NISAが改正!?投資期間の無期限化や、非課税期間の無期限化のサムネイル画像

金融庁により、NISAの制度が改正される案が提出されました。投資期間の無期限化、非課税期間の無期限化が行われれば投資家にとっては大きなメリットになりそうです。今回の記事では、NISAの制度改正について4つのポイントに絞って解説しています。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

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どのような制度に改正されるのか?

NISAの制度改正について抑えたいポイントは4つあります。

  • 投資可能期間に制限がなくなる

現在一般NISAが2028年まで、つみたてNISAが2042年までの投資可能期間を、今回の制度改正で制限をなくすことが検討されています。


期間が無制限になることで、どのタイミングで投資を始めても投資できる金額に差が生まれなくなります。


例えば、現在の制度では2032年につみたてNISAを始めると400万円しか運用ができませんが、制度改正によりどのタイミングでスタートしても800万円の運用ができるようになります。


投資期間に制限がなくなることで、運用資金が貯まっていない人が生活資金を崩す必要もなくなります。


  • 運用益の非課税期間がなくなる

現在一般NISAが5年で、つみたてNISAが20年の非課税期間を、今回の制度改正でなくす案もあります。


非課税期間の指定がなくなることで、30年や40年のように、これまでよりも長期で非課税の運用ができるようになり、複利の効果を最大限活用できるようになります。


長期投資最大のメリットである複利の効果を最大限に活用でき、かつ運用益が非課税になるというのは、投資家にとって大きなメリットと言えるでしょう。


20年後の出口戦略を考えなくて済むようになるのもメリットの一つですね。


  • 年間投資額の拡大

現在一般NISAが120万円で、つみたてNISAが40万円の年間投資額を、今回の制度改正で拡大することも検討されています。


日本証券業協会は2022年7月に、年間投資額について一般NISAを120万円増額、つみたてNISAを20万円増額する案を提示しています。


NISAの制度の参考になっているイギリスのISAでは、年間約320万円までの投資が可能となっているため、上記の合計300万円の案が採用されて資産形成がしやすい制度に改正してほしいですね。


  •  制度の一本化

現在はどちらかの制度しか利用できないNISA制度ですが、2つの制度を併用した「成長投資枠」を導入することが検討されています。


この名前は2022年現在では仮の名称ですが、つみたてNISAの長期での分散積立投資のメリットを残しながら、一般NISAで扱える上場株式なども投資の対象になる予定です。

政府が掲げる「資産所得倍増プラン」とは?

「資産所得倍増プラン」とは、2022年8月に岸田政権が掲げた、家計の貯金を資産運用に充てることで経済の活性化を図る政策です。

前述した制度改正が実現すると、誰もが簡単に利用できる制度になることは間違いありません。
これこそが、岸田政権が目標としている資産所得倍増プランの具体策と言えるでしょう。

誰でも理解できて利用しやすい資産形成の制度に改正されると、国民が貯金ではなく資産運用を選択するようになり、経済が良い方向に循環していくことが予想されます。

現時点では改正は決定ではありません


今回発表されたNISAの制度改正案は、2022年11月時点では政府による決定事項ではありません。


現時点では、金融庁が要望を提出した段階なので、この改正案がすべて採用されるのか、一部だけ採用されるのかは今後の税制改正によって発表されるでしょう。


投資家が注目するべきタイミングは、毎年12月頃に行われる税制改正大綱の決定です。

今回金融庁によって提出されたNISAの制度改正案は、これから投資を始める人も、すでに投資を始めている人にとっても嬉しい改正です。


今までに金融庁が要望を提出した改正案が実現しなかったケースが多くありましたが、今回は自民党金融調査会からの援護射撃もあり、制度改正の実現が叶う可能性が高そうです。


誰もが得をすることになるNISAの制度改正について、朗報を待ちましょう。

改正の実現は難しいという声も

NISAの制度改正が叶いそうなところまで来ましたが、改正の実現は難しいという意見も出てきています。

金融機関のシステム改修には多額の費用とリスクがつきものです。
NISA制度の改正が行われることで、金融機関のシステムの大幅な変更が必要になるため、すぐの制度改正が難しいと言われています。

また、既存の金融機関から独立しているかなどあいまいな状況で制度の改正を行えば、手数料目当てでユーザーにアドバイスをするような事態になりかねないという意見もあります。

政府や金融機関などの利益のためではなく、国民の将来を豊かなものにするための制度の改正であるかどうかが、金融庁の腕の見せどころになりそうです。

まとめ

今回は、NISAの制度改正について紹介しました。

現時点で制度改正は決定事項ではありませんが、検討されている案がすべて実現すれば、すべての国民にとってポジティブな改正となります。

改正された際に資産形成で出遅れないように、常に最新の情報をキャッチして良いスタートダッシュを切れるようにしておきましょう。