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▼この記事を読んで欲しい人
  • 30代からがん保険の加入を検討しはじめた方
  • がん保険の選び方がよくわからない方
  • がん保険の保障はどのようなものがあるか知りたい方
  • いまからでもがん保険に入ったほうがいいか考えている方
▼この記事を読んでわかること
  • 30代からはじめるがん保険の選び方の手順
  • がん保険のタイプと保障の内容
  • がん保険の給付金をいくらにすればいいか
  • 30代ではがん保険にいくらかけるか
  • さまざまながん治療に対する保険のかけ方のコツ

30代はがんの発症率は徐々に高くなり、同時にがん保険の加入を考える方が増える年齢です。しかしがん保険には保障の種類が数多く分かれているので、選び方で迷うこともあるでしょう。そこで、30代から始める適切ながん保険の選び方を注意点とともに解説しました。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る

この記事の目次

30代のがん保険の選び方


30代になって、がんの心配をし始める方も多いでしょう。


国立がん研究センターの調べでは、日本人の2人に1人ががんと診断され、がんによる死亡確率は男性は4人に1人、女性は6人に1人と出ています。


そこで、30代からがん対策を考えている方のために、がん保険の選び方を徹底解説していきます。

まずはがん保険の必要性を考えよう

30代にとって、がん保険の優先度はどのくらいなのでしょうか。


保険にはがん保険以外にも、生命保険や医療保険、個人年金保険、損害保険、就業不能保険など数多くの種類があり、保険の選び方は人それぞれです。


生命保険や医療保険にもがん保険と同等の保障が入っているものもあり、そちらでひとつにまとめることもできます。なので絶対に入っておかなければならないというわけではありません。


しかし、がんに特化した保険は、ほかの保険に比べて保障が充実しています。


たとえば、ほとんどの医療保険では入院給付金に支払日数の制限がありますが、がん保険は無制限のものが多いです。


また、がんに関する保障の種類も豊富なので、組み合わせによりどのような状況でもカバーできる保険にできます。


一度かかると長期の治療になりやすいがんの対策として、若いうちから保険には入っておきたいところ。


男女によってがん保険の優先度は変わってくるため、ここからは性別の違いによるがん保険の優先度を説明します。


男性

男性の場合、30代ではまだがんリスクは低めです。


がんの発症率が高まるのは50代からなので、がん保険の優先度はそれほど高くありません。医療保険で一緒にカバーしてもいいでしょう。


ただ、一生涯保障がつづく終身タイプを検討しているのなら、30代からがん保険に入ったほうが保険料が安くなってお得です。


2人に1人の確率で発症するといわれるがんですので、将来のために考えてくことをおすすめします。


女性

女性の場合、子宮がんや乳がんなど女性特有のがんの発症率が30代から増加します。


特に乳がんの発症が劇的に増えるため、がん保険の優先度は高いです。


オプションである女性疾病特約も利用し、保障を上乗せしておくのもいいでしょう。


女性のがん発症率は70歳を超えたあたりから落ち着いてくるので、期間の決まった定期保険に加入しておいて、その後解約するのもアリです。

付けたい保障と保険料の目安を決めてから商品を選ぼう

がん保険に加入すると決まったら、まず大まかな目安を設定するのが保険の選び方の基本です。


あなたが必要と思う保障や収支に合わせた保険料をざっくり考えてみましょう。


がん保険の保障には、以下のようなものがあります。

保障の名称給付条件
がん診断給付金がんと診断された
がん入院給付金がんで入院した
治療給付金
(がん手術、抗がん剤治療、放射線治療など)
特定の治療をした
がん通院給付金がんで通院している
緩和ケア給付金がんによる痛み止めなどの治療をした
女性疾病特約女性特有の病気にかかった
(細かい条件は保険により異なる)
がん先進医療特約がん治療に先進医療を利用した
保険料免除特約がんと診断された
(以降保険料無料で保障される)
※特約は付け外し可能なオプションです。給付金も特約として用意されている保険もあります。


このなかから必要な保障をピックアップしていきます。

選び方のポイントは、必要のない保障は選ばずにできるだけ小さくまとめること。

なぜなら、保障の組み合わせと、給付金額や日数、条件などの具体的な保障内容によって保険料が決まるからです。

生活を圧迫するような高い保険料にしてしまわないように、金額上限を決めておくといいでしょう。

ちなみに、30代のがん保険の相場は大体2,000~5,000円です。

大まかながん保険のタイプを決めよう

がん保険によくある主契約(最初から付いている保障)は以下の4種類です。

  • 入院給付金型
  • 診断給付金型
  • 治療給付金型
  • 実損てん補型

どの支払タイプにするかを最初に決めておくと、保険の選び方や探し方がグンと簡単になります。


それぞれ解説していきましょう。


入院給付金型

入院した日数分ごとに決まった金額を受け取れるタイプです。


入院しなければ保障されないため特約の付加が必須ですが、ほかのタイプより長期化に強い特徴があります。


診断給付金型

がんと診断されたときに一時金が出るタイプです。


治療前からまとまった額を受け取れます。


手術や入院以外でも食費・交通費・差額ベッド代などに回せるオールマイティなタイプです。


治療給付金型

手術など特定の治療を行ったときに一時金が出るタイプです。


治療とセットになっているため確実に費用をまかなえるのが強みですが、条件に入っていない治療では利用できないので注意しましょう。


実損てん補型

入院や治療も含め、使った費用とほぼ同額を受け取れるタイプ。


事前に給付金額を決める必要がなくとても便利です。


デメリットとしては、保障金額上限が決まっていること、医療に直接関係ない生活費などはカバーされないことなどがあります。

入院保障と通院保障の金額を決める

入院や通院の保障を選んだ方は、給付金額を決めましょう。


入院給付金の多くは、あらかじめ決めた日額を入院日数分受け取ることができます。


日額は大体5,000~30,000円から選択できる保険が多く、5,000円や10,000円を選択するのが一般的です。


入院費用は公的保険が効きますが、差額ベッド代(大部屋以外にかかる部屋代)や食費、雑費などは自分で全額払わなくてはいけません。


入院給付金を考えるさいは、医療費以外の費用も計算しておくのが選び方のポイントです。


通院給付金も同様に、通院するたびに日額を受け取るタイプの保障となります。


厚生労働省の2020年度のデータをもとに計算すると、30代で1回通院するごとの平均自己負担額は以下のようになりました。

悪性がんの種類30~34歳(円)
35~39歳(円)
9,8847,549
結腸8,2337,951
直腸、S状結腸14,94816,852
肝、肝内胆管7,4219,083
気管、肺14,42117,988
乳房13,30313,761
子宮5,1035,804
リンパ腫16,96615,451
白血病23,06821,393
その他9,55111,187

参考:厚生労働省「医療給付実態調査」 性別、年齢階級別、疾病分類別、制度別、件数、日数(回数)、医療費、入院外のデータベースをもとに計算


このデータを見ると、費用すべてを保険でまかなうには日額1~2万円に設定するといいようです。


ただし、もし高額療養費制度を利用すれば、毎月の支払い上限を超える金額は申請後4ヶ月ほどたつと戻ってきます。


支払い上限は平均収入の方で月8万円程度です。


貯蓄で埋め合わせができるようであれば、上記の自己負担額を全額埋める必要はありません

診断給付金の保険金額・保障内容を決める

診断給付金を選択している方は、給付金額と保障内容を決めます。


このタイプは治療をする前からお金を用意できるメリットがあり、貯蓄額に自信がない方には特におすすめです。


ただ、選択や確認しなければならない事項が多いデメリットもあります。


事前にチェックすべき内容は、

  1. 給付金額
  2. 給付条件
  3. 上皮内がんの保障内容

の3つです。


1.給付金額の設定

診断給付金は50万円単位で設定できるものが一般的です。


保険によっては1万円単位で細かく設定できるので、好みで選びましょう。


ほかの保障との関係にもよりますが、余裕をもって100万円に設定しておくのがおすすめです。


2.給付条件の選択

診断給付金には条件が設けてあり、

  • 1回だけ
  • 1年に1回
  • 2年に1回

など保険によってさまざまです。


1年に1回のものを選んでおくと、転移や再発、長期化に耐えられます。


3.上皮内がんの保障内容を確認

上皮内がん(上皮内新生物)とは、深層部の組織まで届いていないもので、ステージ0に当たります。


転移する心配がなく摘出も比較的早く終わるため、保険によっては悪性がんより低い給付金額に設定されることがあります


不安な方は、上皮内がんも同様の保障が得られる保険を選びましょう。

終身タイプにするか定期タイプにするか決める

つづいて、保険期間も決めておきましょう。


がん保険には終身タイプと定期タイプの2種類があります。


終身タイプは、保障が生きている限りつづく保険です。


保険料は定期タイプよりも高めですが、一度加入すると保険料が変わらないものが多いので、30代で入っておけば高齢になっても支払いが安くすみます


加入期間が長いほどお得になるので、解約する予定のない方におすすめです。


定期タイプは、「10年間」「60歳まで」といった具合に保障の長さが決まっている保険です。


同じ年齢で加入するなら終身タイプよりも定期タイプのほうが安く入れます。


しかし、保険期間が過ぎて更新する場合、年齢とともに保険料も上がってしまうため長い目で見ると高くなってしまうのがデメリットです。


一定期間のみ加入したい方や、特定の年齢で保険を見直したい方にちょうどいいタイプといえるでしょう。

がん先進医療特約を付けるか決める

がん保険の選び方で一番悩むのは、どの特約を付けるかではないでしょうか。


特に先進医療特約は「使うかどうかはわからないけど、もし使うことになったら高額な費用をカバーしてもらえる」と悩むところですよね。


先進医療を使った治療のなかで粒子線治療(重粒子線、陽子線)など公的保険が効かないもの全額負担となります。


厚生労働省の2020年の調べをもとに平均額を計算すると、陽子線治療は2,714,943円、重粒子線治療は3,123,756円かかると出ました。


300万円ちかくを一度に支払うのは難しいという方は、先進医療特約を付加しておいたほうがいいでしょう。


保険料に数百円程度プラスすれば、保険により1,000万~2,000万円まで保障してくれます。


体を傷つけず、進行が進んでも効く可能性のある先進医療。その選択肢を持てるのはかなりの強みなのではないでしょうか。

支払える保険料の目安を決める

保険料が高額にならないように調整するのも、がん保険の選び方で重要でポイントです。


どのくらいの保険料が適切かは、個々人の収入や貯蓄、生活費などの出費により異なります。


医療にかかるお金だけでなく、身の回り品や固定費(家賃光熱費・通信料・ローンなど)の支払い、収入減に対応できるかも関わってくるため、がんになった場合の生活をよくシミュレーションしておきましょう。


たとえば下記のような例が考えられます。

  1. 社会人であれば、有給休暇や傷病手当金を使って収入はある程度確保できる
  2. 子どものいる家庭や独身の場合、長期入院になると生活は不安定になりがち
  3. 十分な貯蓄があれば、保険にそこまで頼らずとも暮らしていける

30代はライフスタイルが大きく変わりがちです。


変化に合わせて、生活レベルに沿った保険料の目安を考えてみてください。


また、高額療養費制度を使えば月の上限を超えた費用は戻ってきます。


平均年収で8万円少々、低所得者なら57,600円までが月の最高額なので、こちらも踏まえて余分な保障を付けすぎないようにしましょう


ただし高額療養費制度の申請は4ヶ月以上かかることもあるため、窓口で支払える余力がなければ保険は大きめにかけておくと安心です。

条件に合うがん保険を探して加入する

最後に、これまでの項目を踏まえたうえで実際にがん保険を探します。条件に合う保険を見つけたら「30代のがん保険の選び方」は完了です。


ここで重要なのは、条件のちかい保険を比べてみることです。


同じように見えた保険も、比較してみると重要な条件のありなしや際立った特徴を見つけることができます。


とはいえ、がん保険の種類が豊富でなかなか選ぶのに苦労するかもしれません。


そんなときは、がん保険の比較サイトを利用すると自分に合ったがん保険を簡単に見つけることができます。


マネーキャリアでもがん保険の比較ページを提供しているので、ぜひ使ってみてください。


保険料の比較がしやすく、先ほど決めた料金の目安を当てはめれば簡単に候補が見つけられますよ。

がん保険を選ぶなら保険の専門家に相談するのが一番おすすめ

30代からのがん保険を自力で探す方法を説明しましたが、確実な選び方としては保険の専門家に相談するのが一番おすすめです。


保険に詳しいファイナンシャルプランナーなら、たくさんの保険のなかからあなたに合ったものを探し出してくれます。


ひとりだと決めることや考えることが多くて面倒だと思った方も、専門家に相談すれば手間のかかる調べ事をすべて任せることができるため、時間の節約にもなるでしょう。


マネーキャリアでは、インターネットを使った無料の保険相談サービスを提供しています。


お金と保険のプロに相談したいという方は以下のボタンから相談を申し込んでみてください。


親身になって話を聞いてくれるので、きっといいアドバイスがもらえますよ。

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30代の方ががん保険を選ぶ際の注意点


30代のがん保険の選び方について、注意すべき点も紹介しておきます。


注意点は以下の3つです。

  • 通院治療の保障を重点的に付けるのがおすすめ
  • 他の保険の保障の重複に注意
  • 持病をお持ちの方は加入が難しい場合も
気をつけないと損をすることや、保険の加入を断られてしまう内容も説明しています。

がん保険の選び方の参考にしてみてください。

通院治療の保障を重点的に付けるのがおすすめ

以前は入院をともなうがん治療が主流でしたが、いまは手術を行わずに通院で治療する方法が一般的になってきています。


そのため入院よりも通院による保障を重点的に取るのがおすすめです。


通院給付金の保障内容は保険によって異なるので、よくチェックしておきましょう。


退院後の通院のみの保障なのか、手術・放射線・抗がん剤治療の三大療法に対する保障なのかで分かれているので、三大療法の保障を選んでおきたいところです。


また、がん治療の通院はほぼ毎日通うことになる場合もあるため、病院が遠い方は交通費と食費もかかってしまいます。


医療費以外の部分もカバーできる給付金額にしておくと安心です。

他の保険の保障の重複に注意

30代であれば、がん保険以外の保険にも加入している方も多いと思います。


そのなかで同じ保障内容がぶつかっていないか、事前にチェックしておきましょう。


がん保険で重複しやすいものは、生命保険医療保険です。


重複している保障は、特別な条件がない限りすべての給付金をもらえる反面、保険料も余分に払っていることになります。


保障を重ね掛けすると病気になれば多くもらえますが、それは確実ではありません。


それよりも、保険料に多くかけすぎて、普段自由に使えるお金を減らすほうがもったいないですよね。


保険の保障はできるだけコンパクトにして保険料を節約するのが、かしこい保険の選び方です。

持病をお持ちの方は加入が難しい場合も

生命や健康にかかわる保険では、基本的に告知が不可欠です。


告知義務のある保険に入るには、健康状態や医者の診断結果などを提出しなくてはいけません。


告知が存在する理由は、病気にかかったあとで保険に入り給付金を受け取ることができるため、ほかの契約者に不利益がかかってしまうからです。


そんな告知制度ですが、持病のある方も加入からはじかれてしまう場合があるため注意しましょう。


30代からは体調が不安定になり、保険の選び方もすこしずつ厳しくなってくる頃です。


健康に不安のある方は、引受基準緩和型の保険を探してみましょう。


引受基準緩和型であれば告知内容が緩いため、加入できる可能性があるのです。


保険料が高めなどのデメリットは存在しますが、一度検討してみることをおすすめします。

まとめ:30代のがん保険の選び方

30代から始めるがん保険の選び方について、順を追って説明してきました。


保険によって保障の内容や条件がさまざまであり、事前に考えておくべきことがあるのがわかっていただけたでしょうか。


30代に突入すると健康の不安がつきもの。そして、人によって必要な保障は違ってきます。


それぞれに合わせたがん保険を見つけるための、選び方のヒントになれば幸いです。


もし「自分では決められない、誰かと相談したい」と思った方は、マネーキャリアの無料相談をぜひ活用してくださいね。