監修者 井村 那奈 フィナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー。1989年生まれ。大学卒業後、金融機関にて資産形成の相談業務に従事。投資信託や債券・保険・相続・信託等幅広い販売経験を武器に、より多くのお客様の「お金のかかりつけ医を目指したい」との思いから2022年に株式会社Wizleapに参画。
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この記事の目次
- 人生設計とは?人生設計例は?
- 人生設計の例を紹介!人生設計をシミュレーション
- 人生設計をする必要性は?
- ①長生きする時代になった
- ②少子高齢化と向き合う必要がある
- ③セカンドキャリア・パラレルキャリアの必要性がある
- 人生設計を立てる目的とメリットを紹介
- ①将来のために具体的に行動をおこせる
- ②自分や家族が将来困らない
- ③お金の予定を明確に立てられる
- 人生設計を立てるためにすること
- ①自分のやりたいこと・避けたいことを挙げてみる
- ②ライフイベントを挙げる(結婚・子育て・住まい)
- ③老後について考えてみる
- 人生設計を立てる方法を紹介
- ①エクセルを使って自分で作成
- ②アプリのシミュレーターを活用
- ③人生設計に役立つ本を読む
- 人生設計の書き方を紹介
- ①家族の人数を設定する(縦軸)
- ②年齢・設計する時期を決める(横軸)
- ③必要な支出・収入・貯蓄を記入
- ④年収を予測し貯蓄額の目標を算出
- 人生設計をするときのポイント
- ①目標を長期的に設定する
- ②成功やゴールを明確にする
- ③おおまかにでも年表をつくる
- 人生設計に役立つアプリを紹介
- ①ライフプランスタディ
- ②Dream Life Planner Free
- ③MandalArt
- 人生設計に役立つ本を紹介
- ①あなたのお金を「見える化」しなさい!
- ②人生を変える!夢の設計図の描き方
- ③人生を変えるライフプランノート
- 人生設計について迷ったらお金のプロに相談すべき理由
- まとめ:例を参考に人生設計をしてみよう
人生設計とは?人生設計例は?
人生設計(ライフプラン)とは、人生のなかにあるイベントやライフステージを想定し、将来の目標を実現するための計画を立てることです。
内閣府の調査では日本の家庭の貯蓄率が年々低下していることがわかっています。
貯蓄率減少の原因には収入の減少も当然ありますが、人生設計やライフプランの作成不足も原因として考えられます。
ライフプランを作成することで人生の目標を達成しつつ、余分な支出の減少・貯蓄率のUPが期待できます。
ただ、実際には、ライフプラン・人生設計について理解をしている人はほとんどいません。
この記事ではそんな方のために次の内容を解説していきます。
- 人生設計の必要性・重要性
- 人生設計の目的・メリット
- 人生設計のポイントや例
人生設計をする際には、必要性や目的、作成の際のポイントを理解したうえで進めることが大切です。
人生設計の例を紹介!人生設計をシミュレーション
ここでは、人生設計(ライフプラン)の実例を紹介しつつ、人生設計のシミュレーションをしてみましょう。
人生設計はその人の価値観・環境によって異なるため、まったく同じシミュレーション結果は存在しません。
今回は、ある高校生の人生設計を例にあげます。
- 19歳・・・大学入学
- 21歳・・・アメリカ留学
- 22歳・・・大学卒業
- 23歳・・・外資系企業へ入社
- 26歳・・・海外転勤
- 28歳・・・帰国、結婚
- 30歳・・・第1子誕生
- 32歳・・・第2子誕生
- 35歳・・・一軒家を建築
- 40歳・・・独立起業
- 45歳・・・法人化
- 50歳・・・第1子成人
- 52歳・・・第2子成人
- 55歳・・・会社を引退、妻と農業を始める
人生設計をする必要性は?
結論、人生設計はする必要性は高いです。
その理由は、人生設計を行う目的のなかにあります。
具体的に、人生設計をするべきと断言できる理由は以下のとおりです。
- 長生きする時代になった
- 少子高齢化と向き合う必要がある
- セカンドキャリア・パラレルキャリアの必要性がある
①長生きする時代になった
人生設計をおこなう理由の1つ目は「人生の時間が長くなった」です。
医療が発達した現代では病気・怪我による死者が激減し、健康に長生きできる社会となっています。
長生きした際に適切な人生設計をしなかった場合には資金が底をつき、苦しい老後となってしまいます。
「予期せぬ長生き」に苦しめられないように長く計画を立てることができる若い時から人生設計をすることをおすすめします。
②少子高齢化と向き合う必要がある
人生設計をする必要がある理由の2つ目は、少子高齢化の存在です。
日本では医療の発達・女性の社会進出によって少子高齢化が進んでいます。
少子高齢化が進むことによる問題点の例を挙げると次のとおりです。
- 年金制度の崩壊・減額
- 医療費の高騰
- 労働者の不足
③セカンドキャリア・パラレルキャリアの必要性がある
人生設計をするべき理由の3つ目は、セカンドキャリア・パラレルキャリアの必要性が生じていることです。
少子高齢化によって景気が不安定となり、年金が減額される可能性があります。
そんな場合には定年退職をしたあとにも働く「セカンドキャリア」が必要となります。
また不景気によって勤務先が倒産する可能性もあり、パラレルキャリアも重要です。
大学卒業〜入社〜定年といったレールに乗った人生では予期せぬ事態が発生した際に対応できません。
そんな予期せぬ事態に備えるためにも人生設計が非常に重要となります。
人生設計を立てる目的とメリットを紹介
人生設計を立てる目的と、その具体的なメリットは以下のとおりです。
- 将来のために具体的に行動をおこせる
- 自分や家族が将来困らない
- お金の予定を明確に立てられる
①将来のために具体的に行動をおこせる
人生設計をすることで、将来のための具体的な行動をおこせるようになります。
今、将来のために「どのような」行動を「いつ」おこなえば良いか答えられますか。
多くの方が答えられないと思います。
人生設計をすることでこの問いにスムーズに答えることができ、行動に移すことができます。
人は目標がなければ行動することができないので、人生設計をおこなって目的とタイミングをしっかり管理していきましょう。
②自分や家族が将来困らない
人生設計をすることで、自分や家族が将来困らなくなる点もメリットです。
長い人生を送っていく上で「お金・時間・人間関係」などの多くの悩みがあると思います。
そんな漠然とした不安・不満は「何に対して感じているか」を明確に感じることが困難です。
人生設計をすることで必要となるお金・時間を明確化することができます。
問題を明確化することで自身やその家族が将来困らないように対策を練ることができ、より良い生活を送ることが可能です。
自身・家族のためにも人生設計は有効な手段といえます。
③お金の予定を明確に立てられる
人生設計をするの琴のメリットとして、お金の予定を明確に立てられることも挙げられます。
人生の中で「お金」に関する悩みはなくなることがありません。
お金の悩みの代表例には次のものが挙げられます。
- 子供の教育資金
- 新築・車のローン
- 生活費・貯金
人生設計を立てるためにすること
ここでは、人生設計を立てるためにするべきことを紹介します。
多くの方が「人生設計って何からすればいいの?」と疑問に感じると思います。
こちらではそんな方のために人生設計を立てる際におこなうことを次の項目に沿って解説します。
- 自分のやりたいこと・避けたいことを挙げてみる
- ライフイベントを挙げる(結婚・子育て・住まい)
- 老後について考えてみる
①自分のやりたいこと・避けたいことを挙げてみる
人生設計をする際には「自身のやりたいこと・避けたいこと」を挙げる必要があります。
人生設計は豊かに楽しく過ごしていくための作業なので、自身の嫌なもの・やりたくないものを入れる必要はありません。
やりたくないものを避けたあとは自身のやりたいことを挙げ、どのように実行するかを検討します。
人生の中でやりたいこと・やりたくないことを見つけることも人生設計をする意義でもあるので、人生設計をする際には意識していきましょう。
②ライフイベントを挙げる(結婚・子育て・住まい)
自身の感情面を挙げたあとには現実的なプランとして、ライフプラン(結婚・子育て・住まい)について挙げてみましょう。
人生には何回か大きな出費を伴うイベントがあり、それに合わせてお金の準備を進めなければいけないためです。
長い人生の中で代表的なライフイベントには次のものがあります。
- 結婚・離婚
- 出産・子育て
- 住宅・車の購入
③老後について考えてみる
人生設計の最後には「老後について」考える必要があります。
多くの人は病気・怪我で命を落とさない限り、老後を迎えるためです。
豊かな老後を送るためには「資金・家庭・趣味」などの多くの要素が必要です。
この要素を満たし、豊かな老後を過ごすためには老後を迎える前に人生設計をする必要があります。
老後について人生設計をする際には
- 毎月いくらのお金が必要か
- どのようなことをしたいか
人生設計を立てる方法を紹介
ここでは、初めて人生設計をするといった方におすすめする方法を次の項目に沿って解説します。
人生設計をおこなうにはさまざまな方法があって絶対的なやり方はありません。
ただ、基本の進め方を覚えておくとご自身が人生設計を作る際にスムーズに作業を始められます。
具体的に、人生設計を立てる方法の例としては以下の3つがあります。
- エクセルを使って自分で作成
- アプリのシミュレーターを活用
- 人生設計に役立つ本を読む
①エクセルを使って自分で作成
まずはエクセルを利用した人生設計方法です。
エクセルで人生設計をする際には次の順序でおこなうことでスムーズに作成可能です。
- 縦軸に名前・横軸に年齢を書く
- ライフイベントやかかる費用を記入
- 貯蓄・収入とかかる費用を比較しながらライフプランの時期を調整
- 完成したシートを見ながら家族と話し合う
②アプリのシミュレーターを活用
次の方法は、金融機関のアプリのシミュレーターを活用する方法です。
多くの金融機関では人生設計のシミュレーションツールを開発しており、上手に利用することで効率的に人生設計をすることが可能です。
筆者がおすすめするシミュレーションアプリの代表例は次のとおりです。
- 金融庁・・・・・ライフプランシミュレーション
- 松井証券・・・・松井FP将来シミュレーター
- 日本FP協会・・・ライフプラン診断
- りそな銀行:ライフプランシミュレーション
③人生設計に役立つ本を読む
3つ目は、人生設計に役立つ本を読む方法です。
人生設計の考え方は人によって大きく異なります。
人生設計をおこなう際には自身の考え方のみですることも良いですが、多くの人の考えを取り入れることも必要です。
その理由は自身が持っていない新たな価値観・思考に触れることで自身の環境を客観的に見ることができるためです。
ですが、知り合いに突然「人生設計について教えて」と聞いたところで明確な答えは返ってきません。
そんな場合に役立つのは本の活用です。
本は多くの人が人生をかけて得た体験・価値観が書かれています。
そういった本を読むことで自身の人生設計をスムーズにおこなうことができます。
自身の考え方がまとまらないといった方には本の活用がおすすめです。
人生設計の書き方を紹介
ここでは、人生設計の書き方をご紹介します。
今回はエクセルなどで作成する際の代表例を次の項目に沿って解説していきます。
- 家族の人数を設定する(縦軸)
- 年齢・設計する時期を決める(横軸)
- 必要な支出・収入・貯蓄を記入
- 年収を予測し貯蓄額の目標を算出
①家族の人数を設定する(縦軸)
まずは家族の人数を設定する必要があります。
エクセルで作成する際には縦軸に家族の名前を入れることで今後の作業がスムーズに進みます。
人生設計をより正確におこなうためには今後、産まれる予定の子供も同時に記入することが必要です。
②年齢・設計する時期を決める(横軸)
家族の人数を設定したあとには横軸に年齢・時期を記入します。
年齢を入れる際には世帯主の年齢、時期を記入する際には西暦を入力することが良いとされます。
和暦を記入すると今後見直す際に元号が変わっていると見辛くなってしまいます。
定期的に見直す人生設計は見やすく作成することが大切です。
③必要な支出・収入・貯蓄を記入
縦軸・横軸を埋めたあとにはライフイベント・かかる費用を記入します。
代表的なライフイベントは次のとおりです。
- 結婚・出産
- 住宅・車の購入
- 出産・進学
- 引越し
④年収を予測し貯蓄額の目標を算出
必要な支出を記載後には今後の年収を予想し、目標貯蓄率を設定する必要があります。
年収を予想する際に正社員を例に挙げると「年間1〜2%程度」の昇給と計算することで具体的な年収を算出することができます。
この年収イメージから将来の支出を差し引くことで目標とする貯蓄額を算出することができます。
より具体的な例を挙げて計算することでお金に対する将来の不安を減らすことが可能となります。
人生設計をするときのポイント
ここでは、人生設計をする際のポイントを紹介します。
人生設計を進めるうえで、気を付けるべきポイントは主に以下の3つです。
- 目標を長期的に設定する
- 成功やゴールを明確にする
- おおまかにでも年表をつくる
①目標を長期的に設定する
人生設計をする際、目標は短期ではなく長期的に設定しましょう。
理由としては叶えたい目標・夢を設定した際に長期に渡る目標の方が目標達成までのプロセスをイメージしやすいためです。
具体例を挙げると「5年・10年・20年」程度の期間が良いとされ、定期的にフォローをすることが人生設計には重要とされています。
人生設計をする際には長期的な目標を立てるように意識しましょう。
②成功やゴールを明確にする
人生設計をする場合、目標やゴールを明確に決めることも重要です。
目標を立てる際に抽象的な目標を立ててしまった場合にはゴールがイメージすることができません。
ゴールをイメージできない目標の場合はモチベーションを保つことが難しく、上手く人生設計が機能しないケースがあります。
人生設計をする際には「何年後にどの状態になりたいか」という明確なゴールを意識して目標を設定しましょう。
③おおまかにでも年表をつくる
人生設計をする際は、大まかでもかまわないので、わかりやすい年表を作成しましょう。
人生設計の目標を長期的に設定する際には自身・家族の年齢を考慮しなければなりません。
その際に役立つ方法が年表の作成です。
年表を作成することで長期目標に対して、いつまでに何を達成しなければならないか明確にわかります。
年表を作成する際には詳細まで設定する方が良いとされますが、負担が大きいので1年・2年単位で記載することがおすすめです。
良い人生設計をするために年表を作成していきましょう。
人生設計に役立つアプリを紹介
ここでは、人生設計に役立つアプリをいくつかご紹介します。
人生設計を自身で作ることに抵抗がある場合でも、アプリに任せればサクサクと人生設計を作ることができます。
そんな方におすすめできるアプリは次のとおりです。
- ライフプランスタディ
- Dream Life Planner Free
- MandalArt
①ライフプランスタディ
ライフプランスタディは全国銀行協会が配信しているアプリです。
クイズ形式でお金の知識を学んでいくことができます。
出題される問題には
- 金融
- 経済
- 家計管理
- 年金
- 資産運用
②Dream Life Planner Free
Dream Life Planner Freeは目標設定をする際に役立つアプリです。
人生設計における長期目標を設定し、詳細に設定した目標も同時に管理することができます。
またメモ・タスク管理にも使用できるアプリなので、日常生活を送る上でも役立つアプリとなっています。
③MandalArt
MandalArtは3×3の全9マスを使って人生の目標を設定するアプリです。
まず真ん中のマスにやりたいこと・目標にしたいことを記載し、周りのマスに実践すべき内容を記載していきます。
MandalArtはやりたいことを達成するための行動を明確化することに利用します。
やりたいこと・目標が定まったのに「何をすれば良いかわからない」といった方におすすめできるアプリです。
人生設計に役立つ本を紹介
ここでは、人生設計に役立つ本・書籍を紹介します。
人生設計に役立つアプリも多くありますが、人生設計に役立つ本も多くあります。
「どの本を読めば良いかわからない」という方のために筆者がおすすめする本を次の項目に沿って解説していきます。
- あなたのお金を「見える化」しなさい!
- 人生を変える!夢の設計図の描き方
- 人生を変える!夢の設計図の描き方
①あなたのお金を「見える化」しなさい!
「あなたのお金を「見える化」しなさい!」は簿記の知識を取り入れ、家計管理をするための本です。
この本には個人の「バランスシート・損益計算書」といった2つの表を作成し、自身の家計におひふみけるムダ・支出のタイミングを管理する方法を解説しています。
大きな人生イベントを迎えるにあたって備えるべきお金の知識・タイミングを知ることができます。
「今後の支出に不安を持っている」という方におすすめできる本です。
②人生を変える!夢の設計図の描き方
「人生を変える!夢の設計図の描き方」は実際に夢を叶えた著者の経験に基づく夢の見つけ方を解説している本です。
著者は
- ショップ定員
- コンサルタント
- ベンチャー企業経営
- ホテル会社経営
- 株式公開
③人生を変えるライフプランノート
「人生を変えるライフプランノート」は自身のライフプランを質問に答えることで作成できる本となっています。
質問内容の例を挙げると
- 仕事
- 資金計画
- 結婚・子育て
- 健康
- 老後の生活
人生設計について迷ったらお金のプロに相談すべき理由
人生設計に迷ったときにお金のプロに相談するべき理由は、専門家の知見から最適な人生設計を作ってもらえることです。
お金のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)はさまざまな状況を比較検討しながら、相談者の資産状況や家計の状況に合わせて最適な人生設計を提案してくれます。
オンライン相談に対応しているFPも多く、自宅にいながら人生設計やお金に関する悩みを解消できるでしょう。
優秀なFPに相談するなら、お金の専門家「マネーキャリア」への相談がおすすめです。
マネーキャリアは3,000名のFPと提携しているFP相談サービスです。
マネーキャリアでは相談の予約はすべてLINE上で完結し、ZOOMなどを用いたオンラインの相談にも対応しています。
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まとめ:例を参考に人生設計をしてみよう
人生設計例について解説していきましたがいかがでしたでしょうか。
今回の記事のポイントは
- 人生設計は具体的に「金額・タイミング」を挙げておこなうことが必要
- 人生設計はできるだけ若い時に立てることがおすすめ
- 人生設計では「やりたいこと・目標」を立てることが大切
- アプリ・本を活用することでスムーズに人生設計が可能
でした。
多くの方が将来・老後に不安を感じています。
人生設計をおこなうことで生活水準・老後資金をより深く理解することができます。
より良い生活を送るためには自身の収入・貯金方法を知り、具体的な人生設計をおこなうことが重要です。
マネーキャリアでは、他にも読んでおきたい保険に関する記事が多数掲載されていますので、ぜひご覧ください。