- 50代で医療保険の加入を考えている人
- 万が一のケガや病気に備えておきたい人
- 50代が医療保険に加入する際の選び方
- 医療保険に加入する際の注意点
この記事では、50代から医療保険に加入がしたいと思っている方に向けて、医療保険の選び方を解説します。50代で入るべき医療保険を自信を持って選べるように、どのようなポイントで保険を選べばいいのか、選ぶ際の注意点をもとに紹介していきます。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- 50代の医療保険の選び方を解説
- まずは医療保険の必要性を考えよう
- 保障や金額を決めてから商品を選ぼう
- 基本となる入院給付金日額を決める
- 入院限度日数を決める
- 手術給付金の内容を決める
- 特約を付けるか決める
- 保険期間と保険料払込期間を決める
- 掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
- 医療保険に支払う保険料の目安を決める
- 条件に合う医療保険を探して加入する
- 保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
- 50代の方が医療保険を選ぶ際の注意点
- 50代で医療保険に加入すると保険料が比較的高額になる
- 持病を持っていないか確認
- 女性特有の病気や持病の保障も検討しよう
- 50代での保険料払込免除特約のコスパは比較的悪い
- 保障の重複に注意
50代の医療保険の選び方を解説
ここでは、50代の医療保険の選び方をポイント別で見ていきます。
- まずは医療保険の必要性を考えよう
- 保障や金額を決めてから商品を選ぼう
- 基本となる入院給付金日額を決める
- 入院限度日数を決める
- 手術給付金の内容を決める
- 特約を付けるか決める
- 保険期間と保険料払込期間を決める
- 掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
- 医療保険に支払う保険料の目安を決める
- 条件に合う医療保険を探して加入する
- 保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
まずは医療保険の必要性を考えよう
- 三大疾病のリスクが高まる
- 入院期間が長くなる
- 医療費が高くなる
50代になると、三大疾病のリスクが高まります。
さらに、治療のための入院期間が長くなるうえに、医療費は高額となります。
そこまでに十分な貯蓄ができていれば良いですが、最先端な治療を受ける場合など、想像以上に高額な医療費がかかる場合があるのです。
そのような場合に、医療費を保険金で補うことができるので、自身の健康のためにも保険に加入しておく必要がでてくるでしょう。
医療費に備える以外の理由として下記が挙げられます。
- 老後に備えられる
- 家族に資産を残すことができる
貯蓄型の保険は、治療費などの保障に備えておけるだけでなく、資産運用で資金を増やしたり、死亡保障により家族に資金を残したりすることが可能です。
また、医療保険は生命保険やがん保険など様々なものがあります。
50代で加入する際の優先順位として、まずはがん保険などの医療保険を検討するとよいでしょう。
- 50代でがんなどの病気のリスクが高まる
- 治療に想像以上の費用がかかる可能性がある
上記の理由からまずは医療保険で、万が一のために備えておくことが必要です。
そして、資金に余裕がある場合には生命保険に加入し、保険金を相続するなど、家族のために残しておくこともできます。
まだ独立していない子どもがいて教育費などが今後かかる場合には、生命保険を手厚く加入しておく必要があります。
自身のライフステージに合わせた保険商品を選んで加入することが重要になるでしょう。
保障や金額を決めてから商品を選ぼう
保険商品を選ぶ際には、保障や金額を決めてから商品を選ぶ必要があります。
どのような保障に備えるのか、どれくらいの保険金がもらえればよいのかを考えることで、無駄なく商品の選択ができます。
加入を検討する際には、自分自身のライフステージを意識することで、最適なプランの選択ができるでしょう。
50代から加入する場合は、老後に備えておくことや家族に向けて資金を備えるために保険に入る必要があります。
また、病気やケガのリスクも高まるので、周りの人に迷惑をかけないためにも保険の内容は十分に検討しておきたいところです。
自分が不安に思う病気に備えられる保険や、貯蓄をしながら保障を付与できる保険など、自分に合った保険を選択することが重要になります。
基本となる入院給付金日額を決める
基本となる入院給付金日額を決める必要があります。
入院給付金日額とは、病気やケガで入院をした際に支払われる給付金のことです。
入院1日ごとに受け取れるタイプと、まとめて入院一時金として保険金を受け取れるタイプがあります。
厚生労働省の調査によると、入院時にかかるベッド代は、4人部屋から2人部屋で平均額2,800円ほどになります。
しかし、1人部屋の場合は1日あたり6,000円以上かかる場合もあります。
また、ベッド代以外にも、食事代やその他諸々の費用もかかります。
入院給付金は1日あたりに5,000円や10,000円と設定することが多いのですが、自己負担額を減らしたいと考えている人は、1日あたり10,000円とすると多くのケースでカバーができるかと思います。
入院限度日数を決める
入院限度日数を決める必要があります。
入院限度日数とは、1回の入院に対して何日まで保険金が保障されるのかといった限度日数のことを指します。
病気の内容によって入院日数は変わりますが、平均で2ヶ月ほどで退院できる病気が多いため、60日が限度日数の保険商品が主流となっています。
しかし、限度日数を超えた入院の場合は、保障外となってしまいます。
万が一の長期入院のために備えたいと思う人は、120日や360日の商品を選ぶ必要があるでしょう。
ただし、限度日数の設定を増やすことで、保険料も高くなってしまいます。
長期間で設定をすればするほど保険料が高くなるので、保障と保険料のバランスを考えて決める必要があります。
手術給付金の内容を決める
手術給付金の内容を決める必要があります。
手術給付金とは、保険に加入している人が、病気やケガによって手術を受けたときに受け取れる給付金のことを指します。
現在は、公的医療保険制度の対象となる約1,000種類の手術が対象となるプランが主流となっていますが、保険商品ごとに異なるのでチェックが必要です。
また、受け取ることのできる保険金も加入する保険によって異なります。
金額が一律で決まっている場合と手術の内容によって給付金が変動する場合などがあります。
手厚い保険内容が欲しい場合は、給付金の給付倍率が高い商品を選択することをおすすめします。
しかし、保障内容を手厚く設定すると、その分の保険料も上がってしまう可能性があります。
保険料と保障のバランスをよく検討しましょう。
特約を付けるか決める
保険期間と保険料払込期間を決める
保険期間と保険料払込期間を決める必要があります。
保険期間は、契約が続いている期間のことで、保険料払込期間は、保険金を受取るために必要な保険料を支払いきる期間のことを指します。
契約によっては、保険料払込期間を決められることがあるので、一括で保険料を支払ったり、保険期間よりも早くに支払いを済ませたりしておくことも可能です。
保険期間を決める際は、保障がいつまで必要になるのかを考える必要があるでしょう。
必要以上に保険期間を長くしてしまうと、保険料が高くなってしまいます。
また、払込期間を決める際は、支払う保険料の負担をあらかじめ計算しておくことが大切です。
支払うための余剰資金があるかどうかで、払込期間を調整するとよいでしょう。
掛け捨てか、貯蓄型にするか決める
- 貯蓄型よりも保険料が安い
- 満期時や解約時にお金が受け取れる
- 商品によっては資産運用ができる
医療保険に支払う保険料の目安を決める
医療保険に支払う保険料の目安を決める必要があります。
生命保険に関する全国実態調査によると、55歳から69歳までに、年間約43万円ほどの保険料を支払っていると言われています。
また、年収の5~7%ほどに該当されるので、1つの目安として考えることができるでしょう。
しかし、独身の場合と家族がいる場合でも基準は変わってきます。
家族のために備えておきたいという人は、医療保険に加えて生命保険に加入する必要があるので、保険料が多くかかるでしょう。
保険を選ぶ際には、保険内容も大事ですが、毎月や毎年支払う保険料を無理なく支払える金額にする必要があります。
無理のない支払いが可能な保険料を計算した上で、必要最低限な保障がされる保険商品を選ぶようにしましょう。
条件に合う医療保険を探して加入する
保険の専門家に相談するのが一番おすすめ
細かい内容について調べるのが苦手な人や、保険の加入について時間をかけたくない人は専門家に相談するのがおすすめです。
50代の方が医療保険を選ぶ際の注意点
50代の方が医療保険を選ぶ際の注意点はどのようなものがあるでしょうか。
選ぶ際の注意点は下記の5つです。
- 50代で医療保険に加入すると保険料が比較的高額になる
- 持病を持っていないか確認
- 女性特有の病気や持病の保障も検討しよう
- 50代での保険料払込免除特約のコスパは比較的悪い
- 保障の重複に注意
50代で医療保険に加入すると保険料が比較的高額になる
保険商品を選ぶ際の注意点として、50代で医療保険に加入すると保険料が高額になることが挙げられます。
筋力の低下によるケガのしやすさや三大疾病のような病気のリスクが高くなるためです。
50代は、病気のリスクが格段と上がってしまいます。
また、加入をするか悩んでいる間に保険料が高くなってしまい、金銭的に入るのが難しくなってしまうこともあるでしょう。
病気になってしまった場合に、安心して治療が受けられるように早めに保険の加入を検討することをおすすめします。
自分自身の備えとしてはもちろんのこと、家族のための貯蓄として役に立つこともあります。
保障内容と保険料のバランスを把握して、どの保険に入るべきかをよく検討しましょう。
持病を持っていないか確認
保険に加入する際には、持病を持っていないか確認をする必要があります。
保険商品によっては、持病を持っていたり健康状態が悪かったりすると加入ができない可能性があるのです。
しかし、持病を持っている場合でも、保険会社によっては「無選択型保険」や「引受基準緩和型保険」を取り扱っていることもあり、加入の検討ができます。
無選択型保険は、持病などの告知なしで加入ができる保険です。
一方、引受基準緩和型保険は、通常よりも加入基準がゆるい保険のことを指します。
上記の保険は、通常よりも保険料が高くなっていることや保障の内容が充実していない場合もあります。
持病や過去に大きな病気を経験したことがある人は、保険を加入する際に注意が必要です。
女性特有の病気や持病の保障も検討しよう
保険に加入する際には、女性特有の病気や持病の保障も検討する必要があります。
女性特有の乳がんや卵巣がんなどは、30歳以降に増加して、50代で最も高い発症のリスクを迎えます。
女性特有の疾病に備えておきたいと考えている人は、女性疾病保障特約の付与をおすすめします。
女性疾病保障特約とは、女性特有の疾病で入院や手術をした場合に、通常受け取ることができる保険金に、さらに上乗せした給付金を受け取ることができるものです。
年齢によるリスクも高まるうえに、入院日数が長くなるなど、治療に費用がかかるようになります。
自己負担額をできるだけ抑えておきたい、どのような病気に対しても備えておきたいと考えている方は、追加の保障を検討しましょう。
50代での保険料払込免除特約のコスパは比較的悪い
注意点として、50代での保険料払込免除特約のコスパは比較的悪いことが挙げられます。
保険料払込免除特約とは、所定の状態になってしまった場合に、以降の保険料の支払いが不要になるといった特約です。
保険料の支払いが不要になりますが、保障は継続できるといった内容です。
しかし、保険料払込免除特約を付与するための費用は、年齢を重ねるたびに高くなっていきます。
また、若いころに契約をするよりも、支払いが免除される期間が短くなっていくため、年齢を重ねるほど保険料払込免除特約のメリットが少なくなります。
50代での加入から保険料が免除される期間を考えると、支払う金額に対してのコストパフォーマンスがあまり良くないものとなってしまうのです。
保障の重複に注意
保険に加入する際には、保障の重複に注意が必要です。
生命保険や医療保険の場合、複数の契約をしていても、給付金や保険金は受け取ることができます。
しかし、保障内容に重複がある場合は、自分に不必要な保障がついているため、保険料を多く支払うことになります。
万が一に備えての加入のため、実際に病気やケガが起きた際にはよいかもしれませんが、何もなかった場合には、保険料だけ多く支払うことになります。
また、全く必要のない保障に入り続けていることで、保険料が高くなってしまっているという人も少なくありません。
必要最低限の保障で、保険料を抑えるためにも重複しないように注意が必要です。
加入する前に保険商品の保障内容をしっかりと把握するようにしましょう。