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学資保険でよく聞く「満期」って何?満期とは「学資保険の契約終了時期」のことを指し、保険料支払い期間とは異なるケースが多いです。満期の3つのタイプや満期受取金はいつ・いくらもらえるのか、満期受取金の申請手続きや税金控除も徹底解説!ぜひご覧ください。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

学資保険でよく聞く「満期」って何?

こんにちは。マネーキャリア編集部です。


先日、30代の親御さんからこんな質問を受けました。

学資保険では満期になると、満期受取金が受け取れると聞いているけれど、この「満期」とはどういう意味ですか。

子供の教育資金を確保するために、学資保険の加入を検討している親御さんは多いです。


特に満期になると、満期受取金が受け取れるということに惹かれて、加入を考えているようですが、この「満期」という言葉の意味を正確に把握していらっしゃらない方がいます。


そこで今回は、学資保険の「満期」の意味、満期のタイプ、満期受取金の額などについて詳しく解説します


この記事が学資保険の満期について教えてほしいと思っている親御さんのお手伝いになれば幸いです。

学資保険の「満期」とは「学資保険の契約終了時期」のこと!


さっそく、学資保険の「満期」の意味をご説明しましょう。


満期とは、「学資保険の契約終了時期」のこと。


これで契約が終わりですよという意味になります。


では、満期で契約終了時期を迎えると、どうなるのでしょうか。


契約終了では、もう何にも得なことはないのでしょうか。


学資保険への加入を検討している人にとっても気がかりな点ですから、状況を見てみましょう。

満期になると満期受取金がもらえる

学資保険の満期になった場合の最大のポイントは、満期受取金がもらえることです。


契約が満了するのに伴って、最後にこのお金を受け取れます。

満期受取金がもらえるのはいいにしても、それはかなり後なんでしょう。

そう思っている人もいらっしゃるでしょう。


確かに満期受取金は子供が小さいうちは受け取れません。


主な用途としては、大学の進学費用や進学後に必要な費用にあてがうためです


つまり、小学校や中学校、高校入学時にかかる費用には当てられません。


その代わりといっては何ですが、満期受取金のほかに祝金が支給される学資保険もあります。

満期後は学資保険の保障を受けられなくなる

学資保険の満期を迎えて、満期受取金がもらえるのは親御さんにとっても子供さんにとってもうれしいことです。


大事な時期に大きな金額を受け取れれば、その後の学業も順調に進むようになるでしょう。


ただ、満期は学資保険の契約終了時期になります。


つまり、それ以上の契約はありませんよということですから、そこから以降は保証を受けられなくなります。


もうお金はもらえませんから、あとは親御さん自身が給料から費用を捻出するか、子供さんのほうでアルバイトでもしながら必要な金額を準備するしかありません。

保険料の支払いが満期で終了する学資保険もある

学資保険には満期のほかに保険料払込期間という大切な期間があります。


満期と保険料払込期間の違いは知っておかなければけない重要知識ですが、次の欄で詳しくご説明するとして、ここでは簡単に触れておきましょう。


保険料払込期間とは、言葉の通り、保険料を払い込み終わるまでの期間です。


これで契約は終わりではありません。


一方、満期は契約期間が終わりですという時期です。


この保険料払込期間が満期でぴったり終了するという学資保険もあります。

【注意】「満期」と「保険料払込期間」は別であることが多い

学資保険の保険料払込期間とは、学資保険の契約を維持して保障を受けるために支払いを求められている保険料を、すべて払いきるまでの期間のことをいいます。


つまり、加入している学資保険に必要なすべての保険料を支払い終わる期間のことで、満期とは満期保険金を受け取り、学資保険の保障が終了することをいいます。 


保険料払込期間は、各生命保険会社が販売している学資保険によって選択肢は異なりますが、満期よりも選びやすくなっています。


通常は満期と同じか、それよりも前に保険料払込期間が終了することが多いです。 例えば、22歳満期の学資保険では子どもが18歳になるまでに保険料払込期間が設定されていたり、18歳満期なら15歳までに保険料を支払い終えるようになっています。


学資保険の満期にはどんなタイプがある?3つのタイプを紹介!


学資保険の満期には、大きく分けて3つのタイプがあります


  • 17歳/18歳満期タイプ
  • 20歳/22歳満期タイプ
  • ステップ型
それそれ特徴、メリットなどが違います。

どう違うのか気になるでしょうから、詳しくチェックしてみましょう。

学資保険の満期は契約したプランによってそれぞれ異なる

ただし、ここに紹介した満期タイプは特によく知られたもののみ扱っています。


実際には、保険会社や商品や契約プランによっても満期の時期の設定は異なっています。


したがって、詳細については申し込み時に各保険会社に確認してください。


ここでは代表的なプランについてのみ解説します。

①大学入学時に最も多く保険金を受け取れる17歳/18歳満期

17歳/18歳満期は、大学入学時に保険金を多く受け取れるタイプの学資保険です。


大学入学時には様々な費用がかかりますが、主なものを挙げてみましょう。

  • 受験料
  • 受験時交通宿泊費
  • 予備校の直前対策講習料
  • 入学金
  • 1年次授業料
  • 施設設備費・実験実習費
  • 1人暮らしする場合の初期費用
かなり項目が多く、単に入学金だけで済まないことが分かります。

これらの費用を学資保険なしで準備するとなると、親御さんも大変です。

貯金を崩すか、借金をするかして、ねん出するしかありません。

しかし、学資保険の17歳/18歳満期を選んでおけば、必要な時期に必要な金額の大半を受け取れるので、慌てずに対処もしやすいでしょう。

②大学在学中に最も多く保険金を受け取れる20歳/22歳満期

大学在学中にかかる費用に充てる保険金が欲しいという人が選ぶのが20歳/22歳満期です。


大学入学時にもお金はかかりますが、大学在学中にはさらに必要な費用が増えます。


日本政策金融公庫が2020年10月30日に発表した「教育費負担の実態調査結果」を見ると、大学在学4年間かかる費用の合計額が載っています。


その数値を挙げてみましょう。

国公立大学私立大学文系私立大学理系
460.0万円608.4万円768.8万円
この費用を賄えるようにするのが20歳/22歳満期です。

ただ、22歳満期の場合、大学在学中というよりも、卒業時になります。
それでは役に立たないのでは。

もっともな疑問ですが、必ずしもそういうわけではありません。


まず、大学卒業時に受け取るお金は、大学院入学、または社会人になるための足掛かりの費用として利用できるでしょう。


また、22歳満期の場合は、祝金として18歳から21歳まで一定額を受け取れるようになっているタイプも多く、大学在学中の費用のことも考える設定になっています。


それから、もう一つのタイプとして、大学入学時と20歳/22歳の満期の時期のそれぞれでまとまったお金を受け取れるようなものもあり、これなら卒業時だけではありません。

③子供の成長や進学に合わせて祝金を受け取れるステップ型

大学入学、または在学中に満期保険金が受け取れるタイプだと、大学に入るまでに必要な費用の準備には役立ちません。


幼稚園小学校中学校高校と大学時ほどではなくてもお金はかかります。


そのようなときに使える学資保険はないのでしょうか。

ステップ型という学資保険があります。ステップ型では、子供の成長や進学に合わせて、その都度祝金が受け取れます

具体例を見てみましょう。

  • 幼稚園入学時に祝金10万円
  • 小学校入学時に祝金10万円
  • 中学校入学時に祝金10万円
  • 高校入学時に祝金20万円
  • 大学入学時に満期保険金200万円
  • 総受取保険金額が250万円
これで大学入学時以外の費用分の支給もされるようになりました。

ただ、祝金を受け取る分、大学入学時の満期保険金の額が少し下がる恐れはあります。

17歳満期を選べるのには訳がある!2つの理由を解説

なぜ17歳満期と18歳満期の2種類があり、選べるようになっているのか理由をご説明しましょう。
  • 早生まれの人のために
  • 推薦・OA入試を受ける人のために

まず早生まれの人は18歳満期だと、大学進学に間に合わなくなってしまいます。


18歳になった時点で、もう大学での活動が始まって時間も過ぎています。


それでは大学入学というお金がかかる時期に必要な費用の準備ができません。


そこで、保険会社では17歳満期という仕組みも設けて、早生まれの人のためになるようにしているのです。


もう一つ理由があります。


推薦入試やAO入試のように少し早く試験が行われる場合があり、その場合は入学金も早く支払うことになります


もしここで18歳満期になっていると、その入学金支払時期までに満期保険金を受け取れません。


そのために、17歳満期が設けられているというわけです。

満期受取金は「据え置き」や「前倒し」でも受け取れる!

学資保険の満期受取金には「据え置き」や「前倒し」という制度も適用できます。


まず据え置きのほうですが、本来受け取るタイミング(満期)で、満期受取金を受け取らず、あとまで取っておくというものです。


この間は、満期受取金を保険会社に預けるという格好になりまず。


満期受取金の据え置きにはいくつかメリットがあります。

  • 保険会社に預けている間に利息が発生する
  • 引き出すタイミングは自由
  • 国内のどの保険会社でも据え置き制度を利用できる
満期に受け取れる満期受取金ですが、ちょうどその時期にはお金を用立てられるので必要ないということもあるかもしれません。

そのようなときには、この据え置き制度が役立ちます。

次に、満期受取金の前倒しですが、必要に応じて、満期よりも早く受け取るようにすることもできます。

ただこの場合は、本来受け取れるはずの満期受取金と金額が変更になる場合があるので、慎重に検討してください。

【注意】遅生まれでも学費納入に間に合わないケースもある

基本的に遅生まれの人で、18歳満期にしておけば、大学の入学や学費納入の時期に間に合うようになっているのですが、そうなならなケースもあります。


というのも満期受取金は、満期年齢を迎えてすぐに受け取れるというものではなく、その年齢に達したのちに最初に迎える契約日の前日に受取になるからです。


少しわかりにくいので、具体例を使ってご説明しましょう。


次のようなケースです。

  • 子供の誕生日:2020年9月1日
  • 学費保険契約日:2021年8月1日
  • 大学入学:2039年4月1日に現役で入学
  • 満期日:2039年7月31日
この場合は、18歳満期に設定しておくと、2039年7月31日が満期日に該当します。

ところが、子供の入学日が2039年4月1日です。

つまり満期受取金の受取日が入学時期よりも遅れるのです。

これは学資保険の契約時期とも関連があることですが、加入前には満期受取金の受取時期がいつになるのか必ず確認をしておきましょう。

学資保険の満期は17/18/20/22歳のどれがおすすめ?


学資保険の代表的な満期は、17歳、18歳、20歳、22歳であることはすでに説明しましたが、このうちどれがおすすめなのかは各家庭の状況によっても変わってくるでしょう。


以下にそれぞれのタイプがおすすめの人を見てみましょう。


17歳満期がおすすめな人とは?

  • 18歳満期だと、大学入学までに満期受取金が受け取れない人
  • 少し早い段階で満期受取金を受け取って、予備校や受験費用の準備をしたい
18歳満期がおすすめな人とは?
  • シンプルなプランが希望の人
  • 税金を支払いたくない人
学資保険と税金に関係については後程解説しますが、22歳満期にすると、税金が課せられる場合があります。

 22歳満期では、分割で満期受取金を受け取る場合がありますが、このようなケースは雑所得として扱われます。 

 雑所得は給与所得者の場合、20万円まで非課税、自営業者などの場合は、非課税枠はなしです。 

 そのため、自営業者などの場合は、18歳or20歳満期を選んでおいた方が、税金の支払いをしないで済む場合が多いです。

20歳満期がおすすめな人とは?
  • 17歳や18歳満期よりも返戻率を高くしたい人
  • 大学在学中に満期受取金を受け取りたい人
17歳や18歳満期よりも、20歳満期のほうが返戻率が高く、お得です。

22歳満期がおすすめな人とは?
  • 一番高い返戻率を希望する人
  • 一度に満期受取金をもらうと、使い切ってしまうのが心配な人
22歳満期の場合は、18歳、19歳、20歳、21歳と分割で満期受取金をもらえるようになっているタイプが多く、資金を分けながら使うことができます。

学資保険の満期受取金はいくら?満期後いつもらえる?


学資保険の満期についていろいろ説明してきましたが、肝心の満期受取金の額はいくらくらいなのでしょうか。


また、満期後のどのタイミングでもらえるのでしょうか。


この点が学資保険への加入を考えている人にとっても最大の関心事でしょうから、詳しく解説しましょう。

学資保険の満期受取金の相場は約100〜300万円!

満期受取金の金額がいくらになるかは、保険会社や契約内容によっても変わってきますが、相場は約100~300万円です。


仮に受取金額が150万円だとすると、毎月の保険料は約7,000円。


このくらいなら家計をそれほど圧迫せずに支払っていける金額でしょう。


ただ、子供が私立大学に入学ともなると、話は違ってきます。


150万円の満期受取金では到底足りません。


私立大学の4年間の学費は平均650万円と言われています。

返戻率が110%という比較的高い学資保険に加入し、子供が0歳から保険料を支払ったとしましょう。私立大学の学費650万円分の満期受取金を受け取るには、毎月の保険料を約3万円に設定しなければいけません。

これはかなりの負担です。


住宅ローンや生活費、大学以外の学費などの出費も考えると、毎月3万円の保険料を支払いきれなくなるかもしれません。


そうなると、途中解約ということも考えられますが、学資保険の解約返戻金では元本割れする恐れもあります。


そういうことになると困りますから、子供が私立大学に入学する可能性があるのなら、4年間の学費の半分、約300万円の満期受取金くらいに設定しておくのもおすすめです。


この額だと、毎月の保険料は15,000円くらい。


これは学資保険の平均保険料の額ですから、何とかねん出できる家庭も多いでしょう。

学資保険で満期にいくらもらえるかは「返戻率」をチェック

学資保険の「返戻率」とは、支払った保険料に対してどれくらい「返って戻ってくる」かを表す割合のことです。


簡単に言えば、どれくらいお得かということでしょう。


計算式は以下のようになっています。

(祝い金+満期保険金)÷(支払保険料総額)×100=返戻率(%)

つまり、祝い金と満期保険を合算した額と支払保険料総額の対比をした割合ということです。


返戻率が高くなれば、支払保険料よりも受け取る金額のほうが上回るということで、より充実した内容になります。


したがって、満期受取金をいくらもらえるかを考えるうえで、返戻率チェックはとても重要になってきます。

学資保険の満期受取金は申請してから1週間以内には受け取れる

学資保険の満期受取金の申請手続きについては次のコーナーで解説しますが、申請後の1週間以内に受け取れるのが普通です。


送られてきた書類に必要事項を記入し、返送し、その後1週間以内ということです。


それほど待つことなく受け取れますね。

学資保険の満期受取金の申請手続きを3社紹介!


学資保険の満期受取金の申請手続きを知りたいという人も多いでしょうから、具体的な方法を解説しましょう。


ここでは、代表的な学資保険を提供している3社の例を取り上げてみます。

①ソニー生命

ソニー生命の学資保険の場合は、満期月の2か月前に満期学資金請求書類が契約者のもとへ郵送されます。


その請求書類を確認し、必要事項を記入して、送り返してください。


契約者側で準備するものについては、請求書類に同封されている案内書類に記載されています。


満期日以降に請求書類がソニー生命側に到着し、内容に修正箇所がなければ、到着日翌日から数えて5営業日以内に満期学資金が支払われます。


もし満期日前に不備なし書類を提出した場合は、満期日当日が満期学資金の支払い日となるでしょう。

②かんぽ生命

かんぽ生命の満期受取金の受取では、まず必要なものを準備します。以下のようなものです。

  • 保険証券(保険証書)
  • 印鑑
  • 保険金等受取人の本人確認書類
  •  被保険者の生年月日を確認できる書類
  • 保険金等受取人名義の預貯金通帳またはキャッシュカード
  • 保険契約者の生年月日を確認できる書類
そして、手続きの際に学資保険契約者と受取人のマイナンバーを提出します。

次に、受取人が郵便局で手続きをします。

郵便局での手続きが終わると、かんぽ生命で審査が行われるので、それが完了するのを待ちましょう。

審査が完了すると、郵便局窓口で満期受取金を受け取るか、預貯金口座に振り込まれます。

ただ、満期受取金の額は大きいので、振り込みを選ぶ方がおすすめです。

③日本生命

日本生命では、満期の約1か月半前までに学資保険満期保険金に関する案内を送付します。


次に手続き書類に必要事項を記入の上、送り返します。


郵便以外では、ニッセイトータルパートナーに渡すことも窓口持参も可能です。


そして、手続き書類の確認作業が行われますが、これには書類到着後1週間程度要します。


確認作業が終われば、満期日以降に指定の口座に満期保険金が振り込まれるでしょう。

学資保険の満期受取金には税金はかかる?税金控除はあるの?


学資保険に加入しておくと、満期に満期受取金を受け取れ、子供の大事な時期の費用に充てることができますが、気になるのはこの満期受取金に税金がかかるのかという点です。


また、保険料に税金控除があるのかも知っておきたいポイント。


これらは非常に重要なポイントですから、よくチェックしておきましょう。

学資保険の満期受取金・祝金には通常税金はかからない!

学資保険の満期受取金や祝金が一定以上の額になると、所得税がかかる場合があります。


特に満期受取金の一括受け取りの場合は、受け取る金額によって所得税がかかるかどうかが変わってきます。


一括受け取りの場合は、一時所得として扱われ、一時所得では50万円までの利益が非課税です。


この計算式をもとにすると、払込保険料が230万円で満期受取金が300万円だとすると、70万円の利益があり、非課税枠の50万円を超えますから、残りの20万円が課税対象になります。


しかし、現実にはこんなに高い返戻率になる学資保険はありません。


したがって、ふつうは利益が50万円未満ですから、事実上税金はかかりません


学資保険は「生命保険料控除」の対象!

一定以上の収入がある人には所得税や住民税が課せられますが、その所得からは控除されるものがあります。


控除額を差し引いた課税所得に税率を乗じたものが税額です。


自営業者の場合

売上−経費−所得控除=課税所得

給与所得者の場合

年収−給与所得控除−所得控除=課税所得

したがって、所得控除の額が大きくなれば、税額が減ります。


実は、学資保険の保険料は所得控除の対象です。


名目は「生命保険料控除」です。


「生命保険料控除」の中の「一般生命保険料控除」に該当します。


これで少し毎年の税負担も軽減されるでしょう。

学資保険の「契約者=受取人」の場合にかかる所得税を解説!


学資保険の契約者と受取人の関係がどうなっているかは重要なチェックポイントです。


この関係次第で課せられる税金の種類が変わってきます。


以下のような分類になっています。

  • 契約者=受取人の場合は所得税がかかる
  • 契約者≠受取人の場合は贈与税がかかる
ここでは、契約者=受取人の場合、つまり所得税がかかるケースを見てみましょう。

学資保険の満期受取金は一括で受け取ると「一時所得」

学資保険の満期受取金にはいくつかの受取方法がありますが、そのうちの一つが一括受取です。


一つというよりも、最も一般的なパターンです。


この一括受取は、「一時所得」対象になります。


一時所得とは、文字通り一時的に得られた所得という意味で、働いた対価で得られらものではないということです。


この一時所得の計算方法を確認しておきましょう。

「一時所得」にかかる所得税の計算・税率・控除を解説!

まず、「一時所得」の計算式です。

総収入金額-収入を得るために支出した金額-特別控除額50万円=一時所得

この特別控除額50万円という点がポイント。


もしこの50万円を超える利益が学資保険の満期受取金で得られれば、一時所得と見なされ、税金が課せられます。


その場合の計算式も見ておきましょう。

一時所得×1/2=課税対象

もし一時所得が20万円だとすると、その1/2の10万円が課税対象になります。

学資保険の満期受取金は年金形式で受け取ると「雑所得」

学資保険の満期受取金の受取において、一括を採用せず、毎年の祝金や年金形式にした場合は、事情が変わってきます。


今度は「雑所得」扱いになります。


雑所得の場合の計算方法も見ておきましょう。

「雑所得」にかかる所得税の計算・税率・控除を解説!

雑所得の計算式を見ておきましょう。

総収入金額-必要経費=雑所得

必要経費を算出する必要があるので、その計算式も挙げておきます。

学資保険年金額×(払込保険料総額÷総支給見込額)

これらの計算式を一つにまとめると、以下のようになります。

祝金(年金)の年額-祝金(年金)の年額×(支払保険料総額÷総支給見込額)

具体例を示してみましょう。


毎年50万円の年金を4年間受け取るとします。そして、支払保険料総額が190万円だと仮定してみましょう。


この場合の計算式はこうなります。

50万円―50万円×(190万円÷200万円)=25,000円

つまり、25,000円が課税対象になります。


この場合は、一時所得のような特別控除額50万円枠の適用はないので、この金額がそのまま課税されます。

学資保険の「契約者≠受取人」の場合にかかる贈与税を解説!


学資保険の「契約者≠受取人」の場合は、契約者が支払った保険料に対して、別の人物がその対価を受け取るということなので、贈与扱いになります。


この場合の状況を確認しておきましょう。

贈与税には「一般税率」と「特例税率」がある

贈与税の税率には、「一般税率」と「特例税率」があります。


この違いは非常に重要で、内容を把握しておかないと、正確な学資保険の贈与税額が算出できません。


そこで、国税庁の「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」の情報を参照して、違いを確認しておきましょう。

  • 【一般贈与財産用】(一般税率):兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から子への贈与で子が未成年者の場合など
  • 【特例贈与財産用】(特例税率):直系尊属(祖父母や父母など)から、その年の1月1日において20歳以上の者(子・孫など)への贈与の場合
それぞれの計算方法をチェックしてみましょう。

「一般税率」の場合の計算方法を解説!

贈与税の基本的な計算式は以下の通りです。

(1年間に贈与で受け取った額-110万円)×贈与税率―控除額=贈与税額

つまり、贈与された金額に対して、110万円の基礎控除があります。


これをさらに「一般税率」の場合に当てはめるのですが、一般税率の速算表は、国税庁の「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」に表示されています。

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1000万円以下40%125万円
※「1,500万円以下」以上は省略


例を挙げてみましょう。


満期受取金が200万円で、受取人が18歳の子供だとします。


この場合の計算式は、次のようになります。

(200万円―110万円)×10%-0円=9万円

この子供に課せられる贈与税額は9万円でした。


「特例税率」の場合の計算方法を解説!

「特例税率」の速算表も確認しておきましょう。


やはり、国税庁の「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」をもとにします。

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
※「1,500万円以下」以上は省略

今度も満期受取金が200万円としますが、受取人は22歳だと仮定します。

計算式は次のようになります。

(200万円―110万円)×10%-0円=9万円

一般税率と同じ贈与税額になりました。

しかし、満期受取金の額が増えると、一般税率と特例税率で微妙に税率や控除額が変わってくるので、贈与税額の結果にも差が現れるでしょう。


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子供の教育資金についていろいろなお悩みを持っている親御さんも多いことでしょう。


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【まとめ】学資保険の満期について

学資保険の満期について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。


今回の記事のポイントは、 

  • 学資保険の満期の意味
  • 学資保険の満期のタイプ
  • 学資保険の満期受取金
  • 学資保険の満期受取金の申請方法
  • 学資保険と税金について 
 でした。 

 是非、参考にしていただければと思います。 

学資保険の満期を迎えると、多額の満期受取金がもらえます。

その満期受取金を上手に活用して、子供の教育資金に充当してください。

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学資保険についてもっと知りたいという方は、是非他の記事もご覧になってください。 

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