- 死んでお金を残す方法を知りたい人
- 自分が亡くなっても家族にお金の苦労をかけたくない人
- 自分の死後家族に必要なお金がどのくらいか知りたい人
- 生命保険に加入するか迷っている人
- 生命保険の選び方がわからない人
- 財産の守り方を詳しく知りたい人
内容をまとめると
- 自分の死後、死亡整理金や教育費などかなりの費用が必要
- 死んでお金を残す方法としては生命保険がおすすめ
- 生命保険は定期型と終身型があり自分に合うものを選ぶことが大切
- 生命保険は貯蓄より確実に家族にお金を残せて節税にもなる
- 生命保険に加入できない場合は遺族年金制度なども利用できる
- 自分に合った死んでお金を残す方法や財産の守り方をプロに相談したい人はマネーキャリアの無料相談がおすすめ
世帯主が亡くなると死亡整理金などかなりの費用が必要です。死んでお金を残す方法としておすすめなのは生命保険です。生命保険は貯金と比較して節税になったり相続もしやすいです。生命保険以外の死んでお金を残す方法としては公的な遺族年金制度などがあります。
この記事の目次
自分が死んでも家族として配偶者や子供にお金を残したい
医療の発展により人生100年時代といわれる昨今ですが、自分の身になにが起きるかは予測が不可能な部分が大きいですよね。
結婚などをしていて自分に大切な配偶者や子供がいる方などであれば「もし今自分が死んでしまったら、家族はお金に苦労せず生活できるだろうか」と不安に思われたり、世帯主であればなおさら「自分がいなくなっても家族にお金を残してあげたい」と強く望まれる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は自分に万が一のことがあった際、家族が安心して生活するにはどれくらいの費用が必要か、生命保険や遺族年金、あるいは貯金といった自分が死んでお金を残す方法はどのようなものがあるかなどについて解説します。
自分がいない暮らし、家族にどれくらいのお金があれば安心?
もしも世帯主である自分に万が一のことがあった場合、どのくらいの費用を残しておけば家族は安心して生活していけるのか、おおよその額をお伝えします。
参考として公益財団法人 生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」(※1)より世帯主が就労不能になった場合の必要生活資金は月額27.2万円です。
これを年単位に換算すると以下の通りです。
あくまで目安なので不測の事態に備えて必要な額を家族に残せるようにしましょう。
- 1年の生活費:326万円
- 15年の生活費:4,890万円
- 30年の生活費:9,780万円
葬儀やお墓にもお金がかかる
もし自分が死んでしまった場合、遺族の方針や規模にもよりますが、当然葬儀をしたりお墓を建てたりといった「死亡整理金」といったものも少なからず費用がかかります。
まず葬儀に関してですが、鎌倉新書の「第5回お葬式に関する全国調査」(※2)より
葬儀全体で必要な費用は110.7万円です。
次にお墓に関してですが、鎌倉親書の「第13回お墓の消費者全国実態調査」(※3)より
一般墓の平均購入費用は158.7万円です。
ですので、葬儀費用とお墓購入の費用を合わせた死亡整理金は約270万円ほど必要ということなります。
残された家族の必要な住居費
収入の20%や30%が適正家賃などの言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、出費のうち、住居費が占めるウェイトはどこの家庭も多いようです。
家賃は同じような間取りの物件であったとしても地域によってかなり額が変動しますが、総務省統計局の「平成30年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計」(※4)
によると借家の家賃は年単位で増加傾向であり、2018年度の1ヶ月平均家賃は55,675円です。
この数字の試算だと、家賃は年間で約70万円ほどの費用が必要になります。
世帯主が亡くなってしまうと世帯収入は大幅に少なくなるので、現在の自分の収入が1円も入ってこない家計状況で残された家族が生活する際、適切な家賃がどのくらいかシミュレーションしてみるとよいでしょう。
残された家族の必要な食費・生活費
食費は死亡整理金のように一時的に必要な費用ではなくほぼ永続的に発生するのでご自分の家族構成に合わせてどれほど必要か把握しておくとよいでしょう。
総務省統計局の「家計調査(二人以上の世帯)2022年(令和4年)9月分」(※5)によれば2022(令和4年)9月分の調査においては、二人以上の世帯では消費支出全体が245,020円で食費が占める割合はおおよそ3割の80,789円でした。
この数字の資産だと食費だけで年間約100万円弱もの費用が必要になります。
子供の必要な教育費
子供の有無やその人数・年齢などにより大幅に費用は変動しますが食費などの生活資金と比べると教育費はかなり大きい額を必要とします。
文部科学省「平成30年度子供の学習費調査」(※6)によると
学校 | 公立の場合の学費 | 私立の場合の学費 |
---|---|---|
幼稚園 | 約22万4千円 | 約52万8千円 |
小学校 | 約32万1千円 | 約159万9千円 |
中学校 | 約48万8千円 | 約140万6千円 |
高等学校 | 約45万7千円 | 約97万円 |
が各教育段階で平均的な教育費です。
公立と私立で比較をすると
- 幼稚園から高等学校まで15年間全て公立:約540万円
- 幼稚園から高等学校まで15年間全て私立:約1,800万円
が教育費の平均です。
私立と公立で桁が変わるほど差があるとは驚きですね。
また、日本政策金融公庫令和3年度の「教育費負担の実態調査結果」(※7)によると、義務教育修了後高校に入学してから大学を卒業するまで子供1人あたり942.5万円の教育費が必要であり世帯年収のうち占める子供の年間在学費用の割合平均は14.9%です。
緊急予備資金
緊急予備資金とは何らかの不測の事態に見舞われてしまった時に、生活を続けていくための予備のお金です。
日本FP協会の「くらしとお金の安心ブック」(8)によると毎月の生活費の最低でも3-6ヶ月分できれば1年や2年分残しておくと安心とされています。
緊急予備資金は意外と見落とされがちですが災害や急病にもしっかり備えておくことが大切です。
家族にお金を残す方法
これまで、住居に関する費用や幼稚園から大学までの教育費など自分が死んでしまった後、家族はどのような出費があり、どれほどのお金を残せばよいのかをお伝えしてきました。
みなさんは「死んでお金を残す方法」と聞いてどのようなものがまず最初に思い浮かぶでしょうか?
ここからはいよいよ「死んでお金を残す方法」としてどのようなものがあるのか、解説していきます。
①生命保険がおすすめ
生命保険には介護保険・定期保険・がん保険などさまざまなものがありますが、死んでお金を残す、という点では「死亡保険」が当てはまるでしょう。
「死亡保険」とは被保険者が亡くなった際、あるいは所定の高度障害になってしまった際に家族に対してお金が支払われる保険制度です。
死亡保険には定期型と終身型というものが存在します。
定期型は次のような特徴があります。
- 10年や20年など一定期間のみ保障される
- 保険料が終身型と比較して抑えられる
- 保険の見直しがしやすい
- 保険を更新する際に保険料が高くなる可能性がある
終身型は次のような特徴があります。
- 被保険者が亡くなるまでずっと保障が継続される
- 保険料が一定で貯蓄性がある
- 非課税枠があり節税対策になる
- 保険料が定期型より高くなりやすい
- 保険の見直しがしにくい
適切な選び方としては、死亡補償額を想定した上で、定期保険と終身保険どちらが自分に合っているかなどを参考に考えてみましょう。
②貯金と生命保険の比較:相続が大変は本当か
「死んでお金を残す方法」として生命保険以外に「貯金」を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
上記でお伝えした生命保険と貯金を比較した際、どのような違いがあるのか解説します。
生命保険は、条件を満たして加入さえすれば保険金を受け取ることができます。
一方貯金は、目標の金額を必ずしも自分が生きている間に貯めきれない可能性があります。
また、相続という観点からしても貯金と比べて生命保険の方がスムーズです。
確実性を求めるなら生命保険の方が「死んでお金を残す方法」として優れていると言えるでしょう。
③生命保険に加入できない場合は?
「死んでお金を残す方法」として生命保険をご紹介しましたが、年齢や病歴によっては生命保険に加入するのが困難な方もいらっしゃるかもしれません。
生命保険以外にも「死んでお金を残す方法」は存在します。
そのうちの1つが「遺族年金制度」です。
遺族年金制度とは、自分が亡くなった際、国から遺族へ支払われる年金です。
遺族年金制度は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つがあります。
加入していた制度により受給できるものが異なります。
- 遺族基礎年金:国民年金に加入している方
- 遺族厚生年金:厚生年金に加入している方
が対象となります。
年金加入状況によって、どちらかしか受給できないのか、あるいはどちらも受給できるのかが異なるので自分に当てはめてシミュレーションしてみましょう。
最近よく聞く終活って?
「就活」という言葉は皆さん知っていると思いますが、この「終活」という言葉を聞いたことがある人はそれほど多くないのではないでしょうか?
「終活」とは、「自分の人生の最期を意識して行う活動」のことです。
自分が生きている間に、お金の扱いなどはきちんと取り決めや意思表示をしておかないと残された家族はどうしていいかわからなくなってしまいますよね。
具体的な終活の内容としては、
- 医療や介護に関しての希望方針を決めておく
- 生前保有していた不動産や預金、株式をはじめとした資産をどう扱うかを決めておく
- 相続はどのようにするのか決めておく
「お金」について知るのが大切
ここまで記事を読んで頂いて、「そんなこと今まで知らなかった」と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。
適切な生命保険の選び方や財産の守り方などは家族構成やライフステージなどの影響を受けるので個人に合わせて十人十色です。
終活などで子供や配偶者への相続について自分の中で取り決めをする際も正しい知識、正しい目線で意思決定することが極めて重要です。
お金について知るのが非常に大切ですが、難しくて何をすればよいのかよくわからないですよね。そんな時は分かりやすくお金について教えてくれる人に相談してみませんか?
マネーキャリアであれば自分が死んでお金を残す方法など、さまざまな疑問や悩みをお金のプロにオンラインで相談することができます。ぜひ一度利用してみてはいかがでしょう。
死んで家族にお金を残す方法のまとめ
ここまで読み進めていただきありがとうございます。
この記事では、自分が死んでしまった後、残された家族はどのような出費をする必要があり
その額はどのくらいなのか、「死んでお金を残す方法」としてどのような選択肢があるのか
生命保険や貯金などを例に挙げて比較しながらみなさんにお伝えしました。
自分が死んだら家族にお金の苦労をかけていまわないだろうか...と不安になられていたと思いますが、本記事の内容を参考に将来の備えをしておけば万が一のことがあっても安心です。
子供の年齢や世帯人数により必要な金額は異なります。
自分のライフステージなどについて考え、本当に必要なお金をシミュレーションして最適な「死んでお金を残す方法」を見つけましょう。