

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
若いうちに保険に入るメリットとは?

保険は「年齢を重ねてから考えるもの」と思われがちですが、実は若いうちに加入することで得られるメリットは多くあります。
特に20代〜30代前半は、健康状態が良好で、保険料も割安なため、将来に備えるには絶好のタイミングです。まだ貯蓄が十分でない時期だからこそ、「万が一」に備える手段として保険を活用する価値があります。
まずは、若いうちに保険に入ることで得られるメリットを、以下の3つの視点から紹介します。
- 保険料が安くて得
- 健康状態がいいため審査に通りやすい
- 貯蓄が少ない時期の「万が一の備え」として有効
将来の安心を早めに手に入れるために、保険加入のタイミングについて考えてみましょう。
保険料が安くて得
若いうちに保険へ加入する最大のメリットの一つは、保険料の安さです。以下は、2022年度「生活保障に関する調査」をもとに、年間払込保険料を月額に換算した表です。
年代 | 男性(月額) | 女性(月額) |
---|---|---|
20代 | 約4,167円 | 約3,750円 |
30代 | 約5,000円 | 約4,583円 |
40代 | 約5,833円 | 約5,417円 |
50代 | 約6,667円 | 約6,250円 |
2022年度の調査によると、20代の月額保険料は男女ともに他の年代よりも低く、特に男性で約4,167円、女性で約3,750円と、50代と比べて約2,500円以上の差があります。
これは、若年層の方が健康リスクが低く、保険会社にとってリスクが小さいと見なされるためです。特に定期型保険では、更新時に年齢に応じて保険料が上がるため、若いうちに加入しておくことで長期的に保険料を抑えることが可能です。
健康状態がいいため審査に通りやすい
若年層が保険に加入するもう一つの利点は、健康状態が良好であるため、加入時の審査に通りやすい点です。生命保険や医療保険では、契約時に健康状態を申告する「告知義務」があり、持病や通院歴があると加入を断られる場合があります。
若いうちは病歴が少なく、告知内容がシンプルで済むため、審査がスムーズに進む傾向があります。特に将来的に病気のリスクが高まることを考えると、健康なうちに保険を確保しておくことは、保障を安定的に得るうえで重要な選択肢となります。
貯蓄が少ない時期の「万が一の備え」として有効
社会人になりたての時期や、学費の返済、結婚資金の準備などで貯蓄が十分でない若年層にとって、保険は万が一の経済的リスクをカバーする有効な手段です。突然の病気や事故によって収入が途絶えた場合、医療費や生活費の負担は大きく、貯蓄だけでは対応が難しいケースもあります。
こうしたリスクに備えるために、少額の保険料で保障を得られる若いうちの加入は、経済的なセーフティネットとして機能します。特に医療保険や就業不能保険などは、生活基盤が安定するまでの支えとなります。
無料FP相談を活用して、本当に必要な保障をプロと一緒に見極めよう!

保険選びに迷ったときは、無料のFP(ファイナンシャルプランナー)相談を活用するのが有効です。特に「マネーキャリア」では、保険会社に属さない独立系FPが中立的な立場からアドバイスを行うため、営業色のない提案が受けられます。
若年層にとっては、保険の仕組みや必要な保障内容を一から丁寧に説明してもらえる点が大きなメリットです。
働き始めたばかりで将来設計が不透明な時期でも、ライフプランに応じた保障の優先順位を明確にできるため、無駄のない保険選びが可能になります。

若いうちに保険に入るデメリットとは?

保険は早く入るほど有利だと言われることが多いですが、若いうちに加入することには注意すべき点もあります。
ライフスタイルや収入がまだ安定していない時期に保険を選ぶと、将来的に負担や不都合が生じる可能性もあるため、慎重な判断が必要です。
ここでは、若いうちに保険に入ることで生じる可能性のあるデメリットを、以下の2つの視点から解説します。
- 過剰な保障で保険料の負担が大きくなる可能性がある
- 保険によっては将来的な見直しがしづらくなる
保険は「入って終わり」ではなく、ライフステージに応じて見直すことが大切です。若いうちの加入が本当に自分にとってベストな選択かどうか、この記事を参考に考えてみましょう。
過剰な保障で保険料の負担が大きくなる可能性がある
若いうちは健康状態が良好で、実際に保険を使う機会が少ないにもかかわらず、「なんとなく不安だから」と手厚い保障や多くの特約を付けてしまうケースがあります。
結果として、せっかく安い保険料で加入できる年齢にもかかわらず、不要な保障が積み重なり、毎月の保険料が高額になることもあります。
特に扶養家族がいない若年層にとっては、最低限の保障で十分な場合が多く、過剰な保険は貯蓄の妨げにもなりかねません。必要な保障を見極めるには、独立系FPなど第三者の視点を取り入れることが有効です。
保険によっては将来的な見直しがしづらくなる
保険は一度加入すれば終わりではなく、ライフステージに応じて見直すことが重要です。しかし、貯蓄型保険のように長期契約かつ解約時に元本割れのリスクがある商品は、柔軟な見直しが難しい場合があります。
若いうちに将来の保障や資産形成を意識して加入しても、結婚や子育て、住宅購入などで支出が増えた際に、保険料の負担が重くなることもあるので注意が必要です。
途中で保障内容を変更したり、保険を解約したりする際に損失が生じる可能性があるため、加入前に長期的な視点での検討が求められます。
20代〜30代の若いうちに必要な保険|ライフステージ別に紹介
20代〜30代は、保険加入を検討するタイミングとして非常に重要な時期です。しかし、同じ年代でもライフステージによって必要な保障は大きく異なります。
たとえば、独身で自由な生活を送っている人と、結婚して子どもがいる人では、備えるべきリスクや優先すべき保障内容がまったく違ってきます。
ここからは、年齢だけでなくライフステージに応じた保険の選び方を、以下の2つの視点から紹介します。
- 独身の場合
- 既婚・子どもがいる場合
それぞれのライフスタイルに合った保険を選ぶことで、無理なく、そして効果的に将来への備えを進めることができます。
独身の場合
独身の20〜30代は、扶養家族がいないため死亡保障の優先度は低く、医療費や就業不能による収入減への備えが中心となります。若いうちは健康リスクが低い一方で、突然の病気や事故による入院・通院が収入や生活に直結するため、最低限の保障を確保することが重要です。
また、働き始めたばかりで貯蓄が少ない時期には、保険による経済的なセーフティネットが有効です。保険料を抑えつつ、必要な保障を得るには、目的に応じた保険選びがポイントになります。
<独身の20〜30代におすすめの保険>
保険の種類 | 特徴・おすすめ理由 |
---|---|
医療保険 | 入院・手術費用をカバー。 若いうちに加入すると保険料が安く、将来の健康リスクに備えやすい。 |
就業不能保険 | 病気やケガで働けなくなった場合の収入減を補償。 独身でも生活費を守るために有効。 |
定期型生命保険(少額) | 葬儀費用など最低限の死亡保障を確保。 保険料が安く、必要に応じて見直しが可能。 |
既婚・子どもがいる場合
既婚で子どもがいる、またはこれから出産を考えている場合、保険選びは「家族を守る保障」と「女性特有のリスクへの備え」が中心になります。
収入の柱となる人に万が一があった場合の生活保障や、妊娠・出産に伴う医療リスクへの備えが重要です。特に女性は、妊娠中の異常分娩や帝王切開など、予期せぬ医療費が発生する可能性があるため、女性疾病特約付きの医療保険などが有効です。
また、子育て期は支出が増えるため、保険料のバランスも考慮した設計が求められます。
保険の種類 | 特徴・おすすめ理由 |
---|---|
収入保障保険 | 万が一の際に毎月定額の給付金が支払われ、生活費を安定的に補える。 家族の生活を守る保障に最適。 |
女性向け医療保険 | 妊娠・出産時の異常分娩や女性特有の疾患に対応。 帝王切開なども保障対象となる商品が多い。 |
学資保険(必要に応じて) | 教育資金を計画的に準備できる。 子どもの進学に備えた貯蓄型保険として活用可能。 |
【まとめ】若いうちの保険は本当に必要な保障を見極めて選ぼう

若いうちの保険の必要性。選び方のポイントなどについて解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
若いうちに保険へ加入することには、保険料の安さや審査の通りやすさといった多くのメリットがあります。一方で、過剰な保障や見直しの難しさといったデメリットも存在します。
重要なのは、保険は「早く入ること」よりも「正しく選ぶこと」です。若いうちから必要な保障を見極め、無理のない範囲で備えることが、将来の安心につながります。
迷ったときは、独立系FPと一緒に考えるのが賢い選択です。ライフステージや家族構成、将来の計画に応じて、保険の役割は変化します。
マネーキャリアのような独立系FPサービスを活用すれば、営業目的ではない中立的な視点から、自分に合った保険を選ぶことができます。
