母子家庭の大学費用はどうしてる?免除制度・奨学金を条件とともに紹介のサムネイル画像

「子どもが大学進学を希望しているけど、母子家庭で大学費用の工面はどうすればいい?」 「奨学金や学生ローンだけで大学生活は賄える?」 

 という不安を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 


大学生の一人暮らしには学費とは別に約12万円から13万円の生活費が必要となり、奨学金制度の活用に追加して仕送りや本人がアルバイトをして生活するケースもあります。 


母子家庭の場合、高等教育の修学支援新制度や母子父子寡婦福祉資金貸付金制度など、様々な支援制度があり、条件を満たす場合は大学費用の工面の負担を大きく減らすことができます。 


そこで今回は、母子家庭が活用できる大学費用の支援制度や奨学金の種類、申請時の注意点、そして実際に母子家庭で子どもが大学に進学できた方々の体験談を紹介します。


この記事を読むことで、お子さんの大学進学と卒業に向けた費用工面の計画が立てられるようになります。

学生が一般的に利用する奨学金制度である日本学生支援機構(JASSO)の利用の他、大学独自が設けている奨学金や、民間団体、地方公共団体のものがあります。 


特に独自の奨学金はネット上で検索してもヒットしにくいため、奨学金申請の機会を逃してしまうことが多くあります。日本学生支援機構(JASSO)以外の奨学金を探す場合は、マネーキャリアのFP(ファイナンシャルプランナー)にご相談ください。 


大学進学費用の工面から奨学金の申請まで、大学卒業までにかかる費用工面計画を一括してサポートします。

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▼この記事を読んでほしい人

  • 母子家庭で子どもの大学進学を考えているが、費用をどう工面すればよいか悩んでいる人
  • 奨学金や支援制度の種類や申請条件、期限について詳しく知りたい人
  • 大学卒業までお金について相談できるサポーターが必要な人

内容をまとめると

  • 母子家庭の大学進学は、支援制度や奨学金などの選択肢があり、進学を諦める必要はない。
  • 返済不要の給付型奨学金や授業料免除の制度もある。
  • マネーキャリアのFP相談では、大学進学準備はもちろん、在学中から卒業時まで何度も相談ができる相談員がいる。大学進学費用の工面に困っている学生はオンライン相談の申し込みができる。

この記事の監修者「井村 那奈」

この記事の監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次

大学費用をどう工面する?母子家庭が使える支援制度・条件を紹介

高等教育の修学支援新制度(大学無償化制度)

「高等教育の修学支援新制度」とは、意欲ある学生が経済的な理由で進学を諦めることがないよう、授業料・入学金の免除・減額と、返済不要の給付型奨学金をセットで提供し、大学・短大・高専・専門学校などを実質無償化する国の制度です。


2025年度からは多子世帯(扶養する子ども3人以上)への支援が拡充され、所得制限なしで授業料減免が受けられるようになりました。支援を受けるには、家計基準(世帯収入)と学力基準(学ぶ意欲)の要件を満たす必要があります。 


▼支援を受けるための要件

  • 家計基準: 住民税非課税世帯や、それに準ずる世帯(所得制限あり)。 
  • 学力基準(学びの意欲): 高校等での成績や、レポート・面談で学習意欲を確認。 
  • 進学前・在学中の確認: 進路への明確な意思と、在学中の学修状況(GPA、単位取得状況など)が継続的に審査されます。

「どの奨学金の対象になるのか」「給付や貸与の額はどれくらいになるのか」などは日本学生支援機構(JASSO)の進学資金シミュレーターで確認できます。

▼高等教育の修学支援新制度の主な手続き

1.在学中の学校の窓口へ行き関係書類を受け取る。

2.インターネット(スカラネット)を通じて日本学生支援機構(JASSO)に申し込む。

3.JASSOから選考結果通知が、学校を通じて学生本人に通知される(在学採用の場合)。

4.採用候補者になったら、進学先の大学等へ「採用候補者決定通知」を提示し、JASSOへの「進学届」を提出する。

5.給付型奨学金は、採用決定後、支援が開始された月から毎月、本人の口座に振り込まれる。


申込の期間は前期(春)申込みの場合、4月から、後期(秋)申込みの場合は9月からです。


詳細は文部科学省「高等教育の修学支援新制度 特設ページ」で確認できます。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

母子父子寡婦福祉資金貸付制度は、ひとり親家庭(母子・父子家庭)や寡婦の方の経済的自立と、扶養する子どもの福祉増進を目的とした公的な貸付制度です。


事業開始・継続、就学(高校・大学等)、就職、生活費、技能習得など、様々な目的に応じた資金が無利子または低金利(連帯保証人ありの場合無利子が多い)で借りられ、原則としてお住まいの市区町村の担当窓口(子育て支援課など)で相談・申請します。


対象者は0歳未満の子を扶養する母子家庭の母・父子家庭の父、寡婦(配偶者のない女子で、かつて母子家庭の母であった方)、父母のない20歳未満の児童などです。


区分限度額
短期大学 月額131,000円 
大学 月額146,000円 
大学院(修士課程)月額132,000円 
大学院(博士課程)   月額183,000円


母子父子寡婦福祉資金貸付金制度の償還期間は、当該学校卒業後 6ヶ月の据置期間から原則20年以内です問い合わせや申請先はお住まいの自治体の福祉担当窓口で行えます。

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度は、経済的理由で修学困難な学生を支援するものです。


返還義務のない「給付型奨学金」と返還が必要な「貸与型奨学金」の2種類が中心で、貸与型奨学金には、無利子の第一種奨学金と、有利子の第二種奨学金があります。高校や大学を通じて「予約採用」や「在学採用」で申し込むことができます。


同制度を利用する条件は下記の通りです。

  • 各年3月末に高等学校または専修学校を卒業する見込みの学生
  • 高等学校または専修学校を卒業後2年以内の人
  • 高等学校卒業程度認定試験に合格・科目合格者で機構の定める基準に該当する人

保育士・介護士等修学資金貸付制度

「保育士・介護士等修学資金貸付制度」は、保育士や介護福祉士を目指す学生を支援し、経済的な理由で修学が困難な方が、指定の養成施設で学び資格を取得できるよう、修学資金や生活費の一部などを貸し付ける制度です。


卒業後、一定期間(多くの自治体で5年間)、貸付を受けた都道府県内の指定施設で資格を活かした業務に従事した場合、貸付金の全額返還が免除される点が最大の魅力です。


対象者は各都道府県が指定する保育士・介護福祉士・社会福祉士などの養成施設に在学している方などですが、都道府県によって貸付額、対象施設、必要書類などの詳細は異なります。


現在のお住まいまたは就労を希望する各都道府県の社会福祉協議会福祉人材センターに問い合わせることができます。

自治体の学費支援制度

自治体の学費支援制度には、国の制度と連携したものや、自治体独自の奨学金・貸付制度、就学援助制度などがあります。


大学・地方公共団体等が行う奨学金制度については、日本学生支援機構のこちらのページから検索可能です。


令和7年11月5日更新時には以下の大学・地方公共団体が学費支援制度を行っています。

  • 大学:377校 
  • 短期大学:116校 
  • 地方公共団体・奨学金事業実施団体等:526団体

国の教育ローン

「国の教育ローン」とは、日本政策金融公庫が実施する公的な融資制度で、家計の教育費負担を軽減し、教育の機会均等を目的としています。


奨学金とは異なり保護者が借りるもので、入学金や授業料、受験費用、下宿費用など幅広く利用でき、長期固定金利で、世帯年収による利用条件があるのが特徴です。 


令和7年9月時点では上限350万円まで借入可能で、日本学生支援機構等の奨学金と併用できます。

借用申込書や住民票の写しなど指定の必要書類を用意し、インターネット・郵送・来店などで申し込みます。余裕を持って資金をご準備いただけるよう、 必要時期の2~3ヵ月前のお申込みをおすすめします。


詳細は日本政策金融公庫「教育一般貸付(国の教育ローン)」で確認できます。

母子家庭の大学費用のお悩みは早めに無料FP相談で解決しよう

大学進学のための費用を支援する制度は、公的なものから民間のものまで非常に多岐にわたります。 これらの制度は、種類が多いだけでなく、それぞれに利用条件が複雑で、申込期限も大きく異なります。


特に、高校3年生の早い時期に申請が必要なものもあるため、「気づいた時には期限が過ぎて利用できなくなってしまった」という事態も少なくありません。 


全ての制度の利用条件や期限を一つ一つご自身で調べ、母子家庭向けの優遇制度や利用可能な制度を漏れなく把握するには、膨大な時間と労力が必要です。 


利用できる制度を見逃したり、最適な組み合わせを選ぶ上で判断を誤ったりするリスクを避けるためにも、早い段階でファイナンシャル・プランナー(FP)にご相談いただくことを強くお勧めします。 


マネーキャリアのFPは、複雑な制度全体を整理し、お客様の状況に最適な支援制度の組み合わせ、申請スケジュール、そして不足する費用の準備方法までをトータルでサポートします。「いつまでに」「何を」「どう準備すべきか」を明確にし、安心感を持って大学進学の準備を進めることができます。

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また、マネーキャリアの無料相談窓口では、大学進学後の生活費や保険加入、奨学金返済に関する助言についても長期的にサポートします。お母さまのみならずお子様からのご相談も受け付けており、特に一人暮らしを始めたお子様へのご心配も軽減できます。

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大学費用の支援制度・奨学金を活用する際の注意点

支援制度や奨学金の条件をよく確認する

各支援制度や奨学金を利用するには、年収や世帯の資産や、学生の学力(学習意欲)など、さまざまな条件が細かく定められています。


また、制度や奨学金によっては、他の制度を併用できないものもあります。


例えば、「給付型奨学金」と「授業料等減免制度」はセットで利用できますが、民間の奨学金と公的な奨学金で併用の制限がある場合があります。


利用条件を一つでも満たしていないと、申請が却下されたり、途中で打ち切りになったりする可能性があるため、大学費用を確実に準備できるよう、募集要項を隅々までしっかりと確認しましょう。

支援制度や奨学金は国もの、民間のもの、各自治体が実施しているものなど、多くの種類があります。


それぞれの条件や申込期限などを一つ一つ確認するには時間がかかるうえに、条件の良い制度を見逃してしまう可能性もあります。


マネーキャリアのFP相談では、各ご家庭が使える支援制度や奨学金は何があるか、利用条件などまとめて相談できます。


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支援制度の申請期限と手続きの内容を把握する

支援制度や奨学金には、それぞれに申請期限が設けられており、高校3年生の春から夏にかけて募集が締め切られる「予約採用」が主流です。


特に、母子家庭向けの優遇措置がある制度などは、一般の制度とは異なるスケジュールで進む場合もあるため注意が必要です。うっかり期限を過ぎてしまうと、その年度の利用ができなくなってしまいます。


また、手続きには住民票や所得証明書など、さまざまな必要書類があります。申請期限、手続きのステップ、必要書類をセットでリスト化し、計画的に準備を進めることが重要です。

将来の返済負担を考慮する

奨学金には、返済の必要がない「給付型」と、卒業後に返済が必要な「貸与型」があります。


貸与型奨学金は、借りた金額と利子を将来的にお子さん自身が返済していくことになります。安易に高額の貸与型奨学金を利用すると、卒業後の生活に重い負担をかけることになりかねません。


借り入れ総額がどれくらいになり、毎月の返済額はいくらになるのかを具体的に試算し、お子さんと話し合っておきましょう。給付型や授業料減免制度を最大限活用し、貸与額は最小限に抑えるのが賢明です。

子どもとのコミュニケーションを大切にする

大学進学や費用の問題は、親だけで抱え込まず、子どもと一緒に考えていくことが大切です。特に奨学金の利用に関しては、「誰が」「どれだけ」借りて、「いつから」「誰が」返済していくのかという点で、親子間で認識のズレがないようにしっかり話し合う必要があります。


また、進学先や学部選びにおいても、かかる費用(学費だけでなく、下宿費用、交通費なども含む)を共有し、支援制度の内容を理解してもらうことで、お子さんの学習へのモチベーションや金銭感覚を育む機会にもなります。

母子家庭で子どもの大学進学を考えていますが、費用をどう工面するかで不安を感じています。


奨学金や支援制度があると聞きましたが、条件や申請方法がわかりませんし、将来の返済負担も心配しています。


子どもの夢を応援したいけれど、自分の生活費との兼ね合いも考えなければならず、途方に暮れています…。

母子家庭向けの支援制度は多数ありますが、申請期限や条件が複雑で見逃しやすいため注意が必要ですね。


奨学金も返済型と給付型があり、選択を誤ると将来の家計を圧迫してしまいます。


大切なのは支援制度の申請タイミングを逃さず、お子さんとしっかり進路について話し合いながら、返済計画も含めた長期的な家計設計をすることですよ。 

支援制度の条件や申請期限、返済計画まで考えると、一人で全部調べるのは難しそうですね…。


家計全体のバランスを見ながら、子どもの教育費と私の老後資金も同時に考えられるような相談窓口があれば教えていただけませんか?

それなら、家計と教育資金を総合的に考えられるファイナンシャルプランナーへの相談がおすすめです。


マネーキャリアなら、お子さんの進路にあった奨学金や母子家庭の状況に合わせた支援制度を活用した具体的なプランを立て、老後資金との両立も考慮してくれます。


無料で何度でも相談できるので、気軽に相談してみましょう。 

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【実際どうだった?】母子家庭で大学費用を準備した方法

大学費用をどのように準備しましたか?

最も多かった方法は「奨学金」でした。その他「学資保険」や児童手当を貯めた「貯蓄」などの方法で大学費用を準備した方が多いようです。

学資保険や貯蓄は中長期にわたる準備が前もって必要です。特に学資保険に関しては積立額や受け取れる金額が保険によって異なるため、保険のプロに相談しましょう。

利用した支援制度があれば教えてください

約6割の方が「日本学生支援機構(JASSO)の奨学金」や「自治体の奨学金」を利用して大学費用を準備したようです。そのほか、あしなが奨学金などの「民間の奨学金」を利用した方も多く見られました。

大学費用の準備について、他の母子家庭にアドバイスしたいこと

今後大学費用を準備する母子家庭の方へ、アンケートに回答してくださった方からいただいたアドバイスを紹介します。

40代女性


奨学金はありがたいけど、借りすぎないこと

奨学金制度はありがたいですが、返済が必要なものを利用し過ぎると後々返さなければいけない金額が増えてしまいます。利用する際はなるべく少額にするか、返済不要の奨学金を探して使うかをお勧めします。

40代女性


子どもとも話し合っておくこと

わが家の場合は小さいころコツコツと預金をしていたため、奨学金と併せて進学することができました。成績が良ければ有利な条件で奨学金を借りられることもあるので、お子様とも早めに話し合っておくといいと思います。

大学費用の準備は、親だけでなく子どもにとっても大きな問題です。


勉強のモチベーションアップのためにも、なるべく早めに親子で話し合いをしておくといいでしょう。

50代女性


とにかく早めの準備が大切

大学に通う際に必要になるのは授業料だけではありません。交通費や下宿先の家賃、生活費なども必要になります。早めに家計の見直しをして計画に準備をしておいた方がいいです。  

特に私立大学の一人暮らしでは大学費用が多くなることが想定されます。初年度に約240万~280万円(学費+初期費用)、4年間で約960万~1,000万円以上(学費+生活費)が目安です。


希望の進学先を諦めないためにも、早めの準備が必要です。

>>大学進学の学費について相談ができるFPとは?

30代女性


思ったよりいろんな奨学金制度があるので調べてみて!

国や市の無利息の奨学金や民間の返済不要の奨学金など、思ったよりもたくさんの制度があります。奨学金は結局返さないといけないので、しっかりと調べて、なるべく有利な条件のものを利用した方がいいです。

奨学金には国や自治体、民間団体が実施しているものなど、実に多くの種類があります。一つ一つの奨学金を調べていると時間がかかる上に、有利な条件の奨学金を見逃してしまうことも。


どの奨学金を利用するか迷ったら、マネーキャリアのFPに相談してみましょう。各ご家庭に最適な制度を提案、返済の計画までアドバイスさせていただきます。


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母子家庭の大学費用はどうしているかや免除制度・奨学金のまとめ

本記事では、母子家庭における大学費用の工面方法や、活用できる各種免除制度・奨学金について詳しく解説しました。 


▼大学費用工面のポイント

  • 多くの選択肢があるので進学を諦める必要はない。
  • 早期の準備が鍵!「申込期限が切れていた」という事態を避けるため、高校生になったらすぐに期限や条件を把握しておく必要がある。
  •  支援制度や奨学金を活用する際は、各種の条件(家計、学力、併用可否)や、将来的な返済負担をよく考えてから申し込む必要がある。
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