- 個人年金保険の加入を考えている人
- 老後の資金を用意できるか不安な人
- 個人年金保険に加入する際の選び方
- 個人年金保険に加入する際の注意点
この記事では、個人年金保険の加入を検討している人に向けて、個人年金保険の選び方について解説します。どのような点に注目すればよいのか、注意点を含めて選ぶ方法を細かく説明していきます。老後の資金計画が不安な人は、ぜひ参考にしてください。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
個人年金保険の選び方
個人年金保険の選び方にはどのようなポイントがあるのでしょうか。
下記の流れにそって、慎重に選択できると良いでしょう。
- まずは個人年金保険の必要性を考えよう
- 付けたい保障と保険料の目安を決めてから商品を選ぼう
- 老後に必要な生活費や収入源を見積もろう
- 個人年金保険の種類を決めよう
- 見積もった必要額に応じて受け取る年金額を決める
- 保険料の目安を決める
- 条件に合う個人年金保険を探して加入する
- 個人年金保険を選ぶなら保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
まずは個人年金保険の必要性を考えよう
まずは、個人年金保険の必要性を考える必要があります。
個人年金保険とは、保障を付与しながらも年金の準備ができる保険です。
老後の生活資金を補うために、年金形式でお金を受け取れる仕組みになっています。
現代では、人生100年時代に入り、長期的なライフプランニングが必要不可欠です。
公的年金だけでは、十分な生活ができないことが多いので、老後を計画するうえで、個人年金保険に加入することは欠かせません。
貰える年金と退職金、老後にかかる生活費など、計算した上で個人年金保険の加入を検討する必要があるでしょう。
しかしまずは、自分に万が一があった際に、家族を守るための用意ができているかが重要になります。
子どもの教育費や住宅ローンなど、まずは近々で必要となる資金の保障が充実しているのか確かめましょう。
その上で、自分の老後の準備ができるように、個人年金保険を検討するのがよいかと思います。
現在の自身の貯蓄状況、家族構成や生活設計を踏まえて、保険の見直しをしましょう。
また、個人年金保険は、保険料として強制的に老後の貯蓄ができるので、浪費グセのある人などには合っている保険でしょう。
さらには、生命保険料控除が利用できるので、所得税・住民税を安く抑えられます。
節税対策にもつながるので、効率的にお金を貯めたいと考えている人におすすめです。
付けたい保障と保険料の目安を決めてから商品を選ぼう
付けたい保障と保険料の目安を決めてから商品を選ぶ必要があるでしょう。
いきなり商品を比較するのではなく、自分に合った最適な保障内容や保険料の目安を決め、商品を選択することが大切です。
個人年金保険は種類によって付与できる保障が異なります。
医療、介護、死亡保障などさまざまなので、自分がどのような保障が必要なにかを考慮するようにしましょう。
また、保険料の目安も把握しておくことが大切です。
支払う保険料と受け取ることができる保険金のバランスを考えて、収支や支出を計算したうえで無理のない範囲で保険商品を選べるようにしましょう。
「友人が加入しているから」などといった理由で決めることなく、保障内容など細かいところまで調べて加入を検討することが重要です。
老後に必要な生活費や収入源を見積もろう
老後に必要な生活費や収入源を見積もる必要があります。
現在、老後2000万円問題とも言われており、年金以外でもある程度の貯蓄が無いと、安心して老後の人生を過ごすことが難しくなっています。
しかし、老後に必要な生活費は、自分自身がどのような生活を送りたいかによって異なります。
年金額や貯蓄など、どのような収入源があるのか、いつまで働きたいかなどを確認をしたうえで検討をしましょう。
まずは、年金受給金額と退職金などを計算する必要があります。
年金受給金額は、平均で15万円ほどになりますが、受け取る時期や今までの納付金額、納付期間によって異なるので、自分がどのくらい受け取れるのかを確認しましょう。
そこから、仕事を退職したのちの生活費を計算する必要があります。
15万円以上かかってしまう場合には、個人年金保険などを使用して、老後資金を補う必要があるでしょう。
個人年金保険の種類を決めよう
個人年金保険の種類を決める必要があるでしょう。
保険会社によって個人年金保険の種類は異なり、主に保障期間、受け取り期間で下記の4つに分類され、それぞれの特徴があります。
- 確定年金保険
- 終身年金保険
- 変動年金保険
- 定額年金保険
定額年金保険は、契約段階で年金受取額が決定する保険です。
万が一被保険者が亡くなってしまった場合は、遺族に死亡保険金が支払われます。
市場の変動によって、保険金が減少するなどのリスクが無くなることが特徴です。
確実に資産を貯めておきたい人におすすめです。
見積もった必要額に応じて受け取る年金額を決める
生命保険文化センターの令和3年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、個人年金保険の基本年金額は971,000円で、月額80,917円となります。
平均で80,000円ほどを個人年金保険で補っていることが分かります。
自身が老後にどれくらいの金額を使用するのかを確認して、目安となる金額を決定しましょう。
ただし、高額な年金を選ぶ場合は、保険料も高額になってしまうことにも注意が必要です。
決められた期間まで継続して保険料を支払い続ける必要があるので、予算的に可能かどうかも視野に入れながら、受取る金額とのバランスを検討しましょう。
保険料の目安を決める
個人年金保険に加入をする前に、保険料の目安を決める必要があります。
個人年金保険は、長期に渡って払い続ける保険になるので、継続が可能な保険料を設定する必要があります。
途中で解約することになってしまうと、解約返戻金が払った保険料よりも下回ってしまうケースが多いからです。
生命保険文化センターの令和3年度「生命保険に関する全国実態調査」によると、個人年金保険の年間払込保険料は206,000円で、月額17,167円となっています。
平均額を目安に、自身の年収や家族構成を加味したうえで、無理のないように保険料の目安を決めるようにしましょう。
保険料が継続して支払えない場合は、個人年金保険の利用はおすすめできません。
条件に合う個人年金保険を探して加入する
ここまでの内容が確認できたら、条件に合う個人年金保険を探して加入するようにしましょう。
個人年金保険は、20年~30年ほどの長期に渡って活用する保険です。
途中解約になってしまうと解約返戻金が支払った保険料を下回ってしまう場合や、解約返戻金に税金がかかり所得が減少してしまう場合もあります。
検討段階で、より条件の良い自分に合った保険を選ぶ必要があるでしょう。
また、比較検討をする際には、個人年金保険の比較サイトを利用することで、簡単に自分に合った保険を見つけることができます。
細かい保障内容や詳細など、自分1人では比較検討が難しいという方は、利用してみるとよいでしょう。
忙しくて保険商品を検討している時間がないという人にもおすすめです。
個人年金保険を選ぶなら保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
個人年金保険を選ぶ際に、悩んでしまうことがある場合には、保険の専門家に相談するのがおすすめです。
保険商品は多数あるうえに、保障内容が複雑だったり、専門用語がわからなかったりと難しいことが多く選ぶのに時間がかかります。
保険に入って備えておきたいけれど、内容が難しいので中々加入ができていないという人も少なくありません。
しかし、専門家に相談をすれば分かりやすく説明をしてくれる他に、自分自身に合った保険商品を紹介してくれます。
難しい内容に頭を抱えることなく、時間や労力をかけずに保険の検討ができるでしょう。
マネーキャリアでは、無料の保険相談サービスを提供しているので、専門家に直接相談したいという方は、以下のボタンから相談を申し込んでみてはいかがでしょうか?
https://money-career.com/reserve_lp2/
個人年金保険を選ぶ際の注意点
ここでは、個人年金保険を選ぶ際の注意点について解説します。
後悔することが無いよう、保険の加入を決めるまえに、事前に入念に確認しておくことが重要だと思います。
下記の2つの注意点が挙げられます。
- 実質利回りをチェックしておく
- 外貨建て個人年金の場合は為替リスクを把握しておく
実質利回りをチェックしておく
実質利回りをチェックしておく必要があるでしょう。
実質利回りとは、「受取る金額÷支払った金額」で算出されます。
商品によっては、初期費用や手数料が高くなってしまい、額面の利回りは高いのに、実質利回りが低いといったことが起きてしまう場合があります。
利回りが低いと利益が減ってしまうため、受け取れる資金が減少してしまうといったデメリットがあります。
受取る際に、思ったよりも金額が少ないということにならないように、事前に実質利回りを把握しておきましょう。
不安な人は、保険に加入する前に担当者に確認をしましょう。
また、専門家に相談できるサービスを利用することでも、利回りなども細かい設定をしっかりと把握することができるのでおすすめです。
外貨建て個人年金の場合は為替リスクを把握しておく
外貨建て個人年金の場合は、為替リスクを把握しておく必要があるでしょう。
為替リスクとは、為替相場が変動することで、資産が減ってしまう可能性があるということです。
外貨建て保険は、円貨よりも高い利回りが期待できます。
そのため、受取ることができる年金が増加するといったメリットがありますが、反対に元本割れをしてしまうデメリットもあります。
また、外貨建ての場合は、日本円に両替するための手数料もかかります。
満期のタイミングで円安になっていた場合はよいですが、円高の場合は保険金が元本割れしてしまうかもしれないといったリスクは把握したうえで運用していく必要があります。
資金を減らしたくないという人は、確定年金保険などのリスクが少ない種類の個人年金保険を選ぶようにしましょう。
まとめ:個人年金保険の選び方
この記事では、個人年金保険の選び方や注意点について記載しました。
個人年金保険は、老後の資金を補うことのできる商品です。
定年退職後も資金に関して心配することなく生活をしていきたいと考えている人は、今のうちから準備をしておくことが大切です。
まずは、年金の受給額や退職金の確認、老後の生活費を計算し、自分に必要な資金を算出して自分にあった保険を選べるようにしましょう。
個人年金保険を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。