貯金がなかなかできない人、貯金ができないのだから保険なんて加入できないなんて言ってる人、いませんか?まとまった貯金がない人ほど、保険の必要性を考えてみてください。この記事では、保険の必要性や保険の選び方のポイントを解説します。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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保険についての基本知識
保険とは、人々が生活や仕事において発生する様々なリスクに備えるための制度です。
保険会社に保険料を支払うことで、万一の事故や病気、災害などの不測の事態に備えることができます。
生命保険と医療保険は、その中でも代表的なものです。
生命保険は、被保険者が死亡した際に給付金が支払われるものであり、将来の生活設計に安心感をもたらします。
一方、医療保険は、病気やケガによる医療費を補償するものであり、予想外の入院や手術による大きな支出をカバーしてくれます。
生命保険は自分が生活を支えている家族に対して自分が死亡した際の安心のために加入されます。
医療保険は予想外な医療費の負担を軽減するため、つまりは家族の普段の生活を守るために加入されるものです。
貯金なしの場合、保険は必要?
さて、もしもまとまった貯金がない場合、それでも毎月の保険料を支払ってまで保険に加入する必要はあるのでしょうか?
もしもの備えのための貯金がない場合にこそ、適切な保険に加入することは非常に重要です。
保険には様々な種類や特徴がありますが、自分にとって必要な保険を見極めるポイントを考えましょう。
まず、最も必要な保険は、子育て世帯の大黒柱の生命保険です。
これは、万が一の時に自身や家族の生活を守るためのものであり、収入がなくなった場合や亡くなった場合の経済的なリスクをカバーします。
次に考慮すべきは医療保険です。
病気やケガの際に医療費がかかるのはもちろんですが、入院や手術、検査などにも多額の費用がかかることがあります。
よく、「高額療養制度で治療費は賄えるから保険会社の保険は不要」と言われることもあります。
しかし、高額療養制度を適用した上でも病院への支払いは発生しますし、治療費の他にも生活費、入院する時の雑費、お見舞いにくる家族の交通費など、必要なお金は数万円から数十万円かかることも多くあります。
貯金がない場合には、これらの費用を支払うことが難しいでしょう。
これらの費用をカバーするために、貯金ができていない人ほど医療保険に加入することは非常に重要になります。
無理なく加入できる保険の選び方
貯金がない人ほど保険が必要と言っても、保険に加入しつつも貯金をしていくことは非常に重要です。
保険ばかりにお金を使うわけにはいきませんので、本当に必要な保険を選び、毎月の保険料を抑える必要があります。
そのためには、原則「掛け捨て」の保険に加入することです。
掛け捨てとは、保険を解約する際に返戻金がない保険を指します。
医療保険については、多くの商品が掛け捨てタイプとなっていますので比較的保険料を抑えやすいのですが、保障を手厚くしようとたくさんの特約を付加すれば、その分保険料は膨らんでしまいます。
一方、生命保険には、解約する際に返戻金のあるものとないものがあります。
もちろん、返戻金のあるタイプの商品の方が毎月の保険料が高く、返戻金のないタイプは保険料を抑えることができます。
また、医療保険・生命保険ともに、一生保障のある「終身」と、必要な期間だけ保障される「定期」があり、一般的には終身より定期の方が保険料は抑えられます。
人により必要な保険は違ってきますので、自分の予算や必要な保障内容を考慮し、適切な保険を選びましょう。
少しでもお得に保険に加入するための方法
毎月の保険料を、少しでもお得にする方法を紹介します。
- 保険料は月払ではなく年払にする
保険料を年に一度まとめて支払うことによって、多くの場合、毎月支払った合計よりも保険料が抑えられることがあります。
ただし、まとめて支払う月の負担が大きいため、貯金ができるまでは月払にした方が無理がないかもしれません。
- 保険料は口座引落しでなくクレカ払いにする
保険料をクレカ払いにすることによって、クレジットカードに保険料に応じたポイントがつきます。
また、口座残高不足による保険料の未払いを防ぐことができ、保障が途切れる心配もなくなるためおすすめできます。
上記2点でお得になる保険料は微々たるものかもしれませんが、塵も積もれば山になりますので、可能であればぜひ実践してみてください。
まとめ:貯金がなくても保険は必要
貯金がない場合にこそ、保険に加入することは非常に重要です。
保険は、人々の生活を守るための重要な手段です。
貯金がない場合でも、万が一の事態から自分自身や家族を守るために保険に加入することを考えましょう。
しかし、貯金ができない状況で保険に加入する場合には、注意点やリスクもあります。
毎月の支払いが厳しいために保険料が負担になるかもしれません。
また、保険に加入しながら貯金をするとなると、ハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。
自分だけで必要な保険を選ぶことが難しい場合には、ぜひファイナンシャルプランナーに相談してみてください。
ご家族や家計に合わせた本当に必要な保険を、ファイナンシャルプランナーと一緒に考えてみましょう。