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奨学金の受給を申請したけれど借りれないので困っている方もいるのではないでしょうか。この記事では、奨学金を借りれない理由や審査基準について解説しています。成績や親の年収は関係あるのでしょうか。日本学生機構(JASSO)の奨学金制度についても説明しています。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

この記事の目次

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奨学金が借りれない!その理由や審査基準は?対処法はある?

こんにちは。ファナンシャルプランナーの品川です。


知人から、こんな相談がありました。

奨学金を借りようと思っているけど、借りられるかどうか不安。どういう人が借りれないのか、基準はあるの?

生命保険文化センターの調査では、奨学金の申請をしたが採用されなかった人が1.4%、希望するが申請しなかった人が4.4%を占めています。


大学に進学している生徒のうち、2人に1人は奨学金の受給を受けていますが、 一定の学生は奨学金を利用したくても出来ないということが分かります。


この記事では、奨学金が借りられるか、借りれない場合はどうしたら良いか解説していきます。


この記事のポイントはこちら

  • 奨学金が借りれない理由
  • 借りれない場合の対処法は?
  • 奨学金を借りる際の注意点

これから奨学金受給を検討されている方のお手伝いになれば幸いです。

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奨学金が借りれない理由を解説!審査基準は厳しくない!


ここでは、多くの学生が利用している日本学生支援機構(JASSO)の奨学金を前提に解説していきます。申請すれば誰でも借りられるというわけではなく、一定の審査基準があります。


奨学金をあてにしていて、実は借りれなかった!と、焦ることがないように今の内から具体的な審査基準について知っておくことが重要です。


奨学金が借りれない方は、教育費を調達する別の方法もいくつかありますのでご安心ください。


とはいえ、審査基準はそこまで厳しいものでもありません。

①親の年収が奨学金受給基準より高い



奨学金には家計基準と学力基準があります。ここでいう家計基準とは、奨学金を受ける学生の家庭全体の収入が多すぎないかどうかをチェックするものです。


奨学金の申込みの際には、給与所得者は年収(額面の給料)がチェックされ、それ以外の自営業者などは、所得(売上から経費を引いた金額)で判断されます。


家計基準【出典:日本学生支援機構より抜粋


▼第一種貸与奨学金の場合

世帯人数給与所得者給与所得者以外
3人657万円286万円
4人747万円349万円
5人922万円514万円



▼第二種貸与奨学金の場合

世帯人数給与所得者給与所得者以外
3人1009万円601万円
4人1100万円692万円
5人1300万円892万円


上記の表に記載されている収入額が、それぞれの奨学金を申請できる上限の収入となっています。


第一種貸与奨学金と第二種貸与奨学金では利息の有無という違いがあります。第一種は無利子、第二種は有利子となっているので、表を見ていただいたら分かるように第一種の方が家計基準の条件が厳しくなっています。

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②進学前の成績が悪い



続いては、学力基準について解説していきます。日本学生支援機構としても、一生懸命勉強する学生に奨学金を使ってほしいと考えているので、高校生の時の成績を参考にして、まじめな学生かどうかをチェックしています。


それでは、どのような基準があるのか見ていきましょう。


学力基準 【出典:日本学生支援機構より抜粋


▼第一種貸与奨学金の場合(いずれかを満たす)

  •  高等学校又は専修学校高等課程の、1年から申し込み時までの成績評価の平均値が3.5以上 
  • 高等学校卒業程度認定試験合格者であること


▼第二種貸与奨学金の場合(いずれかを満たす)

  • 高等学校又は専修学校(高等課程)での学業成績が平均水準以上  
  • 特定の分野において特に優れた資質能力を有する
  • 大学における学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがある
  • 高等学校卒業程度認定試験(大学入学資格検定)に合格した人、または科目合格者で基準に該当する人   
第一種の場合は、成績の基準が平均3.5以上と求められています。

しかし、成績の基準が3.5未満でも、家庭の収入、また特定分野においての優れた学習成績や学習意欲などにより第一種奨学金を受けられる場合があります。

第二種の場合は、成績は平均水準以上であればよいですので、第一種と比較すると申し込みのハードルは低くなります。

③保証人を用意できない(親がブラックリストに載っている等)



実は、奨学金を借りる場合、連帯保証人及び保証人を立てる必要があります。


保証人とは、借入した人がお金を返せなくなってしまった時に、借入人の代わりにお金を返す義務がある人のことを言います。


日本学生支援機構(JASSO)が求める保証人は、連帯保証人1名と保証人1名です。


▼連隊保証人となれる人の条件

  1. 奨学生が未成年者の場合は、その親権者(親権者がいない場合は未成年後見人)であること。
  2. .奨学生が成年者の場合は、その父母。父母がいない等の場合は、奨学生の兄弟姉妹・おじ・おば等の4親等以内の親族であること。
  3. 未成年者および学生でないこと。
  4. 奨学生の配偶者(婚約者を含む)でないこと。
  5. 債務整理中(破産等)でないこと。
  6. 貸与終了時(貸与終了月の末日時点)に奨学生本人が満45歳を超える場合、その時点で60歳未満であること。 


▼保証人となれる人の条件

  1. 奨学生および連帯保証人と別生計であること。
  2. 奨学生の父母を除く、おじ・おば・兄弟姉妹等の4親等以内の親族であること。
  3. 返還誓約書の誓約日(奨学金の申込日)時点で65歳未満であること。また、返還誓約書の提出後に保証人を変更する場合は、その届出日現在で65歳未満であること。
  4. 未成年者および学生でないこと。
  5. 奨学生または連帯保証人の配偶者(婚約者を含む)でないこと。
  6. 債務整理中(破産等)でないこと。
  7. 貸与終了時(貸与終了月の末日時点)に奨学生が満45歳を超える場合、その時点で60歳未満であること。


連隊保証人は原則として父母、保証人は別居しているおじやおばになってもらうのが一般的です。ここで注意しなければならないことは、債務整理中(破産等)であれば保証人になれないので、奨学金が借りれないことになります。


既存の返済が滞っていたり、公共料金の支払いが遅れていて、ブラックリストに載っていることが理由で奨学金の申請が出来ないということはありません。


しかし、教育ローンのような奨学金以外で資金を調達する際には借りれない理由になりますので、注意が必要です。

④奨学金の採用枠に制限がある【審査基準は満たしているが通らない】



在学採用(在学中の申請)では、大学の推薦がなければ奨学金を受給できません。

そして各大学には奨学金の採用枠が決まっているので、成績不振等の理由で、採用枠に入れない場合があります。

審査基準を満たしていても、上記の理由から奨学金が借りれないということがありますので注意しましょう。
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奨学金を借りれない場合の対処法6選!



学力基準や家計基準を満たさなかったり、保証人を立てられずに奨学金を借りれない場合の対処法についてご説明します。


奨学金を借りれない場合の対処法は以下の6つです。

  • 親・祖父母の援助を受ける
  • 保証人がいない場合は機関保証制度を利用する
  • 在学採用制度で在学中に奨学金の申請を行う
  • 大学・自治体・企業の奨学金制度の利用を検討する
  • 教育ローンを利用する

①親・祖父母の援助を受ける

家計基準が当てはまらない方は、親や祖父母から援助してもらえないか相談してみましょう。


援助の相談をするときは、奨学金が借りれないことを説明して、いくらあれば大学に通えるのか話し合いましょう。


大学生活に必要な生活費は、進路ナビによると毎月126,100円となっています。また、大学に通うためには、生活費に加えて大学の授業料も必要となります。


大学の授業料はそれぞれの大学ごとに異なりますので、大学のHPで確認してみましょう。

②保証人がいない場合は機関保証制度を利用する



保証人になれる人がいないため奨学金が借りれないという場合は、機関保証制度を利用しましょう。


機関保証制度とは、保証料として年間約5%の対価を支払う代わりに、(財)日本国際教育支援協会が保証人になってくれる制度です。


▼保証方式

  • 人的保証・・・父母やおじおばに保証人になってもらう
  • 機関保証・・・(財)日本国際教育支援協会がに保証してもらう

人的保証では、もし奨学金を返せなくなってしまった時に、連帯保証人⇒保証人の順に返済する責任を負います。


それに対して、機関保証では、奨学金を返せなくなってしまった時でも、親やおじおばに返済責任はありません。しかし、保証料を支払う負担が加算ありますので注意が必要です。


保証料は、奨学金の貸与月額、貸与利率、貸与年数によっても異なります。 毎月の奨学金月額から、定められた保証料が差し引かれて入金されます。


▼2020年度採用者が第二種奨学金を4年間借りた場合

奨学金月額借入総額保証料月額
30,0001,440,0001,116
50,0002,400,0002,105
100,0004,800,0005,358

毎月5万円の奨学金を利用した場合、保証料は毎月2,105円となり、4年間の保証料負担は101,040円となります。


決して安くはない金額ですが、人的保証を立てられず奨学金が借りれないという方は、機関保証制度を利用して奨学金の申請をしましょう。

③在学採用制度で在学中に奨学金の申請を行う



予約採用で高校在学中に申し込んで不採用となった方は、大学進学後に在学採用の申請をしてみる。


在学採用と予約採用で採用基準がどう違うか

④大学・自治体・企業の奨学金制度の利用を検討する

日本学生支援機構以外にも、大学や自治体、企業独自の奨学金制度が存在します。大学独自で設けられている奨学金は給付型が多く、給付型であれば貸与奨学金と違い卒業後に返済義務がありません。


採用基準も日本学生支援機構とは異なりますので、進学先のホームページや学生支援課に問い合わせてみましょう。

⑤教育ローンを利用する



奨学金が借りれない場合は、教育ローンの利用を検討しましょう。奨学金と違い、教育ローンの借入者は親となります。


▼教育ローンの種類

  • 日本政策金融公庫の教育ローン
  • 民間銀行の教育ローン


日本政策金融公庫の教育ローンは、いわゆる国の教育ローンで、日本学生支援機構の奨学金と併用して利用する人も多いです。金利は1.68%(2021年4月時点)と、奨学金と比べて高くなっていますが、一般的な民間銀行で借りるよりも金利は低いです。


▼国の教育ローンを利用できる方

子の人数世帯年収の上限
1人790万円
2人890万円
3人990万円
4人1090万円



国の教育ローンを利用できるのは、融資の対象となる学校に入学・在学する学生の保護者(主に生計を維持されている方)で、世帯年収(所得)が上記の表の金額以内の方が対象となります。


子どもの人数によって、世帯年収の上限額 が異なります。 日本学生支援機構の奨学金と併せて利用できるので、奨学金だけでは支出を賄い切れな場合には国の教育ローンの利用を検討しましょう。



一方で民間銀行の教育ローンは、金利は国の教育ローンよりも高いです。しかし、借入者の収入や信用情報を基に審査をするので、収入が多く家計基準が合わずに奨学金が借りれない方には利用しやすくなっています。民間銀行の教育ローンは審査から入金までが早く、7日~10日ほどで入金されます。民間銀行の教育ローンは、銀行ごとに金利等の条件が異なりますので、最寄りの銀行のホームページから教育ローンの条件を確認してみましょう。


▼みずほ銀行の教育ローンの申し込み出来る方

  • 借入時年齢が満20歳~66歳未満で最終返済時年齢が満71歳未満の方
  • 勤続年数が2年以上の方
  • 前年度税込み年収が200万円以上で安定喝継続した収入の見込める方
  • 保証会社の保証を受けられる方


借入可能金額は、10万円以上300万円以下となっていて、金利は3.475%(インターネットで申し込みの場合は2.975%)となります。


国の教育ローンと比べると金利は高くなっていますが、奨学金や国の教育ローンと違って年収が高いから借りれないということはありません。


むしろ、年収が高い方が借りやすいというのが民間銀行の教育ローンの特徴となっています。

奨学金を借りる場合の注意点



ここまで、奨学金が借りれない場合の対処法を解説してきましたが、ここからは奨学金を借りる場合の注意点について解説していきます。


奨学金を借りる際の注意点としては以下の4つが挙げられます。

  • 奨学金は借金であることを知っておく
  • ライフプランをしっかり考える
  • 締切日などの変更が無いか常に最新情報をチェックする
  • 入学前の納付金は奨学金では払えない

①奨学金は借金であることを知っておく

日本学生支援機構の「奨学金返還者の自己破産に関する報道について」では、平成24年~平成28年度の自己破産により奨学金が返済できなくなった件数が記載されています。


自己破産したため奨学金の債務が免責になった、あるいは保証債務が免責となった件数

  • 返還者本人:8,108件(うち保証機関分が475件)
  • 連帯保証人:5,499件 
  • 保証人:1,731件 


破産となった直接の原因は不明ということですが、卒業後に奨学金の返済をしなければいけないことは、家計の負担となることは間違いありません。


利用する奨学金の月額によって、卒業後に毎月返済していく金額がいくらになるのか、把握しておくことが大切です。


日本学生支援機構の奨学金貸与・返還シミュレーターを使って、将来返していく金額がいくらになりそうか調べてみることをお勧めします。

②ライフプランをしっかり考える【滞納は自己破産のリスクも】



奨学金の利用を検討する際に、ご自分のライフプランも考えてみましょう。大学を卒業した後、会社員として就職した際の手取り額が16万円だとすると、奨学金の返済額がいくらであれば負担感が少ないでしょうか。


生活費で10万円、交際費で3万円だとすると奨学金の返済に充てられるのは3万円ということになります。もし車を買ってローンを組めば、毎月35,000円程度の返済になります。(200万円・5年返済でローンを組んだ場合)


そうすると奨学金の返済をする為には生活費や交際費を切り詰めないといけないですよね。


このように、お金を借りる前に将来の収入と支出のバランスと、ライフイベント(結婚・車の購入など)をイメージしておくことが重要となります。

③締切日などの変更が無いか常に最新情報をチェックする



奨学金の申請には締め切りがあります。高校に在学中であれば、進路担当の先生から奨学金の案内があると思いますが、自分でもいつごろまでに申請をしないといけないのか把握しておきましょう。

第一種貸与奨学金の場合は、春しか申請できないことがあります。 通常、春と秋に予約採用の募集がありますが、第一種は春にしか募集しないこともありますので、春の募集に間に合うように注意が必要ですので注意しましょう。

④入学前の納付金は奨学金では払えない



通常、大学合格後に入学金や初年度の授業料を支払う必要があり、入金期日までに支払えないと合格取り消しという事態も発生しかねません。

奨学金を利用して払いたいと考えられている方もいらっしゃるかと思いますが、奨学金の申請をして、無事採用が決まったとしても入金されるのは入学後の5月頃となりますので、奨学金の受け取りを入学金や初年度の授業料に間に合わせることはできません。 

進学したい大学の入学金や、初年度の授業料をあらかじめ調べてみましょう。もし、手元の預金だけで支払うことが難しそうであれば、教育ローンを利用することをお勧めします。

民間の銀行の中には、教育ローンを正式に申し込みする前に、借りれるかどうかを簡単な審査で調べることができるサービスをしている銀行もあります。「仮審査」や「簡易審査」という呼び方をされていますので、気になる方は最寄りの銀行へ問い合わせてみましょう。

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度を説明!



日本学生支援機構(JASSO)には、大きく三種類の奨学金があります。

  • 給付型奨学金【返済不要】
  • 第一種貸与奨学金【返済有・無利子】
  • 第二種貸与奨学金【返済有・有利子】

給付奨学金、第一種貸与奨学金、第二種貸与奨学金の順に受給条件が緩和されています。

給付型奨学金は、その名の通りで返済する義務がない奨学金です。学力基準と家計基準のどちらも満たす必要があり、他の奨学金よりも厳しい条件となっています。

給付奨学生として採用されてから大学を卒業するまで、家族の所得金額に基づく第1~第3区分に応じて、通学形態(自宅通学・自宅外通学)によって定まる下表の金額(月額)が、原則として毎月振り込まれます。 

 【国公立の場合】
区分自宅通学自宅外通学
第1区分29,200円66,700円
第2区分19,500円44,500円
第3区分9,800円22,300円


 【私立の場合】
区分自宅通学自宅外通学
第1区分38,300円75,800円
第2区分25,600円50,600円
第3区分12,800円25,300円

国公立と私立ともに、奨学金の限度額は自宅外通学>自宅通学、第3区分>第2区分>第1区分となっています。

第1区分~第3区分は、家族の収入の多寡によって区分分けされています。収入が多い方から、第3区分>第2区分>第1区分となっています。

ご自身がどの区分に該当するかは、日本学生支援機構の進学資金シミュレーターでも確認することができます。

①第一種奨学金は利息なしだが審査基準が厳しい



第一種貸与奨学金は無利子なので、第二種貸与奨学金よりも条件が良い分審査基準は厳しくなっています。

審査基準は学力基準と家計基準の二つで、『①親の年収が奨学金受給基準より高い』と『②進学前の成績が悪い』でご説明したように、第一種の方が審査基準は厳しくなっています。

第一種貸与奨学金の審査基準は以下の通りです。

▼学力基準(いずれかを満たす)

  • 高等学校又は専修学校高等課程の、1年から申し込み時までの成績評価の平均値が3.5以上
  • 高等学校卒業程度認定試験合格者であること 

▼家計基準

世帯人数給与所得者給与所得者以外
3人657万円286万円
4人747万円349万円
5人922万円514万円

利息ありの第二種奨学金の審査基準はやさしい



第二種貸与奨学金は利息ありの奨学金です。第一種よりも選考基準が易しいので、多くの人は第二種貸与奨学金を借りているのではないでしょうか。 

第一種と違い利息は付きますが、令和2年の利率は0.002%〜0.467%と、良心的な金利水準となっています。

国の教育ローンや民間銀行の教育ローンだと1.7%~4%の金利なので、奨学金の利息はかなり割安な設定だと言えるでしょう。 

2万円〜12万円までと、家計の事情に合わせて受給額を自由に選べます。将来、自分で返済できる範囲内のお金を借りるようにしましょう。

第二種貸与奨学金の審査基準は以下の通りです。

 ▼学力基準(いずれかを満たす) 

  • 高等学校又は専修学校(高等課程)での学業成績が平均水準以上 
  • 特定の分野において特に優れた資質能力を有する 
  • 大学における学修に意欲があり、学業を確実に修了できる見込みがある 
  • 高等学校卒業程度認定試験(大学入学資格検定)に合格した人、または科目合格者で基準に該当する人  
▼家計基準
世帯人数給与所得者給与所得者以外
3人1009万円601万円
4人1100万円692万円
5人1300万円892万円

第一種・第二種の奨学金は併用できる

第一種と第二種の奨学金は併用して利用することが出来ます。


学力基準は第一種と同じで、家計基準は、世帯人員、就学者の有無等によって異なります。生計維持者の収入金額が選考の対象となりますが、収入・所得の目安はおよそ次の金額以内です。 


▼ 収入・所得の上限額の目安

世帯人数給与所得者給与所得者以外
3人599万円245万円
4人686万円306万円
5人884万円476万円


上記の条件を満たせば第一種と第二種を併用して利用することもできますが、併用貸与の場合は、貸与総額および貸与終了後の毎月の返還額が多額となりますから将来の返還のことも十分に考えて申請しましょう。

コラム:奨学金の採用連絡(落ちた連絡)はいつ来る?


奨学金の申請をして、採否結果の通知時期は次のとおりです。
  • 予約採用・・・予約採用候補者としての採否結果は、申込・推薦期限の2か月後に学校へ通知されます。採用候補者決定後に海外大学に入学し、「進学届」等を提出した後の採否結果は、初回振込のあった月の下旬に、採用決定通知とともに「奨学生証」「返還誓約書」等が国内連絡者宛てに送付されます。
  • 在学採用・・・申込書類が不備なく提出された場合、申込締切月の2か月後の初旬に、国内連絡者宛てに採否結果通知を送付されます。

審査が無事通れば、採用決定通知というものが送られてきます。

決定通知が届いたら、自分が申請した内容が記載されているかどうかをまずは確認してみましょう。また、進学した後の手続きに必要となりますので、大切に保管しておくようにしましょう。

まとめ:奨学金を借りれない理由を理解しよう

いかがでしたでしょうか。


奨学金には一定の審査基準があり、学力基準や家計基準、保証人等の条件を満たさなければ申し込みが出来ません。事前にどんな条件があって、自分がどの奨学金を利用できそうか事前にチェックしておくことが重要です。


もし、審査基準を満たせない場合は、ご説明した対処法で代替できないか検討してみることをお勧めします。