不労所得で月100万円を目指すためには?注意するべき事項も合わせて解説のサムネイル画像

「不労所得で月100万を目指すには何をすればいいの?」このような疑問を持っている方は多いでしょう。そこで本記事では、不労所得で月100万円を目指せるもの、月5万円の不労所得を目指す上でのポイント、不労所得に向いている・おすすめな人をまとめました。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

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不労所得で月100万円を目指せるものを解説

こんにちは。マネーキャリア編集部です。 


誰もが憧れる不労所得。コロナ禍で会社のみに収入を頼る危険性を痛感した人を中心に、興味を持っている人も多いのではないでしょうか。


本記事では、

  • 不労所得で100万円を目指せるもの
  • 月5万円の不労所得を目指すポイント
  • 向いている人
など、不労所得について解説する記事になっていますので、是非最後までご覧ください。

まずは、不労所得で月100万円を目指せるものを6つ解説します。
  • ①アフィリエイト・広告収入
  • ②投資信託
  • ③不動産投資・駐車場経営
  • ④アプリ・webサービス開発
  • ⑤株式投資
  • ⑥FX

①アフィリエイト・広告収入

アフィリエイト・広告収入とは、YouTubeやブログ等による収入です。


皆さんが日々検索しているサイトやYouTubeは、企業が作っているものもありますが大半は個人です。

YouTubeの場合は、視聴回数×単価(0.1円~1円程度)で広告収入が動画投稿者に入り、ブログの場合はサイト内広告へのクリック数に応じて広告収入が入ります。


アフィリエイトの場合は、商品紹介をYouTubeやブログ内で行い、見た人がリンクをクリックして購入すればアフィリエイト収入が入ります。


広告は見てもらえば収入になりますが、アフィリエイトは買ってもらえないと収入にはなりません。


YouTubeもブログも、ある程度の視聴回数やアクセスがあれば比較的安定して稼げるようになりますが、稼げるようになるまでには膨大な時間を要する上に、タダ働きです。


YouTubeでゼロから始める場合、以下2つの条件を満たさないと広告収入が入りません。

  • 4000時間以上の累計視聴時間
  • チャンネル登録者1000人以上
ちなみに、チャンネル登録1000人でも上位15%程度と言われており、決して甘い世界ではないです。

ブログの場合は、ある程度の記事数と検索上位に入る記事を量産していかなければ収入が入りません。
また、仮に稼げていた人でも、Googleの検索順位を決めるルールが定期的に変更され稼げなくなってしまうこともあります。

不労所得の1つとして紹介しましたが、実態は「半不労所得」です。
ただ、寝ている時間でも見てくれれば収入が入るので、その点では不労所得と言えるのかもしれません。

②投資信託

投資信託による不労所得もあります。

投資信託の不労所得は、大きく分けて2種類です。

  • 分配金(インカムゲイン)
  • 値上がり益(キャピタルゲイン)
以前は、高齢者を中心に毎月分配型の投資信託がブームとなっていました。
しかし、分配金の実態は株の配当金とは全く異なり、本当は儲かっていないのに無理やり分配金を出す「タコ足配当」が横行しました。

そのため、2021年現在、分配金による不労所得は全く現実味がないと投資家からは評価されています。
これから投資信託で不労所得を作っていくなら、分配金の出ない投資信託で値上がり益を狙っていくべきです。

投資信託は買ったらプロにお任せになるので、完全なる不労所得です。
ただし、途方も無い金額の元手が必要で、リスクもあります。

月100万円の不労所得、すなわち年間1200万円の不労所得を投資信託だけで作る場合、年間5%のリターンが出ると仮定しても約3億円(金融所得課税20.315%込)必要です。

1億円以上の金融資産を持っている世帯は日本に2.4%しかいないので、投資信託だけで月100万円の不労所得はほぼ不可能でしょう。

③不動産投資・駐車場経営

不動産投資や駐車場経営も、不労所得の1つと言われます。


不動産投資には大きく分けて4種類です。

  • 新築区分マンション投資
  • 中古区分マンション投資
  • 新築戸建投資(マイホーム)
  • 中古戸建投資
昔よく言われた「夢のマイホーム」も不動産投資の1つです。

ただし、日本人の大半は不動産投資に対する知識がなさすぎます。
  • 売ろうとしても立地が悪すぎて売れない
  • 毎月のCF(キャッシュフロー)がマイナスで支払いがしんどい
このような失敗例が後をたたないのが現実です。
不動産投資を始める場合は、以下のような「業者のセールストーク」に注意しましょう。
  • 節税になる
  • 月1万円の支払いでマンションが35年後あなたのものになる
  • 生命保険の効果がある
全くのウソではありませんが、節税効果と言えるのは1年目だけである場合が多いです。
あくまで不動産投資のおまけ程度にしかなりません。

マンションはほぼ必ず家賃が下がっていきます。購入時に月1万円のマイナスならどんどんマイナスが膨らんでいきます。管理費や修繕積立金も上がります。

生命保険の効果については、ローンで購入した場合団体信用生命保険に入るので事実です。ただ、購入者が亡くなった場合にローンがチャラになるだけなので、独身だとあまり意味がありません。

上記3点を強烈にアピールする業者とは関わらないようにしましょう。

駐車場経営は、既に土地を持っている人が始めるならそこそこ良い収益が見込めます。
ただし、不動産投資と比べても立地に左右されやすいので、駅の近くで競合が少ない場所で始めましょう。

どちらもうまく経営できれば不労所得にはなりますが、家賃収入や駐車料金の収入がそのまま懐に入るわけではない点は要注意です。
  • 管理費
  • 税金
  • 退去時の原状回復費
  • リフォーム費
  • ローン(借入時のみ)
など、様々な費用がかかります。

④アプリ・webサービス開発

プログラミング等の知識が詳しい人は、アプリやwebサービスを開発して収益を得る方法もあります。


AppStoreやGooglePlayに有用なアプリを出して良いレビューを得られれば、安定した売上が見込めます。

無料アプリでも、うまく広告を挿入できれば広告収入が見込めます。


ただし、世の中に出回っているアプリは膨大です。

その中であなたの開発したアプリやサービスが使ってもらえなければ収入は0円です。

⑤株式投資

投資信託と似てますが、株式投資も不労所得を得る方法の1つです。


株式投資も、投資信託と同様2つの収益が見込めます。

  • 配当金(インカムゲイン)
  • 値上がり益(キャピタルゲイン)
配当金による収入は完全に不労所得となりますが、膨大な資金が必要です。
月100万円分の配当金を得るためには、配当利回り4%と仮定して約3億7000万円(金融所得課税20.315%込)必要になります。

値上がり益狙いなら可能性もありますが、日本株でも9:00~11:30、12:30~15:00は相場から目が離せません。不労所得とは言えなくなります。
月100万円を得るためには、自己資金1000万円でも月利12.5%程度の売買益が必要です。
年利換算すると約150%という、途方も無い数字になります。

投資信託と同様、月100万円の不労所得はほぼ不可能です。

⑥FX

最後に不労所得として挙げられるFXならどうでしょうか。


FXは外国為替証拠金取引とも呼ばれ、2つの通貨を使って売買を行い利益を得る投資の一種です。

株式投資と異なり、以下のような特徴があります。

  • 平日深夜でも取引できる
  • レバレッジを誰でも25倍までかけられる(株は3倍まで)
  • レバレッジを利用し、少ない資金で大きな利益を得られる
少ない自己資金で億万長者になれる数少ない投資と言えます。

ただし、為替の値動きを予測するのはプロですら困難です。
各国政府の要人発言1つで大きな値動きが発生するため、一瞬で天国から地獄へ落ちます。

現在FXトレーダーとして活躍されている人は、とてつもないリスクとストレスを背負いながら稼いでいるだけにすぎません。

最近はFXのリスクも皆さんが知るところになったため、FX事業者は自動売買ツールを提供して安定的に儲けられると宣伝していますが、自動売買で稼げるなら誰でもやります。
仮に稼げたとしても、月100万円を自動売買で稼ぐのは無理でしょう。

月5万円の不労所得を目指す上でのポイント

不労所得を稼ぐには様々な方法がありますが、どれも簡単ではありません。

月100万円の不労所得を目指す上でのポイントを3つ解説します。

  • 複数の種類を組み合わせて不労所得を得よう
  • 好き・興味のある分野を軸にしよう
  • 段階的に狙う不労所得の金額を上げていく

複数の種類を組み合わせて不労所得を得よう

安定して月100万円の不労所得を得るためには、1つだけに絞ると失敗したときのダメージが大きすぎます。

例えば、以下のような不測の事態が起きると、途端に稼げなくなります。

  • 投資(株、投資信託、FX):これまで稼げていた手法が通用しなくなった
  • 不動産投資、駐車場経営:競合不動産、駐車場が増えた
  • アプリ・webサービス開発:競合アプリが増えた
  • アフィリエイト・広告:企業の経営不振で広告が削減または終了した
不労所得と言えど、永続的に稼げるわけではありません。
実際に今稼いでいる人も、このようなリスクを抱えています。

そのため、リスクを考慮している人は収入を分散させています。
1つで100万円ではなく、5つで20万円ずつにすれば、1つが失敗しても生き残れます。

投資家がYouTubeをしていたり、ブロガーがYouTubeをしていたりするのは、収入を分散させるためです。
少なくとも、1つで100万円を目指すよりは可能性も上がります。

好き・興味のある分野を軸にしよう

どれだけ稼ぎたいという欲があっても、苦痛なことでは続きません。

できる限り好きor興味のある分野を軸に始めましょう。


極端な話ですが、タイピングすら苦手なのにブログを100記事書くのはきついです。

投資が好きでもないのに売買を繰り返すのもきついです。


そもそも、不労所得はすぐに稼げるものではありません。

月5万円稼げるようになるだけでも、膨大な時間がかかります。


稼げるようになるまで、無給でも続けられることから始めていきましょう。

段階的に狙う不労所得の金額を上げていく

いきなり100万円は難しいので、段階的に不労所得の金額を上げていきましょう。

まずは月10万円を目標に、30万円、50万円とステップを踏んでいけば、目標を見失わずに続けられます。


先ほど挙げた6つの不労所得のうち、不動産投資・駐車場経営以外は元手が少なくても始められますので、できることから始めていきましょう。


はじめは月10万円の不労所得を稼ぐことすら大変ですが、月10万円が達成できれば30万円、50万円はゼロから10万円よりも稼ぎやすくなります。


不労所得は始めが大変、という点を忘れずに、諦めずに少しずつ続けていきましょう。

不労所得に向いている・おすすめな人

不労所得を稼ぐのに向いている人を3つご紹介します。

今は当てはまらなくても、今後意識していけば身につけられるものです。

  • 隙間時間を有効活用したい人
  • 興味を持っている分野がある人
  • 勉強することに抵抗がない人

隙間時間を有効活用したい人

会社が終わった後の時間や何も予定のない休日など、隙間時間を有効活用したい人は向いています。


これまで何気なく動画やテレビを見たり、ゲームをしていた時間を将来の不労所得を稼ぐための時間に変えれば、有意義に時間を過ごせます。


特に、ブログやYouTubeは、最低限の投稿頻度だけ決めておけば、どんな時間にやるのも自由です。

早朝やっている人もいますし、深夜やっている人もいます。


不労所得は会社の労働と異なり強制力がないので、計画的に隙間時間を活用できる人なら副業でも十分始められ、稼げるようになるでしょう。

興味を持っている分野がある人

興味を持っている分野がある人も向いています。


不労所得と言っても、投資以外は誰かに価値を感じてもらわないと稼げません。

ベネフィット(顧客の価値)とも呼ばれ、ブログ、YouTube、アプリ開発などではとても重要な考え方です。


人は、誰しもネットで検索するときは、何かしらの答えやアドバイスを求めています。

例えば、検索する誰かが下記のことについて検索する時に、あなたが全く興味を持っていない分野なら、まともな記事すら書けないでしょう。

  • ダイエット
  • 副業
  • 投資
  • 保険
まともな記事が書けなければ、当然見られることもありません。
見られなければ稼げません。

上記の分野で興味がないなら、料理でも良いですし旅行でも良いです。
あなたが詳しい分野、興味が持てる分野なら稼ぐ難易度は少し下がります。

勉強することに抵抗がない人

勉強することに抵抗がない人も向いています。


全ての不労所得について、勉強は必須です。

  • 株式投資:配当金、企業の業績、チャート等の知識
  • 投資信託:商品に関する知識
  • FX:チャート、金利、重要指標
  • 不動産投資:不動産関係の法令、相場観
  • アプリ開発:プログラミング等
  • 広告:マーケティングやSEO
最初は分からないので、勉強しなければ稼げません。
「楽して稼ぎたい」と思っているうちは、一生稼げません。

もちろん、最初は行動が大切。
行動していくうちに、勉強しなければ無理だと気づきます。

勉強できる人は、稼げる可能性もどんどん上がり、収入も増えていきます。

補足:節税対策や確定申告も把握しておこう

副業で稼げるようになると、必ず出てくるのが税金問題です。

会社員・公務員の場合、年20万円以上の所得になると確定申告が必要です。


株式投資や投資信託は特定口座(源泉徴収あり)で開設すれば申告不要にできますが、iDeCoやNISAといった節税対策は欠かせません。


まずは稼ぐことが第一ですが、将来的に必要な税金対策も覚えておきましょう。


確定申告は、年20万円以上の「所得」がある場合に必要なので、副業収入が20万円になったからといって必ず確定申告しなければいけないわけではありません。


会社員には経費という概念がありませんが、副業なら経費を使って所得を減らすことができます。

  • パソコン購入費
  • 動画機材購入費
  • 各種手数料
  • 家賃
  • 光熱費
  • 通信費
プライベートでも使っている場合は100%経費計上してはいけませんが、30%~50%程度は許容範囲です。

仮に経費を差し引いても年20万円以上の所得になる場合にはじめて、確定申告が必要になります。
確定申告は、所得を分類ごとに分けて計算し、記入しなければいけません。
  • 給与所得(源泉徴収票通りに書くだけ)
  • 不動産所得
  • 雑所得
  • 事業所得(継続した収入が安定してあると認められた場合のみ)
ほとんどの人は、会社員の副業が事業所得として認められることはないです。
そのため、不動産所得・雑所得だけ覚えておけば問題ありません。

不動産所得は、不動産業者や税理士などとも相談し、減価償却や経費計上に関してアドバイスをもらうのがおすすめです。
建物の構造や築年数などにより減価償却できる金額は変わります。

雑所得は、不動産以外の副業のほとんどが該当します。
雑所得の税率は、他の所得(給与所得、不動産所得)と合算してから計算されます。
雑所得を得るために要した経費については、雑所得内では差し引いてもOKです。

課税される所得金額税率控除額
195万円未満5% 0円
195万円以上330万円未満10%97,500円
330万円以上695万円未満
20% 427,500円
695万円以上900万円未満23%
636,000円
900万円以上1,800万円未満33%1,536,000円
税率の境目近い所得になっている人は、経費の計上方法等を工夫することで合法的な節税が可能です。

投資での節税対策に代表されるiDeCoやNISAは、そこまで難しい制度ではありません。
iDeCoとNISAの特徴は下記の通りです。

iDeCo
  • 掛金全額が所得控除
  • 投資による収益は非課税
  • 60歳まで引き出せない
  • 引き出す際も所得控除が受けられる
  • 会社員は上限月2.3万円しか拠出できない
NISA
  • 投資による収益が非課税
  • 1人1口座のみ(NISAとつみたてNISAの併用不可)
  • 上限年120万円の投資枠(つみたてNISAは40万円)
iDeCoの方が節税になりますが、60歳まで資金拘束を受ける点は要注意です。

まとめ:月100万円の不労所得で生活を豊かにしよう

ここまで、月100万円の不労所得について解説しました。

本記事では、

  • 月100万円の不労所得を目指せるもの6選
  • 月100万円の不労所得を目指すには
  • 不労所得に向いている人
  • 節税対策や確定申告
など、不労所得全般を解説しました。

不労所得は誰しも憧れますが、そう簡単に稼げるわけではありません。
少なくとも、「1日30分で月収30万円」という広告は詐欺です。

詐欺的な副業に騙されず、真っ当な手法を選んで始めていきましょう。