毎日のお買い物のおつりで小銭貯金を経験したことがある人も多いのではないでしょうか。実は、キャッシュレス決済が進んできている現代では、小銭貯金は損をする時代になってきています。今回の記事では、小銭との上手な付き合い方について紹介します。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
1円玉を1000枚預金したら、手数料は1100円?
手数料 | |
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SMBC | 1100円 (以降500枚につき550円加算) |
みずほ | 1320円 (以降500枚につき660円加算) |
三菱UFJ | 1100円 (以降500枚につき550円加算) |
ゆうちょ(窓口) | 1100円 (以降500枚につき550円加算) |
どこでも1000枚以上預けると、1100円以上の手数料が発生することがわかります。
おつりでの小銭貯金をしている人は、ほとんどが1円~50円のような小さい金額ではないでしょうか。
たとえば、1円玉が1000枚貯まったから銀行口座に入れようと思っても、1100円の手数料が発生したら100円損しますよね。
せっかくコツコツ貯めてきた小銭貯金が損をする羽目になります。
手数料がかからない範囲で、1日100枚を10日以上かけて預金していく選択肢もありますが、そんな手間をかけてまで小銭貯金をするのは面倒です。
負担なく貯金できるのが小銭貯金のメリットなのに、それを預けようとしたら損をすることになるとは、大きな時代の変化ですね。
キャッシュレス時代において、小銭貯金は損するかも?
仮におつりを貯められたとしても、銀行口座に預ける際に手数料が発生してしまっては貯金の意味がないので、日々の買い物で小銭を使ってしまった方が損をしなくて済みます。
また、小銭貯金をするということは現金で買い物をするということですよね。
現金よりも、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済を利用したほうが、損をせずに買い物ができます。
例えば5,000円の買い物をした際に、現金では当然のように支出が5,000円です。
しかし、還元率1%のクレジットカードを利用して買い物をすれば、支出は同じ5,000円でも50円分のポイントが還元されることになります。
つまり、現金での買い物はクレジットカードなどで買い物をするよりも、50円分損をすることになります。
「たかが50円」と思うかもしれませんが、日本人の食費は全国平均で月々約8万円です。
8万円の1%は800円、これが1年間では9,600円の損失です。
年間9,600円も損することになるのであれば、現金支払いではなくキャッシュレス決済で損をしない買い物をしましょう。
慈善事業への募金、善意のつもりが団体からは困惑の声?
- 気持ちが詰まった寄付なのに手数料にもっていかれる
日本盲導犬協会は全国の協力店に約18,000個の募金箱を設置して、約1億5,000万円の寄付金を集めました。
その協力店から郵便局を通して、協会に振り込んでもらう形式をとっていますが、1~2割が手数料として徴収されることになります。
協力店からは、手数料を負担するのであれば損をするため、募金箱の設置をやめたいという声もあがっています。
世の中の人が善意で募金をしているのに、協会に収める際に手数料が発生してしまっては、協力店としても負担が増えるだけなので損していると感じる可能性もありますよね。
- 学校での募金活動は、子どもに学びの機会を与えている
振り込みの手数料が免除される団体とそうでない団体があります。
中央共同募金会は免除が認めらていますが、実際に活動を担う市区町村単位の組織は認められていません。
これに対し、明確な免除の基準などが提示されないのはおかしいといった声があがっています。
学校で募金活動をするのは子どもに学びの機会を与えることなのに、その機会をつぶしかねないのでこのような意見につながったのでしょう。
銀行の預け入れの手数料が発生することで、このような意見も出てきてしまうのは悲しい話ですね。
小銭を持たない対策!キャッシュレス決済への移行
- 小さな財布を持つ
- キャッシュレス決済をする
- クレジットカード
- デビッドカード
- プリペイドカード
- 電子マネー
まとめ
今回の記事では、小銭貯金が損であることを紹介しました。
キャッシュレス決済の時代になった現代では、小銭を銀行口座に預けるだけで手数料が発生するため、損をします。
そのため、今まで小銭貯金をしてきた方や、現在小銭が財布の中にたくさんある人は、貯金ではなく日々の買い物や募金で小銭を消費しましょう。
小銭を減らしつつキャッシュレス決済を取り入れて、損をしない支払方法を身に付けることが将来の貯金などにもつながります。