小銭貯金だと貯まらないからお札貯金をしたい!と考える方は多いです。しかし、お札貯金だと続けられる自信がない、実際に挫折したという悩みを抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは長続きのコツやお札貯金のメリット、おすすめの貯金箱をFPが紹介します。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- お札貯金のコツは?途中で挫折しないためにはどうすればいい?
- お札貯金が長続きするコツ5選!【コツを知って貯金を継続しよう】
- ①まずは目標設定をして達成後の楽しみを作ろう
- ②家族で一緒に貯金する
- ③ルールを作る
- ④先取り貯金をする
- ⑤現金をあまり持ち歩かない
- 貯金するならどのお札がいい?1000円貯金や5000円札貯金が始めやすい?
- お札貯金のメリット4選を解説!【小銭貯金と比較】
- ①努力が視覚的に見えやすい
- ②他の銀行に移す手間がなくなる
- ③手数料がかからない
- ④お金が早く貯まる
- お札貯金のデメリット3選を解説!【小銭貯金と比較】
- ①盗難紛失のリスクがある
- ②火事などの災害で燃えたり紛失したりする
- ③金利が付かない
- お札貯金の貯金箱&貯金グッズを紹介!セリアの入れ物や封筒が使える?
- まとめ:お札貯金はコツを知って長く続けよう
お札貯金のコツは?途中で挫折しないためにはどうすればいい?
貯金を始めたものの、途中で挫折をしてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
特に貯金のイメージとして一般的である硬貨貯金では、仮に一生懸命コツコツ続けられても、あまり貯まらず成功体験を得にくいです。
そこで今回は話題となっている、お札貯金について解説したいと思います。
お札貯金は名前の通り、お札(1,000円札~10,000円札)を貯金します。
お金が貯まるスピードが早い点が大きなメリットですが、金額の単位が大きい分始めるのに躊躇してしまう人も多いかもしれません。
今回の記事ではお札貯金を長続きするコツ、メリット・デメリット等について解説いたします。
皆さんの貯金の成功へ、お手伝いになれば幸いです。
お札貯金が長続きするコツ5選!【コツを知って貯金を継続しよう】
まず、お札貯金が長続きするコツについて5つ解説していきます。
①まずは目標設定をして達成後の楽しみを作ろう
1つ目のコツは目標設定をして達成後の楽しみを作ることです。
いつまでに、どれだけの金額を貯めるかという目標を設定することで、モチベーションを継続させることができます。
逆に目標を設定しない場合、「なんでお金を貯めているのだろう?」とその時々で疑問を抱き、貯金を辞めてしまうリスクがあります。
そもそも皆さんがお金を貯める目的は何でしょうか?
お金は何かを買うための手段であって、お金を増やすこと自体が目的ではないと思います。
漠然と「10万円貯める」より、「10万円貯めて欲しかった腕時計を買う」「10万円貯めて家族で2泊3日で遠方へ旅行に行く」というように、お金の使い道まで明確にすると、目標が達成するまで楽しみに貯金することができるでしょう。
②家族で一緒に貯金する
2つ目のコツは家族で家族で一緒に貯金することです。
一緒に貯金する人がいれば、自分だけ勝手に貯金をするのを止めづらくなります。
また「目標設定をして達成後の楽しみを作ること」で解説した通り、貯金したお金を家族で使うことを目標とすれば、日々の貯金もより楽しみになるでしょう。
例えば「家族で遠方のテーマパークに行く」ことを目標とした場合を想像してください。
家族みんなで楽しむイベントのためにお金を貯めるのであれば、全員が協力して貯め続けようという気持ちになるのではないでしょうか。
なお、家族だけでなく、例えば「友人と海外旅行に行く」であれば、友人同士でも良いです。いくら貯めているかを定期的にコミュニケーションをとれば、友人みんなで楽しい旅行にするために、お金を貯められるでしょう。
③ルールを作る
3つめのコツはルールを作ることです。
人の感情は移ろいやすいです。お金を貯金するタイミングでの感情の浮き沈みで「今回は貯金をやめようかな」と考えることを防ぎやすくなります。
お金を貯める目標が明確でも、お金を貯める瞬間に躊躇してしまうことがあるでしょう。例えば「なんとなくお金が余ったときに貯める」場合、「今日は疲れたし贅沢したいから見送ろう」等と、お金を貯めない可能性があります。これが続くことで、お金が思うようにたまらず貯金自体が挫折してしまうケースが多いのではないでしょうか。
一方で「毎週金曜日に1回貯める」というルールを決めてしまえば、自分の気分に関係なく、「ルールで決めたのだから貯めなくては」と行動に移しやすくなります。
ルールを作り、気分に左右されず貯金をしっかり継続できれば、目標の金額に到達できるでしょう。
④先取り貯金をする
4つ目のコツは先取り貯金をすることです。
先取り貯金とは、収入の中から貯金するお金を先に分ける方法です。先取り貯金後の残りのお金で、生活をすることになります。
収入が入った一番お金を持つタイミングで、先取り貯金をすることで、貯金を自然と続けることができます。
皆さんの中には、先取り貯金とは逆で、収入から生活費を差し引いた金額を計算しながら貯金をする人もいるかもしれません。収入が入ったタイミングでは余裕を感じ、つい貯金できない位のお金を生活費として使ってしまうことも多いのではないでしょうか。
先取り貯金では、お金を使う前に貯金を先取りするため、残りの生活費を考える際に「今月は貯金できるか」という心配をしなくて済みます。
確実にコツコツ貯金をしたい人にとっては、先取り貯金はおすすめです。
⑤現金をあまり持ち歩かない
最後のコツは現金をあまり持ち歩かないことです。
「財布の中に現金があるのを見ると、ついあるだけ使ってしまう。」という人もいるのではないでしょうか。
現金を持ち歩かないことは、手元にお金がなければ買うのを諦めるケースを増やすことにつながります。
確かにATMでお金を引き出せば、現金をすぐに手元に移すことは可能です。
しかし、そのひと手間があるかどうかで、「つい余分に使ってしまう」ことがしづらくなるでしょう。
貯金するならどのお札がいい?1000円貯金や5000円札貯金が始めやすい?
お札貯金を始める場合、どのお札で貯金するのが良いでしょうか?
月に一回、給料日後に1000円札・5000円札・1万円札いずれかを貯めていった場合、半年間では以下のようになります。
- 1000円札 → 6,000円
- 5000円札 → 30,000円
- 1万円札 → 60,000円
このシミュレーションを見て、「半年で60,000円も貯まるのであれば、1万円札貯金を始めよう。」と思う人がいるかもしれません。
確かに、皆さんの収入と生活費や貯金の目標(いつ・いくら貯めるか)に寄りますので、1万円札貯金ができる人もいるでしょう。
しかし、貯金を始めたことがない人は、貯金を始め継続できる習慣をまずは作ることが重要です。
貯金のポイントは継続です。本記事では、少額の1,000円札貯金から始めることをおすすめします。
お札貯金のメリット4選を解説!【小銭貯金と比較】
続いてお札貯金のメリットについて、小銭貯金と比較しながら解説したいと思います。
①努力が視覚的に見えやすい
お札の場合は視覚的に見えやすいです。
そのため、どれだけ貯められたかの努力が把握しやすく、モチベーションを継続できます。
小銭貯金の場合は小銭の大きさが小さく、どれだけ貯められているのかが把握しにくいです。
②他の銀行に移す手間がなくなる
お札の場合は他の銀行に移す手間がなくなります。
身近にあるATMを直ぐに利用できます。
一方、小銭貯金の場合は細かすぎて使えないことが多く、銀行で両替してもらう必要があります。せっかくお金を貯めたものの、手間がかかってしまうと、貯金に対しネガティブな気持ちになるでしょう。
③手数料がかからない
一方、小銭貯金の場合は取扱手数料が発生するケースが増えてきました。
例えば、大手銀行の一つであるみずほ銀行では、2020年4月より、窓口で効果を取り扱う手数料として、例えば「硬貨101枚~500枚で550円」と有料となりました。(参考:みずほ銀行 大量硬貨取扱手数料の新設について)
小銭貯金でせっかく貯めたお金が減ってしまうのはもったいないです。
④お金が早く貯まる
小銭貯金を経験した方はこのように思うことが多いのではないでしょうか。
「塵も積もれば山となる」と期待しても、小銭貯金ではなかなかお金が貯まらないのが現実です。
それに対し、お札の場合はお金が早く貯まります。
小銭貯金との違いの中でも最も大きい違いと言えるでしょう。
先ほどシミュレーションしたように、最低月1回でも1,000円、半年で6,000円、1年で12,000円貯められます。いつもと違う贅沢な食事等、楽しみに使うことができます。
お札貯金のデメリット3選を解説!【小銭貯金と比較】
逆にお札貯金のデメリットについて、解説していきます。
小銭貯金と比較し、3つのデメリットが考えられます。
①盗難紛失のリスクがある
お札貯金の方が盗難紛失のリスクが高いと言えます。
硬貨と比べ、お札の方が軽くて薄いです。
まとまった金額をお札と硬貨のうち、どちらが盗難しやすいかを考えると、イメージできるのではないでしょうか。
先ほど、小銭貯金の場合は取扱手数料が発生するケースについて触れました。
小銭の方が扱う手間がかかることから、銀行は手数料を設定しています。
逆に言いますと、手間がかかるからこそ、盗難紛失の可能性が低いのです。
②火事などの災害で燃えたり紛失したりする
お札貯金の場合は火事などの災害で燃えてしまいます。
硬貨貯金の方が、燃えたり紛失するリスクはやや低いと言えるでしょう。
なお、タンス預金での現金については、災害時において火災保険、地震保険の保証対象外です。災害でなくなってしまうと終わりですので、ご注意ください。
③金利が付かない
タンス預金としてお札を貯金していく最大のデメリットは、金利が付かないことです。
①盗難紛失のリスク、②火事などの災害は可能性としては低く、また金庫等を使用することで対策することができます。しかし、タンス預金として、現金として持っているだけでは、銀行に預けることと比較し、金利は一切付きません。
また銀行預金でなく、元本保証付きの定額預金等であれば、金利を付けられます。
メリットでタンス預金は「努力が視覚的に見えやすい」点を解説しましたが、金利が付かないデメリットと比較したうえで、どちらを選ぶか検討すると良いでしょう。
お札貯金の貯金箱&貯金グッズを紹介!セリアの入れ物や封筒が使える?
お札貯金の貯金箱&貯金グッズについても触れていきたいと思います。
貯金箱と聞くと、硬貨を貯められる設計の貯金箱をイメージする人が多いかもしれません。硬貨の大きさの分だけ穴があり、入れていくものです。
しかし、現在はお札が入る貯金箱が発売され、話題となっています。
一例としては100円均一の店舗であるセリアが発売した、お札が入る貯金箱です。
シンプルなデザインです。枚数は「150万円まで」の記載があることから、150枚までの紙幣を入れられる点で、容量も申し分ないものです。
100円均一のセリア等では、お札専用の貯金箱ではなくても、入れ物や封筒で貯金を行うことも可能です。
オシャレな商品もたくさんありますので、ぜひ実際にお店に行き、皆さんだけのお気に入りの貯金箱を見つけてみてはいかがでしょうか?
まとめ:お札貯金はコツを知って長く続けよう
本記事ではお札貯金を長く続けるコツ、メリットやデメリットについて解説しました。
貯金はすぐに始めることができる一方で、挫折しやすいことが多いです。
しかし今回紹介した貯金を長く続けるコツを参考にし、硬貨貯金ではなくお札貯金を始めることで、挫折せずに貯金を続けることができるでしょう。
特に大切なことは、貯金をすること自体の目標を明確化にすることです。
貯金はお金を貯める一つの手段であり、貯めること自体が目的となってしまうと、なかなか続かないです。
また貯金は長い期間続ける必要がある分、モチベーション維持が重要です。
貯金箱にこだわってみる、長く続けるコツを参考にルールを作る等、長い目で見て貯金が続けられるような工夫を自分で考えてみることもポイントです。
本記事が皆さんの貯金の成功へ、お役に立てれば幸いです。
お札貯金のコツは以下の5つ
・目標設定をして達成後の楽しみを作る
・家族で一緒に貯金する
・貯金をするタイミングを決めて必ず守るようにする
・給料日にすぐ貯金をする
・使いすぎを防ぐために現金を持ち歩かない
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