投資金額や投資と貯金の割合に決まったルールはありません。しかし「余剰資金で投資をする」ということだけは投資においての鉄則です。この記事では、投資を始める上での金額や割合の「目安」「考え方」や、投資初心者におすすめの投資方法について解説します。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
投資金額に決まったルールはありません
なかなか貯金がすすまない、でもお金を増やしたいから投資が気になる。
もしくは、貯金はある程度できた、そろそろ投資を始めたいけど毎月いくら投資にまわせばいいの?と、悩んでしまいなかなか投資を始められない方はいませんか?
投資の金額や貯金との割合に決まったルールはありません。 年代別・年収別の平均的な投資額や貯金額は発表されてはいますが、年齢、収入、家族構成やライフスタイルも違い、人それぞれだからです。
しかし、それでは投資を始めるにあたり不安が大きいかと思いますので、この記事では目安となる考え方を解説していきます。
投資の絶対的なルール
どのような場合でも、必ず守っていただきたいのが、「余剰資金で投資をする」ということです。
投資を始める前に、最低限必要な貯金は確保しておかなければいけません。最低限必要な貯金とはいくらでしょうか?
生活防衛資金
生活防衛資金とは、万が一の不測の事態に備えて確保しておかなければならないお金です。 万が一の不測の事態とは以下のようなことが例にあげられます。
病気や怪我による休業、転職や失業、自然災害などでの被害ななど これらの事態に備えて、生活費の3カ月分~半年分は備えておきましょう。
目安として、単身世帯なら45万円程度(15万円×3カ月)、夫婦2人世帯なら84万円程度(28万円×3カ月)、子供がいる世帯なら170万円程度(28万円×6カ月)となります。
使用目的のある貯金
次に、数年以内に必要となる予定の資金も確保しておきましょう。
たとえば、趣味に使うお金、車の買い替え費用、結婚式費用、住宅購入の頭金、教育資金などが該当します。
それぞれの目安の金額は価値観によって変わってきますので、自分自身に合う金額を設定していきましょう。
自分に合った「貯金と投資」の割合
生活防衛資金と、数年以内に使う予定のお金を確保したら、いよいよ投資です。
今まで貯金していた金額のうち、いくら投資にまわしていけば良いのでしょうか?
まずは、プロの投資家が実践している「エイジスライド方式」です。
- 120-年齢=投資する資産割合
30歳の人であれば「120-30=90%」、40歳の人であれば「120-40=80%」を投資するという考え方です。
たとえば、30歳で毎月5万円貯金をしている方であれば、5万円×90%=4万5千円を投資にまわし、残り5千円は貯金をしていきます。
120-年齢のエイジスライド方式では、投資の割合が多く資金繰りが厳しいという方は、
- 100-年齢=投資する資産割合
という考え方でも大丈夫です。
30歳の人であれば「100-30=70%」、40歳の人であれば「100-40=60%」を投資します。
30歳で毎月5万円貯金をしている方であれば、5万円×70%=3万5千円を投資にまわし、残り1万5千円は貯金をしていきます。
上記2つはあくまでも目安ですので、世帯ごとに最適な投資割合を実践していきましょう。投資割合を無理して大きくしてしまうとリバウンドしてしまい、生活に足りない分を貯金から取り崩すといった事態を引き起こしてしまいます。
年代別貯金と投資割合の平均
投資と貯金の割合は人それぞれといっても、やはり平均的な数字は気になるものです。年代別に下表へまとめましたので参考にしてください。
投資初心者には積立投資がおすすめ
まずは必要な貯金を確保し、自分に合う投資と貯金の割合が決まったら、投資を始めていきましょう。
投資が初めてという方は、積立投資がおすすめです。
積立投資とは、毎月決まった金額で株式や投資信託などをコツコツと購入し続ける投資方法です。毎月一定の金額ですので、自分で考えることなく自動的に「下がった時にはたくさん購入」「上がった時は少なく購入」される、ドルコスト平均法がとられています。
自分自身で買い時を見極める必要がないことに加え、毎月100円という少額からスタートできる点も、投資初心者におすすめできる理由となっています。
まとめ
投資には元本割れリスクもあります
いくら積立投資が初心者におすすめと言っても、投資であるからには元本割れリスクもあります。
リスクを抑えるためには、上昇見込みのある商品を選ぶこと、できるだけ長期間、いくつかの商品に分散して投資すること、手数料の安い商品を選ぶことに気を付けてください。
投資初心者におすすめはつみたてNISA
上記に記載したリスクを抑える方法やつみたてNISAの詳細について、しっかりと勉強し知識をつけていくことが重要です。また、最初はお金のプロであるファイナンシャルプランナーに相談してみるのもいいかもしれません。
ぜひこの機会に、投資について勉強し知識を増やしてみてください。