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固定資産税とは、土地や建物などの固定資産を所有している人が納める税金のことです。4月に入り、納付書が届いた方も多いのではないでしょうか?この税金は自治体が徴収し、地方自治体の財源の一つとなっています。この記事では、固定資産税についての基礎知識を解説します。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

固定資産税とは何か?


固定資産税
とは、土地や建物などの固定資産を所有している人が納める税金のことです。

(参照:総務省)


この税金は自治体が徴収し、地方自治体の財源の一つとなっています。


固定資産税は、不動産の所有者に対して毎年課税される税金であり、その課税額は不動産の評価額や用途、地域などによって異なります。 


固定資産税には、都市計画税、区画整理税、道路改良費用負担金など、いくつかの種類があります。これらの税金は、固定資産税と一緒に徴収されることがあります。 


固定資産税の納税義務者は、その年の1月1日時点で土地や建物を所有する人です。


したがって、1月2日以降に土地や建物を手放したとしても、その年の分は全額支払わなければなりません。


通常は、1年間の納税額を日割りで計算して、1月2日以降の所有者に前の所有者から請求することが一般的となっています。

固定資産税支払いのタイミングは?

毎年4~6月頃に振込用紙と納税通知書が手元に届きます。


多くの場合、支払いは6月・9月・12月・2月の年4回に分けられます。


もしくは、年4回ではなく一括で支払う方法も用意されていますが、一括払いをしたからといって割り引きされるということはありません。


固定資産税は、年に1回納めることが原則です。


納税期限は、一般的には6月末までとされていますが、納税期限が異なる自治体や、分割納付を許可する自治体もあります。


納付方法は、銀行振込、現金納付、クレジットカードなどがありますが、自治体によっても異なってきますので、必ず自治体のホームページや税務署などで確認してください。

固定資産税の特例や控除、免除制度について

特例や控除

固定資産税には、以下のような特例や控除があります。 


  • 住宅特例:自己居住用の住宅について、固定資産税の課税額が軽減される場合があります。 
  • 非課税特例:学校、病院、寺社などの公共施設や宗教法人などについては、固定資産税が非課税となる場合があります。 
  • 控除:介護保険料の支払いや修繕費用など、特定の支出があった場合に、固定資産税の課税額から控除される場合があります。

免除制度

固定資産税には、一定の条件を満たす場合に免除される制度があります。


主な免除の対象となる条件は、以下の通りです。 


  • 高齢者、身体障害者、未成年者等の生活困窮者
  • 公益的施設等において、社会福祉のために使用される不動産 
  • 火災等により使用不能となった不動産

固定資産税の滞納について

固定資産税の納付期限を過ぎた場合や、納付が遅れた場合は、滞納税が課されます。


滞納税は、納付期限から1日でも遅れた場合に課されます。 


また、滞納期間が長くなるにつれて、滞納税の税率が増加する場合もあります。 


滞納税を払わないと、差し押さえや公告などの手続きが取られる場合がありますので、滞納しないように注意しましょう。

固定資産税の評価額の変更について

固定資産税は、土地や建物などの評価額に基づいて課税されます。


そのため、土地や建物の評価額に変更があった場合は、固定資産税の課税額も変わる場合があります。 


土地や建物の評価額は、不動産の市場価格や建物の種類、耐用年数などを考慮して算出されます。


評価額が変更された場合は、自治体から通知が届きますので、必要に応じて確認してください。 


 評価額が変更された場合は、基本的には次回の固定資産税の納付期限から適用されます。


ただし、一部の自治体では、評価額変更による課税額の増減が大きい場合は、前払いを求められる場合があるようです。

固定資産税の節税方法について

固定資産税は、不動産の所有者が負担する税金です。


そのため、所有者である自分自身や、家族が所有する不動産の評価額を下げることで、固定資産税の節税が可能となります。 


具体的な節税方法としては、以下のようなものがあります。 


  • 評価額の低減

不動産の評価額を低く申告することで、固定資産税を軽減することができます。ただし、虚偽の申告は違法となるので、注意が必要です。 



  • 住宅特例の活用

自己居住用の住宅には、住宅特例という軽減措置があります。この特例を活用することで、固定資産税を軽減することができます。 


  • 寄付による控除

自治体によっては、公共施設などに寄付することで固定資産税の控除が受けられる場合があります。 


ただし、これらの節税方法は、適法かつ適切に行わなければなりません。法律に反することや、税務署によって不正行為とみなされることがあるため、注意が必要です。

まとめ


以上が、固定資産税に関する基本的な情報です。


ただし、各自治体の条例や条件によって異なる場合がありますので、詳細は自治体のホームページや税務署で必ず確認してください。


固定資産を所有している人は、納税義務を遵守するとともに、適切な軽減措置を活用することで、節税効果を狙うこともできます。


自治体とのルールに基づき、適正な固定資産税の納付を行いましょう。