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「女性の平均年収が気になる」「年収900万円の女性はどんな暮らしをしているの?」このような疑問を抱える人は多いでしょう。そこで本記事では年収900万円の女性の月収や貯金額、職業を紹介、所得税や生活レベルの目安についても紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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年収900万円の女性の月収や貯金額は?「勝ち組」って本当?

こんにちは、マネーキャリア編集部です。


先日、年収に関して女性の方からこんな相談がありました。


「年収900万円の女性は『勝ち組』と言われているけれど。実際の手取り金額や、年収900万円になる職業、かかる税金が気になる。」とのことです。


現在の日本では、年収900万円に達する女性はあまり多くありません。年収900万円の職業もかなり限定されています。


当然ながら年収900万円であっても、その全額がご自分のものとなるわけではありません。


今回は年収900万円の女性の特徴や生活レベル、その職業、課される税金等について解説します。女性で年収900万円となるにはどうすれば良いか、悩んでいる方のお手伝いとなれれば幸いです。

年収900万円の女性の月収や貯金額、職業を紹介!手取りはいくら?

年収900万円に達する方々は、女性・男性共にごく一握りの方々と言えます。まずは年収900万円台に達する方々の割合・職業、実際の手取り等がどの位か気になるところです。


こちらでは

  • 正規雇用の会社員でもごくわずか
  • 外資系やITコンサルタントが年収900万円
  • 月手取りは54万円
  • ボーナス・平均貯金額
以上を解説します。

年収900万円台の人は正規雇用の会社員の2.3%

国税庁が毎年実施している「民間給与実態統計調査」によれば、正規雇用で働く年収900万円台の方々は次の通りです。

平成28年度年収900万円~1,000万円
女性0.5%
男性3.2%
900万円台の割合2.3%
全体100%

900万円台の割合は2.3%、女性にいたっては0.5%と、ごくわずかにとどまっています。


(参考:国税庁「民間給与実態統計調査」)

年収900万円の職業は外資系のフロントディスク、ITコンサルタントなど

年収900万円の職業ともなれば、女性・男性を問わず専門的な知識・能力が求められます。


主に次の職業が該当します。

  • ITコンサルタント:ITの活用で企業の課題を解決する専門家。システム開発の提案、システムの最適化で企業の経営を助ける。
  • システムアナリスト:情報システムの開発に関する分析・評価をおこなう専門家。
  • 外資系金融職員:外資系の銀行・証券会社、クレジットカード会社が該当。金融業務を担う。外国語の語学力も必要。
  • 営業職(フルコミッション):証券、保険、不動産等の営業で完全歩合制の職業。ただし、個人の成績次第で年収にかなり差が出る。

年収900万円の場合、月手取りは54万円

年収900万円台の方々でも、この900万円はあくまで額面給与です。そこから社会保険料・税金を差し引いた給与が、実際に取得できる給与となります。


事例をあげ、手取り給与を算定してみましょう。


(例)単身者42歳・ITコンサルタントの方の場合

  • 年収900万円(月額75万円)
  • 社会保険料:126万円
  • 税金:118万円
年収900万円から社会保険料・税金を引くと

900万円-(126万円+118万円)=656万円

年間手取り額は656万円です。毎月ならば

656万円÷12=54.6万円

月ごとの手取り額は54万円前後となります。

年収900万円で働く人のボーナスや平均貯金額

年収900万円の給与所得者のボーナスや平均的な貯蓄金額は次の通りです。

  • ボーナス(賞与)の平均額:約210万円
  • 平均月収(手取り額):54万円
  • 平均預貯金額:約1,200万円
とはいえ、各給与所得者が単身者か家族の大黒柱か等でも、本人や世帯員の生活費・医療費等の出費の関係で、預貯金額にはかなり差が出ることでしょう。

年収900万円の所得税はいくらかかる?

年収900万円台の方々がどなたでも、一律の所得税が課せられるわけではありません。単身世帯で900万円か、それとも家族のいる世帯で900万円なのかで、課される所得税はそれぞれ異なってきます。


こちらでは、

  • 単身世帯の所得税
  • 家族のいる世帯の所得税
以上を解説します。

単身世帯の年収900万円の場合

単身世帯の所得税について事例をあげて計算してみましょう。


(例)

  • 年収900万円(月額75万円)
  • 給与所得控除:約210万円
  • 基礎控除:38万円
  • 社会保険料控除(健康保険+厚生年金+雇用保険等):約115万円
年収900万円から各控除額を差し引きます。

900万円-(210万円+38万円+115万円)=537万円

課税所得537万円です。こちらを国税庁が定める所得税の計算方法で算出します。

課税所得5,370,000円×0.2-427,500円=646,500円

年間646,500円(毎月53,875円)の所得税がかかります。

(参考:国税庁「所得税の税率」)

世帯年収が900万円の場合

夫婦世帯の所得税について事例をあげ計算してみましょう。


(例)夫婦共働き世帯

  • 年収:(夫)500万円(妻)400万円
  • 給与所得控除:(夫)約154万円(妻)約134万円
  • 基礎控除:38万円
  • 社会保険料控除:(夫)約74.4万円(妻)約61.2万円
夫の課税所得は2,336,000円、妻の課税所得は1,668,000円です。

こちらを国税庁が定める所得税の計算方法で算出します。

その場合に夫は

2,336,000円×0.1-97,500円 = 136,100円

その場合に妻は

1,668,000円×0.05 = 83,400円

双方を合わせると

136,100円+83,400円=219,500

年間219,500円(毎月18,292円)の所得税がかかります。このように単身世帯よりも夫婦世帯の方が、はるかに所得税負担が軽くなります。

当然ながら夫婦のどちらかが、大黒柱として1人で家計を支えてもいても、配偶者控除が適用される等、税負担が軽減されるケースもあります。

世帯年収900万円の生活レベルの目安!生活費はいくら?

最新の総務省の「家計調査(2021年7月分)」によれば、二人以上の世帯の平均消費支出は毎月267,710円となっています。つまり、年間3,212,520円が生活費として消費されます。


前述した通り年収900万円の世帯の場合、社会保険料・税金等を全て差し引けば約600万円が残ります。更にそこから消費支出を差し引いても、年間300万円程度余ることになります。そのため、比較的余裕のある生活が送れることでしょう。


(参考:総務省統計局「家計調査(二人以上の世帯)2021年(令和3年)7月分」)

女性の年収平均、分布は?

女性の年収平均はやはり企業大手に就職しているか、専門能力・資格の有無等で大きく差が出てきます。また、同じ職業でも個人の成績次第で年収にかなり差が出るケースもあります。


こちらでは、各年収の割合・どんな職業についているのかを解説します。

女性で年収1000万円以上の割合・職業

前述した民間給与実態統計調査によれば、年収1000万円以上の割合は1.0%となっています。非常に低い割合です。大手企業等に努める方々が多いです。


1000万円以上の職業としては

  • 総合商社・外資系コンサルティング会社勤務
  • 医師
  • 芸能人・モデル
が多いです。一握りの方々がなれる職業と言えます。ただし、最近では1000万円以上稼げる職業が変化しています。「Youtuber」もその職業の一つです。

もちろんYoutuberの場合、人気にならなければまとまった収入をかせぐことは至難の業です。

女性で年収900万円台の割合・職業

年収900万円以上の割合は0.5%となっています。非常に低い割合です。ここまでの年収があれば、たとえ単身者でも税金等はそれなりにかかりますが、お金にかなりの余裕が生まれます。


900万円以上の職業としては

  • 外資系企業の従業員
  • ITコンサルタント
  • 経営者
が多いです。この位の年収がある女性は、お店や小さな企業を営んでいる方々も多いです。

女性で年収800万円台の割合・職業

年収800万円以上の割合は1.1%となっています。こちらの年収も、お金にかなりの余裕が生まれるはずです。


800万円以上の職業としては

  • 中小企業診断士
  • 公認会計士
  • 税理士
が多いです。概ね税や会計に関する士業専門家が多いです。個人経営者として仕事に恵まれれば、更に上の年収も期待できそうです。

女性で年収700万円台の割合・職業

年収700万円以上の割合は4.2%となっています。若干割合が高くなっています。ただし、男性でも1割程度と、なかなか到達するのが難しい年収と言えます。


700万円以上の職業としては

  • 大手企業総合職
  • 大手企業営業職
が多いです。やはり大手企業の従業員と言えます。しかし、大手だからといってオフが充実しているわけでは無く、平日は残業も多い上に急な休日出勤もあります。かなりハードな生活を送ることになるでしょう。

女性で年収600万円台の割合・職業

年収600万円以上の割合は8.8%となっています。更に割合が高くなっています。ただし、職業は専門性の高いものが多いです。


600万円以上の職業としては

  • 弁護士
  • 金融系専門職のアナリスト
  • コンサルタント
特に弁護士は高度な法律知識を持った専門資格者です。誰でも気軽になれる職業ではありません。こちらも、個人経営者として仕事に恵まれれば、年収1,000万円以上も夢ではないです。

女性で年収500万円台以下の割合・職業

年収500万円台の割合は17.1%となっています。2割近くに達しています。様々な職業があげられます。

  • 法務系管理
  • ITプリセールス
  • 弁理士・特許技術者
  • 人事コンサルタント
  • MR営業職
  • ファンドマネージャー・ディーラー等
更に年収500万円以下は
  • 中小企業従業員
  • 医療品メーカー
  • 薬剤師
  • エンジニア
  • IT企画
  • 営業職
等、いろいろと存在します。

年収を900万円まで増やす方法4選

「年収を900万円なんて到底無理。」と最初からあきらめている皆さんも多いと思います。確かに、これまで紹介してきた年収900万円になる職業は、なかなか成ろうと思ってなれるでものはありません。

しかし、様々な工夫を行えば年収を900万円まで増やす方法は存在します。

こちらでは
  • 副業で900万円を目指す
  • 実家に住んで支出を減らす
  • 資格を取得
  • より高く評価してくれる転職先を見つける
以上を解説します。

①副業をする

年収900万円へ近づくのに最も効果的な方法として、「副業」があげられます。ご自分が給与所得者ではあるものの、なかなか職場からもらえる給料が上がらなくなった、という事態は良くあることです。昨今の厳しい国内経済事情では企業も苦しい経営のはずです。


そこで、土曜・日曜等の空いた時間を利用し、副業を検討してみてはいかがでしょうか。最近では様々な副業が登場し、選択の幅も大きく広がっています。


また国が副業を推奨したり、企業も副業を認めるケースが多くなったりして、副業を行い易い環境が整いつつあります。


まずは、ご自分の事業者が副業を認めているかどうか、社内規程等をよく確認して対応しましょう。

②お金が貯まるまで実家に住む

お金が貯まるまで実家に住む、という方法もあります。こちらは年収900万円に直接UPする方法というより、支出を大幅に減らす方法です。


一人暮らしをすればおわかりと思いますが、家賃や光熱費の出費は想像以上に大きいものです。もちろん万一失業し、収入が一時的に途絶えるような事態となっても、実家でなら何とか生活していくことは可能なはずです。


ただし、ご自分の実家とはいえ、世帯主に負担をかけているのは間違いありません。ご自分の収入を預金等に回すのは良い方法ですが、世帯主の負担を軽減するために、生活費の何割かをご自分が持つことも検討しましょう。

③キャリアアップのために資格を取得

キャリアアップして年収を増やすために、資格を取得するのも効果的な方法です。特に士業資格と呼ばれる資格は、会計・税務そして法律のプロフェッショナルの証といえます。


ご自分の勤め先でも、会計・税務・法務の専門家として、キャリアアップの武器となることでしょう。また、独立して個人事業主として仕事に恵まれれば、年収900万円を超えることも夢ではありません。


ただし、士業資格はしっかり勉強しても合格率は狭き門の場合が多く、資格の勉強はそれなりに時間をかける必要があるはずです。


その他、資格は必要でないものの高給が期待できるITエンジニアの場合、やはり資格を保有していればその人の能力の目安となることは間違いありません。要資格でなくとも、取得して損はないのです。


このようにご自分の目指す職業、キャリアアップのための明確なプランを持っているなら、資格取得の検討は必須と言えます。

④実力を評価してくれる転職先を見つける

ご自分により有利となる転職先を見つけるのも良い方法です。現在の勤め先で年収がこれ以上あがり難いと感じたら、転職活動を行って年収UPを目指します。


現在の仕事場での業績や取得している資格等、視覚化してアピールできる強みがあれば、高評価で迎え入れてくれる転職先もあるはずです。


しかし、ご自分の希望する職務内容とかけ離れた転職先で働いても、仕事場に合わず、転職を繰り返す事態となり得ることに留意しておきましょう。

資産運用について迷ったらお金のプロに相談すべき理由

年収900万円あっても将来の生活が全て安泰とは限りません。また、年収900万円を下回っていても、資産運用をしっかり行えばリタイアした後に、豊かなセカンドライフが実現できることでしょう。


この資産運用を検討するなら、まずは「マネーキャリア」に相談しましょう。


いつまでも年収900万円の生活レベルの維持は不可能


現在年収900万円ある方々でも、いずれリタイアする日は来ます。そんな時には、保有している預金と公的年金だけで、豊かなセカンドライフが送れるとはかぎりません。


ご自分が働いて稼げる内に資産を上手く運用し、将来へ備えておくことが大切です。


資産運用法は様々


資産運用は定期預金に限らず、様々は運用商品があります。私的に運用して公的年金の不足を補う「個人年金保険」、国内・海外の株式・債券へ投資する「投資信託」、様々な金融商品を組み合わせ60歳から年金・一時金で受け取る「iDeCo」等があります。


しかし、それぞれの商品に有利な点やリスクがあり、その仕組みは複雑です。ご自分の認識だけで効果的な運用ができるのか、不安なこともあるはずです。


マネーキャリアの相談員へ相談しよう!


資産運用のための商品の強みだけではなく、その運用リスクを知りたい方々、運用商品の的確なアドバイスを受けたい方々は、何回でも無料で相談可能なマネーキャリアの利用がおすすめです。


マネーキャリアの相談員は「ファイナンシャルプランナー(FP)」という、税・会計・金融商品の知識に精通した専門資格者です。


そのため、明快かつ具体的なアドバイス等が期待できることでしょう。ご自分で決断する前に、専門家の助言を受けておいた方が無難です。

まとめ:年収900万円の女性の割合は少ない

この記事では、年収900万円の女性の割合は少なく、年収900万円を受け取れる人は大手企業、専門的な職業に就かなければ難しい点を解説してきました。


しかし、副業を行ったり、資格を取得したりして年収900万円に近づく方法があることも指摘しました。


この記事では次の内容を紹介しています。

  • 年収900万円の女性はわずか一握り
  • 年収900万円でも単身者か家族を持っているかで所得税に差が出る
  • 年収900万円ならゆとりある生活が送れる
  • 年収900万円であってもなくても資産運用は大切
たとえ年収900万円でも、いずれはリタイアする時が来ます。そんな時のために、今から資産運用を行う必要があります。

マネーキャリアでは、他にも読んで頂きたい記事が多数掲載されていますので、是非ご覧ください。