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▼この記事を読んで欲しい人
  • 20代でがん保険は必要ないと思っている人
  • がん保険は必要ないと聞くが理由がわからない人
  • 20代で貯蓄が少ない人
  • 20代でがん保険が気になる人

▼この記事を読んでわかること
  • 20代でもがん保険が必要な理由
  • 20代でがん保険を選ぶときに重視するポイント
  • 20代でがん保険を選ぶときの注意点
  • がん保険を選ぶときの相談先

最近、20代の人はがん保険は必要ないと考える傾向にあります。考え方は人それぞれですが、正しいがん保険の知識は誰にとっても必要です。本記事では20代のがん保険の選び方を解説しています。ぜひ最後まで読んで、正しいがん保険の選び方を身に付けましょう。

この記事の目次

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20代のがん保険の選び方


2人に1人はがんになる時代と言われています。

他の病気と比較しても罹患する可能性が高いがんですが、最近ではがん保険は必要ないという意見も耳にします。


結論から言うと、がん保険は必要な人もいます。

全く異なる二つの意見ですが、がんの特性と正しいがん保険の知識を身に付ければ、あなた自身にも答えは出てくるでしょう。


それでは、20代のがん保険の選び方を一つずつ見ていきましょう。

まずはがん保険の必要性を考えよう

まずは、がん保険の必要性を以下の3つの視点で考えていきましょう。


  • 20代の保険の加入率
  • 20代でがんを発症する確率
  • 20代の死因


始めに20代の生命保険や医療保険の加入率をご覧ください。


保険加入率
男性46.8
女性52.8

出典:生命保険文化センター「生活保障に関する調査」


表からわかる通り、男性も女性も約半数の人が保険に加入しています。

20代の人が保険に入る理由としては、貯蓄が少ないという点が挙げられます。

もし病気になった場合、貯蓄で賄うことが難しくなるので、保険に加入していると安心ですよね。


しかし、医療保険で充分ではないのでしょうか。

本当にがん保険に入る必要性が高いのか、次に20代でがんを発症する確率を見ていきましょう。


20~24歳24~29歳
男性0.02%0.03%
女性0.02%0.05%

出典:国立がん研究センターがん統計


表からわかる通り、男性も女性も20代でがんになる可能性は非常に低いと言えます。

では、がん保険は不要ではないでしょうか。


次に20代の死因を表にしましたので、ご覧ください。



男性の死因女性の死因
1位不慮の事故悪性新生物
2位悪性新生物不慮の事故
3位心疾患心疾患

出典:厚生労働省「患者調査」


表からわかる通り、男性も女性も20代でがんになる可能性は低くても、万が一がんになった場合、重症化するリスクが高いと考えられます。


以上のことから、20代でも医療保険に入った方が良いと言えます。

病気になる確率は低くても、可能性がゼロではない以上、もしものことがあった場合、医療費が払えなかったり、生活費に困ってしまったりする場合があるからです。


では、がん保険に入る必要性は高いのでしょうか。

結論は、「がん保険に入る必要性は医療保険に比べて低いが、がんになると重症化することも多く、貯蓄が少ない場合はがん保険にも入っておいた方が安心」です。

付けたい保障と保険料の目安を決めてから商品を選ぼう

前項で、がん保険の必要性について述べてきました。
この項からがん保険の選び方について具体的に解説していきます。

20代のがん保険の選び方で大切なことは、まず付けたい保障と保険料の目安を決めることです。

まず、自分に必要な保障を考えましょう。
がん保険の保障には
  • がん診断給付金
  • がん入院給付金
  • がん通院給付金
  • がん手術給付金
  • 先進医療給付金
  • 死亡保険金
 などがあります。

上記の中から付けたい保障を考えていきますが、どの保障を付けたら良いのかわからないという人も、今から選び方を解説していきますので安心してください。

次に保険料の目安を決めます。
一般的に保険料は給料の5〜10%と言われていますが、20代では余裕のない人も少なくないでしょう。
自分の給料や生活費の中から無理なく払える金額を設定してください。

大まかながん保険のタイプを決めよう

20代のがん保険の選び方で大切なことは、大まかながん保険のタイプを決めることです。

がん保険の商品タイプには大きく分けて、次の3タイプがあります。
  • 診断給付金タイプ
  • 入院給付金タイプ
  • 治療給付金タイプ
それぞれの特徴や選び方のポイントを見ていきましょう。

診断給付金タイプ:診断給付金が中心となる保険
  • がんと診断されたタイミングで保険金が支払われ、早い時期から対応できる 
  • 100万円などまとまった金額が支払われるので、交通費など他の用途にも使える 

 入院給付金タイプ: 入院給付金が中心となる保険
  • 診断給付金も支払われることが多い
  • 入院が長引いた場合でも給付金で治療費が賄える
  • 入院を伴わないがん治療の場合は保障が不十分になる場合もある

治療給付金タイプ: 放射線や抗がん剤・ホルモン剤などの治療給付金、手術給付金など、がんの治療をすると給付金が支払われるがん保険
  • 長引く治療にも備えられる
  • 入院を伴わないがん治療にも備えることができる

それぞれメリット・デメリットがあるので、自分はどのタイプが合っているか検討しておきましょう。

入院保障と通院保障の金額を決める

20代のがん保険の選び方で大切なことは、入院保障と通院保障の金額を決めることです。

入院保障とは、がん治療のために入院したときに給付金が受け取れる保障のことです。
例えば「1日5,000円」のように、入院一日あたりの給付額が決められ、金額はがん保険によって異なります。

入院給付金は、入院給付金日額×入院日数で計算できます。
20代であれば1日5,000円を目安に検討すると良いでしょう。

通院保障とは、がん治療のために通院治療をしたときに給付金が受け取れる保障のことです。
以前は、がん治療と言えば、入院をして手術を受ける外科療法が一般的でした。
しかし、2008年以降は通院しながら治療を受ける人が増加しています。
よって、がん保険も通院保障があるタイプが多くなっています。
こちらも20代であれば1日5,000円を目安に検討すると良いでしょう。

診断給付金の保険金額・保障内容を決める

20代のがん保険の選び方で大切なことは、診断給付金の保険金額・保障内容を決めることです。

診断給付金とは、がんと診断された際に支払われる給付金のことで、ほとんどのがん保険で診断給付金が支払われます。 
がん診断のメインともなる診断給付金の内容は次の3つを検討しましょう。
  • 保険金額 
  • 給付条件 
  • 上皮内がんが対象かどうか
それぞれ詳しく見ていきましょう。

保険金額は100万円など金額が決められているタイプと、50万円以上の金額で、50万円単位や100万円単位で設定できるタイプがあります
20代の場合は100万円あれば充分でしょう。
診断給付金は、治療費はもちろん、交通費や差額ベッド代、仕事を休んだ場合の生活費に充てることもできます。

次に診断給付金の給付条件について説明します。
診断給付金は、がん保険によって給付条件や支払い回数が異なります。
大きく分けて、初回のみ給付となる「初回限定タイプ」と、何度でも無制限で受け取れる「無制限タイプ」の2つがあります
がんは再発や転移の可能性があります。
20代という年齢を考えると、無制限タイプの方が安心と言えるでしょう。

最後に、診断給付金が上皮内がんも対象かどうか確認する必要があります。
上皮内がん(上皮内新生物)とは、がん(悪性新生物)になる一歩手前の状態です。
がん保険によっては、上皮内がんと診断された場合は、診断給付金が支払われなかったり、給付金額が低くなったりすることがあります
一般的に上皮内がんは、がんに比べて治療費の負担は少ないですが、がんであることに変わりはありません。
不安な人は上皮内がんと診断された場合も診断給付金が支払われるタイプが良いでしょう。

終身タイプにするか定期タイプにするか決める

20代のがん保険の選び方で大切なことは、終身タイプにするか定期タイプにするか決めることです。

がん診断には終身タイプと定期タイプがあります。
終身タイプとは、保障が一生涯続く保険で、解約しない限り保障が途切れることはありません。

 一方、定期タイプとは、10年や15年など保障期間があらかじめ決められている保険です。
基本的に終身タイプより保険料は安くなりますが、保険期間満了後は更新するか、新たにがん保険に入ることになります。

どちらが良いかは人によりますが、ライフスタイルの変化が大きい20代では、見直しがしやすい定期タイプを選択しても良いでしょう
結婚などのタイミングで保険を見直す場合がありますが、その際に最適な保障を考え直すことができます。

がん先進医療特約を付けるか決める

20代のがん保険の選び方で大切なことは、がん先進医療特約を付けるか決めることです。

先進医療とは、厚生労働大臣が定める高度な医療技術を用いた治療で、がん治療では重粒子線治療や陽子線治療などがあります。
かかる費用は治療によって異なりますが、一般的に高額で、数百万円かかる場合もあります。
がん保険に先進医療特約を付加すれば、先進医療にかかる費用を、一般的に2,000万円までカバーすることができます

先進医療特約は、多くの場合は数百円で付加できますので、付けておこうと思う人も多いでしょう。
がん治療の先進医療の実施件数は決して多くありませんが、選択肢を広げる意味でも先進医療特約を検討してみましょう。

支払える保険料の目安を決める

20代のがん保険の選び方で大切なことは、支払える保険料の目安を決めることです。

先述した通り、一般的に保険料は給料の5〜10%が目安と言われています。
では、がん保険の目安はどれぐらいなのでしょうか。

試しに、25歳・女性で試算してみました。
ある比較サイトでは、1ヶ月の保険料がA社(終身)1240円、B社(終身)1270円、C社(定期・10年)820円という結果となりました。
保障内容に違いはありますが、どのがん保険も診断給付金は100万円で、上皮内がんも対象となり、20代の保障内容としては充分と言えます。

ここまで記事を読んで、付けたい保障が少しずつ明確になったのではないでしょうか。
付けたい保障と給料、ライフスタイルなどを考慮して、保険料の目安を考えてみましょう。

条件に合うがん保険を探して加入する

ここまで記事を読んで、がん保険の加入を決めた人も多いでしょう。

がん保険の加入前には比較検討が必要ですが、がん保険の比較サイトを利用すると、簡単にあなたに合った保険を見つけることができます。


マネーキャリアでは、がん保険の比較ページを提供しています。

年齢と性別を選択するだけで、複数のがん保険が表示されますので、いくつかピックアップして検討してみてください。

こだわり条件もありますので、終身払やネット申込などを選択することもできます。


気になったがん保険が見つかったり、選び方に迷ったりしたときには、そのままオンライン相談も可能です。

初心者の人にもおすすめですので、ぜひ活用してくださいね。

がん保険を選ぶなら保険の専門家に相談するのが一番おすすめ

前項で紹介したマネーキャリアを使ってみた人も多いでしょう。

しかし、がん保険は種類も多く、自分に合った保険がわからない人もいるのではないでしょうか。

がん保険を選ぶときは、保険の専門家に相談するのが一番おすすめです。


マネーキャリアでは、無料の保険相談サービスを提供しています。

プロに相談してみたい方は、マネーキャリアを クリックして、相談を申し込んでみてはいかがでしょうか。

保険のプロがあなたに合ったがん保険を提案してくれるでしょう。

マネーキャリアで無料相談

20代の方ががん保険を選ぶ際の注意点


20代のがん保険について解説してきました。

早速、がん保険を検討しようと思った人も多いでしょう。

しかし、20代の方ががん保険を選ぶ際には注意したいことがあります。

この項では、がん保険を選ぶ際の注意点について以下の通りに解説していきます。


  • 通院治療の保障を重点的に付けるのがおすすめ
  • 他の保険の保障の重複に注意
  • 持病をお持ちの方は加入が難しい場合も


それでは、一つずつ見ていきましょう。

通院治療の保障を重点的に付けるのがおすすめ

20代の方のがん保険の選び方では、通院治療の保障を重点的に付けることをおすすめします。 
なぜなら、通院でのがん治療が増えてきているからです。

がん治療は主に手術療法、放射線療法、化学療法があり、三大療法と言われています。
以前はがんと言えば手術が中心でしたが、現在の治療方法は多岐に渡ります。
手術は入院を伴いますが、放射線療法や化学療法は通院も可能です。
そのため、万が一がんになった場合、通院治療の保障が充実しているがん保険の方が治療費をカバーできる場合も多いでしょう

通院治療の保障もさまざまなタイプがありますので、よく検討しましょう。

他の保険の保障の重複に注意

20代の方のがん保険の選び方では、他の保険の重複に注意しましょう。

がん保険に入っている人は、おそらく医療保険にも加入しているでしょう。
その際に保障が重複している可能性があり、例えば「入院給付金」です。
がん治療で入院した場合、医療保険からもがん保険からも入院給付金が支払われる場合があります。
入院している間は助かるかもしれませんが、当然保険料は多く支払っていることになります。

20代はライフプランを作成するにあたって、とても重要な時期です。
保険も大切ですが貯蓄も大切ですので、必要な保険に無駄なく入りましょう。

持病をお持ちの方は加入が難しい場合も

20代の方のがん保険の選び方では、持病をお持ちの方は加入が難しい場合があることを考慮しましょう。

 

保険に入る際は必ず契約前に告知が必要です。

がん保険は医療保険よりも審査が厳しくないとは言え、健康状態や病歴によってはがん保険への加入が難しくなるかもしれません。


また、20代では少ないかもしれませんが、一度でもがんと診断されたことがある人は、がん保険に入れない可能性は高いでしょう。

また、肺気腫や糖尿病など進行するとがんになる可能性がある病気をお持ちの人も加入できない場合があります。

まとめ:20代のがん保険の選び方



20代のがん保険の選び方で最も重要なポイントは、通院治療の保障が充実している保険を選ぶことです

一生がん保険に入る予定という人は終身タイプでも良いですが、ライフステージの変化に対応しやすい定期タイプにすると、保険料を抑えることができます。


本記事を読んで「がん保険の必要性や選び方は分かったけど、それでも早い気がする」など、迷っている人もいるでしょう。

そのようなときは、無料でオンライン相談ができるマネーキャリアにお気軽に相談してください。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。