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「おすすめの変額保険はどれ?変額保険のメリット・デメリットは?」このような悩みを持っている方は多いでしょう。そこで本記事では、変額保険のおすすめTOP5、変額保険とは何か、変額保険の手数料、変額保険のメリット・デメリットをまとめました。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

この記事の目次

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変額保険のおすすめランキング!変額保険のメリットデメリットとは?

こんにちは、マネーキャリア編集部です。


最近は、投資をしながら老後の資金や、亡くなった場合の保障を受けられる商品を検討する方が増えました。


老後の資金形成としてはiDeCoなどを検討している方が多いですが、死亡保障を受けられる保険として注目を集めているのが「変額保険」です。


そこで、先日変額保険を検討している方から、こんな質問をいただきました。

変額保険を検討中です。おすすめの変額保険はありますか?
変額保険について分かりやすく教えてほしい。

そこで今回は、変額保険について詳しく解説します。


変額保険とは、死亡保障を確保しつつ保険料を運用しながら、保障をより大きなものにすることを目的とした生命保険です。


変額保険の概要からおすすめの商品、メリット・デメリットについても触れていくので、変額保険を検討している方のお手伝いになれば幸いです。

変額保険のおすすめランキング

さっそくですが、マネーキャリア編集部としておすすめの変額保険、TOP5から紹介します。


ラインナップとしては以下のようになります。

  • プルデンシャル生命「変額保険(終身型)」
  • アクサ生命「ユニットリンク(無配当)」
  • 東京海上日動あんしん生命「マーケットリンク」
  • マニュライフ「こだわり変額保険」
それぞれの概要を紹介するのでぜひ参考にしてください。

プルデンシャル生命「変額保険(終身型)」

プルデンシャル生命「変額保険(終身型)」の概要を確認しましょう。

項目内容
保険の種類変額終身保険
支払方法クレジットカード
運用先(特別勘定)総合・債権・株式・米国債券・米国株式・REIT 計6種類
運用会社PGIMジャパン

プルデンシャル生命の「変額保険(終身型)」には、コツコツと積み立てていく定期払いのほかに、一時払いもあります。


ただし、一時払いは後述の「生命保険料控除を利用できるため節税できる」でも解説するように、定期払いに比べ節税効果が見込めない可能性があるため、よく検討しましょう。

アクサ生命「ユニットリンク(無配当)」

アクサ生命の「ユニットリンク(無配当)」は、変額有期保険(養老保険タイプ)の変額保険です。

項目内容
保険の種類変額有期保険
支払方法月額20万円までクレジットカード可
運用先(特別勘定)日本株式、世界株式、新興国株式、世界債券、金融市場等の計10種類
運用会社ブラックロックジャパン、キャピタルインターナショナル、アクサインベストメントマネージャーズ等

一般的な養老保険と同じように、老後の資金形成として利用している方が多い商品です。


変額終身保険とは違い、満期保険金を一時金もしくは年金として受取ることができます。場合によっては終身保険に変更することも可能なので、多様性のある商品です。

東京海上日動あんしん生命「マーケットリンク」

東京海上日動あんしん生命の「マーケットリンク」は、ユニットリンクと同様に変額有期保険です。

項目内容
保険の種類変額有期保険(養老保険タイプ)
支払方法口座振替のみ
運用先(特別勘定)国内株式、外国株式、バランス型、海外REIT、新興国株式など合計8種類
運用会社東京海上アセットマネジメント、日興アセットマネジメント、野村アセットマネジメント 

マーケットリンクの運用先は全て、パッシブ運用の商品です。


パッシブ運用とは、日経平均株価やTOPIXなどと連携した運用成果を期待するものであり、低リスクで運用しながら資産を増やすことを目標とします。


変額保険が持つデメリットである元本割れリスクを抑えつつ、運用できるでしょう。

マニュライフ「こだわり変額保険」

 マニュライフの「こだわり変額保険」は、特約を付加することで保障を充実させることが可能です。

項目
内容
保険の種類変額有期保険(養老保険タイプ)
支払方法1契約3万円までクレジットカード可
運用先(特別勘定) グローバルバランス、外国株式、世界バランス、外国債券等、合計7種類
運用会社マニュライフインベストメントマネジメント、BNPパリバ証券、日興アセットマネジメント

こだわり変額保険で付加できる特約は、以下の3つです。

  • ターゲット特約
  • 年金特約
  • 指定代理店請求特約

特にターゲット特約は、こだわり変額保険だけが付帯できる特約です。契約から10年経過後に、運用成果が目標額に達しているかどうか判定します。


目標額に達していた場合、運用資産は終身保険へ移行できます。

変額保険のシミュレーション例を解説!

変額保険は、運用することによって保険金額や解約返戻金、満期保険金が変わります。といっても、イメージがわかない方も多いのではないでしょうか。


そこで一例として、アクサ生命の「ユニットリンク」の設計書をご紹介します。

例)30歳男性・保険期間80歳(50年)・月額保険料20,000円



上記はあくまでシミュレーションなので、目安として考えましょう。運用実績も必ず-3%・0%・3%・6%となるわけではなく、仮定とします。


30歳から保険料を納め75歳で解約した場合、総支払保険料は1,080万円に対し、騰落率が-3%の場合約305万円、0%では約616万円、3%では約1,396万円、6%では約3,700万円となります。


6%の騰落率では、保険料に対しての返戻率は342.6%にもなり、定額保険ではあまり見受けられない返戻率と言えます。


では、6%というのは現実的な数字なのでしょうか。


アクサ生命が開示している2021年7月の「特定勘定の運用実績・状況」では、安定成長バランス型が5.93%、日本株式プラス型が8.49%、外国株式プラス型は12.36%、世界株式プラス型では15.99%と、はるかに上回る数字を出しています。


6%以上で運用されている特定勘定も多いので、6%の騰落率というのも夢ではないということになります。

変額保険の手数料を解説!

次に、変額保険の手数料について解説します。


毎月20,000円を変額保険のみで運用したケースと、毎月20,000分を投資信託と生命保険とで分けて運用したケースで紹介するので参考にしてください。


シミュレーションの共通の条件としては以下のようになります。

  • 性別:男性
  • 年齢:30歳
  • 毎月の運用額:20,000円
  • 運用期間:60歳まで
  • 騰落率:6%


投資信託の計算には楽天証券「積立てシミュレーション」を、生命保険にはライフネット生命の10秒見積りを使用しました。

①毎月20,000円を変額保険で運用した場合

アクサ生命のユニットリンクでは、以下のようなシミュレーションになります。


30歳から60歳までの総支払保険料は720万円、騰落率が6%の場合解約返戻金は1,589万円なので、運用利益は869万円となります。


騰落率が3%の場合は931万円の解約返戻金となり、運用収益としては211万円です。

②毎月20,000円を投資信託と生命保険を分けて運用した場合

次に、毎月20,000円を投資信託と生命保険に分けて運用した場合を見ていきましょう。


まずは、生命保険を確認していきます。


ライフネット生命の生命保険は以下のような結果になりました。


30歳の男性が60歳まで保険金1,000万円の生命保険へ加入した場合、保険料は月額2,031円、総支払保険料は731,160円となります。


次に投資信託のシミュレーションを見ていきましょう。月額20,000円なので、投資信託で運用できる月額は17,969円です。




この場合の総積立金額は6,468,840円、運用収益は11,581,291円となります。


生命保険と投資信託を合わせると、以下の表のようになるので確認しましょう。

生命保険投資信託
月額2,031円17,969円

30年間の総支払額731,160円6,468,840円
運用収益011,581,291円

投資信託の手数料等は考慮していません。

※生命保険は亡くなることで保険金を受取るため、変額保険同様運用のみの数字を出しています。


投資信託の運用収益から生命保険の総支払保険料を引くと約1,085万円となり、生命保険と投資信託を分けて運用した場合の利益となります。


変額保険の利益に比べて216万円程度の差となり、投資と生命保険を分けて考えた方がいいケースがあることを覚えておきましょう。

そもそも変額保険とは


変額保険」とは生命保険の中でも、支払った保険料を株式や債券などで運用し、その実績に応じて受け取る保険金が増減する保険商品をいいます。


死亡保険金額や満期保険金、解約返戻金が運用実績に応じて変わるため、大幅に増える可能性がある保険です。


運用実績に影響されると考えると、あらかじめ決められた保険金額が1,000万円である方が亡くなった際に運用実績が700万円であった場合、死亡保険金額は700万円と思われる方も多いのではないでしょうか。


変動保険は、運用実績に関わらず基本保険金額(保険金を支払うときに基準とされる保険金額)は影響を受けないため、1,000万円を受取れるのです。


逆に、運用により1,000万円から1,500万円の運用実績である場合に亡くなると、1,500万円の保険金を受け取ることができます。

変額保険と定額保険を比較して解説

「変額保険」と「定額保険」の違いについて、確認していきましょう。


変額保険と定額保険の違いは、受け取る保険金などが固定されているのか、それとも変動するのかにあります。


以下の表を見てください。

変額保険定額保険
運用ありなし
保険金額増減あり(※)
固定
解約返戻金増減あり固定
満期保険金増減あり固定

(※)運用実績がマイナスになる場合、基本保険金額はあらかじめ決められた金額になります。


一般的な保険である定額保険では、契約の時点で受け取る保険金額は決められていて、基本的に変わることはないのが特徴です。


しかし、変額保険は運用状況によって増減する可能性があります。


死亡・高度障害保険金額に関しては、基本保険金額が保証されているため、特記するようなデメリットはありません。


しかし、解約返礼金や満期保険金に関しては運用の影響を受けてしまうので、場合によって総支払保険料よりも少ない金額になることもあるので覚えておきましょう。

変額保険と投資商品の違いを解説

では、変額保険と投資商品の違いはどこにあるのでしょうか。


簡単にいえば、死亡保障がついているかどうかにあり、変額保険と投資商品で受け取る金額は以下のようになります。


  • 「変額保険」・・・基本保険金(死亡・後遺障害保障)+変動保険金
  • 「運用商品」・・・運用実績によるリターン

変動保険金は、運用の影響を強く受け増減します。


基本保険金は、運用実績の影響を受けずに契約者が亡くなった場合に給付される金額です。仮に変動保険金がマイナスになった場合でも、基本保険金は保障されているので変わりません。


一方運用商品は、運用実績に応じて大きなリターンを得ることも、元本割れしてしまうこともあります。


変額保険はあくまで生命保険なので死亡時の保障は保持されたままであること、その上で運用成果が変動保険金と、解約返戻金などに影響する点が投資商品との違いです。

一般勘定と特別勘定の違いを解説

多くの保険はそもそも、加入者が支払った保険料を保険会社が運用先を選んで運用しています。


それに対し変額保険は、保険会社ではなく自分で投資先を選択します。変額保険と一般的な保険とでは、保険料の運用方法が異なるのです。


保険商品の中でも、保険会社の運用実績に関わらず決められた給付が保証されるタイプを「一般勘定」に分類し、終身保険や医療保険など一般的な保険がこれに該当します。


これに対し、運用実績に応じて給付が変動するタイプを「特別勘定」に分類され、変額保険が該当します。


変額保険を契約する際には、以下の特定勘定のうちひとつもしくは複数を選択します。

特定勘定の種類概要
株式型・ベンチマークは日経平均株価
・株式市場と連動しやすい上場投資信託へ投資し
日本成長株式型・ベンチマークはTOPIX
・いつでも購入可能な追加型投資信託へ投資
・投資した信託財産の長期的な成長を目指す
世界コア株式型
・ベンチマークはMSCIワールドインデックス
・国内外の株式などに投資
・ベンチマークを超える運用利益を目指す
世界株式型・ベンチマークはMSCIワールドインデックス 
・有名なブランドを有する企業へ注目
・世界各国の株式に分散投資をし運用利益を目指す
債権型・円建ての債券を中心に運用
・中長期的に安定した利回りの確保を目指す
世界債権型・ベンチマークはFTSE世界国債インデックス
・経済環境が良好な国に投資し、運用利益を目指す
総合型・円建ての債券を組み合わせ安定したリターンを確保
・収益率が高いと期待される資産へ資産配分する
短期融資市場型・ベンチマークは短期金利
・短期債券や短期金融商品を中心に投資する

(※)ベンチマーク=指標


保険会社によって、保有する特別勘定もその商品の種類も異なります。よく確認した上で、保険会社を選択することが大切です。

変額保険は「生命保険」と「投資信託」の二つの機能を持つ保険!

変額保険と投資商品との違いについても解説したように、変額保険には「生命保険」と「投資信託」の2つの機能があります。


そこで、生命保険としての機能と、投資信託としての機能について解説しましょう。


生命保険としての機能

先述したように、変額保険には死亡時や高度障害状態場合になった際に保障される「生命保険」としての機能がついています。


運用成果で受け取れる保険金額が変わる変額保険ですが、契約時に設定した「基本保険金」の金額が下回ってしまうことはありません。


例えば、基本保険金額が1,500万円の保険金額の方が、運用により1,000万円まで減少してしまったときに亡くなったとします。


この場合、受け取る保険金額は1,000万円ではなく1,500万円となり、基本保険金額分は保障されるのです。


しかし、基本保険金額が1,500万円の方が運用により2,000万円になったときに亡くなった場合、受け取る保険金額は2,000万円となります。


つまり、変額保険の生命保険の機能は、運用によるリスクを負うことなくメリットのみ受け取れるのです。


投資信託としての機能

変額保険の投資信託としての機能は、一般的な投資信託と同様に運用によるリスクとリターンの両面の影響を受けます。


仮に、基本保険金額が1,500万円の方が、運用により250万円増加し満期を迎えた場合の満期保険金は1,750万円です。


もし、運用によって500万円減少してしまった場合は、1,000円が満期保険金となります。


つまり、投資信託の機能は、保険金が増額するメリットがある反面、元金割れしてしまう可能性があるということです。


”保険料を運用する”という面では、先述した一般的な定額保険商品と変額保険は同じ

といえます。しかし、決定的に違うのは運用実績が保険会社に帰属するのか、契約者本人に帰属するのかにあります。


保険会社に帰属する場合は運用による損失は保険会社の責任であり、その穴埋めは保険会社が行うため、一般勘定の保険は受け取る保険金額は変わりません。


しかし、変額保険は加入者自体が自分で投資先を選ぶため、運用実績は契約者本人に帰属します。


そのため、運用による損失も利益も契約者自身に影響するのです。

変額保険は3種類!

変額保険の種類は、大きく分けると次の3つです。

  • 変額有期保険
  • 変額終身保険
  • 変額個人年金保険
それぞれの変額保険の種類について解説します。

①「変額有期保険」【保険期間が一定】

変額有期保険は、「養老保険」の運用タイプになります。


一般勘定の養老保険は、死亡時や高度障害状態になった場合や解約した場合、満期まで健康でいた場合にお金を受け取れるため、老後の資金形成のひとつとして契約する方も多くいます。


それに対し変額有期保険は、簡単にいえば運用によって受け取れる保険金額が変わる養老保険です。


主な特徴は以下を参考にしてください。

  • 死亡保険金、満期保険金、解約返戻金の金額は運用実績の影響を受ける
  • 死亡保険金には基本保険金が設定されている
  • 満期保険金と解約返戻金は最低保証がないので元本割れもある

変額有期保険は、養老保険に比べ増える可能性があるものの、元本割れのリスクもあるので注意が必要です。

②「変額終身保険」【保障が一生涯継続する】

変額終身保険は、一般勘定の保険でいえば「終身保険」の運用タイプに該当します。


主な特徴は、3つあります。

  • 死亡保障は一生涯
  • 死亡保険金は基本保険金が設定される
  • 解約返戻金は運用実績が影響する

一般勘定の終身保険と違う点が、解約返戻金の元本割れリスクがあることです。


一般勘定の終身保険では、保険料払込期間が終了すると解約返戻金は元本より大きく上回ります。しかし、変額終身保険は運用実績の影響を受けるため、元本割れもあり得るのです。


死亡保険として変額終身保険を検討するのであれば、基本保険金額が設定されるため安心です。また、運用することによって、終身保険に比べて多くの解約返戻金を受取る可能性もあります。


死亡時の保障のみを考えるのであれば、死亡時の最低保険金は保障されつつ運用し増える可能性もある変額終身保険の方が、魅力的に感じやすいのではないでしょうか。

③「変額個人年金保険」【老後のじぶん年金をつくれる】

変額個人年金保険は、「個人年金保険」の運用タイプの保険です。


主な特徴は次の3つあります。

  • 支払った保険料を一定期間運用することで年金を受け取る
  • 契約時にまっとまったお金が必要
  • 年金額には最低保証がなく運用成績の影響を受ける
  • 死亡保険金には基本保険金額が設けられ、解約返戻金に最低保証はない

変額個人年金保険が個人年金保険と異なるのは、「一時払い」となっているケースが多いことです。


契約時にまとまった保険料を支払い、一定期期間運用後に年金で受け取る形になります。


もちろん、運用実績によって受け取る年金が増える可能性がありますが、元本割れのリスクもあることを忘れないようにしましょう。

変額保険のメリット

ここからは、変額保険のメリットを紹介していきます。

変額保険のメリットは、以下6つあります。
  • 運用状況によっては将来受け取れる金額を増やすことができる
  • 生命保険料控除を利用できるため節税できる
  • 運用実績に関わらず死亡保障に最低保証がある
  • インフレ(物価上昇)に強い
  • 定額の保険と比較すると保険料が安い
  • 運用中に利益が出ても受け取り時まで課税されない
詳しく解説します。

①運用状況によっては将来受け取れる金額を増やすことができる

変額保険の大きな特徴は、ここまで解説したように「運用成績によって受取る保険金や解約返戻金の金額が異なる」という点にあります。


そのため、運用次第で想定していたよりも多くの保険金を受取る方もいます。


また、投資先はひとつではなく複数に分散することもできます。元本割れというリスクを軽減しながら、資産形成が可能です。

②生命保険料控除を利用できるため節税できる

変額保険の強みは、投資性がが強い面にあります。


とはいえ、主体は生命保険なので年間の「生命保険料控除」の対象となり、年間最大

4万円の所得控除を受けられます。

年間保険料総額控除額
2万円以下
年間保険料総額の全額
2万円超4万円以下年間保険料総額×2分の1+1万円
4万円超8万円以下年間保険料総額×4分の1+2万円
8万円超一律4万円

ただし、生命保険控除を毎年受けるのであれば、保険料の支払を「月払い」や「半年払い」、「年払い」を選択しましょう。


一時払いにしてしまうと、保険料を振り込んだ年度のみ生命保険控除の対象となってしまい、翌年以降は控除を受けられません。

③運用実績に関わらず死亡保障に最低保証がある

変額保険は運用成績の影響を受けるものの、死亡保障や高額障害保険金に関しては最低保証があります。


たとえ運用がうまくいかず減ってしまったとしても、最低保証である基本保険金が減ることはありません。


運用がうまくいけば保険金額は増額します。亡くなったときのための保険としてみれば最低保証はされているのでリスクは少なく、より多くの保険金を望める可能性があります。


ただし、解約返戻金や満期金は運用成績が大きく影響するため、解約返戻金や満期金が目的の方は、以降で紹介するデメリットもよく確認しましょう。

④インフレ(物価上昇)に強い

一般的な終身保険などは「インフレ」に弱い傾向にあります。


インフレとは、物価が上昇することでお金の価値が下がってしまうことをいいます。


一般勘定の保険の場合、契約時に設定した保険金で十分だと判断していたとしても、いざ保険金が必要になったときにインフレ状態だと、受け取る保険金はインフレ前のお金の価値しかありません。


そのため、物価が上がったことによって、受け取る保険金だけでは不十分であるケースがあります。


これに対し変額保険は、インフレが起こると金利が上昇し運用成績が上がる可能性があります。


その結果、インフレの影響を受けずにその時に合ったお金の価値で保険金を受取れます。

⑤定額の保険と比較すると保険料が安い

定額型の終身保険と比較して「保険料が安い」のも変額保険の魅力です。


長期的に加入する方にとって、毎月の保険料が安いというのは、最終的に一般的な保険との大きな差になります。


また、運用に失敗したとしても、保険料を抑えながら死亡時の保障を受けられるのはメリットとして挙げられます。

⑥運用中に利益が出ても受け取り時まで課税されない

変額保険は投資をしながらお金を増やし、保険金として受け取ります。


株や投資信託の運用を行う場合、リターンや配当金があれば課税対象となり20.315%も課税されます。


しかし、変額保険で運用中に得たリターンや配当金は課税対象外です。利益が大きくても課税対象とはならないため、利益や配当金はそのまま運用資金となります。


リターンにより保険金が増額した場合でも、保険金の受け取り時まで課税されません。


ただし、リターンによって増額された保険金は、受け取る際に一時所得として課税対象となります。

変額保険のデメリット

ここまで変額保険のメリットに触れ、魅力的に感じた方も多いのではないでしょうか。


しかし、変額保険にはデメリットもあるため、よく確認した上で検討することが大切です。


変額保険の主なデメリットとして確認しておきたいのは、次の3つです。

  • 元割れのリスクがある
  • 投資商品よりもコストが高い
  • デフレ(物価下落)に弱い

それぞれについて詳しく解説します。

①元割れのリスクがある

ここまでの解説でも出てきた「元本割れのリスク」は、よく確認しておきたいデメリットです。


死亡保障のための変額保険であれば、「元本割れのリスク」はそこまで意識しなくても問題ないでしょう。


しかし、解約返戻金を目的として変額保険へ加入する場合は、注意が必要です。


変額保険の場合、一般的な終身保険のように解約返戻金が必ずしも元本よりも増額されるとは限りません。


変額保険は運用を目的とした保険のため、必ず元本より増えるとは限らないためです。


また、死亡保障とは異なり解約返戻金や満期金には最低保証がないので、運用次第では元本割れてしてしまい、老後の資金を思ったように残せないケースもあります。

②投資商品よりもコストが高い

変額保険で投資を行うと、一般的な投資に比べてコストが高くなります。


そもそも変額保険は「保険」のため、支払った保険料の一部は死亡保障などに使います。保険料のすべて投資できるというわけではありません。


「投資」として変額保険を利用するのであれば、一般的な投資商品を選択した方がより多く運用できるでしょう。

③デフレ(物価下落)に弱い

変額保険はインフレに強い分、デフレには弱いです。

デフレとは、物価が下落することでお金の価値が上がってしまうことをいいます。

投資性が高い分、デフレにより運用成績が下がってしまうと保険料が割高になります。また、解約返戻金や満期金では元本割れしてしまう可能性もあるのです。

変額保険をおすすめできる人の特徴

メリットやデメリットを含めて、変額保険をおすすめできる方の特徴は以下の2つのいずれかに当てはまる方です。

  • 保険を使ってローリスクで資産運用したい人
  • 自分で投資商品を選択することを避けたい人
それぞれの特徴について詳しく解説します。

①保険を使ってローリスクで資産運用したい人

変額保険は、最低保証を確保しながら運用し、最低保証よりも多くの保険金や解約返戻金の受け取りを目指す保険です。


一般的な保険に比べて保険料が抑えられている点や最低保証がある点から、ローリスクで資産を運用し将来的に受け取れる保険金や解約返戻金を増やしたいという方におすすめです。


②自分で投資商品を選択することを避けたい人

投資により資産形成を目指す方が増えています。


ひとことで投資といっても株式や債券、投資信託などさまざまな方法があり、投資に自信がない場合どれを選んだらいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。


そういった方にも変額保険はおすすめです。


変額保険は、商品の選定から売却まで運用を保険会社に任せることができます。投資自体初めてという方も、始めやすいでしょう。

どの保険に入ろうか迷ったらお金のプロに相談すべき理由

参考:変額保険にトラブルはあるの?

変額保険の販売開始されたのは、1986年のバブル初期です。株価は上昇、日本中であらゆる分野に投資をする方が多い時期でした。


つまり、インフレの時期に発売を開始し、資産形成を目的とした多くの方が利用したものの、バブルが崩壊しデフレになると多くの方が大きく元本割れしてしまった経緯があります。


当然不平不満が生まれ、加入していた方が変額保険にいい印象を持っていないなのは否めません。


しかし、2001年には、元本割れする保険商品を含む金融商品には、顧客にきちんとした説明をするよう金融商品販売法が施工されています。


保険会社より詳しい商品説明を受け変額保険の仕組みを良く理解することによって、トラブルは避けれられるでしょう。

参考:変額保険の保険料の支払い方法を解説!

変額保険の保険料の支払方法をご紹介します。


保険会社によって可能な支払方法は変わりますが、

  • 口座振替
  • クレジットカード

のいずれかから選ぶケースが多いです。

口座振替

口座振替で支払う場合、「月払い」「半年払い」「年払い」の3つから選択できるケースが多いです。


自分の好きな支払い方を選択できます。


クレジットカード

クレジットカードを支払方法として選択できる保険会社も増えました。


しかし、「保険料は月〇万円まで」や「月払いのみ可」といった条件があるケースもあるので確認をしましょう。

おすすめの支払い方法

変額保険の商品によって、払い込み期間を設定できるケースがあります。

  • 短期払い込み
  • 長期払い込み
  • 終身払い

の3つの払い込み期間について詳しく解説します。


短期払い込み

短期払い込みとは、保険料を3年~10年かけて支払う方法です。


長期払い込みや終身払いに比べて、月の保険料は高いものの保険料総額では安くなるので保障を重視している方におすすめです。


長期払い込み

長期払い込みは、20年~40年かけて保険料を支払う方法です。


加入する年齢にもよりますが、定年退職する前に払い込みを終えたいという方や、ファンドの状況によってタイミングを計りたいという方は、長期払い込みを選択するといいでしょう。


終身払い

変額保険は、そもそもガンや脳卒中などの保険料免除特約がないため、終身払いはおすすめできません。

参考:変額保険をiDeCoやNISAと比較して解説

ここまで変額保険を解説してきましたが、老後の資金や運用して増やすという点から「iDeCo」や「NISA」を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。


確かに変額保険と似ていますが、変額保険・iDeCo・NISAを比べてみると異なる点も多くあります。中でも以下の3つの違いに注目しました。

  • 節税メリットが違う
  • 投資期間
  • 投資対象商品

まずは、節税メリットの違いから確認しましょう。


変額保険・iDeCo・NISAは、節税効果としても注目されている商品ですが、税制はそれぞれ異なります。

拠出(支払)時運用時
変額保険生命保険控除非課税
iDeCo所得控除非課税
NISA非課税

資産の運用時は非課税であるのは3つとも変わりませんが、NISAは拠出時の節税効果はありません。


また、受取時はNISAは5年間非課税、iDeCoは公的年金控除や退職所得控除、変額保険は一時所得となります。


投資できる期間は、変額保険・iDeCo・NISAでは三者三様です。

投資期間
変額保険商品によって異なる
iDeCo
60歳まで
NISA5年間

iDeCoは原則60歳まで解約できないため、変額保険やNISAに比べると柔軟性はないといえます。


「投資をして増やす」という面では、3つとも同じですが取扱商品が異なります。

投資先年間投資限度額
変額保険投資信託など商品により異なる
iDeCo定期貯金・保険・投資信託14.4万円~81.6万円
NISA 株式・投資信託120万円

変額保険とNISA は、株式や投資信託での運用のみですが、iDeCoの場合は定期貯金や保険など元本を確保した上で運用することも可能です。

まとめ:おすすめの変額保険

この記事では、おすすめの変額保険から、変額保険の概要、メリット・デメリットなど変額保険について掘り下げていきました。


変額保険は、最低限の死亡保障を保持しつつも運用しながら保険金や解約返戻金、満期保険金を増やすことを目標とした保険です。


確認しておきたいポイントは以下のようになります。

  • 変額保険は保険会社によって保有する特別勘定数が異なる
  • 生命保険と投資信託を分けた方がいい場合もある
  • 契約時の基本保険金は保障される
  • 解約返戻金や満期保険金は元本割れのリスクが生じる
  • インフレに強くデフレに弱い

変額保険はある一定の保障を受けつつ運用しながら保険金を増やしたい方におすすめです。


マネーキャリアでは、このほかにiDeCoやNISAなどさまざまなお金に関する記事を多数掲載しています。ぜひご覧ください。