最近「住宅ローンの繰り上げ返済はしないほうがよい」とよく耳にするようになりました。本当に繰り上げ返済はしないほうがよいのでしょうか?今回は、繰り上げ返済の方法、デメリットや注意点について紹介していますので最後までご覧ください。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
住宅ローン繰り上げ返済はしない方がいいって本当?
住宅ローン繰り上げ返済の目的とは
住宅ローンの繰り上げ返済の目的は大きく分けて2つあります。
- 支払う予定だった金利の削減
- 退職後の支出を減らす
2つ目は、退職後の支出を減らすことです。
住宅ローンは毎月の固定費の中でも大きな割合を占めるでしょう。
たとえば、5,000万円を金利2.0%、30年の条件で住宅ローンを組んだ場合、月々の返済額は184,809円となります。
会社員として勤めている間に住宅ローンを繰り上げ返済できれば、収入が減る退職後の支出を減らすことができます。
「期間短縮型」と「返済額軽減型」
- 期間短縮型
- 返済額軽減型
住宅ローン繰り上げ返済のデメリット
住宅ローンの繰り上げ返済の方法について紹介しましたが、デメリットはどのようなものが考えられるのでしょうか。
- 住宅ローン控除額が減る
住宅ローンの控除は、簡単に言えば住宅ローンを組んでいる場合に所得税を軽減できる制度です。
この控除額は年末時点の住宅ローン残高に応じて決定します。
そのため、住宅ローンの繰り上げ返済をすることで控除額が減ってしまいます。
また、住宅ローン控除は新築で13年、中古で10年受けることができるので、この期間内は控除を全額受けてから繰り上げ返済をするようにしましょう。
受けられる制度はすべて利用できるといいですね。
- 手数料が発生する
- 手元の資金が不足する
繰り上げ返済をするなら、タイミングが大事
住宅ローンの繰り上げ返済をした場合、将来の金利や固定費を減らすことができますが、現在の手元の資金が減ってしまいます。
子ども大学進学や住宅のリフォームなどが目前に迫っている場合、繰り上げ返済をしたことによって教育ローンやリフォームローンを組むことになってしまうと、大抵は住宅ローンより高い金利を支払うことになってしまいます。
また、けがや病気で入院など万が一のことがあった場合にも、手元の資金がないと生活に支障をきたしてしまいます。
そのため、住宅ローンの繰り上げ返済を行う際は、しっかりとライフプランを立てて、必要な資金を手元に残したうえで余剰資金で行うことが大切です。
まとめ
今回の記事では、住宅ローンの繰り上げ返済について紹介しました。
繰り上げ返済は主に将来の支出を減らすものなので、するに越したことはありませんが余剰資金で行うことが必須条件となります。
家庭の状況やライフプランによって、必要な資金は異なります。
しっかりとライフプランを立てたうえで、繰り上げ返済は計画的に行いましょう。