住宅ローンを1500万円組むのに適した年収は?上手に選ぶためのポイントや注意点を解説のサムネイル画像
住宅購入の際は住宅ローンを借入することが一般的ですが、なかには「住宅ローン1500万円組むのに適した年収がいくらかわからない」とお悩みの方もいらっしゃるはずです。

住宅は人生において大きな買い物であるため、後悔しないためにも住宅ローンの計画を立てることが重要です。自身の年収に適した金額で住宅ローンを組むためにも事前に確認しておきましょう。

本記事では、「住宅ローン1500万円を組むのに適した年収」について解説します。

・年収に合った住宅ローンの借入額を知りたい
・初めて住宅購入を考えている

上記のような方は本記事を参考することで、住宅ローンを1500万円組む際に適した年収を理解でき、ライフプランに合う住宅購入計画が立てられるようになります。

「住宅ローン1500万円を組みたいけど、自分の年収で組めるか心配」とお悩みを持つ方も珍しくありません。お悩みを解消して安心して住宅ローンを組むためには、専門家によるアドバイスを受けることが重要です。


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内容をまとめると

  • 1,500万円の住宅ローンが適切な年収は300〜700万円程度。毎月の支出により異なるため、余裕のある返済計画を立てる必要がある。
  • 住宅ローンを組む際は、平均借入額・平均返済期間・平均年間返済額を確認しておくことが重要。自分に見合ったローン額を組むことで無理なく返済できる。
  • 住宅ローンは商品ごとに金利が異なるため、多くの商品を比べて適切なものを選ぶことが重要。無理なく返済するためにもお金のプロであるFPへの相談がおすすめ。
  • マネーキャリアでは、無料オンライン相談を実施しており、納得できるまで何度でも相談可能。専門知識と経験豊富なFPに最適な返済計画を提案してもらえる。

この記事の監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
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この記事の目次

1,500円の住宅ローンが適切な年収は?例とともに解説!

1500万円の住宅ローンを組むためには、どれくらいの年収が必要なのか疑問に思っていませんか?


そこで、1500万円の住宅ローンの適切な年収がいくらかについて下記の項目に分けて解説します。

  • 年収が300万円の場合
  • 年収が500万円の場合
  • 年収が700万円の場合
各年収ごとに1500万円の住宅ローンが組めるかを解説するため、ぜひ参考にしてみてください。

年収が300万円の場合

年収300万円の方が、1500万円の住宅ローンを組んだ場合をシュミュレーションします。


下記はあくまでも目安であり、扶養家族や年齢による税金額も異なるため注意が必要です。また、以下は、ボーナス支給はなしで考えています。

  • 手取り月収:約20万円
  • 住宅ローン返済:約4.5万円
  • 税金・社会保険などの税金:約3.5万円
  • 自由に使えるお金:約12万円
年収300万円でローン総額1500万円、金利1.5%(固定金利・変動金利ともに1〜2%台が一般的)でローン返済35年の場合、自由に使えるお金は約12万円程度という結果になりました。

年収に対するローン返済負担率は約18.4%で、理想とされる返済比率の20%〜25%以内で収まっているため、一般的な範囲内です。

そのため、生活費や雑費、交際費などを工夫すれば、十分に生活できる範囲だといえます。

しかし、貯蓄や急な支出に対応しなければいけない場合に余裕を持たせるためには、節約や計画的な支出を考えることが重要です。

年収が500万円の場合

年収500万円で1500万円の住宅ローンを組んだ場合をシュミレーションします。以下も、上記と同じ条件のおおよその金額のため、人により異なることを理解することが重要です。

  • 手取り月収:約33万円
  • 住宅ローン返済:約4.5万円
  • 税金・社会保険などの税金:約6.2万円
  • 自由に使えるお金:約22万円

年収500万円でローン総額1500万円、金利1.5%でローン返済35年の場合、自由に使えるお金は約22万円程度という結果になりました。


税金の支払いを済ませた後でも約22万円は生活費や貯蓄などで自由に使えるため、余裕をもって生活できる年収といえます。

年収が700万円の場合

年収700万円で1500万円の住宅ローンを組んだ場合をシュミレーションします。累進課税により、年収が高くなると支払うべき税金も高くなるため、あくまでも目安として算出しています。

  • 手取り月収:約46万円
  • 住宅ローン返済:約4.5万円
  • 税金・社会保険などの税金:約9.2万円
  • 自由に使えるお金:約32.8万円
年収700万円でローン総額1500万円、金利1.5%でローン返済35年の場合、自由に使えるお金は約32万円程度という結果になりました。

年収700万円の場合は自由に使えるお金も多く、1500万円の住宅ローンを組んだとしてもゆとりある生活が送れるといえます。

しかし、人により保険料の負担額が大きくなり、支払わないといけない税金が増えることにより手取り額が減るケースもあるため、あくまでも上記は目安として考えてください。

上記のシュミレーションはあくまでも目安であるため、税金や個人の生活費によって余裕の感じ方は異なります。


そのため、お金のプロであるFPに自分の年収に対する住宅ローン額は適切なのかを相談しておくことが重要です。マネーキャリアでは、住宅ローンのプロに何度でも無料相談でき、FPにお客様一人ひとりに合う返済計画や住宅ローンにおいてのアドバイスを受けられます。


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一般の平均借入額や平均返済期間は?

ここでは、一般的な借入額や返済期間について解説します。住宅ローンを組みにあたり、事前に平均的な借入額や期間を確認しておけば、負担のない返済計画を立てる際の参考となります。

  • 平均借入額
  • 平均返済期間
  • 平均年間返済額
無理のない返済を目指すためにも、上記の項目を確認してください。

平均借入額

国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、住宅ローンの平均借入金額は以下のように記されていました。

住宅の種類平均借入額
注文住宅
※土地購入費を含む
4,126万円
分譲戸建住宅2,985万円
分譲集合住宅2,437万円
中古戸建住宅1,573万円
中古集合住宅1,456万円

上記の表からすると、土地購入費を含む注文住宅をした方の平均借入額は4000万円以上であることがわかりました。


また、新築住宅を購入する方の多くは1500万円以上の借入をしていることも記されています。


そのため、1500万円の借入で購入できる住宅の種類は、中古戸建住宅か中古集合住宅であるため、「1500万円以上の借入は経済的に厳しい」という場合は中古物件を検討してみることをおすすめします。

平均返済期間

国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、平均返済期間は以下のように記されています。

注文の種類平均返済期間
注文住宅
(建築)
32.7年
注文住宅
(土地)
34.4年
分譲戸建住宅29.7年
分譲集合住宅28.0年
中古戸建住宅26.2年
中古集合住宅29.0年

上記を見ると、注文住宅の建築と土地では、平均返済金額が30年以上であることがわかります。


住宅ローンを組む際は借入金額が大きくなりがちのため、長期返済が必要です。ただし、長期返済となると支払うべき利息額も増えてしまい、さらに変動金利であれば月々の返済額も高くなります。


長期的に返済するためにも、計画性をもって返済していくことが重要です。

平均年間返済額

国土交通省「令和5年度住宅市場動向調査報告書」によると、平均年間返済額は以下のように記されています。

住宅の種類平均年間返済額返済負担額
注文住宅155万2000円19.4%
分譲戸建住宅125万円17.6%
分譲集合住宅123万6000円15.5%
中古戸建住宅108万3000円16.1%
中古集合住宅110万6000円15.7%

返済負担率は世帯年収に対する年間返済額の割合のことで、数値が低いほど無理なく返済でき、高いほど返済額の負担が重くなる指標です。


上記の表を見ると、平均年間返済額は注文住宅の年間返済額が155万円と一番高く、中古戸建住宅が108万円で一番低いことがわかります。

住宅ローンの負担がきつい際のおすすめの対処法

住宅ローンの負担がきついと感じたときのために、以下の3つの対処法を紹介します。

  • 頭金の比率を増やし借入金額を抑える
  • ペアローンや収入合算を活用する
  • 住宅ローン控除を活用して税金の支払いを抑える
1500万円の住宅ローンを組んで住宅購入をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

頭金の比率を増やし借入金額を抑える

1500万円の住宅ローンがきつい場合は、頭金の比率を増やして借入金額を抑えることをおすすめします。


頭金とは、住宅購入の際に購入代金の一部として最初に支払うお金のことです。頭金を支払うことで、残りの代金を住宅ローンに分割して返済することとなります。


頭金を多く用意できれば借入金も抑えられるため、月々の返済額を抑えられたり、利息の負担を軽減できたりします。


ただし、頭金を増やすにはまとまった資金が必要です。そのため、無理に生活費や他の貯蓄に影響が現れない範囲で検討してください。


頭金比率を増やす場合は、無理のない範囲で頭金を増やすか、返済期間の見直しやローンの組み換えをしてください。

ペアローンや収入合算を活用する

1500万円の住宅ローンがきつい場合は、ペアローンや収入合算を活用してみてください。


ペアローンとは、1つの物件を夫婦2人でローンを組む方法です。ローン契約や審査、返済は個別で行うことが特徴です。


収入合算は、夫婦や親子など家族の収入を合算して借入額を増やす方法です。配偶者は「連帯保証人」や「連帯債務者」とされますが、契約自体は契約者のみでローンも一人で返済していきます。

ペアローン収入合算
契約者数2人
(夫と妻がそれぞれローン契約する)
1人
(夫または妻が契約する)
収入の扱い2人の収入を別々のローンで借入する配偶者の収入を合算し、契約者1人分の借入額を増やす
ローン数2つのローン1つのローン
連帯責任夫婦がお互いのローンの「連帯保証人」となる配偶者が「連帯保証人」または「連帯債務者」となる
メリット・多く借入できる
・夫婦それぞれ住宅ローン控除を受けられる
・手数料が1つ分で済む
・手続きが簡単にできる
デメリット・手数料や金利が2人分必要となる・借入額が少なくなることがある

収入合算とペアローンどちらで契約するかお悩みの場合は、家族の収入状況や将来のライフプラン、返済負担などのバランスを考慮することをおすすめします。

住宅ローン控除を活用して税金の支払いを抑える

1500万円の住宅ローンがきつい場合は、住宅ローン控除を活用して税金の支払いを抑えることもおすすめの対処法です。


住宅ローン控除とは、住宅ローンを使って住宅購入や建築した方の毎年の税金を減らしてもらえる制度のことです。


例えば、住宅ローンの残りが1000万円あれば、1%(10万円)がその年の税金から引かれます。そのため、払うべき税金が少なくなり、手元に残るお金が増えることから、実質的にローン返済の負担を軽減できます。


住宅ローン控除期間は原則13年とされているため、期間中は税金を軽減可能です。

1,500万円の住宅ローンを組もうとする際の注意点

ここでは、1500万円の住宅ローンを組む際の注意点を3つ紹介します。

  • 住宅ローン金利が適切かを確認する
  • 住宅ローン以外の必要経費も確認する
  • 長期的な返済計画を立てておく
1500万円の住宅ローンを組む際は、計画的に返済プランを設計し、後悔しないための住宅ローン商品選びも大切です。以下では、注意点について解説するため、今後住宅購入をご検討している方はぜひ参考にしてみてください。

住宅ローンの金利が適切かを確認する

1500万円の住宅ローンを組む際は、住宅ローンの金利が適切かを確認すべきです。


住宅ローンの金利は大きく分けて3種類あります。

金利タイプ詳細
全期間固定金利型借入期間中の金利が固定されている
固定金利期間選択型一定期間(2年・3年・5年・10年など)は固定金利で期間終了後は変動金利になる
変動金利型市場の金利に応じて定期的に金利が変わる
固定金利と変動金利の選択によって利息は大きく変わるため、それぞれの特徴を確認したうえで自分に合った金利を選ぶことが重要です。

住宅ローン金利について理解してから、無理なく返済計画を立てるようにしてください。


住宅ローン以外の必要経費も確認するy

1500万円の住宅ローンを組む際は、住宅ローン以外の必要経費も確認しておきましょう。住宅ローン以外に住宅購入にかかる費用は以下のとおりです。

必要経費説明金額目安
頭金ローン借入前に最初に支払う費用物件価格の10〜20%程度
仲介手数料不動産会社に支払う手数料【不動産売買学が400万円以上】
物件価格(税抜)×3%+消費税
【不動産の売買学が200〜400万円】
物件価格(税抜)×4%+消費税
【売買代金が200万円以下の場合】
物件価格(税抜)×5%+消費税
手付金売買契約の成立の際に買主から売主に払う売買代金物件価格の5%〜10%程度
印紙税契約書に貼る収入印紙代契約金により異なる
登記費用物件の所有権などを登記する費用数万円〜20万円程度
団体信用生命保険ローン契約者が亡くなった場合に備える保険料年0.3%程度の金利ローン金利に上乗せのケースが多い
固定資産税土地や建物に対して毎年支払う税金数万円〜10万円程度
引越し費用新居に併せて購入する家具や家電数十万円〜

住宅購入の際は住宅ローン借入費用以外にも支払うべき費用が多くあるため、総額を考えて住宅ローンを組む必要があります。


住宅ローンを購入する際は、上記の費用も考慮したうえで無理のない返済計画を立てることが重要です。

長期的な返済計画を立てておく

1500万円の住宅ローンを組む際は、長期的な返済計画を立てることが重要です。

一般的に住宅ローンは30年〜35年と長期的に返済することとなります。長期間返済していくほど支払う利息額も高額になるため、月々の返済額を無理のない範囲に設定することが大切です。

また、変動金利を選択した場合、金利が上がるリスクがあるため、金利が変動した際でも対応できるように余裕を持って返済計画を立てなければいけません。

長期的な返済計画を立てることで予期せぬ事態にも対応できるようになり、安心して住宅ローンを返済し続けられます。

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1,500万円の住宅ローンが適切な年収まとめ

本記事では、1500万円の住宅ローンが適切な方や対処法、注意点について紹介しました。


結論、1500万円の住宅ローンを組める適切な年収は300万円以上です。毎月の支出は個人差がありますが、余裕を持って住宅ローンを返済したい方の場合は、700万円以上の年収があればより安心です。


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