- 個人年金保険は入らない方がいいと聞いたが、なぜなのか理由を知りたい人
- 個人年金保険に加入しているが、解約した方がいいのか悩んでいる人
- 自分に必要かどうかを判断するためにも不要な人の特徴を知りたい人
内容をまとめると
- 個人年金保険への加入がおすすめできないのは金利が低いため
- 長期的な積み立てをしたくない、マネーリテラシーがある、家計管理が上手くできない人にはおすすめできない
- 個人年金保険には、為替リスク・運用リスク・インフレリスク・お金の流動性が低くなるなどのリスクがある
- 自分に合った資産形成方法を知りたい方は、マネーキャリアのFP相談がおすすめ!
- 顧客満足度93%、LINE経由で簡単予約可能なマネーキャリアで悩みを解消!
個人年金保険には入らない方がいいのでしょうか?確かに昔よりも利率が低くなっているため入らない方がいいと言う話を耳にしますが、それでも個人年金保険が向いている方もいらっしゃいます。なぜ入らない方がいいと言われているのか、理由を解説していきます。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- 個人年金保険に入らない方がいい人の特徴
- 個人年金保険に入らない方がいい人①長期的な積立をしたくない
- 個人年金保険に入らない方がいい人②資産運用などマネーリテラシーが十分にある
- 個人年金保険に入らない方がいい人③家計管理が上手くできない
- 個人年金保険に入らない方がいい人④貯金をまだ作れていない人
- 個人年金保険に入らない方がいい人⑤資産をある程度増やしつつ老後のためのお金を準備したい人
- 個人年金保険に入らない方がいい人⑥円の価値が落ちるリスクを許容できない人
- 個人年金保険を入らないほうがいい人やおすすめできない人は何で老後資金を準備した方がいい?
- 銀行預金
- iDeCo
- つみたてNISA
- 個人年金保険に入らない方がいいと言われる理由
- 急遽お金が必要になって個人年金保険を解約すると損をする可能性が大きい
- 死亡する年齢が若いと元本割れするかもしれない
- 過去に個人年金保険がおすすめと言われていた3つの理由
- ①昔は返戻率が高かった
- ②保険料控除で節税効果がある
- ③普通預金に入れるよりは得だから貯金代わりに利用できる
- 種類別の個人年金保険の利率
- ①円建て個人年金保険
- ②外貨建て個人年金保険
- ③変額個人年金保険
- 絶対に知っておくべき個人年金の4つのリスク
- リスク①外貨建て保険の為替リスク
- リスク②変額個人年金の運用リスク
- リスク③インフレリスク
- リスク④お金の流動性が低くなる
- 個人年金保険とiDeCoはどちらがおすすめ?
- iDeCoの3つの節税メリット
- 個人年金保険とiDeCoを表で比較
- 個人年金保険に入らない方がいいか迷う人が気になる関するよくある質問
- よくある質問①結局、個人年金はおすすめできないの?
- よくある質問②つみたてNISAやiDeCoと個人年金はどれが優先?
- よくある質問③個人年金に入るなら何をポイントに選ぶべき?
- 参考①個人年金保険の加入率
- 参考②自分に合った最適な資産形成方法を知りたいならまずはお金のプロに無料相談!
- まとめ:個人年金に入らない方がいいか迷ったらまずはマネーキャリアで無料LINE相談!
個人年金保険に入らない方がいい人の特徴
個人年金保険は金利が低いため、他の資産運用などで増やして老後資金を準備したいと考えている方にはおすすめできません。ただし、全ての人におすすめできないわけではないため、入らない方がいい人の特徴を確認していきましょう。
- 長期的な積立をしたくない
- 資産運用などマネーリテラシーが十分にある
- 家計管理が上手くできない
- 貯金をまだ作れていない人
- 資産をある程度増やしつつ老後のためのお金を準備したい人
- 円の価値が落ちるリスクを許容できない人
などが挙げられます。
これらの特徴に当てはまっている場合には他の方法での準備を検討することをおすすめします。
個人年金保険に入らない方がいい人①長期的な積立をしたくない
個人年金に入らない方がいい人の特徴つめは、長期的な積立をしたくない人です。
個人年金保険は基本的には10年以上の長期運用が前提です。運用期間が長くなるほど返戻率も上がる傾向にあるため、損をしないようにするためにも長期的な積み立ては必須です。
そのため、
- 途中解約の可能性のある人
- 近い将来のライフイベントに対する資金に備えたい人
などには向いていません。
途中解約をしてしまうと元本割れになってしまいます。支払った保険料の方が高くなってしまい、損をする結果です。
近い将来の資金に備えるのにも向いていません。長期運用が前提となっている個人年金は、短い期間の運用では返戻率は100%を切ってしまう可能性が高くなります。
このような理由から、長期的な積立をしたくない人は入らない方がいいと言えます。
個人年金保険に入らない方がいい人②資産運用などマネーリテラシーが十分にある
入らない方がいい人の特徴2つ目は、資産運用などのマネーリテラシーが十分にある人です。
老後資金などの必要資金を貯めるための方法は沢山あります。個人年金を選択しなくても、資産運用などの知識が十分にある方にとって不都合はありません。
個人年金以外で資産運用を行うことで、増やしながら貯めていくことも可能です。
また、資産運用の知識があまり無くても、
- iDeCo
- NISA
を活用することで節税しながらリスクの低い資産運用が可能です。
お金の知識がある程度ある方は、個人年金を利用しなくても十分に老後資金などを貯めることが可能です。そのため、個人年金に入らない方がいい人と言えます。
個人年金保険に入らない方がいい人③家計管理が上手くできない
入らない方がいい人の特徴3つ目は、家計管理が上手くできない人です。
個人年金保険に加入すると毎月決まった金額を保険料として支払うことになります。強制的に貯蓄ができるため、管理を怠ったとしても老後資金は貯められると言えます。家計管理が上手くなくても問題ないように感じるかもしれません。
しかし、強制的に保険料を支払っていき残りの金額で上手く家計が回らなかった場合、生活費が不足してしまう可能性もあります。
このときに通常の貯金であれば引き出すことも可能ですが、個人年金保険を引き出すことはできません。貯めたお金を使う場合には解約となり、今まで払っていた金額よりも少ない金額しか受け取れない状況になってしまいます。
結局老後資金は貯められず、さらに戻ってきたお金は減ってしまう可能性も0ではありません。家計管理が上手くできない方は入らない方がいいと言えます。
個人年金保険に入らない方がいい人④貯金をまだ作れていない人
貯蓄が少ない人は個人年金保険に入ることを検討する前に、貯金をした方が良いでしょう。
個人年金保険は老後のことを考えて入るものであり、現在の資金に余裕がない場合は選択肢に入りません。
個人年金保険は途中解約すると元本割れするリスクがあるので、お金が必要になって途中で解約し、保険料が全額戻ってこない場合は損をしただけになってしまいます。
個人年金保険は貯蓄に余裕がない人はおすすめできないので、資産に余裕ができてから検討しましょう。
個人年金保険に入らない方がいい人⑤資産をある程度増やしつつ老後のためのお金を準備したい人
老後資金を増やすために資産を積極的に増やしたい人には個人年金保険はおすすめできません。
現在の個人年金保険の利回りは非常に低いので、資産の増加はあまり期待できないからです。
預金よりは金利は高いですが、利回りは固定なので投資のように大きなリターンは期待できません。
リターンにそこまで期待できないのに反して、個人年金保険は受け取れるまで年数がかかる、途中解約すると元本割れの可能性があるなど、リスクは多数あります。
老後に向けて資産をしっかりと増やしたい場合は、個人年金保険より投資などを行った方がいいでしょう。
個人年金保険に入らない方がいい人⑥円の価値が落ちるリスクを許容できない人
インフレリスクが怖い、インフレに備えて準備している人には個人年金保険は向いていません。
インフレとは、モノの値段が上昇し、それによってお金の価値が落ちてしまうことを指します。
個人年金保険の掛金を一度に支払うと、インフレが起こったときにモノの価値が上がり、相対的にお金の価値が暴落。
運用利回りよりもモノを買った方が得だった、という結果になってしまいます。
結果として年金が目減りしてしまうことになるので、元本割れしない場合でも、必ず資産が増えるとは限りません。
インフレに備えたい人は、保険に多額の資産を預けるよりも、株式などを毎月コツコツ積み立てるのがおすすめです。
個人年金保険を入らないほうがいい人やおすすめできない人は何で老後資金を準備した方がいい?
個人年金保険をおすすめしない人・入らない方がいい人の特徴を解説しましたが、こういった人は個人年金保険ではなく、どんな方法で資産運用するのが良いのでしょうか?
ここでは、個人年金保険をおすすめしない人・入らない方がいい人におすすめの資産運用を紹介します。
おすすめの資産運用の方法は以下の3つです。
- 銀行預金
- iDeCo
- つみたてNISA
銀行預金
銀行預金は個人年金保険とは異なり、預けたお金をすぐに引き出せるので、お金が必要になっても即座に対応できます。
個人年金保険は途中解約すると元本割れのリスクがありましたが、銀行預金では銀行が潰れるなどよほどのことがない限りは預けた資産が減る心配はありません。
銀行預金は非常に低金利なので、お金はほとんど増えることはありませんが、お金が減るリスクも少ないです。
ただお金を預けるだけなので知識も不要で、運用に手間もかからないので、資産運用に時間を取られたくない人には検討の余地があります。
元本割れなどが起こらないようできるだけリスクを減らしたい、安心して資産運用したい人におすすめの方法です。
iDeCo
iDeCoは老後に向けて資産を増やしたい人におすすめの資産運用です。
iDeCoとは「個人型確定拠出年金」のことで、公的年金に私的年金(iDeCo)を上乗せできる制度です。
投資なので、うまく運用すれば資産を大きく増やすことができます。
掛金は全額所得控除になり、非課税対象になるので、大きく節税ができ、その分利回りも良くなるのが特徴です。
ただし預けた資金は60歳まで引き出せないので、はじめるタイミングには注意しましょう。
その理由は、マイホームの購入や子供の学費が近いうちに必要な人などの、大きな支出がある人は、iDeCoで資産運用するのが難しくなるからです。
資産を大きく増やしたい人、元本割れするリスクを許容できる人で、資産に余裕がある場合はiDeCoを検討してみましょう。
つみたてNISA
つみたてNISAは運用益が非課税になる制度で、老後に向けて資産を増やしたい人にはiDeCoと同様におすすめの資産運用です。
年40万円までと投資できる金額は決まっていますが、iDeCoと違い資金の引き出しがいつでもできるのが大きな利点です。
大きな出費があっても、資金を引き出せるのですぐに対応できるのが嬉しいところ。
運用益の全額が非課税になるので、iDeCoほどではありませんが節税効果もあります。
投資をはじめてみたい、老後に向けて資産を増やしたい人はつみたてNISAをはじめてみるのがおすすめです。
個人年金保険に入らない方がいいと言われる理由
急遽お金が必要になって個人年金保険を解約すると損をする可能性が大きい
個人年金保険を途中解約すると元本割れする可能性があるのが、個人年金保険に入らない方がいい理由の一つです。
お金が急に必要になって途中で個人年金保険を解約すると、支払った保険料は返ってきますが、全額が返ってこない(元本割れ)可能性があります。
特に個人年金保険に入って年数がそれほど経っていない場合は、かなりの金額が戻ってこないことも覚悟しましょう。
老後の備えのための個人年金保険ではありますが、お金が急に必要になる場合もあり、途中で解約すると支払った全額が戻ってこずに損をしてしまうかもしれません。
死亡する年齢が若いと元本割れするかもしれない
個人年金保険に加入して有期年金や終身年金を選んだ場合、亡くなる年齢が若いと元本割れする可能性があります。
受給年金額が支払い年金額を下回るので、十分な金額を支給されないためです。
現在は「人生100年」と言われ平均寿命が伸びている世の中ですが、不慮の事故や病気が起こる可能性は0ではありません。
扶養しないといけない家族、特に小さい子供がいる場合は、個人年金保険では遺された家族に対して十分な金額とは言えず、他の保険の検討が必要です。
個人年金保険は若いうちに亡くなった場合、十分な資金を遺族に残すことはできないということを覚えておきましょう。
過去に個人年金保険がおすすめと言われていた3つの理由
ひと昔前までは老後資金の準備方法と言えば個人年金保険と言うほどおすすめされていました。現在では入らない方がいいと言う話もよく耳にしますが、昔は以下の理由からおすすめされていたのも事実です。
- 昔は返戻率が高かった
- 保険料控除で節税効果がある
- 普通預金に入れるよりは得だから、貯金代わりに利用できる
確かに金利が高いのであれば、入らない方がいい理由は少ない状態です。
昔はおすすめされていた理由を確認しながら、なぜ今は入らない方がいいと言われるようになったのかを見ていきましょう。
①昔は返戻率が高かった
個人年金保険がおすすめされていた理由1つ目は、昔の返戻率の高さです。
バブル期の予定利率は約5%以上とかなり高く設定されていたため、少ない保険料で多くの老後資金を準備することも可能でした。
しかし、最近の予定利率は高くても1%ほどで、それ以下となっている事も多々あります。
このように、昔は予定利率が高く、その分返戻率も高くなっていたため、老後資金の準備方法として個人年金保険がおすすめされていたのです。
そのため、個人年金に入らない方がいいと言っても解約した方がいいと言う訳ではありません。昔から加入している個人年金保険のなかにはかなり利率の良い商品もあるため、このような商品の場合には解約せずにそのまま継続しておくことをおすすめします。
②保険料控除で節税効果がある
個人年金保険は保険料控除を受けられるため、節税効果があることもおすすめされていた理由の1つとして挙げられます。
個人年金保険の保険料に応じて、税金の控除が受けられます。
年間払込保険料 | 控除額 | |
---|---|---|
所得税 | 8万円以上 | 一律4万円 |
住民税 | 56,000円以上 | 一律28,000円 |
所得税が10%だった場合には、年間で4,000円税金が安くなる計算となります。少しでも節税したい方にとって、保険料控除が受けられることは大きなメリットでした。
しかし、最近ではより大きな節税効果が期待できるものが現れました。iDeCoです。
iDeCoでは掛け金が全額所得控除の対象となっています。企業年金に加入していない会社員の年間掛け金上限は27.6万円となるため、全額利用した場合には同じ所得税率で27,600円の節税となります。
節税効果としてはiDeCoの方が高いことは明白となってしまう事も、最近では個人年金がおすすめできない理由のひとつとなります。
③普通預金に入れるよりは得だから貯金代わりに利用できる
おすすめされていた理由3つ目は、普通預金よりはお得という点です。
老後資金を貯める方法には普通預金や定期預金の利用もあります。普通預金でも定期預金でも、利率は個人年金保険の方が高くなります。
利率が高い点から見ると個人年金の利用も検討する価値があるかもしれません。
しかし、先ほどご紹介したように、
- 途中解約での元本割れ
- 返戻率が高くなるまでの年数
などを考えると、自由に出し入れできる普通預金などでの準備の方が向いている方は多いと言えます。
また、自由に出し入れできる資産運用の方法につみたてNISAがあります。iDeCoでは引き出し年齢に制限が合って不安、という方はつみたてNISAの利用も検討しましょう。
種類別の個人年金保険の利率
個人年金保険にはいくつか種類があります。
- 円建て個人年金保険
- 外貨建て個人年金保険
- 変額個人年金保険
利率が期待できるのは変額タイプですが、リスクも大きくなっています。
種類によって利率だけでなく特徴なども違っているため、自分に合ったものを選ぶことが重要です。
利率が高いことは大きな魅力ですが、それぞれの特徴などもしかりと確認して加入するようにしましょう。
①円建て個人年金保険
円建て個人年金保険は保険料の支払いも年金の受け取りも円で行うタイプです。外貨建てと比べると為替リスクはないものの、利率が低いためふやすことに関してはあまり期待ができません。
ある保険商品を以下の条件で加入した場合の返戻率などを見ていきましょう。
- 年齢・性別:35歳・男性
- 年金開始年齢:65歳
- 月額保険料:2万円
- 据置期間の有無:なし
- 年金支給条件:10年確定年金
以上の条件での保険料総額などを確認しましょう。
金額 | |
---|---|
保険料総額 | 720万円 |
年金受取総額 | 約749万円 |
返戻率 | 104% |
確かに普通預金などに預けるよりも多くの金額が増えることにはなりますが、そこまで大きな利益ではありません。
ただし、リスクはほとんどないと言えるため、資産運用のリスクが心配で活用できないと言うような方にはおすすめの種類です。
②外貨建て個人年金保険
外貨建て個人年金保険は保険料の支払いと受け取りをドルやユーロといった外貨で行うタイプです。
外貨建てにすることの一番のメリットは、円建てよりも利率が高くなる点です。
一方リスクもあり、受取時の為替相場によっては大きく損をする可能性も否定できません。為替リスクがついてまわります。
ある保険の過去の返戻率を見ていきましょう。
米国債金利0.5% | 米国債金利1.4% | |
---|---|---|
据置期間5年 | 106.2% | 116.4% |
据置期間10年 | 115.1% | 144.7% |
しかし、利率はその時の状況によって変化します。増えることもあれば減ることもあることを理解しておく必要があります。さらに、先ほどもご紹介したように為替リスクが存在するため、いくつかのリスクを負ってまで利用するべきかを自身でしっかりと見極めることが重要です。
③変額個人年金保険
変額個人年金保険は投資信託が組み込まれたタイプです。運用次第で受け取る年金額が上下することから変額保険と呼ばれています。
外貨建てよりも大きく増える可能性があることがメリットですが、反対に大きく減ってしまうリスクもあるため、加入する前にしっかりと商品について勉強する必要があります。
ある保険の返戻率をみてみましょう。
- 年齢・性別:35歳・男性
- 払込期間:25年
- 月払込保険料:20,550円
- 据置期間の有無:なし
- 年金受取条件:10年確定年金
- 特別勘定積立利率:3.5%
以上の条件での返戻率は以下のようになります。
金額 | |
---|---|
払込保険料総額 | 616.5万円 |
返戻率 | 162.2% |
しかし、この例はあくまで利率が3.5%あった場合です。投資信託では利率が0%やマイナスになる可能性が0ではありません。
大きく増える可能性もある一方、大きく減る可能性もあるため、リスクをしっかりと理解してから加入するようにしましょう。
絶対に知っておくべき個人年金の4つのリスク
個人年金保険は誰もが入らない方がいいという訳ではありません。向き不向きを理解し、納得した場合には加入して老後資金などの準備に利用することもできます。
しかし、加入前には確実に知っておきたい4つのリスクがあります。
- 外貨建て保険の為替リスク
- 変額個人年金の運用リスク
- インフレリスク
- お金の流動性が低くなる
利用を検討する際にはこれらのリスクも含め、自分に合っているのかどうかを見極めることが重要です。
リスク①外貨建て保険の為替リスク
外貨建ての個人年金保険を検討している場合には、為替リスクがあることに注意が必要です。
外貨建ての場合、積立を行っているのはドルやユーロなどの外貨です。これを受け取って使うためには円へ換金しなくてはいけません。
例えば、1ドル100円で1万ドルを入れた場合、日本円では100万円を入れたことになります。10年後の満期時点で11,000ドルまで増えていた場合、為替によって日本円にした際に金額は大きく変わります。
為替レート | 日本円での金額 |
---|---|
90円 | 99万円 |
120円 | 132万円 |
個人年金保険は長期運用が基本となるため、為替レートが大きく変わる可能性も十分考えられます。外貨建ての場合には為替リスクがあることを理解しておきましょう。
リスク②変額個人年金の運用リスク
変額個人年金には運用リスクがつきものです。
保険料として支払ったお金で投資信託を行い、増えた分がそのまま年金に上乗せされる仕組みとなっています。個人年金保険の3つの種類のなかで最も大きく増える可能性がある種類です。
確かに運用が上手くいっていれば、受け取れる金額は大幅に増えます。しかし、受け取れる年金が増えるのは投資信託での運用が上手くいっている場合限定です。運用が確実に上手くいくわけではありません。
上手くいかなかった場合にはほとんど増えない、もしくは払い込んだ保険料を下回ることも考えられます。運用リスクがあるため、確実に準備するには不向きです。
変額個人年金は大きく増える可能性がある分、元本割れのリスクが大きいことを理解することが重要です。
リスク③インフレリスク
個人年金保険にはインフレリスクがあることも忘れてはいけません。
インフレとはモノの値段が上がり、お金の価値が下がってしまう事を指しています。
個人年金保険では契約時に年金額が決定するものも多くあります。受け取る年金額が決まっていると、インフレに対応することはできません。年金が目減りしてしまう状況です。
個人年金保険で資金が増えますが、増える幅はそこまで大きくありません。インフレに追いつくほどではなかった場合、その後の生活費などが不足することも考えられます。
加入時にはしっかりと計算して不足額を準備していたとしても、インフレにより足りなくなってしまう可能性があることを考慮することも必要です。
リスク④お金の流動性が低くなる
個人年金保険を利用した場合には、お金の流動性が低くなることもリスクとして挙げられます。
個人年金保険は契約時に決めた受取年齢に達するまで、基本的に引き出すことができません。どうしても引き出す必要がある場合には解約となり、元本割れとなってしまいます。
お金が必要になったタイミングで貯金などが利用できればいいですが、無い場合には困った状態になってしまいます。
解約をしないで個人年金保険を利用する場合には契約者貸付制度などもありますが、利息があることに注意が必要です。せっかく個人年金で増えた利益もすぐになくなってしまいます。
好きなタイミングで引き出せず、お金の流動性が低くなってしまう事もしっかりと理解してから利用を検討するようにしてください。
個人年金保険とiDeCoはどちらがおすすめ?
個人年金保険を検討する場合には、iDeCoと比較してみることがおすすめです。
iDeCoは「個人型確定拠出年金」です。年金を準備する方法として作られた制度になります。国が勧めている制度になるため、どちらを利用するべきなのか悩む方も多いと思います。
どちらがおすすめなのかを知るためにも、以下のことを知っておくことがポイントです。
- iDeCoの3つの節税メリット
- 個人年金保険とiDeCoを表で比較
自分に必要なのはどちらなのかを見極めていきましょう。
iDeCoの3つの節税メリット
個人年金保険でも保険料控除としてある程度の節税効果がありましたが、iDeCoはさらに多くの節税メリットを持っています。
- 運用益非課税
- 掛け金全額所得控除
- 受取時の税制優遇
個人年金保険にはない節税メリットがあるため、節税の観点からいうとお得なのはiDeCoと言えます。
運用益非課税
通常の資産運用を行った場合、利益が出た際にはその利益に対して約20%の税金が課せられます。1万円の利益でも受け取れるのは約8千円です。
一方、iDeCoでは運用益に課税されることはありません。1万円の利益はそのまま得られるため、より大きな複利の効果を期待できます。
掛け金全額所得控除
iDeCoの掛け金は全額所得控除の対象です。月1万円、年間12万円を積み立てていた場合、所得税・住民税が10%だとすると年間2.4万円の節税が可能です。
受取時の税制優遇
受取時にも税制優遇を受けることができます。
- 一時金:退職所得控除
- 年金:公的年金等控除
どちらの場合でも控除を受けることができるため、お得に受け取りが可能です。
個人年金保険とiDeCoを表で比較
個人年金保険 | iDeCo | |
---|---|---|
運用方法 | 保険会社 | 本人が選ぶ |
節税効果 | 小 | 大 |
途中解約の可不可 | 可(元本割れ) | 不可 |
掛け金の上限 | なし | 職業ごとにあり |
手数料 | 別途の支払い無し | 毎月発生 |
元本割れリスク | 種類による (回避可能な商品あり) | あり (運用次第) |
個人年金保険に入らない方がいいか迷う人が気になる関するよくある質問
個人年金保険に入らない方がいいか悩む方は多いと思います。デメリットもあればメリットもあるため、自分に合っているかどうかが大きなポイントになります。
入らない方がいいか悩んでいる方のなかには様々な疑問があると思います。
どうするべきなのか悩む場合には、以下の質問内容も参考に考えるようにしましょう。
よくある質問①結局、個人年金はおすすめできないの?
個人年金保険やiDeCoについてご紹介してきましたが、結局個人年金はおすすめできないのかが気になる方も多いと思います。
個人年金保険への加入がおすすめできない理由は金利の低さです。そこまで増えなくても良いと考えている方にはおすすめできると言えます。特に、
- リスクを負わずに確実に貯めたい人
- 貯蓄が苦手な人
などには個人年金保険はおすすめです。
ただし、以前ほど返戻率は高くなく、資産を増やすことには向いていないことを理解し手から契約するようにしましょう。
よくある質問②つみたてNISAやiDeCoと個人年金はどれが優先?
つみたてNISAやiDeCoなどを利用するのと、個人年金どちらを優先するべきか悩む方も多いと思います。
どちらを優先するべきかはその人のライフスタイルによっても変わってきます。
リスクを負いたくないが貯金よりもふやしたいなどと考えている場合には個人年金を優先させることがおすすめです。
一方、多少のリスクを負う覚悟があり、資産運用で増やしつつ準備をしたい場合には、iDeCoやつみたてNISAを優先することをおすすめします。
どうしても両方気になる場合には、併用という選択肢もあります。資金に余裕がありどちらも気になる場合には、併用することも検討してみましょう。
よくある質問③個人年金に入るなら何をポイントに選ぶべき?
個人年金への加入を考えている場合には、
- 個人年金の種類
- 受取期間
- 返戻率
をポイントに商品を選んでいくことをおすすめします。
個人年金の種類にはリスクの低いものから高いものまで様々です。リスクをなくしたい場合には元本保証のあるタイプを選ぶなど、自分に合った種類を選ぶことがポイントです。
受取期間は2パターンに分けられます。
- 終身型
- 有期型
終身型であれば生きている間ずっと年金の支払いがありますが、保険料は高めです。一方有期型ならば年金受取期間が限られてしまいますが、保険料は終身型よりも少なくなります。
長生きすることを前提とする場合には終身型を選ぶなど、それぞれ必要なタイプを選びましょう。
返戻率も重要です。どれくらい増えるのかの目安となるため、選ぶ際には返戻率を比較しつつ、種類や受取期間をチェックして自分に合ったものを選びましょう。
参考①個人年金保険の加入率
個人年金は入らない方がいいと聞きますが、実際に加入している方の割合はどれくらいなのか気になる方も多いと思います。
個人年金保険の世帯加入率は24.3%です。(参考:生命保険文化センター「021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査」)
意外と少ないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、入らない方がいいと言われているにも関わらず約1/4の世帯で加入されている事になります。
この加入率は増加傾向にあり、今後さらに増えることも予想できます。老後資金の準備方法として個人年金保険の活用も検討していきましょう。
参考②自分に合った最適な資産形成方法を知りたいならまずはお金のプロに無料相談!
個人年金保険には入らない方がいいと言う話は鵜呑みにしない方がいいと言えます。しかし、自分に個人年金が合っているのかどうかは自分で見極めなくてはいけません。
また、個人年金を利用しないとすると、その他の方法で老後資金などを貯めなくてはいけません。資産形成の方法にはいくつかありますが、これも自分に合ったものを探す必要があります。
自分に合った最適な資産形成方法を探すのはとても大変な作業です。そのため、悩んだ場合にはマネーキャリアのFP相談を利用することをすすめします。
マネーキャリアのFP相談はお金のプロであるファイナンシャルプランナーに話を聞くことが可能です。自分に合った資産形成についてプロからアドバイスがもらえます。
顧客満足度93%と高く、何度でも無料で相談ができるマネーキャリアで自分に合った資産形成を探しましょう。
まとめ:個人年金に入らない方がいいか迷ったらまずはマネーキャリアで無料LINE相談!
いかがでしたか?ここでは個人年金にはないらない方がいいのかをご紹介しました。
個人年金に入らない方がいいと聞いたことがあるかもしれません。確かに昔よりも金利が下がったため、増やして老後資金を準備することは期待できなくなりました。
しかし、リスクがない状態で老後資金を貯めたい方や貯蓄が苦手な方にはおすすめできる方法です。自分に合っているかどうかをしっかりと見極めるようにしましょう。
自分に合った資産形成が知りたい場合、マネーキャリアのFP相談を活用してください。お金のプロが無料でその人に合った資産形成についてアドバイスをくれます。ラインで簡単に予約が可能なため、気軽に利用してください。
マネーキャリアでは他にもお金に関する記事を多数掲載しています。興味のある方はぜひ参考にしてください。