50代のiDeCoにおすすめのポートフォリオは?タイプ別に現役FPが紹介のサムネイル画像
・iDeCoを始めたいけど、50代からでは遅いのでは?
・iDeCoで運用するとしても、どういったポートフォリオを組み合わせればいいの?

といったお悩みはありませんか?

結論、50代でもiDeCoは十分に活用可能です。ポイントは、自身のリスク許容度や退職時期を踏まえたバランスの良いポートフォリオを組むことです。

この記事では、iDeCoを活用した50代向けのポートフォリオ設計について、現役ファイナンシャルプランナーがタイプ別にわかりやすく紹介します。さらに、iDeCoで失敗しがちな人の特徴や、おすすめできない運用方法、金投資のメリットなども解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
iDeCoを始めたいけれど「自分に合った運用方法がわからない」と悩む方は多いものです。老後資金を効率よく準備するためにも、早い段階で信頼できる専門家に相談することが重要です。中でも、ファイナンシャルプランナー(FP)によるアドバイスは、資産状況やライフプランを踏まえた実践的な提案が受けられるため、初めての方にも安心感があります。

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iDeCoに不安や迷いがある方は、まずはプロの力を借りるのが賢明です。


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この記事の監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。メディア実績:<テレビ出演>テレビ東京-テレ東「WBS」・テレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!
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この記事の目次

50代のiDeCoにおすすめポートフォリオをタイプ別に紹介!

50代でiDeCoを活用する際、最も意識すべきは「リスクと安定性のバランス」です。定年までの時間が限られているからこそ、積極的な運用一辺倒では不安が残りますし、かといって預貯金だけでは老後の資産形成には不十分なケースも少なくありません。


そのため、iDeCoのポートフォリオは、自分のリスク許容度やライフプラン、保有している他の資産状況を踏まえて、慎重に組み立てることが重要です。特に受け取り方法やタイミングによっても、適切な資産配分は変わってきます。


この記事では、iDeCoを始めたい、または見直したいと考える50代の方に向けて、目的や価値観に応じた3つのポートフォリオタイプを紹介します。安定重視の「保守型」、バランスよく資産を分散する「バランス型」、将来の伸びしろを重視する「成長型」の特徴や適した人のタイプをそれぞれ解説していきます。


自分に合った運用スタイルを見つける参考にしてください。

保守型ポートフォリオ

保守型ポートフォリオは、できるだけ元本を守りながら運用したいと考える50代にぴったりな選択肢です。


特に、定年が間近に迫っており、これ以上の資産の目減りは避けたいという人に向いています。資産運用には興味があるものの、値動きの大きい商品には不安を感じるという方にとって、保守型は安心感のあるスタイルといえるでしょう。


このタイプの特徴は、資産の大部分を安定性の高い商品に配分する点にあります。


具体的な内訳としては、元本保証型の商品(定期預金や保険商品など)を60%、債券型の投資信託を30%、そして株式型投資信託をわずか10%にとどめる構成です。これにより、全体としてのリスクを抑えつつ、インフレへの最低限の対策も講じることができます。

〈知っておきたい豆知識〉


元本保証型は、預け入れた資金が減るリスクがほとんどないため、定年後の生活資金を確保したい方にとって心強い存在です。また、債券型投信は株式よりも値動きが穏やかで、安定した利回りが期待できるため、ややリターンを求めたい方に適しています。少量ながら組み込む株式型投信は、将来的な資産の成長余地を確保するための位置づけです。


保守型は大きなリターンこそ望みにくいものの、損失リスクを極力避けたいという方にとっては、安心感を優先した堅実なポートフォリオといえるでしょう。これからの生活に向けて着実な資産形成を目指す方は、まずこのような低リスク構成から始めてみるのも一つの選択肢です。

バランス型ポートフォリオ

バランス型ポートフォリオは、安定性と成長性の両方を求める投資家に適した運用スタイルです。


こちらは大きな利益を狙いつつも、急激な資産の目減りを避けたいという方には特に向いています。資産をリスク資産と安全資産に分散させることで、全体としての安定感を高めることができます。


このポートフォリオの特徴は、元本保証型の預金などに30%、債券型の投資信託に30%、そして株式型の投資信託に40%を配分している点です。元本保証型の預金等は、リスクを抑えた資産として、全体の土台を支える役割を果たします。万が一、市場が大きく変動した場合でも、この部分が資産全体の下支えになります。

〈ここがポイント〉


債券型投信は預金よりはややリスクが高いものの、比較的安定した収益が期待できる資産です。景気によって価格が多少変動することはありますが、株式に比べれば変動幅は小さく、リスクとリターンのバランスがとれています。


そして、最もリターンを狙えるのが株式型投信です。経済の成長を享受しやすい資産であり、長期的に見ると資産の増加が期待されます。ただし、価格の上下が大きいため、全体の40%にとどめることで、リスクをコントロールしています。


このように、バランス型ポートフォリオは、ある程度の収益を目指しつつも、資産全体の安定性を確保したい人に適した構成です。リスクを取りすぎず、かといって守り一辺倒にもならない絶妙な配分が魅力といえるでしょう。

成長重視型ポートフォリオ

成長重視型ポートフォリオは、老後までにまだ一定の時間があり、積極的に資産を増やしていきたい人に適した投資戦略です。特に50代前半で、定年退職まで10年以上の運用期間を確保できる場合、ある程度のリスクを取りながら高いリターンを目指すことが現実的です。


このポートフォリオの配分は、株式型投資信託を中心に据えた構成となっています。具体的には、全体の70%を株式型投信に、20%を債券型投信に、残りの10%を元本保証型(預金など)に振り分ける設計です。リスクは高めですが、その分、将来的な資産成長の可能性が広がります。


まず、株式型投信は企業の成長や経済の拡大に伴って資産価値が上昇することが期待できます。市場環境によって価格変動があるものの、長期的には資産を大きく増やす原動力となり得ます。積立投資でリスクを平準化することで、短期的な下落に過度に反応する必要もなくなります。

〈知っておきたい豆知識〉


一方、債券型投信は中程度のリスクと安定性を兼ね備えた資産です。株式市場が不調な際にも比較的穏やかな値動きを見せるため、全体の値動きを緩和する効果があります。これにより、株式への集中投資によるリスクをある程度抑制できます。


最後に、元本保証型資産を10%程度確保することで、最低限の安全性を確保しています。この部分があることで、資産が全体として大きく減少するリスクを軽減することが可能です。


このような成長重視型の配分は、リスクを取りつつも将来の資産形成に意欲的な50代にとって、非常に有効な選択肢といえるでしょう。目先の変動に一喜一憂せず、長期視点での運用を心がけることが成功の鍵です。

大切なのは今後のキャッシュフローを見据えた計画

iDeCoを活用するうえで、ポートフォリオの配分例を参考にするのは大切ですが、それだけで安心してはいけません。紹介した保守型・バランス型・成長型の構成は、あくまで一般的な目安であり、すべての人に当てはまる「正解」というわけではないからです。重要なのは、自分のライフプランや経済状況に照らして、最適なバランスを見極めることです。


たとえば、退職までの運用期間が10年ある人と、5年しか残っていない人では、取れるリスクの大きさが違って当然です。また、すでに多くの金融資産を保有している人と、これから積み立てを本格化したい人では、組むべきポートフォリオの方向性も変わってきます。


加えて、公的年金の受給見込み額も、将来の生活資金に大きな影響を与える要素です。これらを整理したうえで、ようやく「自分に合った資産配分」が見えてくるのです。

〈専門家からのアドバイス〉


だからこそ、配分例を鵜呑みにせず、自分自身のキャッシュフローをしっかりと見据えた設計が欠かせません。将来必要になる金額やタイミングを想定し、それに向けて着実に準備を進めていくことが、後悔しない資産運用につながります。


もし「自分で判断するのは難しい」と感じる場合には、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのがおすすめです。FPなら、収支の現状や将来のライフイベントを踏まえたうえで、具体的な運用プランを提案してくれます。専門的な視点からのアドバイスを受けることで、不安を減らし、より安心してiDeCoを活用できるでしょう。

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iDeCoの相談はどこがおすすめ?人気の無料窓口・失敗しない選び方を解説

自分にとってのおすすめポートフォリオは?iDeCoの相談はFPにおまかせ

iDeCoの運用を続けていると「今の資産配分は本当に自分に合っているのだろうか?」と不安を感じることがあるかもしれません。


特に50代になり、退職が現実的に見えてくると、資産運用の方針を見直すタイミングに差し掛かる人も多いはずです。「そろそろリスクを抑えた運用に切り替えるべきか」「安定性を重視した方がいいのか」といった疑問が浮かぶのは自然なことです。


そんなときに心強いのが、FPへの相談です。


FPは、家計の現状だけでなく、今後予想されるライフイベントや収支の変化を見据えたうえで、あなたに最適なiDeCoの戦略を提案してくれます。一般的なセオリーだけにとどまらず、年齢や収入、退職予定時期、さらには教育資金や住宅ローンなど、個別の事情を考慮したアドバイスを受けることができます。

〈現役FPのコメント〉


特に注目したいのが、マネーキャリアというサービスです。


ここでは、FPのプロフィールや過去の口コミを事前に確認でき、ご自身に合った担当者を指名することが可能です。たとえば「退職後の生活設計に詳しい人」「資産運用の実績が豊富な専門家」など、相談したい内容に合ったFPを選べるため、より具体的で実践的なアドバイスが得られます。


また、相談はオンラインで完結するため、忙しい方や遠方に住んでいる人でも気軽に利用できるのも魅力のひとつです。ポートフォリオの見直しに悩んだときは、自分ひとりで判断せず、専門家の意見を取り入れることで、より納得のいく選択ができるでしょう。


これからの人生を見据えた資産形成を、ぜひFPと一緒に考えてみてはいかがでしょうか。


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【みんなはどうしてる?】50代でiDeCoのポートフォリオを見直した人の体験談

iDeCoを続けていると「このままの運用で本当に大丈夫だろうか」と不安になることもあるのではないでしょうか。


特に50代になると、定年や老後資金の受け取りが現実味を帯びてくるため、ポートフォリオの見直しを検討する人が増えてきます。とはいえ、実際にどのタイミングでどのような変更を加えるべきか、自分ひとりで判断するのは難しいものです。


そんなときに参考になるのが、同じ年代で実際にiDeCoの見直しを経験した人の体験談です。リアルな声を知ることで「自分だったらどうするか」を具体的にイメージしやすくなります。


ここでは、iDeCoのポートフォリオを見直したことがある50代の方々に、変更の経緯や感じたメリット、そして今後の受け取りに向けて意識していることを伺いました。自身の判断や行動のヒントにしてみましょう。

iDeCoのポートフォリオを見直ししたことがありますか?


iDeCoを活用している50代の方々を対象に行ったアンケートで「iDeCoのポートフォリオを見直したことがある」と答えた人が55.6%という結果になりました。一方で「いいえ」と答えた人も44.4%と、一定数の方が運用を始めてから変更せずに継続している状況が明らかになりました。


この数値からは、半数以上の方が自発的に運用状況をチェックし、資産配分の見直しを実施していることがうかがえます。定年が近づく年代にとって、運用リスクの再評価や資産保全へのシフトは重要なテーマといえるでしょう。



また「何歳の頃にポートフォリオの見直しを行ったか」という問いに対して、最も多かったのは「50代」と回答した人で、全体の61.1%に上りました。続いて「40代」が33.3%、「20代・30代」はわずか5.6%にとどまっています。

この結果から、多くの人が退職を現実的に意識する年代に入ってから、本格的に資産の運用状況を見直す傾向があることが読み取れます。


早期に適切な対策を講じておくことで、老後の生活にゆとりが生まれやすくなります。iDeCoの効果を最大化するためにも、定期的な見直しは年代を問わず意識したいところです。

見直しをして良かったことはありますか?


「ポートフォリオの見直しをして良かったと感じたか」を尋ねたアンケートでは「良かった」と回答した人が58.8%と過半数を占めました。このことから、見直しによって運用の方向性が明確になったり、将来への不安が軽減されたと感じる人が多いと考えられます。


一方で「どちらともいえない」と答えた人も35.3%と少なくなく、見直しの効果を実感できていないケースも見受けられます。また「特にない」と回答した人は5.9%にとどまっており、明確な後悔をしている人は少数派であることがわかります。

この結果から、ポートフォリオの見直しは、状況に応じた調整が功を奏することが多く、将来の資産形成に向けて前向きな選択となる可能性が高いといえるでしょう。


定期的な確認と軌道修正が、安心につながるカギといえます。

iDeCoの受け取りを見据え心がけていることは?

ここでは、実際にiDeCoを利用している方々の体験談を紹介します。これらの声をヒントに、焦らず自分に合ったスタイルで長期的な運用を継続していく姿勢が大切です。

50代男性


自分の手でコントロールすることを大切にしています

長期的な資産運用に取り組むうえで、日々のニュースや経済の流れを確認することを欠かさず行っています。市場の動きに注意を払い、好機を逃さずリスクにも備えられるよう意識しながら、できる限り自分の手で運用状況をコントロールする姿勢を大切にしています。

50代男性


一時金と年金のバランスに注意しています

元本割れを避けるため、これまで慎重に保守的な商品を選びながら運用を行ってきました。今のままならある程度の利益が期待できるため、受け取り時には税負担をできるだけ軽減できるよう、一時金と年金のバランスについてしっかり検討していきたいと考えています。

30代女性


税制改定に備えて日々のニュースをチェックしています

多少ではあるが運用で増やすことができていますが、現状のiDeCoの仕組みだと、退職金の受け取りと10年くらいあけないと税金がかかってしまいます。現在この件に対して対策はできていませんが、日々のニュースをチェックしてできるだけ税金がかからないよう気を付けています。

iDeCoの運用期間が長くなるにつれ、出口戦略を意識した資産管理が求められるようになります。


実際に多くの利用者が、受け取り時期を見据えて運用方針を慎重に切り替えているようです。中には「これまでに増やしてきた資産を、これからは安定運用で守るフェーズに移行している」という声もあり、リスクを抑えつつ安心感を持って老後を迎えたいという思いが感じられます。


また、受取時の税制が変更される可能性があるため「こまめに情報をチェックしておき、退職金の額を踏まえた最適な受け取り方を事前に検討している」との意見もありました。節税効果を最大限活かすには、情報収集とタイミングの見極めが欠かせません。

iDeCoで資産形成を進めてきた50代にとって、これから重要になるのが「どう受け取るか」という点です。長期にわたり積み立てた資産も、受取方法を誤ると余分な税負担が発生するおそれがあります。


iDeCoの税制の変更もたびたび行われており、退職金との調整や公的年金控除との関係も踏まえた上で、効率的な受け取り方を考える必要があるでしょう。そのため、情報収集はもちろん、専門家からの助言を受けながら、自分に合った計画を立てておくことが大切です。

なかでもFPに相談するのは非常に有効な手段です。特にマネーキャリアでは、全員がFP資格を持つ担当者が在籍しており、担当が途中で変わらない点も安心材料です。


継続的なサポートを受けながら、納得のいく形で受け取りの準備を進めていきましょう。

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50代がiDeCoのポートフォリオを見直す際のポイント

50代に差し掛かると、iDeCoの運用もいよいよ終盤戦に突入します。これまで積み上げてきた資産を、どのように守り、そして使っていくかを意識する時期です。


若い頃のように「増やす」ことだけを重視するのではなく、50代は「減らさない」「計画的に取り崩す」といった視点も重要になります。そのため、これまでの運用方針が今のライフステージに合っているかを見直すことが不可欠です。


また、定年退職や年金受給開始といった将来のライフイベントを見据えることで、投資の目的や必要な資金額も明確になってきます。それに応じて、資産の配分やリスクの取り方を調整する必要が出てくるでしょう。ただ配分比率を変えるだけではなく、場合によっては保有資産の切り替え(スイッチング)も視野に入れることが大切です。

リスク許容度を再確認する

50代に入ると、資産運用における考え方も見直すべきタイミングを迎えます。定年までの期間が短くなり、運用に回せる時間が限られてくるため、それまでと同じリスクを取り続けることが難しくなるからです。若い頃は多少の値動きがあっても、時間を味方につけて回復を待つことができましたが、50代ではそうはいきません。


そのため、自身のリスク許容度を改めて確認し、安定志向の資産配分へとシフトすることが重要になります。特にiDeCoのような長期運用制度を利用している場合、積立の最終局面に差し掛かるこの時期に、資産配分の見直しを行うことは欠かせません。

〈ワンポイントアドバイス〉


具体的には、これまで高い比率で組み入れていた株式型投資信託の割合を徐々に減らし、その代わりに債券型や元本保証型の商品、あるいは貯蓄型保険など、価格の変動が小さい資産に比重を移していくことが勧められます。


こうした低リスク商品は、大きなリターンは期待できないものの、元本の保全という観点では心強い選択肢となるでしょう。


これまでの運用状況を振り返り、想定通りに資産が増えているか、また大きな損失を経験していないかを確認することは、今後の運用方針を見直すうえで大切なステップです。実績を冷静に把握することで、リスクの取り方や資産配分の方向性がより具体的になります。

それらの情報をもとにポートフォリオを調整すれば、老後資金への不安をやわらげることにもつながります。50代は、これまで築いた資産を減らさないよう“守り”を意識するべきタイミング。安定を重視した堅実な運用へのシフトが、将来の安心感を育てる第一歩となるでしょう。

運用可能な期間を計算する

iDeCoの運用において、50代は戦略の見直しが必要となる重要な時期です。特に意識したいのが「あと何年運用できるか」を明確に把握することです。


20代や30代のように長期の運用期間を前提とした投資は難しくなるため、残された期間に合わせた資産配分が求められます。運用可能な年数を具体的に計算し、それにふさわしいポートフォリオへ調整していくことが重要です。


iDeCoは原則として60歳から受け取りが可能ですが、加入年数や開始年齢によっては、受給開始が61歳〜65歳に延びる場合※もあります。例えば、50歳で加入し、10年間積み立てるとすると、運用できる期間は60歳までの10年間。もし加入年数が足りずに受給が65歳開始になるなら、運用期間は最大15年になります。


このように、受給開始年齢と現在の年齢を照らし合わせて、運用できる期間を把握することが、今後の資産形成を考えるうえでの出発点になります。

〈見落としがちなポイント〉


また、この運用可能期間は単なる年数ではなく、人生設計全体と深く関わってきます。


たとえば、何歳まで働く予定なのか、子どもの独立時期や住宅ローンの完済時期はいつなのか、年金や退職金をどう活用するのかといった、ライフプランを総合的に捉える視点が求められます。こうした生活上の要素も含めて運用期間を見極めることで、リスクの取り方や投資対象の選定にも具体性が出てくるでしょう。

自分でこうした判断をするのが難しいと感じる場合には、FPに相談するのが有効です。


FPはあなたの将来設計や希望に応じた戦略を、客観的かつ具体的に提案してくれます。特に運用のゴールが近づく50代は、慎重かつ柔軟な方針転換が必要な時期です。


プロのアドバイスを取り入れることで、より安心してiDeCoを活用できるようになるでしょう。


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※参照:視点1~視点3の追加の議論について|厚生労働省

配分変更だけでなくスイッチングも検討

iDeCoの見直しを考える際、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは「これから拠出するお金の配分を変えること」ではないでしょうか。たしかに、今後の積立金をどの資産に振り分けるかという配分変更も大切ですが、それだけでは不十分です。


実は、それ以上に重要なのが「スイッチング」、つまりすでに運用している資産の組み替えです。配分変更とスイッチングは似ているようで、目的やタイミングが異なります。


配分変更は、これから積み立てる掛金をどの投資商品に振り分けるかを決めるもの。一方、スイッチングは、すでに保有している資産を別の商品に移し替えることを指します。たとえば、これまで積立ててきた株式型投信の一部を債券型や元本保証型の資産に変えるなど、現時点での資産全体のバランスを整える手段です。

〈プロが教えるポイント〉


特に50代は、退職までの時間が限られているため、資産の安全性を意識した運用が求められます。


これまで好調だった株式型の投資信託が利益を上げている場合、そのまま放置しておくと、受け取り直前に大きく値を下げるリスクもあります。そこで、ある程度利益が出ている段階でリスクの低い資産にスイッチングしておくことで、暴落による資産の大幅な減少を防ぐことが可能になります。

タイミングの見極めは簡単ではありませんが、利益を確保しながらリスクを減らすという視点で考えると、スイッチングの有効性は明らかです。


また、スイッチングには手数料がかからないため、費用面でも負担は少なく、柔軟な対応がしやすいのも魅力です。適切なスイッチングは、退職後の生活を安定させるための大きな一手となります。

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50代はiDeCoの出口戦略も重要!

iDeCoは積み立て期間中の運用だけでなく、60歳以降の「受け取り方」も非常に重要です。どれだけ資産を増やせたとしても、受け取る際のタイミングや形式によっては、手元に残る金額が大きく変わる可能性があります。


iDeCoでは「一時金」として一括で受け取る方法と「年金形式」で分割して受け取る方法の2種類が選べますが、それぞれ税制上の扱いが異なるため、事前にしっかりと把握しておくことが求められます。また、出口が近づいたときには、ポートフォリオの見直しも欠かせません。


たとえば、株式などのリスク資産を持ったまま退職時を迎えてしまうと、相場の影響を大きく受けてしまう可能性があります。将来の受け取りをスムーズに進めるためにも、資産配分や税制の仕組みを確認し、計画的な出口戦略を立てておくことが大切です。

受け取るタイミングと税制を再確認

iDeCoは原則として60歳以降に受け取りが可能ですが、条件を満たせば65歳までの繰り下げも認められています。つまり、受け取りの時期や方法によって税金の負担や手取り額が大きく変わってくるため、慎重な判断が求められます。


iDeCoの受け取り方法には「一時金」「年金」「一時金と年金の併用」の3つがあります。それぞれ税制上の扱いが異なり、どれを選ぶかによって非課税の恩恵を最大限に活かせるかどうかが決まります。以下の表に各受け取り方法の特徴をまとめました。


受け取り方法税金の種類控除制度特徴
一時金退職所得退職所得控除非課税効果が大きく、
まとまった資金が得られる
年金雑所得公的年金等控除税金を平準化しやすく、
計画的な資金管理が可能
併用退職所得+雑所得退職所得控除+公的年金控除非課税枠を最大限に
活用できる可能性がある

参考:一時金?年金?後悔しないiDeCoの受け取り方とは|みずほ銀行


たとえば、iDeCoを一時金で受け取る際に、ほかの退職金と受取時期が重なると、退職所得控除を十分に活用できないリスクがあります。特に、iDeCoと退職金を同じ年に受け取る場合、それぞれの控除枠が合算されずに按分される形になるため、結果的に課税される金額が増える可能性が高まります。


さらに、2026年からは退職所得控除のいわゆる「5年ルール」が「10年ルール」へと変更される予定です。この改正により、控除の取り扱いがより厳密になるため、受け取り時期の見極めがこれまで以上に重要になります。

〈現役FPのコメント〉


一方で、年金形式での受け取りを選んだ場合、公的年金と合算して課税される点には注意が必要です。


たとえ少額でも、他の年金や収入が多ければ、税負担が思った以上に重くなるケースもあります。加えて、仕事を続ける予定がある人や、その他の収入源がある人は、それらとのバランスも考慮に入れるべきです。

こうした複雑な条件を踏まえると、最適な受け取り方は人それぞれ異なります。「非課税枠をどう使うか」「家計に与える影響はどうか」など、多角的な視点でシミュレーションを行うことが大切です。


不安が残る場合は、FPなど専門家に相談して、ライフプランに沿った出口戦略を設計してもらうのも有効な選択肢でしょう。

受け取りが近づいたらリスク資産を減らす

iDeCoの受け取り時期が近づいてきたら、これまでの「増やす運用」から「守る運用」へとシフトする必要があります。


資産の運用方針をそのままにしておくと、せっかく積み立ててきたお金が受け取り直前に大きく目減りするリスクを抱えることになりかねません。特に株式型のようなリスク資産は、市場の変動を受けやすく、退職直前に暴落が起きた場合、その影響は深刻です。


そのため、受け取るタイミングが明確になった段階で、徐々にリスクの少ない資産へ移していくことが重要です。元本確保型の商品や債券型の投資信託へとスイッチングを進めることで、価格変動の影響を抑え、安定した資産の受け取りが期待できます。


このように資産構成を保守的に調整することで、リタイア後の生活資金に対する不安を軽減できるでしょう。

〈知っておきたい豆知識〉


具体的には、受け取り開始の3~5年前から段階的にリスク資産の比率を下げていくのが一般的な戦略です。


一度にすべてを移すのではなく、時間をかけて少しずつ調整することで、マーケットのタイミングに左右されにくくなります。この方法は「ライフサイクル投資」とも呼ばれ、運用期間に応じて資産配分を変える合理的な考え方として広く知られています。

また、資産の移し替えにはスイッチング機能を使えば、iDeCo内で簡単に対応可能です。手数料もかからないため、柔軟な運用変更がしやすい点も魅力です。


ただし、実際にどのタイミングでどの商品へ移行するかといった判断は、個々の資産状況や生活設計によって異なるため、一律ではありません。

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iDeCoのポートフォリオに悩む50代はマネーキャリアに相談してみよう!

50代を迎えると、iDeCoの運用もゴールが見えてくる時期です。


ただし、積み立てて終わりではなく、その後の「受け取り方」や「税金の扱い」といった出口戦略も含めて検討する必要が出てきます。資産の配分だけでなく「今の運用で大丈夫だろうか」「どの受け取り方法が得なのか」といった新たな悩みが生まれやすいのも、この年代の特徴です。


iDeCoは自由度が高い一方で、制度が複雑なため、自分一人で最適な答えを出すのは容易ではありません。リスク管理をしながらも、老後の生活資金として効率的に資産を活かすには、専門的な視点が不可欠になる場面もあります。


どのように受け取れば最も手取りを多くできるのか、税負担を減らせるのかといった判断は、経験や知識が求められるため、専門家による客観的なアドバイスが役立つタイミングと言えるでしょう。

〈ワンポイントアドバイス〉

iDeCoの運用や受け取り方法に悩んだとき、頼りになるのが専門家の存在です。中でも「マネーキャリア」では、iDeCoをはじめとする資産運用の知識が豊富なFPが多数在籍。現状の資産状況や今後の目標に基づき、的確なアドバイスを提供してくれます。


マネーキャリアの大きな強みは、何度でも無料で相談できる点です。費用の心配がなく、納得いくまで何回でも相談できるため、不安をじっくり解消したい方にも最適です。


また、オンラインと訪問の両方に対応しており、ライフスタイルに合わせて柔軟に利用可能です。さらに、LINEでの予約もスムーズで、手間なく相談の第一歩を踏み出せるのも嬉しいポイントです。


自分に合ったiDeCoの活用法を知りたい方は、一度活用してみてはいかがでしょうか。


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【まとめ】50代のiDeCoは資産を守れるポートフォリオへの見直しを

50代はiDeCoのゴールが見え始める時期です。これまで積み上げてきた資産を、しっかりと受け取るためにも、リスクの高い運用から資産保全を意識したポートフォリオへと切り替えることが大切になります。特に、暴落の影響を受ける前にスイッチングを進めることで、資産の目減りを防ぐことが可能です。


一方で、退職後も働き続ける予定がある、もしくは副業や不動産収入などの収益源がある人であれば、ある程度リスクを取った運用を続けるという選択肢も考えられます。状況に応じて適切な判断を行うことが、老後の資金を効率的に活用する鍵になります。

最終的に何が最善かは、その人のライフプランや価値観によって異なります。判断に迷う場合は、FPに相談するのも有効です。数ある相談窓口でもマネーキャリアでは、何度でも無料で相談可能。訪問はもちろん、オンラインやLINE予約にも対応しており、気軽にプロのアドバイスを受けられます。


忙しい方でも安心して活用できますので、気になる方は一度相談してみてはいかがでしょうか。

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