生命保険には本人型以外にも家族型保険や夫婦型があります。保険料を抑えられる一方、家族型や夫婦型はデメリットが大きいと言われることもあります。この記事では生命保険の家族型保険や夫婦型保険がおすすめできないと言われる理由やデメリット、メリットを詳しく解説します!
この記事の目次
- 医療保険やがん保険の家族型保険や夫婦型保険とは
- 夫婦型や家族型保険がおすすめできないと理由とは?デメリットを紹介
- デメリット①契約者が死亡すると保障がなくなる
- デメリット②保険の見直しが難しい
- デメリット③離婚したら配偶者の保証を継続できない
- デメリット④配偶者の生命保険料控除が適用できない
- 夫婦型や家族型保険のメリットは2つ!
- メリット①個別に医療保険に加入するよりも保険料が抑えられる
- メリット②ひとつなので保険の管理がしやすい
- 夫婦型保険加入中に離婚した場合はどうなる?
- 夫婦型・家族型保険加入者は一度見直ししてみることがおすすめ
- 夫婦型・家族型保険の見直し相談はマネーキャリアへ!
- まとめ:夫婦型・家族型保険への加入は検討が大切
医療保険やがん保険の家族型保険や夫婦型保険とは
医療保険やがん保険には、家族型・夫婦型があります。結婚や出産によってこどもが増えたときには、家族型や夫婦型の保険加入を検討する人もいるでしょう。
なお、医療保険やがん保険の夫婦型とは、被保険者と、その配偶者が保障対象となる保険です。家族型とは、被保険者とその配偶者、およびこどもが保障対象となる保険です。
家族型や夫婦型の保険に加入するメリットは、1つの保険で本人以外の配偶者やこどもまで保障対象を広げられる点です。
保険料も、複数人それぞれで個人型の保険に加入するよりも安く抑えられます。
とはいえ、最近では結婚や出産後でも働く女性が増加している傾向にあるため、収入のバランスによっては夫婦それぞれで手厚い保障が受けられる保険加入も検討するべきでしょう。
また、こどもを保障対象にするときにも、日本の公的保険でカバーできる分にも考慮しておくのがおすすめです。
夫婦型や家族型保険がおすすめできないと理由とは?デメリットを紹介
夫婦型や家族型の保険をおすすめできない理由として、次の4つのデメリットがあげられます。
- 契約者が死亡すると保障がなくなる
- 保険の見直しが難しい
- 離婚したら配偶者の保障を継続できない
- 配偶者の生命保険料控除が適用できない
デメリット①契約者が死亡すると保障がなくなる
夫婦型、家族型保険ともに、契約者が死亡したときには一緒に加入していた配偶者や家族の保障がなくなります。
一緒に加入していた配偶者や家族の保障がなくなる上で注意したいのが、加入者の年齢や健康状態です。保障がなくなったままにしてしまうと無保険状態となるため、遺された配偶者やこどもは改めて保険に加入する必要があります。
医療保険やがん保険は、加入時の年齢が高いほど保険料も高くなります。さらに、保険契約時には健康告知も行うため、過去に大きな手術をしていたり、健康状態に問題があったりする場合は保険加入の条件が厳しくなるのです。
契約者の配偶者やこどもの年齢が若いなら気にかけるほどの問題でもないといえますが、高年齢の人はリスクが大きくなる点に注意しましょう。
デメリット②保険の見直しが難しい
家族型、夫婦型の保険には見直しが難しいデメリットがあります。見直しが難しい理由として、配偶者やこどものみでの解約ができない点が挙げられます。
例えば、配偶者が別の医療保険に加入したり、こどもが独立したりする場合には、家族型や夫婦型の保険が必要なくなる可能性があるのです。
ただし、配偶者やこどもを保障の対象外とするためには、一度保険を解約しなければいけません。もし解約した場合に、契約者が改めて別の保険に加入する場合は、加入時の年齢によって保険料が高くなる可能性が高いです。
また、健康状態に問題がある場合には、加入していた保険よりも悪い条件での契約になりかねません。
夫婦型、家族型の保険に加入するときには、将来的に考えて本当に必要なのかをよく検討するべきでしょう。
デメリット③離婚したら配偶者の保証を継続できない
夫婦型、家族型の保険に加入している場合に夫婦が離婚してしまうと、契約者の配偶者やこどもが保障の対象外となります。
もちろん離婚を前提としてる夫婦はいませんが、リスクとしては考えておくべきでしょう。
例えば、高年齢時に離婚して再度保険に加入する必要がある場合には、保険料が以前よりも高くなったり、悪条件での契約になったりする可能性が高いです。
また、こどもを引き取る場合には、こどもの分の保険についても再度考え直す必要があります。夫婦型や家族型で保障をひとつにまとめると、手間や保険料を少なくできますが、将来的なあらゆるリスクにも目を向けておくと良いでしょう。
将来離婚してしまわないかの不安からではなく、夫婦の収入などにも考慮して、経済面において合理的な判断ができるようにするのがおすすめです。
本人、および配偶者のどちらもが収入を得ているなら、もしくは将来的に得るようになる予定があるなら、夫婦それぞれで保険加入するべきといえます。
デメリット④配偶者の生命保険料控除が適用できない
夫婦型、家族型の医療保険では、配偶者分の生命保険料控除が適用されません。生命保険料控除とは、年末調整や確定申告時に対象年度分の所得額から支払った保険料を控除できる制度です。
所得額から保険料を控除できると、「所得税」や「住民税」を減らせるため、節税効果を得られます。控除額が大きいほど支払う税金も減らせるのが生命保険料控除の魅力です。
なお、新制度の医療保険では1年で最大4万円まで所得額から控除できます。夫婦それぞれが所得を得ていて、それぞれで医療保険に加入しているなら、夫婦で最大8万円分を所得額から控除できます。
しかし、夫婦型や家族型の保険に加入している場合では、主契約者しか生命保険料控除を利用できません。
所得税は所得額によって税率が決められており、生命保険料控除を受けられないために高い税率がかけられてしまう可能性も否定はできないでしょう。
夫婦型や家族型保険のメリットは2つ!
夫婦型や家族型保険には、次の2つのメリットがあります。
- 個別に医療保険に加入するよりも保険料が抑えられる
- ひとつなので保険の管理がしやすい
メリット①個別に医療保険に加入するよりも保険料が抑えられる
夫婦型、および家族型保険の最大のメリットは、個人型保険よりも保険料が安い点です。夫婦やこどもがそれぞれ別の医療保険に加入するよりも、まとめて家族保険に加入したほうが保険料が安くなる可能性が高いといえます。
例えば、夫、妻、こども2人の計4人がそれぞれ個別の医療保険に加入して、毎月1万円の保険料であることに対し、家族型保険では毎月8,000円で済んだとします。
毎月2,000円の差にお得感を感じない人も多くいるかもしれませんが、1年で換算すると「24,000円」もの金額差が生じるのです。
さらに、それを10年間続けると、24万円もの差が医療保険料だけで生じます。保険料が気になる世帯も多くあると思いますが、こどもの数が多い世帯ならまとめて家族保険に加入することも検討してみると良いでしょう。
メリット②ひとつなので保険の管理がしやすい
配偶者や、家族全員の保険の管理が手間に感じている人にとっては、夫婦型、家族型の保険に加入するメリットが大きいです。
なぜなら、保険料や保障内容など、保険の管理において必要な情報はひとつにまとまっているからです。
例えば、主婦である配偶者が、夫やこどもの保険料や保障内容の見直しなどを行うときに、家族の人数が多いほど多くの手間がかかります。
また、そもそも面倒だからと保険をそのまま放置してしまい、保険料や保障内容の見直しを後回しにしてしまう可能性も高いです。
その点、家族型や夫婦型で保険がひとつにまとまっている場合は保険料も安く抑えられているため見直す必要も少ないですし、保障対象事由が発生した場合の対処もラクででしょう。
夫婦型保険加入中に離婚した場合はどうなる?
夫婦型保険に加入ている夫婦が離婚した場合には、無保険状態になるか、新規で保険加入するかを選択する必要があります。なお、夫婦型保険加入時に離婚する場合は次の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 主契約者に限り保険継続ができる
- 配偶者やこどもは保険継続できない(無保険状態になる)
- 新規で医療保険に加入する場合は年齢や健康状態に注意が必要
夫婦型・家族型保険加入者は一度見直ししてみることがおすすめ
夫婦型、家族型保険に加入している人は、一度見直してみることがおすすめです。例えば、配偶者が働くようになると、夫婦型保険の保障では手薄になる場合があります。夫婦型保険の保障は配偶者に対して割合が低くなるため、いざというときの備えとして足りなくなるかもしれません。
また、生命保険料控除を受けられないために税金が高くなったり、離婚や契約者の死亡時のリスクが大きかったりするデメリットがあります。
なお、医療保険は契約時の年齢が高いほど保険料も高くなるため、見直すなら早めのタイミングがおすすめです。
家族それぞれで個別の医療保険に加入するよりも保険料を抑えやすい点はメリットですが、メリットを上回るデメリットがある点にも考慮しましょう。
保険はあらゆるリスクに備えるために加入するものであるため、リスクが生じる保険契約では効果が半減してしまうと言っても過言ではありません。
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まとめ:夫婦型・家族型保険への加入は検討が大切
夫婦型、家族型保険への加入は慎重に検討するべきといえます。
家族まとめて保険に加入したほうが保険料を安く抑えられますが、契約者の死亡時や夫婦の離婚時に配偶者やこどもの保障がなくなる点は大きなデメリットです。
目先の保険料だけでなく、将来的なリスクにも考慮して加入するべき保険を選びましょう。最近では結婚後や出産後でも働く女性は増加しているため、女性に対する保障も手厚くしておくのがおすすめです。
また、公的保険で受けられる保障にも考慮して、保障内容を検討しましょう。
なお、ライフプランや家計管理、保険に関する知識などにおいて不安があるなら、お金のプロであるFPに相談するのがおすすめです。
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