LINE証券を利用していて、確定申告が必要なのか気になる人も多いのではないでしょうか。この記事では、LINE証券で確定申告が必要なのか、必要な場合の確定申告のやり方や確定申告をLINE証券に任せる方法を紹介しています。ぜひお読みください。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る
この記事の目次
- LINE証券で確定申告は必要?
- 多くの人はLINE証券で確定申告は必要ない
- ①源泉徴収ありの特定口座なら確定申告は不要
- ②LINE証券の利益が20万円以下の場合は確定申告は不要
- LINE証券で確定申告が必要な人は?
- ①源泉徴収なしの特定口座を利用しているなら確定申告が必要
- ②譲渡損失の繰越控除を申告したいなら確定申告が必要
- ③LINE証券以外の証券会社の損益通算を行うなら確定申告が必要
- 株で損をした場合は確定申告しよう
- LINE証券の確定申告をする方法は?
- ①年間取引報告書を確認する
- ②確定申告書に必要事項を記入する
- ③税務署に書類を提出する
- 補足:LINE証券で確定申告を行う際に添付する書類はない
- 特定口座を源泉徴収ありにして確定申告をLINE証券に任せよう!
- まとめ:LINE証券では確定申告が必要ない人が多い
LINE証券で確定申告は必要?
ネット証券のうち、LINEが提供しているサービス・LINE証券。
LINEが運営しており、始めるにあたって新たにアプリをダウンロードする必要がありません。
LINEさえ入っていればすぐに始められる、その手軽さが人気となっています。
ところで、LINE証券では、確定申告は必要なのでしょうか?
今回はLINE証券と確定申告について
- 多くの人はLINE証券で確定申告不要
- LINE証券で確定申告が必要な人
- LINE証券の確定申告をする方法
- 確定申告をLINE証券に任せる
以上の内容を中心に解説していきます。
LINE証券を使っていなくても、株取引を行っている方であれば、確定申告の際に知っておきたい情報が記載されているので
ぜひ最後までご覧ください。
多くの人はLINE証券で確定申告は必要ない
多くの方は、LINE証券で確定申告は必要ありません。
確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間の所得金額から計算した税金を、納税者が自分で計算して納付する制度のことをいいます。
具体的に、確定申告が必要ないパターンとしては、以下2つに当てはまる場合です。
- 源泉徴収ありの特定口座を利用している場合
- LINE証券の利益が20万円以下の場合
①源泉徴収ありの特定口座なら確定申告は不要
そもそも「源泉徴収あり」の口座とは、金銭を受け取る際に、税金分を控除して支払いをしてくれる口座のことです。
証券会社が投資家に代わって、税金の納付を行ってくれます。
LINE証券に限った話ではありませんが、一般的に、源泉徴収ありの口座を利用していれば、確定申告は不要です。
およそ20%の税金を自動で徴収されるので、LINE証券内での取引に関しては、納税は完了しています。
他の証券会社でも株取引を行っている方に関しては
「LINE証券で確定申告が必要な人は?」の章でも触れていますので、そちらも読んでみてくださいね。
投資初心者の方なら、確定申告が不要になる、源泉徴収ありの特定口座を利用するのがお勧めです。
LINE証券では、特定口座を開設する際「LINEに任せる」を選択すると、自動的に源泉徴収ありの口座が選択されます。
源泉徴収のあり・なしを確認する方法は、この後説明しますので、そちらをご覧ください。
②LINE証券の利益が20万円以下の場合は確定申告は不要
こちらもLINE証券に限った話ではありませんが、株取引での利益が20万円以下の場合は、確定申告は不要です。
逆に、利益が20万円を上回る場合は、確定申告を行い、納税しなければなりません。
「20万円以下なら確定申告をしなくて良い」とお伝えしましたが、これはあくまで所得税の話です。
住民税については、申告不要にはならないので、注意してください。
確定申告を行うのであれば、別で住民税を申告する必要はありません。
しかし、確定申告をしないのならば、住民税の申告に関しては、自治体の窓口で行います。
もちろん、①でお伝えした通り、源泉徴収ありの特定口座であれば、所得税も住民税も源泉徴収されるため、自分で申告する手間はかかりません。
LINE証券で確定申告が必要な人は?
LINE証券で確定申告が不要な人についてお伝えしてきましたが
逆にLINE証券で確定申告が必要な人はどういった人でしょうか?
以下に当てはまる人は、確定申告が必要です。
- 源泉徴収なしの特定口座を利用
- 譲渡損失の繰越控除を申告したい
- LINE証券以外の証券会社の損益通算を行う
①源泉徴収なしの特定口座を利用しているなら確定申告が必要
源泉徴収なしの特定口座を利用していて、年間の取引がプラスになっている場合は、確定申告をする必要があります。
LINE証券から受け取る「年間取引報告書」をもとに、ご自身で確定申告と納税を行います。
「確定申告と納税が面倒...」と感じる方は、翌年からにはなってしまいますが、「源泉徴収なし」から、「源泉徴収あり」に変更することが可能です。
この後、詳しく解説するので、詳しくはそちらをご覧ください。
ちなみに、配当金・分配金は、源泉徴収ありなしに関わらず徴収されます。
②譲渡損失の繰越控除を申告したいなら確定申告が必要
譲渡損失の繰越控除を希望する場合、確定申告が必要です。
損失した金額を翌年以降、最長3年に渡って繰り越すことができるという仕組みです。
ただし、毎年の確定申告が条件となります。
譲渡損失が生じた年分や、取引がない年も、例外ではありません。
損失を繰り越す期間は、連続して確定申告を行う必要があります。
③LINE証券以外の証券会社の損益通算を行うなら確定申告が必要
LINE証券と他の証券会社で発生した損益と通算するなら、確定申告が必要になります。
この場合、確定申告を行うと、源泉徴収額のうち払い過ぎた分が還付されます。
株で損をした場合は確定申告しよう
②と③でも触れた通り、株取引で損をした場合、確定申告をすると、負担が軽くなる場合があります。
また、源泉徴収ありの特定口座の場合、原則として確定申告は不要とお伝えしました。
しかし、例外なのが損をしてしまった場合です。
②の通り、譲渡損失の繰越控除の適用を受けると、損失分を翌年以降の利益から差し引けるため、お得になると言えます。
LINE証券の確定申告をする方法は?
LINE証券での確定申告はどのように行えば良いのでしょうか?
以下3ステップに分かれています。
- 年間取引報告書を確認
- 確定申告書に必要事項を記入
- 税務署に書類を提出
①年間取引報告書を確認する
年間取引報告書は、特定口座を開設した人の名前・住所・所得費の額、譲渡に必要となった費用の額等が記載されています。
証券会社が作成・交付し、年間の譲渡損益を集計したものです。
LINE証券の場合、年間取引報告書を含めた全ての書類は、電子交付されるため
以下の手順で確認することができます。
- タブバーの「メニュー」から「お知らせ」をタップします
- 上部のタブ表示にて「あなたへのお知らせ」を選択します
- 「電子交付書面が発行されました」と記載された通知をタップします
- 遷移先の「LINE証券 電子ポスト」画面で、電子交付書面の一覧を確認します
- 閲覧したい電子交付書面をタップします
②確定申告書に必要事項を記入する
まず、確定申告書を用意します。
確定申告書の入手は以下3つの方法があります。
- 国税庁のホームページから印刷する
- 税務署、市役所・区役所などの税務課、確定申告の相談会場で受け取る
- 税務署から郵送で取り寄せる
③税務署に書類を提出する
書類が完成したら、以下の方法で提出します。
- 直接、税務署の窓口まで持って行く
- 税務署へ郵送する
不明な点は、税務署で相談しながら確定申告を行うことも可能です。
しかし、確定申告の締切間近になると、税務署が非常に混雑してしまいます。
確定申告の提出期間が始まったら、可能な限り早めに税務署に行くことをお勧めします。
万が一、確定申告の提出が遅れてしまった!という場合は、無申告加算税もしくは重加算税が課される場合があります。
無申告加算税の場合は、納付すべき所得税に5~20%、重加算税の場合は、40%の加算になってしまいます。
税務署から通告される前に、自分から期限後申告を行った場合、加算は5%で済みます。
もし、確定申告の提出を忘れてしまっていた場合は、気付いたらすぐに提出するようにしましょう。
「特定口座の源泉徴収あり」で取引を行っていれば、申告漏れを防ぐこともできます。
補足:LINE証券で確定申告を行う際に添付する書類はない
LINE証券で確定申告を行う際には「特定口座年間取引報告書」「上場株式配当等の支払通知書」は必要ありません。
税制改正に伴い、2019年4月1日以降の申告書の提出時から、不要となりました。
ただし、外国税額控除の定期用を受けるため、明細書として確定申告書に添付する場合などを除きます。
詳しくは、国税庁ホームページにも記載があるので、確定申告を行う方は、確認して見てくださいね。
特定口座を源泉徴収ありにして確定申告をLINE証券に任せよう!
まず、LINE証券で源泉徴収あり・なしのどちらになっているかを確認してみましょう。
以下の手順で確認ができます。
- タブバーの「メニュー」から「設定」をタップします
- 「アカウント設定」をタップします
- 「講座種別」を確認します
まとめ:LINE証券では確定申告が必要ない人が多い
ここまでLINE証券と確定申告について
- 多くの人はLINE証券で確定申告不要
- LINE証券で確定申告が必要な人とは
- LINE証券の確定申告をする方法