- ドル建て保険の解約タイミングに悩んでいる人
- ドル建て保険の特徴について知りたい人
- ドル建て保険に加入しようか検討している人
内容をまとめると
- ドル建て保険途中解約は「円安」時が有利
- ドル建て保険途中解約時の注意点は「加入期間」「税金・手数料」「為替レートの適用時期」
- ドル建て保険のメリットは「保険料の安さ」と「為替差益」、デメリットは「元本割れリスク」と「変動制の保険料」
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ドル建て保険は外貨建て保険の1種で貯蓄性の高い商品として注目されています。しかし、円安円高に左右される側面もあり、途中解約は円安のタイミングですべきかや元本割れの心配があります。本記事では、ドル建て保険を途中解約するタイミングやかかる税金、注意点を解説します!
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- ドル建て保険途中解約のタイミングとは?円安円高どっちがおすすめ?
- 円安時に途中解約すると円で受け取る解約返戻金が増える
- ドル建て保険の概要と特徴
- 特徴①保険料の支払い金額は変動する可能性がある
- 特徴②解約返戻金も為替次第で変動する可能性がある
- ドル建て保険途中解約時の注意点とは
- 注意点①加入期間が短いと解約返戻金が少なくなる
- 注意点②解約返戻金にも税金・受け取り手数料がかかる
- 注意点③いつ時点の為替レートが適用されるかは商品ごとに異なる
- 注意点④解約時に円高になると元本割れのリスクがある
- ドル建て保険のメリット・デメリットを紹介
- メリット①円建て保険に比べて保険料が安い
- メリット②為替によって受け取り時に為替差益を得ること可能
- デメリット①元本割れのリスクがある
- デメリット②支払い保険料が毎月変動する
- ドル建て保険・外貨保険加入時に注意したいこと
- ①商品の仕組みやリスクをしっかりと理解する
- ②市況が悪化している時に最低保証があるか確認する
- ドル建て保険の途中解約に迷ったらマネーキャリアへ相談!
- まとめ:ドル建て保険途中解約は円安時がおすすめ
ドル建て保険途中解約のタイミングとは?円安円高どっちがおすすめ?
みなさんが加入しているドル建て保険、途中解約したいと考えていますか?
2023年現在、世間では「円安」が騒がれています。円安時にドル建て保険を解約するのは得なのかそんなのか、自信をもって答えられる方は少ないのではないでしょうか?
「円安」「円高」については、「円安=円の価値が低い(安い)」「円高=円の価値が高い」と考えると理解しやすいです。
1ドル=130円だったと仮定して、翌日1ドル=135円に触れた場合、「円安」になったと言えます。
これは、同じ1ドルを手に入れるために5円多く支払わなければならなく、円の価値が下がったからです。
この記事では、ドル建て保険を途中解約するべきタイミングについて解説していきます。
またすぐには解約する気はなくても、将来的な途中解約を考えなければならないケースも起こるかもしれません。
ドル建て保険に加入中の方全員にとって有益な記事となります。ぜひ最後までお読みください。
円安時に途中解約すると円で受け取る解約返戻金が増える
結論を言うと、ドル建て保険の途中解約は「円安時」が有利です。
ドル建て保険は、保険会社が文字通り「ドル」を使って運用しています。
解約返戻金の原資はドルから円に換金されて、途中解約した加入者に支払われます。
例えば解約返戻金が1,000ドルであった場合、1ドル=130円のときに受け取ると、130,000円です。
これが円安となり、1ドル=135円となった場合、受け取れる金額は同じ1,000ドルであったとしても円換算すると135,000円受け取れます。
つまり円安になればなるほど、ドル建て保険を途中解約するには有利です。(逆に円高であるほど、ドル建て保険への契約(加入)は有利。)
今は円安傾向ですが、為替の風向きはいつ変わるか分からない点には注意が必要です。
ドル建て保険の概要と特徴
外貨建て保険は、保険会社が保険料の一部を外貨(米ドル、豪ドルなど)で運用する保険のことを指します。
ここで言う外貨がドルであれば、ドル建て保険となります。
保険会社は加入者から集めた保険料を使って、ドル建てで資産運用しています。
特徴は次のとおりです。
- 支払うべき保険料については変動する可能性がある
- 解約返戻金も為替次第で変動する可能性がある
特徴①保険料の支払い金額は変動する可能性がある
ドル建て保険の場合、加入者が定期的に支払う保険料の金額は増減があります。
これは保険会社が、加入者から円で集めた保険料を使ってドルを購入するからです。
円安の場合、円の価値が相対的に低いため、保険会社が想定しているだけのドルを集めるには、より多くの円が必要になります。
そのため円安時には、加入者が支払う保険料は高くなってしまう傾向があります。
逆に円高時は、円安時とは逆の動きをします。円の価値が相対的に高くなるため、加入者が支払う保険料は安くなります。
ただ保険料の変動理由は為替レートだけでありません。一般的に海外の方が高収益が見込める企業が多く、投資によるリターンが大きくなることが想定される結果、保険料が割安におさえられるケースもあります。
特徴②解約返戻金も為替次第で変動する可能性がある
ドル建て保険は、途中解約時に受け取れる解約返戻金も為替による影響を受けます。
保険会社は解約返戻金を支払うために、手元に円を準備します。この円は保険料を元手に購入した外貨建ての資産を売却して準備するのが一般的となります。
外貨建ての資産を売却した場合、当然ですが手元には外貨が入ります。これで円を購入するときの為替レートによって、入手できる円の額が変わります。
円安(円の価値が低い)ならば同じ外貨でも多くの円を得ることができます。結果的に円で支払われる解約返戻金は多くなります。
つまり、円安時でのドル建て保険の途中解約は有利と言えます。
今すぐ途中解約する予定はなくとも、ドル建て保険に加入している方はぜひ覚えておいてください。
ドル建て保険途中解約時の注意点とは
確かに現状のタイミングでドル建て保険を途中解約することは悪くはありません。
ですがドル建て保険の途中解約は、為替以外にも注意すべき点が何点かあります。
- 加入期間の長さによって解約返戻金が変動する
- 税金・受け取り手数料が発生する
- 為替レートの適用タイミングはその商品次第
- 解約時の為替は読めない
注意点①加入期間が短いと解約返戻金が少なくなる
ドル建て保険に限らず、保険全般の話しになりますが、一般的に保険の加入期間が短ければ短いほど、解約返戻金は少なくなる傾向があります。
たとえ円安のタイミングで途中解約したとしても、もともと戻ってくる解約返戻金の額が少ないのでは元も子もありません。
解約返戻金の原資となるドルが少なければ、受け取れる円の額も少なくなり、支払った保険料に満たない(元本割れ)となるケースも想定できます。
加入期間と解約返戻金の取り決めは、加入する保険によって異なるので、みなさんが加入している保険の契約内容をよく確認してみてください。
場合によってはあまりに短期で途中解約した場合、解約返戻金自体が受け取れない商品もあります。
新たにドル建て保険を契約しようとしている方についても、これらの点を理解したうえで検討するようにしてください。
注意点②解約返戻金にも税金・受け取り手数料がかかる
解約返戻金は満額受け取れるわけではないので、注意してください。
外貨建て保険を解約し、解約返戻金をもらえるとなった場合には、課税される可能性も考慮する必要があります。
保険に限らずですが、税金は利益に対してかかります。
もらえた解約返戻金が払い込んだ保険料の合計額より多い場合、この多い部分が利益とみなされ、原則税金がかかります。
保険料を支払う人と解約返戻金を受け取る人が同じ場合は所得税(一時所得)が、違う場合は贈与税が原則かかります。
また手数料も気にする必要があります。
ドルを円に換える場合やドルのまま受け取る場合、保険会社や振込先の金融機関によって手数料が発生するケースがあります。
解約返戻金を受け取れると試算できたとしても、その全額が手元に残るわけではないことを理解しておいてください。
注意点③いつ時点の為替レートが適用されるかは商品ごとに異なる
途中解約の手続きした日の為替レートで、解約返戻金の円ベースの金額が確定すると思っていませんか?
実は解約手続きをした日ではなく、いつの時点の為替レートで計算されるかは、それぞれの商品によって異なります。
ですので想定していた金額が受け取れるとは限りません。運よく想定金額よりも多くなるケースもありますが、運悪く少なくなってしまうケースもあります。
為替レートがどのように動くかを予想することは難しいですが、途中解約の手続き日のレートからブレがあることだけは把握しておきましょう。
事前にブレがあることを想定しておけば、実際に解約返戻金を受け取る際にも焦りません。
そしてレートの計算日はそれぞれの保険商品によって異なるので、途中解約を行う前に確認をしておきましょう。
注意点④解約時に円高になると元本割れのリスクがある
特に最近では、日本政府の為替介入によって大きく円高になる日もありました。(為替介入とは、日本政府が保有する多額のドルを円に換えることで、円の需要を高めて円高にする行為のこと)
為替介入のような大きなイベントは少なくても、為替市場がどのように動いていくか予測することは困難です。
途中解約のタイミングによっては元本割れしてしまうことも想定しておきましょう。
解約返戻金をドルのまま受け取れる商品もあるので、いったんドルで受け取ってしまった方が、市場の動向をある程度見ながら円に交換できるかもしれません。
ただし円高傾向が続き、円への交換のタイミングが長く訪れない可能性も考慮する必要はあります。
ドル建て保険のメリット・デメリットを紹介
ここまで解説してきたようにドル建て保険の途中解約は、通常の保険に比べ考慮する点も多いです。
複雑な商品でありながらも、あえてドル建て保険を選ぶメリットも存在します。
- 保険料が安くなるケースが多い(円建て保険と比較して)
- 為替によって受け取り時に利益を得ること可能
- 元本割れの可能性がある
- 保険料の変動が毎月ある
メリット①円建て保険に比べて保険料が安い
ドル建て保険は、円建て保険に比べて保険料が安い傾向にあります。
理由は日本円で購入できる資産よりも、ドルで買える資産の方が価値が高い傾向にあるからです。
前述のとおり、ドル建て保険は加入者から円で集めた資金をドルに変換し、外国資産を選定し、購入します。
この外国資産の価値の伸び率が、日本の資産と比較して高い傾向があります。
保険金を払う際には、資産を換金してドルを受け取り、円に換金したうえで払うのが一般的です。
価値の高い外国資産を売却して資金を準備できるため、結果的に最初に支払うべき元手である保険金の金額も安くなるということです。
毎月の固定費である保険料が安いというのは、大きなメリットになりえます。
メリット②為替によって受け取り時に為替差益を得ること可能
保険金や解約返戻金を受け取るタイミングにもよりますが、通常受け取れる額にプラスして、為替での利益も得られる可能性があります。
ドル建て保険の保険金や解約返戻金は、ドルで準備したものに為替レートをかけ、円で受け取ります。
このときの為替レートが円安傾向にあるほど、円で受け取れる金額は大きくなります。
もちろん為替レートを読むことはできません。
しかし長期的にみると、少子高齢化で人口減少が進む日本に比べ、人口増加が続くアメリカの国力の方が高く、円安傾向は進む(ドルの価値が円よりもより上がっていく)と考える人も多いです。
もちろん円安傾向が進む保証はどこにもありませんので、理解した上での契約をお願いします。
デメリット①元本割れのリスクがある
支払った保険料の総額よりも、もらえる保険金や解約返戻金が少なくなってしまう「元本割れ」が発生する可能性があります。
どの保険商品でも元本割れが発生する可能性はあります。
しかし、円建て保険と同様のリスクに加え、ドル建て保険では為替のリスクも追加されるので、よりリスクの大きな商品となります。
もちろん為替の恩恵で、より多くの保険金や解約返戻金を受け取れる可能性はあります。一方で為替によってより大きな損失が出る可能性があるのです。
「リスクとリターンの大きさは比例する」これは金融商品を購入するうえでの格言です。
ドル建て保険は、より大きなリスクをとった商品であることを理解しておきましょう。
デメリット②支払い保険料が毎月変動する
毎月支払う保険料が変動するのもドル建て保険の特徴です。
変動する理由は保険料がドルで決められているからです。
例えば月々100ドルの保険料を払っている場合、1ドル=130円であれば13,000円の支払いとなりますが、1ドル=140円とより円安になると14,000円の支払いが必要となります。
つまり円安であれば保険料は割安に、円高であれば保険料は割高になります。
保険料の支払いは、保険に加入し続ける限り発生します。
このまま円安がどんどん加速していくと、毎月の固定費が想定よりもかなり大きくなってしまうことは認識しておきましょう。
ドル建て保険・外貨保険加入時に注意したいこと
ここまでドル建て保険の特徴について解説してきました。ドル建てだけでなく外貨建て保険についても同じ特徴があります。
ここではドル建て保険・外貨建て保険について注意したいことをまとめます。
- 商品の仕組みやリスクをしっかりと理解する
- 市況が悪化している時に最低保証があるか確認する
メリットだけを見て、安易に保険に加入するのは危険です。実際に保険に加入する際には、これらの注意点をしっかり意識する必要があります。
外貨建て保険の加入を検討している方は、この先の記事を読んで理解を深めてください。
①商品の仕組みやリスクをしっかりと理解する
外貨建て保険に限らず、どの金融商品でも言えることですが、商品性をしっかり理解したうえで加入しましょう。
特に、外貨建て保険は為替の要因を考慮しなければならないため、より複雑な商品となっています。
その上、為替によって損益の幅が大きく変動するリスクがあります。
「円安」「円高」など為替の仕組みはなじみがないと理解しにくいかもしれません。
円安・円高で解約返戻金や保険料はどう動くのかなど頭に入れたうえで、個々の保険商品の中から、みなさんにとってぴったりの保険を選んでください。
理解できなかった場合は、この記事の最初からもう1度読み返してみてください。
②市況が悪化している時に最低保証があるか確認する
外貨建て保険には「最低保証」を設定している商品もあります。
支払った保険料の一部には、積立利率という利息が付利されます。
この積立利率は市況等によって変動していきます。最低限保証された利率までしか積立利率が下がらない商品、ということです。
この最低利率は、市況が悪化した際でも保証される利率ですので、付利される利息が最低保証の利率を下回ることはありません。
株式などの有価証券に投資した場合、最低保証はありません。(株式は投資先の企業が破綻したら、価値が0円になることもあります。)
最低保証がある場合、リスクを下げることができるので、商品を選ぶ際の参考にしてみてください。
ドル建て保険の途中解約に迷ったらマネーキャリアへ相談!
ここまでドル建て保険の途中解約を中心に、特徴などを解説してきました。
ドル建て保険の商品性について理解いただけましたか?
通常の保険に比べ難しい商品性となっているため、よく分からなかった、という方も多いのではないでしょうか?
また外貨建て保険は種類も多いので、どの商品が自分に合うのか詳しく知りたくなった方もいるかもしれません。
そんな方々に向けて、マネーキャリアでは無料相談を行っています。
オンラインで納得がいくまで何度でも相談できるので、ぜひご相談ください!
まとめ:ドル建て保険途中解約は円安時がおすすめ
ドル建て保険を途中解約したい場合「円安時」に行うべきです。
この記事のポイントは以下のとおりです。
- ドル建て保険途中解約は「円安」時が有利
- ドル建て保険途中解約時の注意点は「加入期間」「税金・手数料」「為替レートの適用時期」
- ドル建て保険のメリットは「保険料の安さ」と「為替差益」、デメリットは「元本割れリスク」と「変動制の保険料」
円安は円の価値が低くなること、解約返戻金はドルから円に換金されるので、円安時の方が実際にもらえる円の金額は多く有利です。
逆に毎月支払う保険料は、ドルで設定されているため、より多くの円を払わなければならない円安時は不利です。
これらの状況をふまえると、ドル建て保険の途中解約は、円安傾向にある今がチャンスかもしれません!
この円安傾向はこの先も続いていくとは限りません。円安が止まり円高へ動くと、もらえる解約返戻金が減っていくこともあります。
ドル建て保険の途中解約に迷われている方は、今すぐマネーキャリアにご相談ください!