
内容をまとめると
- 住宅ローンには連帯保証人を用意できない場合、保証会社が利用できる。住宅ローンで保証会社を利用すると連帯保証人が必要なく、収入が不安定な人でも、返済や支払いのリスクを減らすことができ、審査に通りやすくなるというメリットがある。
- 住宅ローンの審査が通りやすい「全国保証」がある。全国保証は住宅ローンに特化した保証会社になっており、全国の多くの金融機関と提携し、住宅ローン利用者の保証を担っている。
- 全国保証の審査に通らない人は、金利のタイプをフラットに変更すると審査に受かる可能性がある。
- 住宅ローンの審査が心配な人は、お金のプロである専門家のアドバイスを受けるのがおすすめ。「マネーキャリア」なら住宅ローンに関するお金の悩みを、まとめて相談できる。

住宅ローンをこれから契約したいと考えている人の中には「住宅ローンの審査が通りやすい保証会社ってどんなのがあるの?」と気になっている人がいるでしょう。保証会社とは、連帯保証人の代わりとなるものです。この記事では、保証会社やその一つである全国保証のことを解説しています。この記事を読んで、保証会社の理解を深めてみてください。

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」
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この記事の目次
住宅ローンの審査が通りやすい保証会社について解説
まずはじめに、住宅ローンの審査が通りやすい保証会社について、以下3つに分けて解説していきます。
- 全国保証の住宅ローン審査は比較的通りやすい
- 保証会社がない金融機関の住宅ローンは審査が厳しい
- 保証料がかからない住宅ローンは審査がかなりシビア
住宅ローン契約では、連帯保証人を用意できない場合、保証会社を利用するケースがあります。 これは、契約者がローンの返済や家賃の支払いなどが滞った場合に、支払うことができなかった人の代わりに支払いをする「機関保証」の会社のことです。
どの保証会社の審査が通りやすいのか、理由も合わせて確認しておくべきです。
全国保証の住宅ローン審査は比較的通りやすい
「全国保証」を利用した住宅ローン審査は比較的審査を通しりやすいのが特徴です。
保証会社の中には、金融機関の系列会社・外部と共同で設立した会社・外部の会社の3つがありますが、この中で比較的審査が通りやすいのは、「外部の会社」で、いわゆる「全国保証」のことです。
この会社はカードローン・教育ローン・アパートローンにも対応していますが、住宅ローンに特化した保証会社として、多くの銀行と提携しています。
保証会社がない金融機関の住宅ローンは審査が厳しい
先述した保障会社の中で、特に審査が厳しいのは、「金融機関のグループ会社が運営している保障会社」です。
金融機関グループ会社が運営する保障会社は、住宅ローンの契約を行なっている金融機関とは別会社となります。
自社の保障会社では、契約者がローン返済を滞納して貸し倒れ(貸したお金が倒されたり商品の売上代金が支払われない)した場合、損失が大きくなってしまうことから、審査が厳しめに設定されています。
一方で、上記でも説明したように外部の企業が関わっている保障会社ほど、金融機関としては貸し倒れのリスクが減り、審査が通りやすいのが特徴です。そのため、結果として「外部の保証会社」である「全国保証」は審査が通りやすくなる傾向があるのです。
保証料がかからない住宅ローンは審査がかなりシビア
保証会社は契約者のローンの返済が滞った場合に、返済者の代わりに支払い義務を負う会社ですが、この保障会社がない金融機関には保証料がかからない分、審査はかなりシビアになります。
そもそも、全ての金融機関では、貸し倒れリスクを避けるための対策を行っています。そのため、保証料が無料のローン商品は、個人信用情報の審査を厳しくすることが対策のひとつです。
また、保証料が無料のケースでは事務手数料が高くなる点も注意すべきです。
結論として、保証料がない金融機関の住宅ローンの審査は厳しく、ローン契約時にかかる事務手数料が高くなるのがデメリットです。
【補足】住宅ローンの保証会社って何?
住宅ローンの保証会社とはどんなものなのか、補足を説明します。
そもそも、保証会社とは契約者がローンの返済や家賃の支払いなどが滞った場合に、代わりに支払いを行う「機関保証」の会社であると解説しました。
ここでは、その保証会社を以下の2つのポイントでもう少し詳しく解説します。
- 金融機関の貸し倒れを防ぐための会社
- 住宅ローンの保証会社は個人の信用情報を閲覧可能
住宅ローン契約で保証会社の利用をお考えの方は、仕組みをしっかり理解しておくことが重要です。
金融機関の貸し倒れを防ぐための会社
保証会社は、金融機関の貸し倒れを防ぐための会社です。
住宅ローンなどの大きな金額を借入は、多くの金融機関の場合、保証機関から保証を受けなければ、自身だけでローンを組むことはできません。
保証には、身近な人を連帯保証人とする「人的保証」と、企業や団体が保証を立てる「機関保証」などの種類が存在します。
その中でも、保証会社は、「機関保証」にあたり、いわゆる連帯保証人の代わりともいえる存在です。契約者や住居人が返済や支払いが滞った場合に、返済の立て替えを約束することとなります。
保証会社を連帯保証人として立てることで、金融機関は貸し倒れを防ぐ対策をしています。
住宅ローンの保証会社は個人の信用情報を閲覧可能
住宅ローンの保証会社は、個人の信用情報を閲覧することが可能です。
保証会社の審査では、
- 住宅ローンの申込者に返済能力があるか
- 住宅自体に担保価値があるか
を確認します。この中でも、特に申込者情報のチェックは重点的に行っており、たとえば勤務先・年収・現在の借入金額などが審査対象となります。
申告内容に誤りがあると、申告した内容が信用されなくなる可能性があるため、申請には十分な注意が必要です。
また、審査では個人信用情報も確認の対象となっており、申込者の借入・返済状況・過去の滞納歴も遡って確認対象となります。個人の信用状況は、主に以下から確認できます。
- 日本信用情報機構(JICC)
- シー・アイ・シー(CIC)
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
借入信用情報には、クレジットカードやカードローンの他にも、携帯代の分割払いの情報や奨学金の滞納情報なども含まれ、これまでの金融関係における全てを入念に確認されます。
ただ、ここまで審査内容を解説してきましたが、審査基準は保証会社ごとに異なるため、どのような履歴や借入であれば審査が通るかどうかはわかりません。そのため、審査に不安がある方は、自身の過去の履歴に問題がないかを事前に確認しておくのがおすすめです。
住宅ローンで保証会社を利用するメリット
住宅ローンで保証会社を利用するメリットは、以下の2つです。
- 連帯保証人を用意する必要が無い
- 不安定な収入でも審査に通りやすくなる
連帯保証人を用意する必要が無い
住宅ローンで保証会社を利用するメリットは「連帯保証人を用意する必要が無い」点です。
以前は住宅ローンを組む際、親族や第三者の保証人を求められることが一般的でした。しかし、多額のローンに対する保証の場合、配偶者や親族などを連帯保証人としても万が一の場合に保証できない、請求金額を支払えない可能性があることが懸念されていました。
また、人によっては連帯保証人を立てにくい、お願いできる人がいないという方もいます。
そのため、近年では保証会社を利用する方も多く、保証会社を利用することで連帯保証人を立てることなく住宅ローンを契約することが可能です。
家族や親族に負担をかけたくない、という方も保証会社を利用するのがおすすめです。
不安定な収入でも審査に通りやすくなる
住宅ローンで保証会社を利用するメリットは「不安定な収入でも審査に通りやすくなる」点です。
例えば、ローン契約者が不安定な収入でも保証会社がローン返済の保証をすることで、金融機関は貸し倒れリスクを軽減させることが可能です。そのため、結果的に借入希望者の信用力に多少不安があっても、金融機関の審査が通りやすくなるのです。
住宅ローン契約では「安定した収入があるか」「多額のローンを支払い続けられるか」が重要なポイントになっており、不安定な年収、給料の変動が大きい方は、審査が通りづらいのがデメリットでした。
保証会社を利用することで、こういったデメリットを回避し、収入に不安がある方でもローンを通りやすくすることが期待できます。
住宅ローンで保証会社を利用するデメリット
住宅ローンで保証会社を利用するデメリットは、以下の2つです。
- 保証料がかかる
- 信用情報に傷がある場合は保証会社と契約できない可能性がある
住宅購入はただでさえ大きな金額の契約になるため、保証料が余計な負担になっていないかは重要視したいポイントです。ローン契約前には、デメリットをしっかり把握しておくべきです。
保証料がかかる
保証会社を利用する最大のデメリットは、保証料の負担が発生することです。
保証料は金融機関や契約内容によって異なりますが、住宅ローンの場合、「外枠方式」と「内枠方式」の2種類であることが一般的となっています。それぞれの違いは以下の通りです。
外枠方式 | 内枠方式 | |
---|---|---|
違い | 借入金額のある一定割合が保証料となるもの | ローンの金利を上乗せするもの |
特に長期間のローンでは、保証料が大きな負担となることもあるため、総支払額をしっかり確認する必要があります。
保証会社によってどちらの種類になるかはさまざまですが、自身が利用する保証会社がどちらの方式であるかを理解した上で保証会社を利用するべきです。
信用情報に傷がある場合は保証会社と契約できない可能性がある
住宅ローンの審査では、保証会社の審査も通過しなければなりません。過去にクレジットカードの延滞や債務整理の履歴がある場合、保証会社の審査に通らず、住宅ローン自体が組めなくなる可能性があります。
事前に信用情報を確認し、問題があれば改善することが重要です。
ただし、どこまでを遡って審査対象とするかは金融機関によって異なっており、金融機関からも審査内容を明らかにしないため判断基準を明確にすることは難しいです。
これからローン契約を組もうと考えている人は、支払い遅延がないかどうか事前に確認しておくのがおすすめです。また、日頃から小さな買い物でも、分割払いではなく一括払いで支払うようにしておけば、このようなリスクを回避できます。
住宅ローンの保証会社で有名な「全国保証」について解説
金融機関からみると外部の保証会社となる「全国保証」ですが、どのような特徴があるのか気になっていませんか?
ここでは、以下の4つのポイントに分けて解説していきます。
- 「全国保証」は大手の保証会社
- 住宅ローンの審査を「全国保証」が担当している
- 規模の小さい銀行の方が全国保証を利用しやすいかも
- 全国保証でも審査が通らない場合はフラット35を活用しよう
全国保証の利用をお考えの方は、特徴を知っておくことで今後の契約に活かすことが期待できます。
「全国保証」は大手の保証会社
全国保証は独立した保証会社であり、金融機関にとらわれることがないのが特徴です。
金融機関からの制約を受けることがない全国保証は、メガバンクや地方銀行などのほとんどの金融機関で利用が可能です。住宅ローンの保証を専門に行っており、全国の地方銀行・信用金庫・信用組合など約200以上の金融機関と提携しています。
また、全国保証は、銀行独自の保証会社と異なり、全国的な規模で保証業務を行っているため、審査基準が比較的安定しているといわれています。
そのため、住宅ローンの保証会社選びにおいて、安心して利用できる企業の一つといえます。
ただし、メガバンクなどの大きな銀行には必ず系列の保証会社がありそちらを進められるケースもあるため、全国保証を使用したい方は、一度銀行に相談しておくべきです。
住宅ローンの審査を「全国保証」が担当している
住宅ローンの審査は、保証会社である「全国保証」が審査を担当しています。
審査が通りやすい金融機関を探すためには、どの保証会社が審査に通りやすいかを考えなければなりません。全国保証が審査するポイントは以下の通りです。
- 申込者の信用情報
- 年収や勤続年数、職業の安定性
- 借入希望額に対する返済負担率
- 他の借入状況
- 担保となる物件の価値
実は、審査の取り組み方にはそれぞれ違いがあるため、保証会社すべてで同じの結果になるとはいえません。自身の個人信用情報に自信がなく審査が通過できるか不安を感じる人は、地方銀行の利用を検討するのがおすすめです。
全国保証で審査が通る可能性があっても、自社にメリットがなければ銀行では審査を通過させることはありません。まず系列の保証会社で行い、審査が通過できないなら全国保証で行うという流れの銀行が多いです。
全国保証を積極的に利用している銀行であれば、系列の保証会社で審査が通らなくても、その後の全国保証で審査が通る可能性があります。
規模の小さい銀行の方が全国保証を利用しやすいかも
全国保証を利用する場合、小規模な銀行の方が利用しやすい可能性が高いです。
その理由として、規模の小さい銀行では独自の保証会社を持たないケースが多く、全国保証を利用しやすい傾向があります。基本的に、大手銀行などのメガバンクでは、自社の保証会社を持っているケースも多く、まずはそちらを進められます。
その点、規模の小さい銀行は独自の保証会社を持たないケースが多く、全国保証などの外部保証会社の利用が一般的です。そのため、全国保証の利用を検討している方は、小規模な銀行の住宅ローンも視野に入れておくべきです。
ただし、審査自体が特別甘くなるわけではないため、事前にしっかりと準備することが重要です。
全国保証でも審査が通らない場合はフラット35を活用しよう
全国保証の審査が落ちてしまう場合、系列の保証会社で審査が通ることはまずないと思った方がよいです。
一般的に全国保証の審査は通りやすいといわれているものの、必ず審査が通るわけではありません。特に住宅ローンは多額の融資となるために、審査に通らない人も多くなる傾向があります。
そのため、全国保証の審査に通らない人はどうするべきか、悩んでしまう方も多くいます。全国保証の審査に落ちてしまった方は、金利のタイプをフラットに変更するのも視野に入れてみるのがおすすめです。
フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する最長35年の全期間固定金利の住宅ローンです。フラット35は、全国保証のような保証会社の審査を受ける必要がなく、審査基準が異なるため、全国保証の審査に落ちた場合でも通る可能性があります。
ただし、金利がやや高めだったり、借入金額の9割以下でないと低金利優遇が受けられない場合があるなどのデメリットもあるため、フラットを選択するのは最終手段であることを、念頭に置いておくべきです。
まずは、自身の返済状況を見直し、遅延や延滞があるようであればその問題を解決することをおすすめします。
住宅ローンの保証会社「全国保証」デメリットは?
ここでは、住宅ローンの保証会社「全国保証」のデメリットについて解説します。
結論、住宅ローンの保証会社全国保証のデメリットは、保証料がかかることや大手銀行では向いていない点です。基本的に、全国保証は小規模な銀行が積極的に利用しているため、全国保証の審査が受けやすいです。
一方で、選べる銀行が少なく、契約者の借入状況に応じて保証料が割高になってしまう可能性があるため、注意が必要です。
高くなった保証料を負担することとなっても、結果として住宅ローンが利用できれば良いと考えている方は、住宅ローンの保証会社全国保証のデメリットを知り、契約時に疑問は解決しておくべきです。
住宅ローンの審査について専門家に相談しよう
ここまで、全国保証という保証会社を利用することで、住宅ローンの審査が通りやすくなると説明してきました。一方で、実際に住宅ローンを組む際には、連帯保証人を用意できない場合や、保証会社を利用するにはどのようにしたら良いかを判断できない、とお悩みの方もいます。
そもそも自分にどのような方法が最適なのか、何が必要なのかは、知識がなければ比較・検討することは難しいのが現実です。
実際、住宅ローンを組むと考えた際には、単純に土地や住宅の金額だけではなく、返済、金利選択、返済期間、ランニングコスト、などを考えておく必要があります。
その際には、将来の財務計画をきちんと立てつつ住宅ローンを検討しなければいけないので、専門家の力を借り優秀なFPと計画することが絶対条件です。
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まとめ:住宅ローンの審査が通りやすい保証会社は?お金のプロが解説
本記事では、住宅ローンの審査が通りやすい保証会社を紹介しました。
結論、住宅ローンで多くの金融機関と提携している全国保証は、比較的審査が通りやすいのが特徴です。特に、自身の個人使用情報に自信のない方、収入が不安定な方は、全国保証が利用できる金融機関を選ぶのがおすすめです。
その際、どこの銀行が全国保証と提携しているのかわからない、審査に不安になっているという方は、「マネーキャリア」への相談がおすすめです。マネーキャリアなら独自のスコアで厳選されたFPにのみ話を聞くことができます。