保険のプロが入っている保険・保険会社は?【FP監修】のサムネイル画像
保険のプロが入っている保険では、目的やその人が持つリスクへの備えなど、様々な考えの中から保険商品や保険会社が選ばれています。

万が一に備えるだけでなく、医療費や老後の資金など、様々なリスクに対して保険を検討する中で共通することは、不足する部分を補うことです。

公的保障や貯蓄などを利用しても補うことが難しいリスクに対して、保険のプロが入っている保険は選ばれています。

保険のプロが入っている保険会社やがん保険、加入率などにも触れていますので、ぜひ保険へ加入するときの参考にしてみてください。

▼この記事を読んで欲しい人
  • 保険はどんなことに気をつけて加入すべきか悩んでいる人
  • 保険のプロがどんな保険に入っているのか知りたい人
  • 保険に加入すべきか悩んでいる人
▼この記事を読んでわかること
  • 公的保障を知ることができる
  • 保険のプロが入っている保険について知ることができる
  • 保険に加入するときのポイントがわかる

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保険のプロが入っている保険には特徴があります。保険会社ごとに違う保険商品や公的保障を熟知している保険のプロは、リスクに備えるため加入目的や保障の必要性を重視して選んでいます。入ってよかった保険だと思えるよう、ぜひプロの保険選びを参考にしてみてください。

この記事の目次

保険のプロが入っている医療保険の特徴


保険のプロが入っている保険は、公的保障があることを前提としており、それでも不足する部分を医療保険で補う方法で加入しています。


医療を受けるときに医療費は発生しますが、日本は「国民皆保険制度」によって、すべての人が健康保険に加入しており、一般的に3割の自己負担で医療を受けられるようになっています。

それでも高額な医療費となってしまった場合には、高額療養費制度を利用して所得に応じて自己負担額を軽減させることが可能なのです。

たとえば69歳以下の人なら、以下のような医療費の上限額が設けられています。(厚生労働省保険局「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

年収による適用区分ひと月の上限額(世帯ごと)
約1,160万円以上252,600円+(医療費-842,000)×1%
約770~1,160万円167,400円+(医療費-558,000円)×1%
約370~770万円80,100円+(医療費-267,000円)×1%
約370万円まで57,600円
住民税非課税者35,400円


仮に1か月の医療費が70万円かかったとしても、年収370~770万円の人なら高額療養費制度によって以下のように自己負担額の上限額が決まります。

80,100円+(700,000円-267,000円)×1%=84,430円

医療費や収入によって上限額が異なりますが、保険のプロが入っている保険は高額療養費制度の仕組みを理解したうえで、公的保障が不足し自己負担がどれくらいかかるのかを考えて適正な保障内容で医療保険に加入しているのです。

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保険のプロが入っている医療保険の保険会社は?


ほけん知恵袋「保険のプロ(FP)112人が加入している保険【医療保険・がん保険・三大疾病保険編】2023年5月版」を見てみると、87%の保険のプロが医療保険へ加入していることがわかります。


保険のプロ112人のうち97人が加入する医療保険の保険会社と加入割合は、以下のようになっていました。(ほけん知恵袋より引用)

保険会社FP人数割合
アフラック1617%
オリックス生命1516%
SOMPOひまわり生命1414%
メットライフ生命1212%
東京海上日動あんしん生命1010%
三井住友海上あいおい生命88%
その他2223%


保険のプロが入っている保険には、外資系で人気のあるアフラックや、日本の生命保険であるオリックス生命・SOMPOひまわり生命などがあり、ライフプランニングによって必要とされる保障に合わせて医療保険へ加入しています。

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保険のプロが入っているがん保険の特徴


日本人の死因といえばがんですが、保険のプロが入っているがん保険の特徴には、どのようなものがあるのでしょうか。

  • 通院に対する保障を重要視
  • 収入の減少リスクに備えた就業不能保険
がん保険と言えば一時金や入院日数無制限保障などですが、何よりも保険のプロが重要視す
るのは通院保障なのです。

また、経済状況の悪化にも備えて就業不能保険を活用しているなど、保険のプロはなぜその保障を選ぶのかという理由に迫ってみたいと思います。

通院に対する保障を重要視している

保険のプロが入っている保険では、がんに対する保障通院保障を最重視しています。


がんを患うと長期の治療を必要としますが、近年では入院は短期傾向となり、外来による通院治療が主流となってきているのです。


厚生労働省「令和2年(2020)患者調査の概況」では、がん(悪性新生物)による入院日数は全体で19.6日となっており、部位別の入院日数は以下のようになっています。

がん平均入院日数
胃がん22.3日
結腸及び直腸がん16.4日
肝及び肝内胆管がん20.8日
気管・気管支及び肺がん21.1日
乳がん15.4日

治療経過が良ければ働きながら治療を継続することもでき、がんは通院治療が可能となる時代になっています。


しかし通院は長期にわたる可能性が高く、保険のプロが入っている保険では、がんに対する備えとして必ず通院保障を付加するようにしているのです。

収入の減少リスクに備えるために就業不能保険も活用

保険のプロの中には、企業に就職するFPと個人事業主として開業している独立系のFPが存在し、この独立系のFPは、がんを患って働けなくなった場合に備えておく必要があります。


会社員なら休職しても傷病手当制度を利用することで、通算1年6ヶ月を限度として、月収の約60%を受給することができますが、個人事業主であるFPは休業すると何の保障も受けられません。


傷病手当制度を利用できるのは、会社員や公務員のように社会健康保険に加入している人のみで、国民健康保険に加入している個人事業主は、自分自身で働けなくなったときに備えておかなければならないのです。


こうした制度を熟知している保険のプロが入っている保険では、がんを患い入院や長期の通院で働けなくなってしまうなど、収入が減少してしまった場合に備えて、就業不能保険を選択していることが多くあります。

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保険のプロが入っているがん保険の保険会社は?


ほけん知恵袋「保険のプロ(FP)112人が加入している保険【医療保険・がん保険・三大疾病保険編】2023年5月版」では、保険のプロが加入しているがん保険保険会社は、以下のようになっています。

保険会社FP人数割合
FWD富士生命1934%
アフラック1018%
セコム損保611%
チューリッヒ生命59%
東京海上日動あんしん生命35%
メットライフ生命35%
その他1018%


がん保険には、がんと診断されたときの一時金保障があることが一般的ですが、この保障は保険会社によって1回限りしか保障されない場合もあります。


保険商品にも精通している保険のプロが入っている保険には、転移や再発によってがんと診断されたときにも複数回保障される一時金がん保険が選ばれているのです。

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保険のプロが入っている生命保険(死亡保険)の特徴


保険のプロが入っている保険において、死亡保障の種類にはある特徴があります。

  • 毎月受け取れる収入保障保険
  • 終身保険と定期保険を使い分ける
  • 利率の良い外貨建保険で資産運用を行う
同じ死亡保障を準備することになるのですが、加入する理由や目的に合わせて保険のプロは保険商品を選んでいます。

収入保障保険終身保険外貨建て保険など、複数の保険商品から1つの保険を選ぶときの基準や加入する目的など、保険のプロの考え方や選び方を紹介します。

遺族が給料のように毎月給付を受けられる収入保障保険を検討する

必要な保障を必要な分だけ準備するため、保険のプロが入っている保険では収入保障保険を利用して、万が一に備えています。


定期保険という死亡保障を選ぶ理由は、子供の教育資金など万が一に備えて大きな保障が必要であることが一般的です。


なお、定期保険には2つのタイプがあり、ニーズに合わせて加入する定期保険を選ばなければなりません。

  • 一定期間、死亡保障額が同額の定期保険
  • 年金タイプの保障で、保険期間の経過によって保障が逓減する収入保障保険
子育中の家庭では、子供が大きくなるにつれて必要保障額は少なくなっていきます

そのため、保険のプロは必要最低限の保険料で、その時々で必要な保障額を準備できる収入保障保険に加入しています。

収入保障保険なら、年金のように毎年保険金を受け取ることができるので、遺族年金額の不足する部分を補い遺族の生活を支えることができるのです。


なお、定期保険は死亡保障にかえて高度障害状態となった場合にも保険金が支払われるので、重度の障害により働けなくなってしまったときの保障としても役立ちます。

自身の状況に合わせて終身保険と定期保険を使い分けている

生命保険は、死亡に対する保障だけでなく貯蓄として考えられる保険商品もあり、保険のプロは状況に合わせて加入する保険を使い分けています。

保険種類保険料特徴
定期保険掛け捨てで安い・一定期間、大きな死亡保障を準備できる
・一般的に更新によって保険料が上がる
終身保険貯蓄性があり高い・更新がなく保険料が一定で、保障は一生涯
・将来は解約返戻金を老後の資金にもできる

一定期間の保障であれば、保険料の安い定期保険で万が一に備えることができますが、掛け捨てであるため、お守りとして加入すべき保険商品となります。


一方、終身保険は保険料は高いものの貯蓄性があるため、将来必要に応じて現金化することも可能な保険商品です。


保険のプロが入っている保険は、保険商品の特徴をそれぞれ活かしながら、定期保険と終身保険を使い分けています

  • 終身保険で不足する部分を補うための大きな死亡保障には定期保険
  • 大きな負担とならない保険料で設定して将来に向けて積み立てる終身保険
保険のプロは、現在だけでなく将来に向けた長いスパンで加入する保険を判断しているのです。

保険で資産運用する場合は利率の良い外貨建保険を検討する

一生涯の保障で相続対策にもなり、解約返戻金を老後資金として現金化することができる終身保険ですが、積み立てとして考えるなら外貨建保険に加入するという方法があります。


投資信託や株を利用した資産運用よりリターン率は劣る外貨建保険ですが、外貨建て保険の終身なら、保障を備えつつ円建保険よりも高い利率で資産運用が期待できます。


ただし、外貨建保険にはリスクもありニーズに合わせて選択することが大切です。

  • 為替リスクがある
  • 早期解約は解約控除や市場価格調整により元本割れの可能性がある
  • 資産運用を重視するなら投資や株の方が大きなリターンが期待できる
  • 保障を持ちつつ資産運用を重視するなら変額保険の方が高いリターンが期待できる

保険のプロが入っている保険では積み立てだけを考えずに、本来の保険加入の目的である万が一の保障も忘れずに検討しています。


そのため、これらの知識を持つ保険のプロは、少ない保険料でどれだけ大きな保障を準備できるかを考えると、円建保険よりも利率が良い外貨建て保険で資産運用とともに、万が一に備えた保障を準備しているのです。

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保険のプロが入っている個人年金保険の特徴


「老後には2,000万円が必要となる」という話題が上がった覚えがある人も多いことでしょう。


保険のプロが入っている保険は、こうした話題に踊らされることなく、一般的な数値よりも自分自身に合った老後の資金を計算し、必要に応じて個人年金保険を利用して老後に備えています。


老後の年金による収入は3つの方法で確保することができます。

  • 国民年金
  • 厚生年金
  • 個人年金保険などの私的年金
国民皆年金制度によって、日本国民はすべての人が国民年金に加入し、原則65歳から基礎年金を受給できます。

会社員や公務員は厚生年金に加入しているため、基礎年金に上乗せして厚生年金を受給できます。

これらの年金収入と老後の支出をシミュレーションし、不足分を個人年金保険などの私的年金に加入して補っているのが保険のプロです。

個人年金は早く加入すればするほど、有利な年金額を準備することができます。

なお、保険のプロは3つのプロセスに基づいて老後の必要保障額をシミュレーションしています。
  1. 老後までどのように働く予定なのか
  2. 老後に準備できる公的年金は、どれくらいの年金額となる予想なのか
  3. 老後に不足する金額と、不足する資金はどのように準備するか
公的年金は景気変動によって確約されたものではありませんが、シミュレーションすることは可能です。

こうしたプロセスを経て、保険のプロは個人年金に加入するか、加入するならどれくらいの年金額に設定するかを検討しています。

保険のプロが入っている学資保険の特徴


貯蓄商品である学資保険は、2つのポイントを重視して加入すべきだと言えます。

  • 返戻率の高い商品を選ぶ
  • 教育資金が必要な時期に学資保険を受け取られる商品
少しでも効率よく教育資金を準備できるよう、返戻率の高い商品を選ぶ人は多いことでしょう。

しかし、近年では低迷する金利によって元本割れを起こす学資保険も増えてきており、元本割れを起こしてしまっては、教育資金を学資保険で準備する意味がありません。

保険のプロが入っている保険は返戻率を重視し、元本割れを起こさない学資保険が選ばれています。

また、学資保険の満期の時期や保険料の支払方法にも重点を置いています。
  • 中学や高校、大学など、どの進学タイミングに学資保険が必要か
  • 教育資金がかからない子供が小さな間に保険料を払い込んでしまいたい
こうしたニーズに合わせて、学資保険のプラン設計がどれだけ自由にできるかという点においても、保険のプロは考えて検討しています。

子供の将来を考えて私学への進学になると、中学や高校に進学するタイミングで大きな教育資金が必要となりますよね。

しかし、大学に進学する19歳になるタイミングで学資保険を受け取っても、意味がありません。

また、子供が小さな間は教育資金が少なくすむため、保険料の負担を大きくしても家計に影響が出ないのであれば、学資保険に加入したあと短期間で保険料を払い込んでしまうという方法もあります。

中学生や高校生になると教育資金の負担が大きくなるので、学資保険の支払いが終わっていると家計への負担を軽減できるメリットがあるのです。

ライフプランニングができる保険のプロは、教育資金に対して目的必要な時期などを考えて、学資保険を検討しています。

保険のプロが入っている火災保険・地震保険の特徴


保険のプロが火災保険を選ぶとき、地震保険も含めて5つのポイントを確認しながら補償内容を決めていきます。

  1. 階下への水漏れなど賠償なども含まれた補償内容となっているか
  2. 地震保険が付帯されているか
  3. 落雷や積雪などによる災害も補償されているか
  4. 建物や家財に対する評価額は適正に設定されているか
  5. 家計の負担にならないような保険料と支払方法になっているか
火災保険は、住宅への補償だけでなく、漏水によって水漏れが発生したときに室内の復旧作業費用や、集合住宅なら階下への水漏れによる損害・賠償費用を含んでいるかが重要です。

また、地震に対する備えをするなら、火災保険に地震保険を付帯しておく必要があり、地震保険に対する保険料は、国が運営しているため、どこの保険会社で加入しても同じです。

火災保険だけでは、地震によって起きた火災は補償されないため、1995年の「阪神・淡路大震災」が起きてからは、地震保険を付帯する人が非常に多くなっています。

居住地域や気候によっては、落雷や雹、洪水による水災、積雪や雪崩などへの備えが必要な場合もあり、必要に応じて特約を付帯できる火災保険かどうかの確認が必要です。

このように、補償内容を決めて火災保険に加入することになりますが、もしも損害が発生したときには、保険金額以上の補償はされません

特に保険金額を建物の評価額よりも少なく設定していた場合、全焼により立て直しが必要となっても火災保険からの保険金だけでは不足してしまう恐れが考えれるのです。

逆に評価額以上の保険金額に設定していても、火災による損害があっても評価額以上の補償はなく保険料は払い損となります。

保険のプロが入っている保険は、補償内容や保険金額の設定を1つ1つ確認し、適正な補償内容を選んだ火災保険となっています。

保険料は月払い・年払い・一括払いがありますが、保険料総額で比較すると一括で支払った方が保険料の負担は軽くなります。

現在の火災保険は、保険期間が最長5年となっているので、火災保険は長期5年契約保険料一括払いが、総額で考えると家計の負担を軽減することができるのです。

保険のプロが入っている保険は他にどんなものがある?


保険のプロが入っている保険には、死亡保険や医療保険以外に、必要に応じて加入している保険があります。

  • 自動車保険
  • 社会保険
人によっては必要のない保険や、そもそも加入できない場合もあります。

しかし、自動車を持っている人なら自動車保険は必須ですし、会社員や公務員として働く人なら強制的に加入している社会保険は、なぜ加入した方が良いと保険のプロは考えるのでしょうか。

保険のプロが加入する保険の必要性について考えてみましょう。

自動車保険

マイカーを持っているなら自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)に加えて、任意の自動車保険に加入すべきです。


なぜなら、自賠責保険ではに対する補償(対人補償)のみであり、運転者自身や車や建物などへの損害は補償の対象外となっているからです。


さらに対人補償では怪我に対して最高120万円までの補償となっており、自賠責保険だけでは事故によってケガをさせてしまった相手に十分な賠償ができないことになっています。


そこで任意の自動車保険へ加入することで、自賠責保険では不足する対人補償や対物補償、運転者自身や車の損害に備えることができるのです。


保険のプロが入っている保険は、対人・対物への補償はもちろんのこと、加入している医療保険なども含めて運転する自分自身の怪我への補償を考え、自動車保険の内容を検討しています。

社会保険

独立系FPのように個人事業主として働いている場合は、加入できる公的保険は国民健康保険と国民年金保険に限られ、以下のような最低限の保障があります。

  • 原則65歳から老齢基礎年金が受給できる
  • 高額療養費制度によって医療費を軽減できる
  • 子供のいる配偶者または子のみ遺族基礎年金を受け取れる


一方、企業に属するFPのように、会社員や公務員として働いている場合は、企業の健康保険や厚生年金に加入することができ、国民健康保険や国民年金に上乗せした保障を受けることができるのです。

  • 基礎年金の上乗せとなる厚生年金
  • 働けなくなったときの傷病手当金
  • 子供のいない配偶者も受け取れる遺族厚生年金


こうした社会保険の違いを理解している保険のプロが入っている保険は、社会保険で補えない部分を生命保険に加入して備えているのです。

保険のプロの保険の加入率は?


保険のプロが入っている保険について、加入割合保険料の支払いが気になりますよね。


そこで、ほけん知恵袋「保険のプロ(FP)112人が加入している保険【医療保険・がん保険・三大疾病保険編】2023年5月版」を参考にしながら、4つのポイントについて保険のプロの考えを加入割合などでご紹介します。

  • 医療保険の加入率
  • がん保険の加入率
  • 三代疾病の加入率
  • 保険料の平均
保険に加入するときの目安として、ぜひ保険のプロの考えを参考にして、検討してみてくださいね。

保険のプロの医療保険の加入率は?

公的保障を補うために、保険のプロであるFPは、どれくらいの割合で医療保険に加入しているのでしょうか。

加入の有無FPの人数割合
加入している97人87%
加入していない15人13%

保険のプロが入っている保険の大半が医療保険であることから、公的保障の不足を感じているFPが多いということになります。


健康保険によって医療費は3割負担となり、1か月の医療費が一定以上になると高額療養費制度を利用して医療費の出費を抑えることができます。


しかし、入院した場合の差額ベッド代や食事代などは全額自己負担となり、健康保険や高額療養費制度の医療費軽減からは対象外となってしまうのです。


厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」によると、令和4年7月1日現在の差額ベッド代は全体平均で6,620円となっており、部屋別の平均額は以下のとおりです。

  • 1人部屋:8,322円
  • 2人部屋:3,101円
  • 3人部屋:2,826円
  • 4人部屋:2,705円

差額ベッド代は病院にもよって金額が変わります。


入院日数が長くなればなるほど、差額ベッド代は大きな負担となるため、入院に対する公的保障の不足分も考慮して医療保険を検討することが大切です。

保険のプロのがん保険の加入率は?

医療費が高額となりがちながんに対する備えに対し、保険のプロであるFPのがん保険加入率はどのようになっているでしょうか。

加入の有無FPの数割合
加入している56人50%
加入していない56人50%
保険のプロが入っている保険では、がん保険の加入率が医療保険に比べて少なくなっています。

がん保険は、公的保障と医療保険をもとに、自己負担が大きくなってしまう場合に検討する必要があります。

たとえば、がん治療に有効だとされている重粒子線治療は、先進医療として約300万円の自己負担が発生しますが、これらは医療保険で先進医療保障を付加しておくことで自己負担を軽減することができるのです。

一方、がんによる入院や手術も、医療保険で備えることはできますが、診断一時金や通院保障、抗がん剤など、がん保険に特化した保障内容は他の保険で備えることはできません。

保障内容の必要性について取捨選択し、収支バランスとともにがん保険を検討してみてはいかがでしょうか。

保険のプロの三大疾病保険の加入率は?

がん・心筋梗塞・脳卒中と命にかかわる大きな病気ですが、これらに備える三大疾病保険は、どれくらいの割合で保険のプロは加入しているのでしょうか。

加入の有無FPの数割合
加入している43人38%
加入していない69人62%
三大疾病保険には加入しているFPは少なく、理由の1つとして三大疾病保険の支払い要件が厳しいことが挙げられます。
  • がん:がんと診断されると一時金が支払われるが、上皮内がんは対象外となる
  • 心筋梗塞:診断を受けたあと労働制限などの支払い条件がある
  • 脳卒中:診断をうけたあと後遺症などの支払い条件がある
一般的に心筋梗塞や脳卒中では、診断後すぐに給付金を受け取ることができないことが多く、支払条件である労働条件や後遺症については、公的保障である障害年金で対応できる可能性があります。

がんに対する保障についても、上皮内がんも含まれることが多いがん保険の方が、よりがんに対する備えを持つことが可能です。

三代疾病保険へ加入する際は、保険会社ごとに支払条件が異なるため、保険のプロが入っている保険では、詳細まで確認したうえで必要性について検討し選択されています。

保険のプロの保険料の平均は?

保険のプロが入っている保険では、どれくらいの保険料負担があるのかも気になるところですよね。

世帯の月間保険料FPの数割合
0~9,999円7人6%
10,000円~19,999円9人8%
20,000円~29,999円17人15%
30,000円~39,999円20人18%
40,000円~49,999円18人16%
50,000円以上41人37%
保険料を月50,000円以上支払っている世帯が多く、保険のプロであるFPもリスクに備えて保険へ加入していることがわかります。

FP112人中、93人のFPが既婚者であり、子供を持つFPは75人であったことも保険料の負担が大きくなっていることが理由として考えられます。

世帯の収支バランスや受けられる公的保障、資産の状況などは人それぞれ違うため、ニーズに合わせて上手に保険へ加入するようにしましょう。

保険のプロが保険を選ぶ時に意識するポイントは?


保険のプロは、次のようなことを意識して加入する保険を決めています

  • なぜ保険に入るのか、目的を明確にしている
  • 保険の優先順位は経済的なリスクで決めている
  • 収入・貯蓄の状況や家族構成も考慮して保険を決めている
保険のプロは、保険に加入していれば良いとは考えていません。

加入するからには、大きなリスクがあり、自分自身の収入や貯蓄では賄えないと判断するからこそ保険に加入しているのです。

保険のプロが入っている保険は、どのようなポイントを意識した保険となっているのかについて深堀りしてみましょう。

まず、なぜ保険に入るのかを考える

保険のプロが入っている保険は、加入する目的を明確にして決定しています。

  • 老後資金を準備しておきたい
  • がんへのリスクに備えたい
  • 万が一のときの遺族への保障を準備したい
  • 働けなくなったときの収入減に備えておきたい
様々な目的があって保険に加入しますが、あいまいな目的だと保険商品や保障内容が確定できず、結果としてニーズに合わないなど無駄な保険料が発生することに繋がります。

なんとなく必要だから保険に入った
勧められた保険にとりあえず入った

こうした保険の入り方は、いざという時に支払いの対象外だったり、必要とする保障に加入できていないケースが多々あります。

見えない財産とも言える保険は、明確な目的を持ち、ニーズに合った保険選びをすることが大切だと言えるのです。

保険の優先順位は経済的なリスクで決める

人生においては、様々なリスクが考えられますが、保険のプロが入っている保険は、優先順位を経済的なリスクとして加入を決めています。

  • 働けなくなったときの経済的なリスク
  • 医療費が高額となったときのリスク
  • 老後の生活資金へのリスク
  • 万が一のときの遺族の生活へのリスク
独身であれば生活における経済的なリスクが最優先となり、預貯金によって医療費への備えは必要最低限で賄えるケースも考えられます。

一方で、世帯の大黒柱となる人なら、働けなくなったときや遺族への備えも必要となり、分散しながらリスクに備えることとなります。

公的保障も万全ではないため、経済的に不足する部分を補うためには、自助努力が必要となるのです。

すべてのリスクに保険で備えるためには、保険料によって収支バランスが崩れてしまいかねないため、経済的なリスクをピックアップして、保障の優先順位を決めることが大切だと言えるでしょう。

収入・貯蓄の状況や家族構成も考慮して必要な保険を決める

保険のプロが入っている保険は、加入するときに収支バランス貯蓄状況、家族構成を考えて決めています。

  • 独身:積み立てや医療費・経済的なリスクへの備え
  • 子育て世帯:死亡保障と医療保障、教育資金の準備などバランスが大切
  • 子育てが終わった夫婦世帯:医療保障と老後への備え
一般的に家族構成が変われば、備えるべきリスクも変わります。

また、収入や貯蓄の状況によっては、医療保険や貯蓄保険のように必要としない保険も出てくるのです。

十分な貯蓄があるなら、将来に向けた資産運用も兼ねて外貨建て保険などで検討することもできますし、これから確実な貯蓄をしていきたいなら円建てによる個人年金保険などが挙げられます。

経済的な不安がないなら、医療保険に加入しない、もしくは最低限の医療保障として先進医療など高額な医療費に重点を置くという方法もあるのです。

同じ子育て世代だからといって、同じような保障内容や保険料の保険に加入する必要はなく、各家庭のニーズに合った保険を選ぶことが大切だと言えます。

保険を不要と考える人の意見も紹介します


保険の必要性を説く保険のプロもいれば、逆に保険を不要だと考える保険のプロもいます。


保険が必要ないと考える理由には、以下のようなものがあります。

  • 老後への備えは保険ではなく貯金の方が良い
  • 医療保険は必要なく、公的医療保険の保障で十分
必ずしも保険でリスクに備える必要のないというお金のプロですが、なぜそのような結論になるのか根拠が気になりますよね。

近年、日本で低金利が続いている背景や、公的医療保障の内容を十分に理解しておくことなどが挙げられているので、それぞれ詳しく解説していきます。

老後を考えると保険ではなく貯金をしておいた方がいい

近年の日本では、利率の良かった貯蓄系の保険も金利が低くなり、銀行の預貯金よりも少し上という程度となっています。


たとえば老後への備えとして個人年金保険がありますが、利率は低くメリットと言えば個人年金保険料控除を利用した節税効果です。


途中で解約すると経過年数によっては元本割れを起こす可能性もあり、必ず継続できる人でなければ個人年金保険はおすすめできません。


途中で引き出してしまうリスクがありますが、自己管理ができる人なら預貯金でも老後に備えることができ、銀行が破綻しなければ預けたお金の元本は保証されます。


預貯金が増えれば、投資信託で資産運用することもできるので、国内の金利市場を考えると必ずしも老後資金を保険で準備する必要はないと考えられるのです。

公的医療保険の保障は十分手厚いので医療保険は不要

公的な医療保険の代表となるものが健康保険であり、現役世代では医療費が3割負担に抑えられており、この制度を療養給付と呼ばれています。


公的医療保険の医療給付には、次のような保障があります。(厚生労働省「我が国の医療保険について」を参照)  

  • 療養給付(原則、医療費は3割負担)
  • 入院時食事療養費(一食につき460円を限度)
  • 入院時生活療養費(65歳以上が対象)
  • 高額療養費(所得により医療費の上限額が異なる)

また、現金給付として出産育児一時金や埋葬料といった保障も備えています。


会社員や公務員が加入する健康保険や共済保険では、傷病手当金や出産手当金といった現金給付の制度もあり、日本の公的医療保険の保障内容は手厚くなっているのです。


こうした公的医療保険を熟知している保険のプロは、医療保険に対する保険料を他のリスクへ投資することなどを検討しているのです。

まとめ:保険のプロが入っている保険・保険会社は?

保険のプロが入っている保険は、考えられるリスクに備えて、必要保障額などを計算し、ニーズに合わせた保険商品を選んで加入しています。


保険会社ごとに取り扱う保険商品も違い、細かく見ていくと特徴の違いがよくわかるのです。

  • なぜ保険に加入するのか
  • どういった保障内容が必要なのか
  • 収支バランスやニーズに合っているのか

ライフプランや生活スタイルによって、保険の必要性は人それぞれです。


どのようにして保険のプロが入っている保険が選ばれているのかということを参考にして、入ってよかった保険と思えるような、ご自身に合った保障内容に加入するようにしてくださいね。