ペースダウンは仕方がない?子育て世代の貯金についてのサムネイル画像

子育て世代の貯金が大変だと感じている人が多くなってきています。しかし、年齢を重ねるごとに出費も増えるため、貯金が思い通りにいかなくなります。今回の記事では、年代ごとの貯金額の目安や、貯蓄額について紹介していきますので、参考にしてください。

この記事の目次

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子育て世代の貯金は今まで通りにいかない

子育て世代で、人生の中で三大出費の一つと言われている教育費について考えている人もいるでしょう。


現代では、20代で出産をするのは早いと言われるようになりましたが、収入や貯金額の少なさからこのように言われるようになったと考えられます。


子育て世代の年代ごとに収入や出費、貯金額の傾向を確認してみましょう。


  • 20代

大学新卒で社会人になるのが23歳なので、投資を行うだけの収入も得られず、貯金をするのも難しいでしょう。

20代で子育て世代に仲間入りするのは、生活費の面でもハードルが高くなりそうです。



  • 30代

20代と比べると、収入に個人差が出始め、マイホームの購入や車の購入など、お金がかかるイベントが発生する子育て世代が増えてきます。

収入が高くなっても、出費が大きくなってしまうため、貯金をするのが難しいでしょう。



  • 40代

会社では役職がつくなど、収入が安定しやすい年代です。

しかし、子供の養育費がピークを迎える子育て世代が多く、貯金をする余裕がない年代と言えます。



  • 50代

一般的には収入が最大になる年代で、住宅ローンや子育ても落ち着いてくる頃でしょう。

この年代からようやく貯金にお金を回せるようになる年代が多くなります。


このように、子育て世代の貯金はペースダウンしていくことが想定されますので、計画的に貯金をしていきましょう。

子供の年齢別 毎月の貯金のめやす


子育て世代はどれだけ貯金をするべきなのか、子供の年齢別に見ていきましょう。


  • 0~6歳まで

子供が出産後から小学校入学するまでの子育て世代の貯金額は、毎月3万円~5万円が目安です。


学校生活が始まるまでが貯金をするチャンスです。

しかし、収入も少ない中でこれだけの額を毎月貯金できるか不安ですよね。


貯金を成功させるには、先取貯金と呼ばれる方法で、給与が入ったら一定の額を貯金に回しておいて、残りの額を生活費に充当する方法がおすすめです。


  • 7~15歳まで

子供が小学校に入学してから中学校を卒業するまでの子育て世代の貯金額は、毎月2万円~3万円が目安です。


子供が学校に通っている子育て世代は、住宅ローンを組んでいる世帯が多いと思います。

これまでよりも出費が大きくなってしまう苦しい時期ですが、生活に支障をきたさない範囲で、貯金をしていくのが良いでしょう。


  • 16~18歳まで

子供が高校生在学中の子育て世代の貯金額は、毎月2万円~3万円が目安です。


大学受験にあたり、塾や教材など、出費が嵩む時期ではありますが、「継続は力なり」を信じてコツコツと貯金する必要があります。


ここまで毎月コツコツと貯金ができれば、出産から高校卒業までで、最大756万円の貯金ができており、子育て世代にとって最難関と言えるのは大学の費用に充当できます。


私立大学にかかる学費は、年間でおよそ100万円と言われています。

子供が私立大学を志望した際に、自身の貯金を理由に断るのは格好がつかないですよね。


そうならないためにも、子育て世代にとって、毎月コツコツと貯金をしていく「継続力」が重要だと認識し、子供が小さい頃から貯金をしていきましょう。

子育て世代の平均貯蓄額

子育て世代の平均貯蓄額は以下の通りです。
29歳以下179.8万円
30~39歳530万円
40~49歳650.9万円
50~59歳1075.4万円
60~69歳1461.7万円
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa19/dl/03.pdf


年齢が上がるにつれて貯蓄額は増えているのがわかります。


株式や保険の積立金額も含まれるため、若いうちから積み立て投資などを行っていた人の金融資産が膨れ上がっている可能性もあります。


ただし、必ずしも貯蓄が増えているから生活が豊かになっているとは言い切れず、住宅ローンや車のローンなどを支出があるため、注意が必要です。


前述したとおり、子育て世代は支出額が大きくならないうちに、早い段階からコツコツと貯金していくのがおすすめです。

子育て世代の保険


子育て世代が備えるべき保険は2つです。


  • 学資保険

子育て世代が備えるべき保険の一つ目は、学資保険です。


学資保険は貯蓄型の保険商品のことで、子供の教育費を貯めながら、親に万が一のことがあった際にそれ以降の保険料を免除になる特約付きの保険です。


大学進学時などのお金が必要になるタイミングで、お祝い金や満期保険金を受け取れるようになっていますが、途中解約の際には解約返戻金が払った保険料を下回る可能性があるので、注意が必要です。


途中で解約をしないためにも、生活に支障をきたさない範囲での保険料を設定する必要があります。


 

  • 終身保険

子育て世代が備えるべき保険の2つ目は、終身保険です。


終身保険は一生涯の保障がつきながらも、積み立てた保険料の一部を保険会社が運用してくれる金融商品です。


金利水準が高い外貨で運用することで、日本円の預貯金よりも貯蓄効果が高くなるため、最近では外貨建て終身保険を選択する人が増えてきています。


しかし、為替リスクにより元本割れする可能性がある点には、注意しておきましょう。

まとめ

子育て世代の貯金は、年齢を重ねるにつれペースダウンしてしまうケースが多いです。


子供にお金がかかりそうなタイミングで一気に貯金をすることは難しいです。


子育て世代に必要なのは、子供が生まれてから毎月コツコツと定額で貯金をすることと、万が一に備えた保険に加入することです。


自身の生活費に合った貯金額や、ライフスタイルに合った保険を検討しましょう。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。