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事業用の賃貸借契約を結んだとき、礼金の勘定科目について確認したい人も多いのではないでしょうか。この記事では、礼金の会計処理や仕訳方法、勘定科目について解説しています。家賃、敷金、仲介手数料の勘定科目も説明してるので、ぜひお読みください。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

礼金の勘定科目を解説!礼金の会計処理や仕訳方法はどうする?

こんにちは、マネーキャリア編集部です。


礼金とは賃貸契約を行う際に借主がお礼として支払う金銭のことをいい、敷金と異なり返金されることがないものです。


賃貸経営を行った際には礼金を受け取ることとなります。


そんな中、会社経営をしている友人からこのような相談がありました。

礼金の会計処理はどうすればいいの?
礼金を支払った際はどの勘定科目に仕分けすれば良い?

このように礼金の会計処理を行う際にどの勘定科目に仕分けすれば良いか悩まれることが多くいらっしゃいます。


現代では個人事業主で活動をしている方も多くなり、勘定科目についての質問・相談が非常に多くなっています。

こちらの記事では次の疑問・不安について解説していきます。

  • 礼金が20万円未満の場合、20万円以上の場合の会計処理方法
  • 礼金を支払った際の償却期間・方法
  • 礼金以外の初期費用を支払った際の会計処理方法
事務所を経営していく際には必ず必要となってくる知識となっています。
しっかり理解を深めて不安を取り除いていきましょう。


事務所経営をされる皆さんのお手伝いになれば幸いです。

礼金が20万円未満のときは勘定科目を「地代家賃」とする


まずは「礼金が20万円未満」だった場合について解説していきます。


20万円未満の礼金は「地代家賃」に仕分けされます。

地代家賃とはその名前の通り

  • 地代・・・土地を借りる際に支払う金銭
  • 家賃・・・建物を借りる際に支払う金銭
となっています。

このことから20万円未満の礼金は事務所・土地の賃料として会計処理されることとなります。
20万円未満の礼金を支払った際には間違うことはく「地代家賃」の勘定科目に計上するようにしましょう。

礼金が20万円以上のときは勘定科目を「長期前払費用」とする


次は「礼金が20万円以上」だった場合について解説いていきます。


20万円以上の礼金は「長期前払費用」に仕分けされます。

礼金が20万円を超えると繰越資産といった項目になります。

繰越資産に計上された場合は将来に渡って少しずつ費用計上していく償却が必要となります。


この償却を行う際には次のように会計処理をする必要があります。

  1. 賃貸の契約期間が5年未満であるときは契約年数で償却する
  2. 賃貸の契約期間が5年以上であるときは5年で償却する
このように契約年数によって償却方法が異なります。
間違えてしまうと勘定科目だけでなく、会計処理に誤りが出てしまうので注意が必要です。
こちらでは一つ一つ詳しく解説していきます。

①賃貸の契約期間が5年未満であるときは契約年数で償却する

まずは「賃貸の契約期間が5年未満であるときは契約年数で償却する」です。


賃貸契約期間が5年未満となっている場合は契約を行った契約期間で償却をする必要があります。

ここで注意が必要となることは

自身が5年以上借りるつもりであっても契約書に記載されている契約年数が5年未満であれば契約年数で償却が必要

ということです。 


賃貸契約は基本的に2年契約をいった場合が多くなっていますので、2年で焼却するケースが多数を占めます。 


償却年数は会社の利益・納税額に直結するので、賃貸契約前に契約年数の確認を行いましょう。

②賃貸の契約期間が5年以上であるときは5年で償却する

次は「賃貸の契約期間が5年以上であるときは5年で償却する」です。


賃貸契約期間が5年以上となっている場合は5年で償却する必要があります。

5年以上の賃貸契約を行った際には多額の償却資産があったとしても最長で5年間しか償却ができません。


長期的に償却をすることを目的に賃貸契約をした場合には会計上、大きなミスとなってしまいますので注意が必要です。

大型オフィス等を契約する際には事前に契約期間・償却期間を確認の上、賃貸契約を行いましょう。

礼金の償却開始日は礼金を支払った日

礼金を支払った場合の資産の償却方法について解説しましたが、償却の年数と同様にいつから償却開始となるかが特に重要な項目となります。


礼金の償却開始日は礼金の支払いを行った日を起算して行われます。

例を挙げると

  • 礼金の支払い日:2020年12月10日
  • 契約期間   :2021年1月1日〜2022年12月31日
  • 償却開始日  :2020年12月10日
このように契約期間前であっても償却開始日は礼金支払日となります。
勘定科目の間違いも多くなりますが、償却開始日に関しても間違いが多くなりがちです。
会計処置を正しくする為にしっかり理解を深めていきましょう。

礼金などの初期費用に消費税はかかる?

賃貸契約の際には多くの初期費用を支払うこととなります。

この初期費用には消費税が課税されるケース、されないケースが存在します。


消費税の課税対象・対象外については支払った金銭が返金されるか・されないかが大きく関わってきます。


消費税が課税されない初期費用は次の通りです。

  • 敷金の返金された部分

消費税が課税される初期費用は次の通りです。
  • 敷金の内、返金されなかった部分
  • 礼金等の返金される予定のない費用
  • 不動産業者に支払う不動産仲介料

このように返金の有無によって、課税対象か対象外かを判断することが可能です。
消費税は契約が完了した際に課税されることとなっています。
なので、初期費用に消費税は契約が完了後に敷金の返金があるか確定した際に課税されます。
会計処理上、忘れてしまいがちとなりますので注意が必要です。

礼金以外の初期費用の会計処理と勘定科目について解説!

ここまでは礼金に関する会計処理と勘定科目について解説してきました。


賃貸契約を行う際にはその他の初期費用を支払う必要があります。

こちらでは礼金以外の次の初期費用に対する勘定科目について解説していきます。

  1. 家賃・管理費の勘定科目は「地代家賃」とする
  2. 敷金の勘定科目は「敷金」または「長期前払費用」とする
  3. 仲介手数料の勘定科目は「支払い手数料」とする
このように支払う初期費用によって勘定科目が大きく異なります。
こちらでは一つ一つ詳しく解説していきます。

①家賃・管理費の勘定科目は「地代家賃」とする

まずは「家賃・管理費の勘定科目は「地代家賃」とする」です。


支払った家賃・管理費の勘定科目はに「地代家賃」に分類されます。

先ほども述べた通り、地代家賃は土地・建物を借りた際の賃料の勘定科目となっています。


管理費も土地・建物を借りる為に必要な費用として仕分けされるので、地代家賃となります。

管理費の勘定科目は忘れられがちですが、理解を深めていき会計処理を誤らないように注意しましょう。

②敷金の勘定科目は「敷金・差入保証金」または「長期前払費用」とする

次は「敷金の勘定科目は「敷金・差入保証金」または「長期前払費用」とする」です。


敷金に関しては返金される部分・返金されない部分があり、勘定科目に仕分けする際に悩まれることが多くなります。

敷金の勘定科目は消費税課税と同様に返金の有無で仕分けすることが可能です。


敷金の勘定科目を仕分ける方法は次の通りです。

  • 返金される部分・・・敷金・差入保証金
  • 返金されない部分・・長期前払費用
このように仕分けが可能となります。
返金される費用・されない費用を理解し、間違えないように勘定科目ごとに仕分けしていきましょう。

③仲介手数料の勘定科目は「支払い手数料」とする

次は「仲介手数料の勘定科目は「支払い手数料」とする」です。


仲介手数料は不動産を紹介・手続きしてくれた不動産業者へ手数料として支払う金額です。

この費用は支払い手数料の勘定科目に仕分けすることとなります。


個人事業主で自宅で仕事をしている場合は仲介手数料の一部を経費として計上することが可能となります。

その際には自宅の居住部分・仕事で使用する部分の割合を求め、家事按分を行います。


事務所を賃貸する際の不動産手数料を地代家賃と仕分けられるケースもあります。

基本的には支払い手数料に仕分けすることで問題ありませんが、不安がある場合は税理士等に相談することをオススメします。

まとめ:礼金の勘定科目と会計処理について理解しよう


礼金の勘定科目と会計処理について解説していきましたがいかがでしたでしょうか。 


今回の記事のポイントは

  • 礼金が20万円未満の場合は「地代家賃」に仕分けする
  • 礼金20万円以上の場合は「長期前払費用」に仕分けする
  • 返金されない礼金等の初期費用には消費税が課税される
  • 礼金の償却は礼金支払日から開始される

でした。


近年、個人事業主・経営者が増加していることで会計処理・勘定科目の仕分けに苦労している方が多くいらっしゃいます。

初期費用については覚える科目も少なので、比較的簡単に理解を深めることができます。

自身の企業・事業に関しては自身で会計処置ができるように近いを深めていきましょう。

この記事を読んだことで皆さんの会計知識を深めることがことができれば幸いです。


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