がん保険は何歳まで必要?今からでも入るべきか、何歳まで入れるのかも解説のサムネイル画像

がんの発症可能性は年齢が高くなるほど高まるため、がん保険は何歳まででも必要となります。また、加入時期が早いほど加入におけるリスクを回避しやすいためなるべく早く入るべきでしょう。ただし、がん保険には何歳まででも入れるわけではないので注意が必要です。

この記事の目次

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がん保険は何歳まで必要?



がん保険は何歳まで必要かという疑問は、ある意味、永遠の議題です。各々の経済的状況や考え方により変わるでしょう。


しかし、様々な観点から考えると何歳まででも必要となりますので、解説していきます。


ガンになる理由は、多くの方が遺伝や喫煙と答えるかと思いますが、実は飲酒やバランスの偏った食事や運動不足など、生活習慣が関係していることも多く、誰もが発症する可能性があります。


がん治療は医療費が高額になる可能性も高いので、よほどの金融資産がないと、受けたい治療が受けられない、治療を受けて貧困化してしまうことも考えられるので、がん保険は何歳までも必要です。

がん保険には50代~70代では3人に2人が入っている!

がん保険の加入率は生命保険文化センターの調査によると全体で66.7%となっており、50代から70代に限定しても6割から7割となっています。


つまり3人に2人が加入していることになり、多くの方ががんに対して不安を感じていることが分かります。


そんな多くの方が加入しているがん保険ですが、実は大きく分けると3つのタイプに分類されます。


これからがん保険を検討される方はどのようなタイプが自身に合っているのか、考える必要があるので、参考のためにご紹介します。


がん保険の3つのタイプ

  • がんで入院した日数×入院日額を受け取るタイプ
  • がんと診断された場合に一時金を受け取るタイプ
  • 抗がん剤治療や放射線治療など特定の治療を受けた際に決められた金額を受け取るタイプ

この3つが一般的ではありますが、商品によっては組み合わせることもできます。是非参考になさってください。

がん治療に必要な金額は?がん保険無しで必要な貯蓄はいくら?

ここでは、そもそもがん治療に必要な金額がどれくらいなのか?がん保険無しでどれくらいの貯蓄があればいいのかを解説していきます。


ティーペック株式会社の調べによると、がんの治療にかかる費用(診断から治療)は20万円から50万円未満が最も多く30.7%、続いて多いのが19%の10万円以下です


それとは別にがん治療は通院で行われることが多く、通院時の医療費は1万から5万円未満が28.3%、5万円から10万円未満が24%となっています。


思っていたより少ないと感じた方もおられるかと思いますが、がんの治療費は部位やステージによっても大きく金額が異なります。


診断から治療で500万円以上や通院で100万円以上かかった方もおられます。


このことから一概に金額は言えないですが、平均より少し高めの100万円ほど治療に必要と案内しているFPが多いのではないでしょうか。


必要な貯蓄額は一般的には生活費の6カ月分から1年分にプラス100万円が最低ラインだと言われています。

がん保険に加入しておくべきケースは? 

がん保険に加入しておくべきケースは様々ありますので下記にまとめておきます。


  • 貯蓄が生活費6カ月から1年分プラス100万以下の方
  • 喫煙・飲酒をよくされる方
  • がんになった際に効果的な治療を選択したい方
  • 女性特有の病気が心配な方


貯蓄に関してはがんになった場合に収入が下がることも予想されるので、生活に困らないためのお金と治療のためのお金を確保できていない場合を指します。


喫煙・飲酒をされる方は、がんになる可能性が高くなるので備えておくべきでしょう。


効果的な治療を選択したい方は、社会保険適用外の治療をすすめられることもあるので、対応できるようにする必要があります。


女性特有の病気のなかでも乳がんを例にとると、乳房を切除してしまったとしても乳房再建手術などもあります。


治療のみならず、治療後のことまで考えたい方は、治療後にも対応しているがん保険への加入が必要になります。

がん保険にはなるべく早く入るべき


がん保険にはいつ入るべきか?と悩んでおられる方もいるでしょう。結論としてはがん保険にはなるべく早く入るべきです。


その理由は主に以下の4つとなります。

  • 保険料を安く抑えられる
  • 健康状態を理由に加入できなくなるリスクを抑えられる
  • 免責期間中の発症リスクを抑えられる
  • がん保険には何歳まででも入れるわけではない

詳しくは後ほど解説させていただきますが、この中でも、健康状態を理由に加入できなくなるという点は特に注意が必要です。


なぜなら保険は基本的に健康でないと加入ができません。病気をしてから入っておけば良かったと、後悔することがないように、早めに備えておきましょう。

[事前知識]高齢になるほど発症のリスクが高まる

ご存知かと思いますが、高齢になるほどがんの発症リスクは高くなります。日本のおける死因を見ていただけると分かると思いますので、表にまとめました。


年齢第1位第2位第3位
0歳先天奇形等呼吸障害等乳幼児突然死
症候群
1ー4歳先天奇形等悪性新生物不慮の事故
5ー9歳悪性新生物不慮の事故先天奇形等
10ー14歳自殺悪性新生物不慮の事故
15ー24歳自殺不慮の事故悪性新生物
25ー29歳自殺悪性新生物不慮の事故
30ー39歳自殺悪性新生物心疾患
40ー49歳悪性新生物自殺心疾患
50ー54歳悪性新生物心疾患自殺
55ー64歳悪性新生物心疾患脳血管疾患
65ー74歳悪性新生物心疾患脳血管疾患
75ー84歳悪性新生物心疾患脳血管疾患
85ー89歳悪性新生物心疾患脳血管疾患


40歳以降死因第1位は悪性新生物ばかりです。意外にも、39歳以下の死因にも悪性新生物が3位以内に入っています。


この表を見ていただくと、がん保険を何歳までに考え、何歳まで加入しておくべきかの参考になるのではないでしょうか。

[事前知識]特に男性は高齢になるにつれがんに罹患するリスクが高まる

年齢による発症率があがることは、前述しましたが男女別でも違いがあり、特に男性の方がリスクは高まります


公益財団法人がん研究振興財団の統計から年齢階級別がん罹患率をまとめてみました。

年齢男性女性
~39歳1.2%2.3%
~49歳2.8%6.2%
~59歳7.8%12.3%
~69歳21.6%21.1%
~79歳43.0%32.7%
生涯65%50.2%


女性は40代から徐々に罹患率が上昇しますが、男性は60代から急激に罹患率が上昇しているのが分かります。


男性・女性ともに、生涯で考えると2人に1人以上の割合でがんと診断されています。高齢になると、がんが身近な病気と分かる結果になっています。

理由1:保険料を安く抑えられる

基本的に保険商品は年齢が若ければ若いほど、保険料が安くなっています。年齢があがると、がんだけでなく病気になる可能性が上がり、それに合わせて保険料も高くなっていきます。


参考にアフラックの「生きる」を創るがん保険(WINGS)という商品の保険料を記載しておきます。

年齢男性保険料女性保険料
30歳2,825円2,945円
40歳4,160円4,010円
50歳6,410円5,045円
60歳10,345円6,345円
70歳15,860円7,715円


保障内容は入院5,000円、診断金100万円、がん治療保障特約月10万円、払込免除特約有りといった内容です。


年齢が高いほど保険料も高くなっています。特に男性は罹患率が高くなるので、女性の保険料と比較しても保険料が高くなっているのが、よく分かると思います。


同じ保障内容であれば安い方がいいですし、年金生活だけになった時に1万円を超える保険料は負担が大きくなるので、若い時に加入して安い保険料で負担を小さくされるのがおすすめです。

理由2:健康状態を理由に加入できなくなるリスクを抑えられる

先述したように年齢があがるにつれて、がんだけでなく病気になる可能性が高くなります。


そのため、高齢になってから、がん保険の加入を考えたとしても、持病により保険に加入できないことも実情としてあります。


そういったリスクを抑えるためにも、病気になる可能性がまだ低いうちに加入を検討するべきです。


最近では持病がある方でも加入しやすい緩和型と言われる保険商品も多くなってきました。


しかし、リスクが高い分、保険料も割高に設定がされていますので、緩和型を考える際には注意が必要です。

理由3:免責期間中の発症リスクを抑えられる

あまり知られていませんが、がん保険には免責期間というものが存在します。詳しい説明は省きますが、加入した日から90日以内に発見されたガンには使えないというものです。

年齢が上がるほど罹患率も高くなり、せっかく加入したがん保険が使えないのでは意味がありません。早めに加入し、免責期間を早く済ませてしまうのが大切です。

実際に、私が担当しているお客様にもがんの疑いがあるから加入したい、がんと診断されてしまったから加入したいと言われる方もおられます。

ですが残念ながら、その時点で加入したいと言われても、加入できないのでお力になることができません。やはり前もって備えておく必要があります。

免責期間について詳しく知りたい方はをこちらの記事ご覧ください。

理由4:がん保険には何歳まででも入れるわけでは無い

がん保険も一般の保険と同じように加入できる年齢の上限が各保険会社によって定められており、何歳でも加入できるわけではありません。


先述したように加齢により、がんの罹患リスクが高くなりますので、保険会社としても保険金を支払うリスクに対して一定の制限を設ける必要があります。


支払うリスクに対して制限を設けないと、保険会社の経営が成り立たず、結果的に多くのお客様に迷惑をかけてしまうので、ここのリスクの制限は会社としても、お客様としても大切になってきます。


そのため加入できる年齢に上限を設けているのです。

太陽生命やアフラック、各社のがん保険加入年齢の上限は?


がん保険に力を入れている保険会社はいくつかありますが、中でも太陽生命アフラックは有名かと思います。


太陽生命とアフラックの加入年齢の上限を調べてみました。何歳まで加入できるのか確認してみてください。


アフラック

商品名年齢の上限
スーパーがん保険満80歳
「生きる」を創るがん保険満85歳
生きるためのがん保険満85歳


太陽生命、太陽生命ダイレクト

商品名年齢の上限
保険組曲Best満85歳
がん保険満75歳


保険商品によって上限が変わります。さらに、つける特約などによっても変わることがありますので、ご自身でも確認はお願いいたします。


何歳まででも加入できるわけではないのはご理解いただけたと思います。

保険会社によって上限は異なる

参考に他の保険会社の年齢の上限もまとめてみました。


東京海上あんしん生命

商品名年齢の上限
がん診断保険R満60歳
がん治療支援保険NEO満75歳


ネオファースト生命

商品名年齢の上限
ネオdeがんちりょう
満85歳
ネオdeからだエール
満65歳


なないろ生命

商品名年齢の上限
なないろがん一時金保険満80歳
なないろがん治療保険極満80歳


チューリッヒ生命

商品名年齢の上限
終身ガン治療保険
プレミアムZ
満80歳


まとめてみた結果、満80歳のところが多いことが分かりました。


東京海上あんしん生命のがん診断保険Rは満60歳と他社に比べて極端に低いように感じますが、使わなければ保険料が返ってくるタイプなので、年齢の上限が低めに設定されています。


現在時点では、何歳まででも加入できる保険商品は存在しません。今後も何歳まで加入できる商品は発売されないと考えるべきでしょう。

一度入れば何歳まででも給付を受けられるがん保険もある

一般の保険もがん保険もそうですが、注意していただきたいのは保障期間が「終身」なのか「定期」なのかをご確認ください。


「終身」型の場合は、漢字のままの意味で身が終わるまで。つまり死ぬまで保障期間があるので、一度加入すれば何度でも給付を受けられます


ただし、保険会社によっては給付の上限回数を定めているところもあります。


「定期」型の場合は保障期間を、10年や15年と定めており、満期時に更新をして、また10年15年と保障期間を延長していくことになります。


こちらも保険会社によっては給付の上限回数を定めているところもあり、さらには更新できない年齢を設定している場合もあります。


加入を考える際には何歳まで保険が必要で、どちらの方がご自身に合っているのか考える必要があります。

がん保険が何歳まで必要か迷ったらプロへ相談!


がん保険が何歳まで必要か迷うと思います。そんな時はやはりプロに相談することをおすすめします。


何歳まで必要か考える時には、様々なことを考慮する必要があります。


どのようなタイプのがんの保障が必要か、保障金額をどうするのか、どのようながん治療があるのかなど、がん治療に対する知識も必要になります。


がん治療は日々、研究により進歩しています。がん保険もそれに合わせて新しい商品や、新しい特約が開発されています。それをご自身で情報収集するのも難しいかと思います。


さらにご自身の経済状況や家族構成、どこの保険会社の商品が自身に一番合っているかなどをトータルで考える必要があるので、プロに相談すべきです。


そもそもがん保険が必要なのか、必要なら何歳まで必要なのか、ご自身の経済状況や考え方、最新のがん治療の情報等などと合わせて最適な答えを出してくれます


分からない点や不安に思っていることなどを相談し、情報をもらいながら、ご自身にあったがん保険を決めてください。


相談先に困ったらマネーキャリアおすすめしています。


何度でも無料で相談することができ、3000人以上のFPが所属し、お客様満足度が高いFPが担当してくれるシステムを採用しているので、非常に安心できます。

まとめ:がん保険は何歳まででも必要!なるべく早く入るべき


ここまでがん保険は何歳まで必要かについて解説してきました。


年齢が高くなることや、遺伝や喫煙だけでなく、食生活等の生活習慣による罹患率上昇リスク。


保険料が安い点や健康状態により保険加入できない点、免責期間や何歳でも加入できるわけではない点、保険適用外の治療もある点。


これらを総合的に考えると、がん保険はなるべく早く加入し、何歳まででも必要。というひとつの結論になります。