

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 60歳はiDeCoとNISAどっちが良い?どっちがおすすめ?
- 基本的にはNISAがおすすめ
- 現役収入がある人はiDeCoも検討の余地あり
- 60歳からのiDeCoとNISA、どっちにするか迷ったら無料FP相談を活用しよう
- 60歳からのiDeCo・NISAはどんな人におすすめ?
- iDeCoがおすすめの人
- NISAがおすすめの人
- あなたにぴったりの方法は?FPと一緒に最適な運用プランを立てよう
- 60歳からの資産形成で失敗しないための重要ポイント
- 資金の目的と使う時期を明確にする
- リスクの低い商品を中心に選ぶ
- 家計に無理のない範囲で積立額を決める
- 【まとめ】60歳からのiDeCo・NISAはライフプランに合わせて選ぼう
60歳はiDeCoとNISAどっちが良い?どっちがおすすめ?

iDeCo | NISA | |
---|---|---|
投資目的 | 老後資金 | 資産形成 |
加入可能年齢 | 20歳以上60歳未満 ※条件を満たせば65歳まで可 | 18歳以上 |
投資上限額 | 360万円 ※内つみたて投資枠120万円 成長投資枠240万円 | 年14.4万〜81.6万円 ※公的年金の被保険者種別や 企業年金制度の加入状況によって変動 |
投資商品 | つみたて投資枠:投資信託 ※金融庁の基準を満たしたものに限る 成長投資枠:上場株式、投資信託等 ※一部対象外銘柄あり | 投資信託 定期預金 生命保険 |
税制メリット | 運用益が非課税 | 拠出時:掛金が全額所得控除 運用期間中:運用益が非課税 受取時:退職所得控除や公的年金等控除 |
資産の引き出し | いつでも換金可能 | 60歳〜75歳の間に受け取り開始 ※60歳まで引き出し不可 |
受取時の課税 | なし | 退職所得控除や年金控除を 超えた額に対し課税 |
手数料 | 無料 ※売買手数料等は別途必要 | 口座開設:2,829円 口座管理:年2,052〜7,000円程度 受取時手数料:440円 |
基本的にはNISAがおすすめ
60歳から資産運用を始める人には、まずはNISAをおすすめします。
一番の理由は、NISAには自由に資金を引き出せる柔軟性があり、老後の急な出費にも対応しやすいからです。
たとえば、医療費や介護費など想定外の支出が発生してしまった際、iDeCoは受け取り時期に制限がありますが、NISAであれば比較的すぐ(商品によるが、投資信託なら通常1週間程度)現金化できます。
ただし、NISAの投資対象は株式や投資信託が中心であり、元本割れのリスクがあることは理解しておきましょう。リスクを抑えたい場合は、インデックス型やバランス型の投信を選ぶなどの工夫が必要となります。
このように、資金の流動性を重視する60代には、柔軟性の高いNISAの活用が適しているといえます。
現役収入がある人はiDeCoも検討の余地あり
現役で働いている60歳以上の方は、iDeCoも資産形成の選択肢として有効です。
まずは気になる加入年齢。60歳を過ぎた人であっても、以下の条件に当てはまれば65歳までiDeCoに加入できます。
- 国民年金の第2号被保険者(会社員や公務員等、厚生年金の被保険者)
- 国民年金の任意加入被保険者
iDeCoは掛金の全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税を抑えられます。60歳以降も現役で収入があり、節税対策をしたいと考えている人にとっては大きなメリットです。
ただし、60歳でiDeCoに加入できたとしても「加入から5年経過後」まで受け取りができない点には気を付けましょう。
節税を優先したい現役世代にとっては有利な選択肢ですが、受け取り時期を見据えた計画が不可欠です。
60歳からのiDeCoとNISA、どっちにするか迷ったら無料FP相談を活用しよう

「iDeCoとNISA、制度の違いは理解したけど、実際にどう使い分ければいいの?」
そんなお悩みを抱える60代の方は少なくありません。資産運用を始めるうえで制度の選び方を間違えると、本来受けられるはずのメリットを活かしきれない可能性があります。
どちらの制度が適しているかは、これからの働き方や支出の予定、保有資産の状況によって変わってきます。年齢的にも「失敗したくない」という不安が強くなる時期だからこそ、専門家のアドバイスを活用するのが安心です。
複雑なお金の悩みは、一人で抱え込まずFPと一緒に整理してみませんか?

60歳からのiDeCo・NISAはどんな人におすすめ?
「自分にはどっちが合っているんだろう…」 そう思いながら、なかなか決めきれずにいる方も多いのではないでしょうか。
iDeCoもNISAも便利な制度ですが、大切なのは自分のライフスタイルに合っているかどうかです。今後の働き方やお金の使い方、理想とする老後生活など、人それぞれ向いている制度は変わってきます。
この章では、それぞれの制度にぴったりな人の特徴をまとめました。ご自身の状況に照らし合わせながら読んでみてください。
iDeCoがおすすめの人
iDeCoがおすすめなのは、次のような特徴の人です。
- 今も働いていて、節税メリットを受けたい
- 老後資金の使い道がある程度決まっていて計画的に貯めたい
- 元本割れのリスクを抑えながら運用を始めたい
NISAがおすすめの人
NISAがおすすめなのは、次のような特徴の人です。
- いつでも引き出せる状態で運用も行いたい
- 投資経験があり自分で商品を選ぶことに抵抗がない
- 定年後もマイペースに資産運用を続けたい
あなたにぴったりの方法は?FPと一緒に最適な運用プランを立てよう
働き方や家計の状況、老後に向けたお金の使い方は、人それぞれ異なるもの。制度の良し悪しではなく、自分に合った使い方ができるかどうかが、資産形成の成否を左右します。
「本当にこの選択で間違っていないか不安」というときこそ、FPに相談してみるのがおすすめです。中立的な立場から、あなたの家計・ライフプランに合わせた最適な運用スタイルを一緒に考え、一歩踏み出すためのサポートを行います。
「iDeCoとNISA、どっちが向いているか」だけでなく、両制度の併用、さらには預貯金や保険など他の資産まで視野に入れた、総合的なアドバイスが受けられるのもFP相談の魅力です。

60歳からの資産形成で失敗しないための重要ポイント
iDeCoやNISAを上手に活用するには、制度を深く理解したうえで、次の3つのポイントを押さえることが重要です。
- 資金の目的と使う時期を明確にする
- リスクの低い商品を中心に選ぶ
- 家計に無理のない範囲で積立額を決める
資金の目的と使う時期を明確にする
資産形成を始める前に、「何のために、いつ使うお金か」を明確にすることが大切です。
目的と時期がはっきりしていないと、投資先や商品選びで迷いが生じやすくなってしまいます。たとえば、「3年後に車を買い替えるための資金」と「10年後、完全退職後の生活資金」とでは、選ぶべき運用スタイルが異なるのは自明の理です。
必要な時期が近い資金はリスクの低い方法で確保し、先の目的ならある程度リターンを狙っても良いでしょう。ライフプラン表をつくって、いつ・いくら必要になるかを把握しておくと、選ぶ制度もどちらが適しているか自ずと見えてきます。
投資目的を明確にしておくことで、失敗のリスクを減らすだけでなく、より効率的な資産運用も可能になるでしょう。
リスクの低い商品を中心に選ぶ
60歳からの資産運用では、元本割れリスクを抑えた「守りの投資」を意識することが重要です。
老後資金を大きく減らすようなリスクを取ると、取り戻す時間が足りない可能性があります。インデックスファンドやバランス型投資信託のように、分散投資がされ、比較的リスクが安定した商品を選ぶのがおすすめです。
「増やすより減らさない」を意識することで、60歳からでも安心して運用をスタートを切れるようになるはずです。
家計に無理のない範囲で積立額を決める
iDeCoやNISAを使う上で何より大切なのは、無理なく続けられる金額で積み立てることです。いくら制度が優れていても、生活を圧迫してしまっては本末転倒です。
NISAの場合、つい「非課税枠をすべて使わないと損だ」と考えてしまいがちですが、大切なのは自分のペースで継続すること。収支に余裕がないときは月1,000円でも良いという気持ちで構いません。
焦らず、着実に積み重ねていくことが、安心できる老後につながります。
【まとめ】60歳からのiDeCo・NISAはライフプランに合わせて選ぼう

iDeCoとNISA、どちらが良いかは「制度の違い」だけで決まるものではありません。一番大切なのは、あなた自身のライフプランに合っているかどうかです。
たとえば、何歳まで働くか・どのタイミングでお金が必要になるかによって、最適な制度や運用方法は大きく変わります。収入や支出の見通し、今後の暮らし方に合わせて柔軟に制度を選び、無理なく続けることが老後の安心につながるでしょう。
とはいえ、自分だけで判断するのは難しいと感じる方も多いはず。そんなときは、お金のプロであるFPと一緒に考えることで、より納得感のある選択ができるようになります。
マネーキャリアなら、iDeCoやNISAに精通した資産運用のプロが、あなたのライフプランに応じて適した方法をアドバイス。また、他の資産や年金なども踏まえ、安心できる老後のための資金計画作りをサポートします。
相談は何度でも無料です。資産運用について少しでも悩みや迷いがある人は、ぜひマネーキャリアにご相談ください。
