トリミングサロン開業に必要な保険とは?【ペット事業者必読】のサムネイル画像

内容をまとめると

  • トリミングサロンにはペットのケガや店舗の火災などさまざまなリスクがある
  • ペットに危害を加え、数十万円という損害賠償の事例がある
  • ペット事業者向けの賠償責任保険など、保険で備えておく必要がある
  • 法人保険には、個人事業主でも加入が可能

トリミングサロンを開業すると、預かっている動物に危害を加えるリスクや施設・設備の不慮による損害のリスクなどが起こる可能性があります。このような、トリミングサロンを取り巻くリスクの対策として、ペット事業者賠償責任保険や店舗総合保険に加入することをおすすめします。

この記事の目次

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トリミングサロンを取り巻くリスク

トリミングサロンを取り巻くリスク

トリミングサロンを取り巻くリスク



トリミングサロンを運営するには、さまざまなリスクがあることをご存じでしょうか。


とくに、対象とするのが一般のお客様ということもあり、クレーム対応もリスクのひとつと言えるでしょう。


また、ペットサロンでお預かりするペットに万が一のことがあれば、ケガなどの治療費や見舞金を支払う必要があるだけでなく、お店の信用や評判低下につながる事態となります。


日頃の店舗内のメンテナンスや、管理も重要となりますが、万が一の事故が起こった際にもすぐに対処できるよう、対策をうっておくことが重要となります。


この記事ではトリミングサロン事業者向けに以下の内容を解説します。

  • トリミングサロンを取り巻くリスク
  • ペット関連の事業で実際にあった事故
  • トリミングサロンなどの開業で必要になる損害保険
  • ペット事業運営者が法人保険に加入する方法
トリミングサロンを新規開業される方や、これから開業される方は、どの保険に加入すれば良いかまずは専門家に相談したいという人もいるのではないでしょうか。

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①預かっている動物に危害を加えてしまうリスク

まずトリミングサロンで最も考えられるのが、預かっている動物に危害を加えてしまうリスクです。


上記のリスクマップでいうと、動物に対する損害は、発生頻度が高く、リスクの影響も大きいものです。


扱うのが生き物ですので、カット中に急に動いたり、トリミング中にテーブルから飛び降りたりと、予期せぬ動きをしてひやっとすることがあります。


また、お預かりしている動物を誤ってケガさせてしまったり、逃げ出してしまうリスクもあります。


お客様にとっては大切な家族の一員である動物たちに危害があっては、賠償請求されるだけでなく、店の評判にもかかわってくる事態となります。

②施設や設備不慮のリスク

ペットサロン内の設備などが故障したり損壊するリスクは、上記のリスクマップだと発生頻度も多く、リスクの影響もそれなりにあるリスクです。


トリミングサロンでは、トリミングテーブルやドッグバス、ゲージなどどれも業界特有の設備が多いですね。


これらは使用するのが動物たちということもあって、劣化や故障などが比較的早かったり、損傷が激しくなることがあります。


また、これら設備の清掃やメンテナンスをこまめに実施しておかないと大切な動物たちを傷つけてしまったり、お客様にも悪い印象を与えることになります。

③火災や爆発のリスク

トリミングサロンでは、火災や爆発のリスクもあります。上記のリスクマップでは、放火は発生頻度は低いものの影響としてはそれなりにあるリスクです。


店舗内で火を使用することはほとんどないと思いますが、放火されてはどうしようもできません。


また、近隣店舗が火事にあった場合、近隣店舗からのもらい火も想定されます。


店舗内でどれだけ火元に注意していても、放火やもらい火のように防ぎきれない事故もあります。

ペット関連の事業で実際にあった事故



トリミングサロンもさまざまなリスクをかかえています。


ここからは、ペット関連の事業で実際にあった事故を2つご紹介します。

  1. トリミング中に誤って尻尾を切った事例
  2. 預かっていた動物が行方不明になった事例
上記の事例はネットでも話題になった事例です。

ペット関連事業でのリスクについて詳しく知りたいと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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事例1:トリミング中に誤って尻尾を切った事例

トリミング中に誤ってペルシャ猫の尻尾を切ってしまった事例をご紹介します。


ある家族が飼い猫のペルシャ猫のトリミングをサロンに依頼しました。このトリミングサロンでは、あるスタッフが対応し、トリミング中に毛玉を切ろうとしたところ、猫の尻尾を5㎝ほど切ってしまったとのこと。


すぐに動物病院で手術となり、後遺症も残らなかったものの、尻尾がもとに戻ることはありませんでした。


家族は、サロンから誠意ある謝罪を受けなかったとして、治療費や、慰謝料含め40万円を請求しました。


判決では、猫を傷つけただけでなく家族にも精神的苦痛を与えたとして慰謝料10万円の賠償請求が言い渡されました。


参考:トリミング中のペットの事故

事例2:預かっていた動物が行方不明になった事例

預かっていた動物が行方不明になった事例をご紹介します。


ペットホテルに預けたチワワが散歩中に逃げてそのまま行方不明になってしまった事例が発生しています。


こわがりのチワワだったとのことで、飼い主は預ける際に事前に「別の犬と散歩させてほしい」旨をホテル側に伝えていました。


にもかかわらず、ホテル側は飼い主の要望をきかずに他の犬と一緒に散歩させ、さらには逃げたことを飼い主にすぐ伝えず、捜索すらしなかったとのことです。


この事例では、ホテル側に慰謝料など60万円の支払いが命じられました。


参考:ペットホテルのに預けた愛犬が行方不明に

トリミングサロンなどの開業で必要になる損害保険


どちらの事例も数十万円と多額の賠償請求がされてしまった事例でした。いきなり数十万円支払うことになると、店舗の運営にも支障をきたします。


そういったことに備えて準備しておくのが損害保険です。


ここからは、トリミングサロンなどの開業で必要になる損害保険を解説します。

  1. ペット事業者賠償責任保険
  2. ペット事業者保険
  3. 受託者賠償責任保険
  4. 店舗総合保険
どの保険も重要な保険ですので、ぜひ加入を検討いただければと思います。

ですが、加入を検討するにあたって、どの保険会社で入ればいいかわからない、どうやって補償内容を決めればいいのかわからない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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①ペット事業者賠償責任保険

ペット事業者賠償責任保険とは、ペット事業者が抱えるあらゆるリスクをまるっと補償する損害賠償保険です。


お支払いされる保険金は以下の通りです。

  • 法律上の損害賠償金
  • 事故発生時に緊急対応した場合の初期対応費用
  • 弁護士相談費用
  • 突然死した場合の見舞金
  • 捜索費用

例えば以下のような場合に補償対象となります。

  • お預かりしていたペットに、スタッフが誤ってケガをおわせてしまい、お客様から賠償請求された
  • 散歩中にペットが逃げ出してしまったため、捜索費用がかかった
  • 預かっていたペットが突然死してしまった
どの補償内容も、実際にあった事例で使用できそうな費用ばかりです。

支払限度額をみていきましょう。

補償内容支払限度額
(縮小支払割合)
免責金額
ペットのケガに
関する損害賠償金
100万円
(90%)
3万円
初期対応費用100万円
(90%)
なし
弁護士相談費用3万円
(90%)
なし
見舞金5万円
(1匹あたり)
30万円
(1事故あたり)
捜索費用10万円
(90%)
施設賠償責任1,000万円
(100%)


最低限必要な賠償に関する補償はこちらでまかなうことができます。トリミングサロン事業者や、ペットホテル事業者などは必須の保険です。

②ペット事業者保険

ペット事業者保険とは、「一般社団法人 全日本動物専門教育協会」の会員が加入できる賠償責任保険の名称です。


補償される内容は以下です。

  • 施設や業務遂行に起因した法律上の賠償責任
  • 預かったペットに危害をくわえてしまった場合の賠償責任
  • 預かったペットが突然死した場合の見舞金
  • 事故状況の調査費用などの初期対応費用
  • 訴訟対応費用
上記でご紹介したペット事業者賠償責任保険と補償内容はほとんど変わりませんが、こちらは団体契約となりますので、必ず「一般社団法人 全日本動物専門教育協会」会員になる手続きが必要となります。

団体契約のメリットは、会員としてのサービスが協会から受けられるだけでなく、団体契約は通常に加入するよりも割安となっていることがあります。

例えば、以下のような場合に補償されます。
  • 清掃途中で床が濡れていたため、店舗に来店したお客様が、滑ってケガをした
  • トリミング中にペットが台から転落し、骨折してしまった

支払限度額をみていきましょう。

補償内容支払限度額免責金額
施設賠償責任3,000万円
(1事故につき)
1万円
ペットのケガに
関する損害賠償金
20万円
(1事故につき)
200万円
(保険期間中)
5千円
見舞金10万円1万円
初期対応費用50万円1万円
訴訟対応費用50万円1万円

③受託者賠償責任保険

受託者賠償責任保険は、第三者から預かったものの損害を補償する賠償保険です。

トリミングサロンでは、ペットを飼い主から預かりますので、ペットが補償対象ということになります。


お支払いされる保険金は以下です。

  • 損害賠償金
  • 初期対応費用
  • お見舞金
  • 捜索費用 など


例えば以下のような場合に補償されます。

  • ペットがトリミングテーブルから落下し、ケガをしてしまった
  • お預かり中、空調設備の不調でペットが熱中症にかかってしまった
  • 散歩中、ペットがくるまにひかれ死亡してしまった

一般的に販売されている受託者賠償責任保険は、動物が補償対象外となっていることがありますので、必ずペット事業者向けに販売されている受託者賠償責任保険に加入するようにしましょう。

受託者賠償責任保険については、以下の記事で詳しい内容をご覧ください。

受託者賠償責任保険についてのサムネイル画像

受託者賠償責任保険とは?保険料や補償内容等をわかりやすく解説

④店舗総合保険

店舗総合保険は、店舗経営者向けの火災保険です。


トリミングサロンの火災リスクだけでなく、水災や台風などの自然災害も補償することができますので必ず加入しておきましょう。


補償される内容は以下です。

  • 火災、破裂、爆発
  • 落雷
  • 風災、雹災(ひょうさい)、雪災
  • 水災
  • 騒擾、集団行動、労働争議に伴う暴力・破壊行為 
  • 水濡れ
  • 盗難
  • 建物外部からの物体の落下、飛来、衝突
補償されるのは、トリミングサロンの店舗自体のリスクだけでなく、店舗内にあるトリミングテーブルやゲージやドライヤーなども対象となります。

火災などが起こった場合、設備や什器だけでも買いそろえるのに相当の費用がかかりますので、店舗総合保険でしっかりと備えておきたいですね。

例えば、特約で以下のような補償を付帯し、補償を拡大することもできます。
  • 店舗賠償責任補償特約:施設の欠陥に起因して生じた事故を補償
  • 借家人賠償責任補償特約:テナントオーナーに対する賠償を補償

テナントの場合は加入が必須となる借家人賠償責任補償特約に加入できるなど、店舗にとっては必ず加入しておきたい保険です。


店舗総合保険については、以下の記事で詳しい内容を記載しています。気になる方はそちらの記事をご覧ください。

店舗総合保険についてのサムネイル画像

店舗総合保険とは?個人事業主で開業予定・運営している方におすすめ

ペット事業運営者が法人保険に加入する方法


ペット事業運営者に関するリスクや保険をご確認いただけましたでしょうか。


上記で解説した法人保険に加入するには、お近くの損害保険代理店もしくは保険会社に問い合わせることで加入ができます。


ですが、この記事を読んで、もっと詳しく知りたい、保険会社の比較について聞いてみたい、などまずは専門家に相談したいと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。


そんな方は「マネーキャリア」がおすすめです。


「マネーキャリア」では、厳選された法人保険のプロに無料で相談ができます。納得いくまで何度も相談できますので、まず専門家に相談したいという方にぴったりです。ぜひ一度ご相談ください。

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個人事業主でも加入可能?

法人保険と聞いて、不安におもった方もいらっしゃるのではないでしょうか。


この記事でご紹介した法人保険はどれも、法人のみならず個人事業主でも加入できる保険となっています。


個人事業主の方はとくに、万が一の事故が起こり被害者から賠償請求されてしまうと全財産を失う、ということにもなりかねません。


適切な保険に加入し、リスクに備えておくことが重要です。

まとめ:トリミングサロンに必要な損害保険について


この記事ではトリミングサロンに必要な損害保険について解説しました。


この記事のまとめです。

  • トリミングサロンにはペットのケガや店舗の火災などさまざまなリスクがある
  • ペットに危害を加え、数十万円という損害賠償の事例がある
  • ペット事業者向けの賠償責任保険など、保険で備えておく必要がある
  • 法人保険には、個人事業主でも加入が可能
トリミングサロンでは相手にするのが動物ということもあり、予想できないリスクがつきものです。そういうときこそ、保険で事前に備えておくとよいでしょう。

すでに保険には加入しているという方も、補償内容を正しく把握されていますでしょうか。無駄な補償に加入していたり、補償がもれていたりする場合があるため、保険は定期的な見直しと、メンテナンスが必要です。

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保険料が安くなることもありますので、ぜひ一度ご相談ください。

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