 年利と利回り、利率は何が違う?
- 【まとめ】新NISA(つみたてNISA)で利益を得る仕組みや利益確定タイミング・シミュレーション
新NISA(つみたてNISA)で利益が出る仕組みとは
- 購入時:1口10,000円
- 1年後:1口12,000円
→20%の含み益(売却前の現状の利益)
→売却すると「利益」となる
新NISA(つみたてNISA)で利益を得る3つの方法
新NISA(つみたてNISA)で利益を得る方法は、大きく分けて次の3つがあります。
- すべてを売却して現金化(利益確定)する
- 一部を売却して現金化(利益確定)する
- 配当金・分配金を受け取る
どの方法も非課税のメリットを受けられる仕組みです。
新NISA(つみたてNISA)では主に「値上がり益を売却して得る」ケースが多いですが、配当金が出る商品を選べば、受け取りながら資産を育てることもできます。
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
すべてを売却して現金化(利益確定)する
まず1つ目は、保有している投資信託や株式ををすべてを売却して現金化(利益確定)するという方法です。
住宅購入資金や子どもの教育費、退職後の生活費など、まとまった資金が必要になった際に活用するとよいでしょう。
このときに得た利益は非課税となるため、利益分をそのまま受け取ることができます。
ただし、一度売却すると翌年まで再投資ができないため、売却のタイミングは慎重に判断する必要があります。
一部を売却して現金化(利益確定)する
2つ目は、保有している投資信託や株式の一部を売却して現金化(利益確定)し、残りは継続して投資を続けるという方法です。
投資を継続しながら必要な分だけを現金として確保できるため、生活費の補填や、やや大きい出費が控えている際に活用できます。
ただし、頻繁な売却は一時的な値下がりにより損失を出す可能性があるため注意が必要です。
運用は計画的に行い、いつまでにいくら必要かを明確にしながら売却をしていきましょう。
配当金・分配金を受け取る
配当金や分配金とは、投資信託や株式の運用成果の一部を定期的に受け取れるお金のことです。
新NISAでは、これらの配当金や分配金も非課税で受け取れるため、効率よく資産形成ができます。
ただし、分配金が出る商品は元本が減少することもあるため、利回りだけでなく中長期でのリターンも確認しましょう。
また、配当金を受け取るか再投資するかは、自身の資産運用方針や生活スタイルに応じて選ぶことが大切です。
新NISA(つみたてNISA)の利益はどれくらい増える?シミュレーション【1年後・5年後・20年後】
新NISA(つみたてNISA)では、「運用金額×年数×年利」をもとに利益を試算できます。
例として、「月1万円・年利3%」で運用した場合の1年後・5年後・20年後のシミュレーション結果は以下表のようになります。
このように、運用期間が長いほど複利効果によって資産が大きく増えるため、積立NISAを長期間コツコツと運用することが大事です。
「月1万円だけでは少ないのでは?」と思っている方も、今すぐ始めることで将来的に大きな差が生まれます。
新NISA(つみたてNISA)で利益を出すためのコツ2つ
新NISA(つみたてNISA)で利益を出すためのコツは主に以下の2つです。
- 長期運用を心がけ、頻繁な売却は避ける
- 成長が見込める銘柄を選ぶ
長期運用を心がけ頻繁な売却は避ける
つみたてNISAで利益を出すためのコツ1つ目は、頻繁に売却してしまうのでなく、長期運用を心がけることです。
利益が出た際は、すぐに売却した方がいいのではないかと思ってしまいますが、感情的に売却するのはよくありません。
自分がまとまった金額が必要になるタイミングを明確にしておき、計画的に運用を続けることが重要です。
長期間投資を継続することで、複利効果により資産が大きく成長する可能性があります。
一時的な市場の値動きに左右されず、目標とする期間まで投資を続けることで、より大きな利益を期待できるでしょう。
成長が見込める銘柄を選ぶ
新NISA(つみたてNISA)で利益を出すためのコツ2つ目は、やみくもに購入銘柄を選ぶのではなく、それぞれの特徴をおさえたうえで成長が見込める銘柄を選ぶことです。
現行の新NISAのつみたて投資枠で選べる商品は、長期的な成長が期待できる投資信託に限定されています。
その中でも、世界経済全体の成長に連動するインデックスファンドや、手数料の低いETFなどが人気です。
過去のデータでは、世界株式のインデックスファンドは長期的に年平均5〜7%程度のリターンを出しています。
ただし、個別の銘柄選びに自信がない場合は、分散投資が可能な投資信託を選ぶことで、リスクを抑えながら安定した利益を目指すのがおすすめです。
新NISA(つみたてNISA)で利益を得るときの注意点
新NISA(つみたてNISA)で利益を得るときの注意点は以下の通りです。
- 損益通算や繰越控除ができない
- 1人1つしか口座開設ができない
損益通算や繰越控除ができない
つみたてNISAは、長期的な資産形成をサポートする優れた制度ですが、一般の投資と異なる制限があります。
例えば、つみたてNISA口座での利益や損失は、他の口座(一般口座や特定口座)と損益通算ができません。
また、損失が出た場合、その損失を翌年以降に繰り越して控除することも認められていません。
つまり、つみたてNISAでの損失は、その年においても他の利益と相殺できず、翌年以降にも繰り越せないため注意が必要です。
1人1つしか口座開設ができない
つみたてNISAを利用する際の重要なルールとして、1人1つしか口座を開設できないという制限があります。これは、複数の金融機関で同時に口座を持つことができないことを意味します。
もし他の金融機関に変更したい場合は、変更手続きを行う必要がありますが、既に投資している商品を新しい金融機関に移管することはできません。
そのまま古い方の金融機関で保有し続けるか、いったん現金化して新しい金融機関で再度投資する、という手続きが必要になります。
新NISA(つみたてNISA)の利益確定・売却のタイミング
利益確定とは、商品が値上がりしたタイミングで手放して利益を得ることを指します。
つみたてNISAはいつでも引き出しが可能なので運用しっぱなしでもいいのですが、売却をして利益を得るのも一つの方法です。
利益確定を検討してもよいタイミングを、以下の3つにわけて紹介します。
目標金額を達成した時
非課税期間終了が近づいている時
旧NISAであるつみたてNISAでは、投資を開始した年から最長で20年間、非課税で運用ができます。
ただし、20年を経過すると課税口座に移されるので、そのときに売却を考えてもいいでしょう。
また、19~20年目に急いで売るよりも、少し前から値動きを確認しておくのがおすすめです。
非課税期間が終わる間近に大暴落する可能性も否めないので、「もっと早くに手放せばよかった」と後悔するかもしれません。
そのため、15~17年目あたりから注視しておくとよいでしょう。
2024年から始まった新NISAでは非課税で運用できる期間が無期限に変更されたので、期間に関係なく非課税で運用できます。
急にまとまったお金が必要になった時
新NISA(つみたてNISA)は長期的に運用している途中で、さまざまなライフイベントも起こるでしょう。
たとえば、以下の出来事があれば一般的に大きな金額が必要となります。
- 結婚や出産
- 子どもの教育費
- 車や住宅の購入
- 介護
- 退職
手元にお金が必要なのに、我慢して新NISA(つみたてNISA)を続けるのは得策とはいえません。
資金が足りない事情からカードローンや教育ローンを組んでしまうと、金利が高いため損をするでしょう。
利益確定してから口座に振り込まれるまで1週間程度かかりますが、比較的早めにお金を受け取れます。
急にまとまったお金が必要になったときは、つみたてNISAを売却するのも一つの方法です。
新NISA(つみたてNISA)の利益に関するよくある質問
- 利益分だけ売却できる?
- 利益分を確定申告する必要はある?
- 利益確定後、再投資できる?
- 「インデックスファンド」の利回りはどれくらい?
- 分配金の受け取りは非課税となる?
- 年利と利回り、利率は何が違う?
利益分だけ売却できる?
新NISA(つみたてNISA)では、利益分だけを選んで売却することはできません。
ただし、必要な分だけ金額や口数を指定して売却することは可能です。
投資信託や株式は「口数」や「株数」単位での売買となるため、元本と利益を明確に分けて売却することはできないため注意しましょう。
利益分を確定申告する必要はある?
新NISA(つみたてNISA)で利益が出ても、確定申告は必要ありません。
新NISA(つみたてNISA)で発生した運用益は非課税となるので、税金を納めなくても構いません。
そもそも確定申告とは、1年間の所得を洗い出して納付する税金を計算するために行います。
会社員の場合、職場で年末調整をするのが一般的なので、確定申告になじみがない人も多いでしょう。
運用益が出ても確定申告が不要な点は、新NISA(つみたてNISA)のメリットだといえます。
ただし、医療費控除を受ける場合や、住宅ローン控除を受ける1年目のときは確定申告が必要です。
混同しないようにご注意ください。
再投資できる?
新NISAでは、翌年以降は売却した分だけ投資枠が復活するため、再投資可能です。
旧制度(2023年まで)のNISAでは途中で売却しても新たな投資枠は復活しませんでしたが、新制度では売却した分だけ翌年以降に新たな非課税投資が可能です。
ただし、すぐに復活するわけではないため注意しましょう。
「インデックスファンド」の利回りはどれくらい?
ファンドにはインデックスファンドとアクティブファンドがあります。
インデックスファンドは、特定の市場指数(日経平均株価など)に連動するよう運用される投資信託です。一方、アクティブファンドは、ファンドマネージャーが銘柄を選別し、市場平均を上回る運用成績を目指します。
分配金の受け取りは非課税となる?
つみたてNISAで得た分配金も非課税の扱いなので、分配金を受け取っても確定申告をする必要はありません。
分配金とは、投資信託で発生した収益のなかから還元されるお金を指します。
つみたてNISAで分配金を得られる場合は、以下の2パターンから選択が可能です。
- 受け取り型
- 再投資型
受け取り型を選ぶと支払いがあるたびに口座にお金が振り込まれるので、分配金を自由に使用できますが、複利効果が薄れてしまいます。
一方、再投資すればその場では分配金を受け取れませんが、長期投資の効果は発揮されます。
それぞれのメリット・デメリットを考慮して選択しましょう。
ちなみに、分配金は投資信託での運用を考える際に頻出の用語なのであわせて覚えておきましょう。
年利と利回り、利率は何が違う?
年利・利回り・利率はどれも似たような言葉に聞こえますが、意味は異なります。
3つの単語を表にまとめたので参考にしてください。
たとえば、10万円を投資して1年後に1000円の利益が発生すれば、利率は1%です。
1000円÷10万円=1%
1年間に得られる収益の割合も1%なので、年利も同様に1%です。
利回りとは「利息で得た利益」と「投資した金額-額面金額」を合わせた金額が、投資額に対してどのくらいになるか示した数字です。
少々ややこしいですが、3つの用語を抑えておきましょう。
【まとめ】新NISA(つみたてNISA)で利益を得る仕組みや利益確定タイミング・シミュレーション

ここまで、新NISA(つみたてNISA)で利益を得る仕組みや利益確定のタイミング、シミュレーションについて紹介してきました。
新NISA制度の最大のメリットは、投資で得た利益が非課税になることと、複利効果を長期間活用できることです。
しかし、投資商品の選択や運用方法、資金計画には専門知識が必要であり、自己判断だけでは最適な選択ができない場合があります。
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