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「iDeCoで米国株に投資したら儲かるのかな。」こんな疑問を持っている方は多いでしょう。そこで本記事では、iDeCoで米国株に投資するメリット、iDeCoで米国株に投資する際の注意点、iDeCoで米国株に投資する際のおすすめの証券会社についてまとめました。

記事監修者「谷川 昌平」

この記事の監修者谷川 昌平
フィナンシャルプランナー

東京大学の経済学部で金融を学び、その知見を生かし世の中の情報の非対称性をなくすべく、学生時代に株式会社Wizleapを創業。保険*テックのインシュアテックの領域で様々な保険や金融サービスを世に生み出す一歩として、「マネーキャリア」「ほけんROOM」を運営。2019年にファイナンシャルプランナー取得。

この記事の目次

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iDeCoでは米国株にも投資ができる!

iDeCoは個人での老後資産を形成するための年金制度です。


60歳以降での受け取りとなり、毎月決まった掛け金をコツコツ拠出していきます。掛け金には加入者区分によって上限がありますが、最低入金額は5,000円からと少額からの積み立てが可能です。


公的年金との大きな違いはかなり税制優遇されていることでしょう。


掛け金や運用で得る利益は共に非課税です。資産受け取り時に関しても一定額の非課税枠があるので、受け取りに税金がかからなくて済む場合があります。


 また、iDeCoでは自分で商品を購入しての運用が必要です。


投資信託の場合は以下の4つから商品を選んで運用していきます。 


  • 国内株式 
  • 国内債券 
  • 外国株式 
  • 外国債券 


国内だけでなく外国も取引の対象としているので、幅広い投資プランを立てることができますね。


その中で注目したいのが外国株式の米国株


米国株は海外のみならず、日本人にも人気がある株のひとつです。iDeCoでももちろん、米国株を中心とした投資信託を運用することができます。 

iDeCoで米国株に投資するメリット3つ

世界中から注目を集め、人気のある米国株はiDeCoでも運用することができました。


そして、日本人の中では日本株よりも米国株を運用する割合が多いのが現状です。 


では、iDeCoの米国株はなぜ多くの投資家たちの人気を集めているのでしょうか。


ここでは米国株に投資するメリットを解説していきます!

メリットは以下の3つです。 


  • 分散投資ができる
  • 大型株に投資できる
  • 長期的なリターンが期待できる 


それぞれのメリットを順に解説していきます。 

①分散投資ができる

米国株を含めた運用を行うことで分散投資ができます。


分散投資とは投資資産を複数の銘柄に分散することです。


これによってひとつの銘柄が急に価格変動を起こしても、分散を行なっている分資産が減少してしまうリスクを低減することができます。


卵は1つのカゴに盛るな」という有名な投資の格言にある通り、投資においてはリスクを分散することが大切なんですね。


米国株は外貨に換金して運用を行う商品も多く、この通貨も為替変動のリスクを受けるのです。


例えば、円安が進んで円の価値が下がった場合、当然ながら円は売られることになります。


円建てでしか商品運用を行なっていなければ、全体的にマイナスの影響を受けることに。


しかし、外貨建てで運用している商品はマイナスどころかプラスに働く可能性があります。


こうした為替変動にも対応できるように、円と外貨の両方で分散投資を考えることも大切です。 

②大型株に投資できる

米国株に投資するということは、大型の株に投資していることになります。


世界経済の中心であるアメリカには、GAFAを始めとする大手企業がひしめき合っています。


米国株中心の投資信託では、そんな大手企業の株をほんの少しずつ保有することが可能です。


つまり、誰でもAppleやGoogleの投資家の1人になれてしまうわけですね。


さらに、アメリカのGDPの追い風もあり、大型株の価格は過去から現在にかけて順調に伸びている傾向にあります。


また、大型株はある程度の経済不安定にも強いので、リスクもかなり限定されます。


そうした大型株へ分散投資ができれば、リスクを最小限にリターンを狙っていくことが可能です。 

③長期的なリターンが期待できる


米国株が日本株と比べた時に人気を博しているのは、長期的なリターンが期待できるからです。


米国株と日本株、それぞれの年数別のリターンを比較してみましょう。


日本株では TOPIX、米国株では人気ナンバーワンのS&P500を例に見ていきます。


TOPIXの積立年数ごとのリターン


年数リターン(%)
1年+29.8
10年+10.9
20年+4.2


S&P500の積立年数ごとのリターン


年数リターン(%)
1年+42.6
10年+19.6
20年+8.1


見てわかる通り、長期的に見ると米国株の方が日本株と2倍の差をつけてリターンがあることがわかります。


S&P500に限らず、米国株は過去から現在までずっと伸びてきている株が多いのです。


また、投資信託の種類によってもリターンに差は現れます。投資信託はアクティブ型とインデックス型をメインとして販売、運用されています。


アクティブ型は投資のプロが各銘柄を分析したり、情報収集を行うことで市場の平均以上の利益を狙うような運用を目指します。


一方、インデックス型は市場の指数に連動した運用を目指していくので、平均的な動きになりやすいです。


つまり、アクティブ型が積極的な運用、インデックス型は消極的な運用ですね。


アクティブ型は積極的な分、それだけ運用コストもかさんでしまいます。


そのため、「インデックス型の方が勝ちやすい」と言われ、インデックス型の投資商品を選ぶ人も多いんです。


特にS&P500のようなインデックス型の商品は、アクティブ型と比べて手数料がかからないこともあり、大きなリターンが期待できます。 


iDeCoで米国株に投資する際の注意点を解説

アメリカを代表する大型企業の株を少しずつ持てるのは何とも魅力的です。


しかし、米国株だけを運用していくのは少し危険が伴います。もちろん、株である以上は為替リスクの変動を受けることになるからです。


ここでは米国株に投資する際の注意点を解説していきます。しっかり注意点を理解して米国株への投資を行いましょう!


具体的な内容は以下の通りです。 


  • 米国株のみではなく、分散投資も視野に入れる 
  • コストを確認する 

米国株のみではなく、分散投資も視野に入れる

米国株のみを運用して利益を狙っていくのはひとつのやり方です。


しかし、為替変動リスクを考えると米国株のみの運用は危険です。


先ほども解説した通りひとつの通貨のみでの運用は、通貨価値が下がってしまうと全体的に資産が減ってしまう可能性も。


コツコツ積み立ててきたのに、ドカンと運用益を落としてしまうのは精神的なダメージも大きいですよね。


この先元の価格まで戻るかどうかは、誰にも判断ができません。


利益を伸ばしていきたいのはわかりますが、長期的な運用ではコツコツとリスクを抑えた運用を目指したいものです。


国内株式なども併せて運用を行うなど、分散投資を視野に入れましょう

コストを確認する

投資信託を運用していく上では信託報酬や購入時手数料などのコストを必ず確認しましょう。こうしたコストは各銘柄によって異なってくるものです。


そのため、一概に米国株ばかりコストがかかるわけではありません。 


どちらかと言えば米国株は日本株に比べて手数料が低く抑えられるケースがほとんどです。


コストが低いという面からも、米国株の人気がわかります。特に、投資信託を運用する中で必ず必要になるコストについては極力抑えたいのが本音ですよね。


投資信託を購入する際の買い付け手数料は現在は無料の商品が多くなりました。


しかし、商品の運用や管理に必要な信託報酬は、どの販売会社でも必須になるコストのひとつです。


特に、アクティブ型の投資信託は専門家による情報分析や取引の代行などの手間がかかるため、信託報酬も高くつきます。


銘柄がどんな型なのかもコストを抑える面では確認が必要です。 

米国株に投資できる人気の高いiDeCoの商品を紹介

「そもそもiDeCoにはどんな米国株の商品があるの?」 

「米国株の投資信託でオススメの商品ってあるの?」


と疑問に思っている方も多いでしょう。


初めのうちから米国株で運用していこうとなると、どの商品を選べば良いか迷ってしまうことも。

投資経験が少なければ、商品の違いなどを見分けるのも一苦労です…


iDeCoでは国内のみならず、外国株式や債券など厳選された商品の取り扱いがあります。


ここではSBI証券の投資信託販売金額ランキングを参考に、人気の高いものから順に米国株の商品を紹介していきます。 


人気の高い商品はこちらの3つです。 


  1. SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 
  2. eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 
  3. 楽天・全米株式インデックス・ファンド 

SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

SBI・V・S&P500インデックス・ファンドはアメリカ最大規模の運用会社であるバンガードが運用を行う投資商品です。


S&P500は投資信託を運用している人であれば名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。


アメリカを代表する株価指数のひとつで、NASDAQやNYSE MKTなどに上場した企業の中から500社を厳選し、その時価総額をもとに算出される株価指数です。


このS&P500に連動した運用を目指しているのが本商品です!


運用管理費用の圧倒的な低さ、そして最低100円からの積立が可能と長期運用を行うのであれば魅力は満載です。 


SBI・V・S&P500インデックス・ファンドの基本情報はこちら!


項目基本情報
投資対象バンガード・S&P500 ETF(VOO)
基準価格(調査時点)
15,853円
騰落率(設定来)+58.53% 
信託報酬約0.0938%
委託会社名SBIアセットマネジメント株式会社 


eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

こちらもS&P500に連動した運用を目指すインデックスファンドです。


eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)も低コストで運用することができます。さまざまな米国株式に分散投資を行いたい場合は、こちらも検討してみると良いでしょう。


SBI・V・S&P500インデックス・ファンドとの大きな違いは運用形態にあります。


前者はバンガードを一度経由して米国株の投資を行いますが、本商品では直接米国株のやりとりを行います。


また、リターンに関しては本商品の方が若干上回っているため、大きなリターンを狙いたい場合におすすめの商品です。


反対にコスト面ではSBI・V・S&P500インデックス・ファンドに少し劣っています。


eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の基本情報はこちら!


項目基本情報
投資対象S&P500インデックスマザーファンド受益証券
 基準価格(調査時点)17,277円 
騰落率(設定来)+72.8% 
信託報酬約0.0968% 
委託会社名三菱UFJ国際投信株式会社



楽天・全米株式インデックス・ファンド

楽天・全国株式インデックス・ファンドは、楽天が運用する外国株式インデックスファンドです。


アメリカの全企業に投資ができるのが魅力ですね。


CRSP USトータル・マーケット・インデックスと呼ばれる指数に連動した運用を目指します。


先ほど紹介したS&P500よりもさらに銘柄は分散されているため、リスクを抑えた運用が可能です。


また、コスト面でも優れており、約0.162%と他の国内が扱う外国株式銘柄よりも低い手数料を実現しています。


こちらも長期的な運用に向いている商品です。 


楽天・全米株式インデックス・ファンドの基本情報はこちら!


項目基本情報
投資対象バンガード® ・トータル・ストック・マーケットETF 
 基準価格(調査時点)18,372円 
騰落率(設定来)+83.8% 
信託報酬約0.162% 
委託会社名楽天投信投資顧問株式会社 


iDeCoのおすすめネット証券ランキングを紹介

初心者の方の中にはどの金融機関でiDeCoを行うかで迷っている人も多いでしょう。


確かに対面で対応してもらえた方が安心できますし、わからないことはすぐに聞けます。


しかし、コスト面を考えたことはあるでしょうか。


実は実際に店舗に赴いてiDeCoに加入するよりも、ネット証券に登録してiDeCoを始める方がコスト的にもお得なんです。


ここではiDeCo加入にオススメなネット証券をランキング形式で紹介します。 


オススメのネット証券ランキングはこちら! 


  1. SBI証券 
  2. 楽天証券 
  3. マネックス証券 

1位:SBI証券

SBI証券はiDeCo加入者実績ナンバーワンを誇るネット証券会社です。


iDeCoのみならず、その他口座も含めて600万口座を超えることからも「ネット証券ならSBI」という人も多いです。


iDeCoで取り扱う投資信託本数は他の追随を許さない83本。


豊富すぎるラインナップから、自分の条件に合った商品や分散投資が可能です。


手数料にも定評があり、口座開設や運用管理手数料はもちろん無料。


コスト面も気にすることなく長期的な運用ができます。


実績や投資信託本数で選ぶならSBI証券一択でしょう。 


SBI証券の基本情報はこちら!


項目基本情報
NISA・積立NISA
投資信託本数83本
運用管理手数料無料

2位:楽天証券

楽天証券は楽天市場でお馴染みの楽天が運営しているネット証券です。


SBI証券に次いで2番目の口座登録数を誇り、グングンと勢いを伸ばしています。


投資初心者でも扱いやすい運用管理サイトや、iDeCoのWebセミナーなどの開催を行うといったことから、幅広い年齢層から支持されています。


投資信託本数は32本と少ない印象ですが、iDeCoのために厳選された商品を用意。


先ほど紹介した楽天・全国株式インデックス・ファンドはこの楽天証券でしか購入できない商品のため、気になる場合は楽天証券をオススメします。


楽天証券の基本情報はこちら!


項目基本情報
NISA・積立NISA
投資信託32本
運用管理手数料無料

3位:マネックス証券

マネックス証券はマネックスグループ株式会社が運営する証券会社です。


特徴は低コスト商品を厳選したラインナップであること。


25本と先ほど紹介した2つの証券会社よりは見劣りするものの、信託報酬の低さといったコスト面では負けていません。


また、無料オンラインセミナーを開催しており、投資について学べることもマネックス証券を選ぶポイントのひとつになるでしょう。


iDeCoについてわからないことがあれば、専門のスタッフが電話対応してくれるサービスロボアドバイザーが自分に合ったプランを提供してくれるサービスも。


手厚いサポートを受けながら運用していきたい場合におすすめの証券会社です。


マネックス証券の基本情報はこちら!


項目基本情報
NISA・積立NISA
投資信託数27本
運用管理手数料無料

まとめ:iDeCoを活用して米国株に投資しよう

iDeCoを活用した米国株の投資について解説しました。


手数料やリターンなど日本株とは違った魅力のある株でしたね。


米国株にもいろんな銘柄があるので、それぞれの特徴を抑えた上で運用していきたいものです。 


今回のまとめとして… 


  • iDeCoでは日本株以外にも米国株に投資ができる 
  • 米国株へ投資すればAppleやGoogleなど大型の株を所有することができる 
  • 日本株と比べて長期的なリターンが大きい 
  • 米国株のみを運用するのではなく、日本株を含めた分散投資を行う 
  • 米国株は圧倒的人気のS&P500や楽天全国株式インデックスなどがオススメ 
  • SBI証券は実績と豊富な商品から運用する商品を選びたい人にオススメ 
  • 楽天証券はオリジナルの投資商品があるので気になる人はオススメ 
  • マネックス証券は手厚いサポートを受けながら運用したい人にオススメ 


米国株の魅力はたくさんありますが、何と言ってもそのリターンの期待度でしょう。


長期的な運用をしていくなら必ず為替リスクに関しては気を配るようにすることです。 


 マネーキャリアでは、他にも読んで頂きたい記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。