住宅購入をするには年収はいくら必要?年収から借入金額の目安を解説!のサムネイル画像


▼この記事を読んでほしい人

  • 住宅購入に対してお金の悩みを抱えている方
  • 低所得であるため住宅の購入をためらっている方
  • FPの資格を持つアドバイザーに、住宅購入に関する悩みを聞いてほしい方
  • 世帯年収の変化によって、どの程度月々の返済額が異なるのか知りたい方
  • 住宅ローンを組むことに不安を抱いている方
  • 1カ月あたりの返済額はどのくらいの金額が妥当であるか知りたい方
  • 世帯年収に応じた借入可能額を知りたい方
  • 金融機関の審査にスムーズに合格するコツを知りたい方



▼この記事を読んでわかること

  • ライフスタイルの変化により、将来返済がきつくなる可能性がある
  • 同条件で住宅ローンの返済をした場合、所得が低いほど月々の経済的な負担が大きい
  • 返済プランを立てる際には、借入可能額ではなく、返済負担比率を重視すること
  • 無理なく住宅ローンの融資を受けるには、世帯所得の7倍から10倍の借入額に抑える
  • 住宅ローン利用時は、月々の生活費の他に教育費・預貯金・老後の生活費まで含めて検討すべき
  • 定年時にローンを残債を減らすために、頭金を入れたり、繰上げ返済を検討すべき
  • 消費者金融の利用者および、過去に借金の遅滞歴があると、住宅ローン審査時に不利である

本記事では世帯年収に応じて「どのくらいの予算で住宅購入費を確保するのが妥当」であるかがわかるうえ、住宅購入に関する不安を解消して、安心して住宅ローンを利用してマイホームを購入できるようになります。

また、住宅ローンの審査をスムーズな流れでパスするコツも解説しているものの、「ローンの審査が受かるだろうか?」と不安感を抱く方は、マネーキャリアの住宅ローンのプロへ無料相談して悩みを解消しましょう。

内容をまとめると

  1. 住宅ローンの借入可能額は、世帯年収の7倍から10倍が妥当な線である
  2. 物件の種別や立地条件によっても、住宅取得費が異なる
  3. 住宅ローン契約時には、世帯年収だけではなく、返済負担比率と将来のライフプランもチェックすること
  4. 世帯年収における返済負担比率は、ボーナスなしで毎月の収入の3割程度に抑える
  5. 融資額がどんなに大きくなっしまっても、借入額は世帯年収の35%以内に抑えること
  6. 定年退職時に残債額を減らすためにも、繰上げ返済などの工夫が必要である
  7. 住宅ローン審査をパスするには、その他のローンの完済を抑えて、頭金をある程度自己資金で補うこと
  8. マネーキャリアなら何度でも無料で、スマホ1つで気軽に相談から予約が可能なうえ、インターネットで47都道府県から相談でき、顧客満足度98.6%以上だから安心です。

住宅購入時に年収に応じた、無理のない住宅ローンの返済をするには、どのような点に気をつけたらいいのでしょうか?今回の記事では、年収による借入可能額の割合や、年間のローン返済額を示す「返済負担比率」を中心に、住宅購入時によくある悩みについて解説させていただきます。

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る

この記事の目次

年収の5倍まで?どのくらいの年収があれば住宅購入ができる?


「マイホームを購入したいけれども、子どもの進学に教育費がかかる」、「家はほしいが、経済的にそれほど多くの予算を確保できない」など、住宅購入にまつわる悩みを抱えていませんか?


限られた世帯年収のなかで、ローンを返済し続けていくには、収入を大きく上回るような返済プランを組んでしまうとローンの残債を完済しきれず、泣く泣く家を手放さざるを得ない状況に陥りかねません。


「住宅購入時には、世帯年収の5倍程度の予算が妥当」といわれた時期もありますが、実際には平均所得552万円クラスの方たちの多くが、3,000万円を超えるマンションや、4,000万円以上の一戸建てを購入しています。


そのため、「年収の5倍説」はいわれのない根拠であると判断できますし、年間所得に対するローンの返済額を示す「返済負担比率」を目安にして、融資額を決めることが大切です。


返済負担比率の一般的な目安としては、年間の総所得に対して25%が理想的であるため、仮に年収が1,000万円の方であれば、1年間の総返済額は250万円になります。

年収別・住宅ローン借入可能額のシミュレーション


住宅ローンを組むときには、返済比率が決め手と聞いても、実際にどのくらいのお金を返済したらいいのか判断に迷う部分です。


また、住宅ローンを購入する際には、借入額に対して金利が加算されるので、総返済額によっても1カ月あたりの返済額が異なります。


さらに、月々の住宅ローンの返済額は、返済期間やボーナス時の返済の有無によっても、金額が変わってくるため、シミュレーターで借入可能額を計算したほうが賢明です。


参考までに、リクルートが提供する「スゴイ住宅ローン探し」により、条件を絞ってリサーチした結果は以下のとおりです。


条件:借入金額3,000万円(金利11.5%  ボーナス返済なし 借入期間35年)


年収返済比率
300万円36.7%
400万円27.6%
500万円22.0%
600万円18.3%
700万円15.7%


上記のように表にして返済比率を示すと、同じ借入金額を同条件で設定した場合に、年収によってローンの負担がどの程度であるかがわかります。

物件種別による住宅ローン借入可能額の年収の目安


フラット35を利用して家を購入する計画を立てているが、他の家ではどのくらいの物件を購入しているのだろうかと気になりませんか?


実は、新築一戸建てを購入するのか、中古の戸建てを取得するのか、またはマンションをお買い求めになるのかによっても、年収に対する返済額の倍率が異なるので、以下の表でご確認ください。


物件種別所要資金平均世帯年収年収倍率
新築マンション4,521万円762.5万円7.1倍
土地付き注文住宅4,257万円627.5万円7.3倍
建売住宅3,494万円558.6万円6.7倍
注文住宅3,454万円598.1万円6.5倍
中古マンション3,110万円611.0万円5.8倍
中古戸建て2,574万円513.3万円5.5倍

参考サイト: 住宅支援金融公庫


こちらの表の情報を参考にして解説させていただくと、物件の種類を問わずに多くの家庭で、年収に対して5倍から7倍クラスの物件を購入していると判断できます。


また、新築マンションや土地つきの一戸建てをお求めになるほうが、中古物件よりも住宅の購入費が高くなってしまうので、住宅ローンの借入可能額も自ずと上昇します。

地域別でみる住宅ローン借入可能額の年収の目安

仕事の拠点がある首都圏にマイホームを築くべきか、それとも老後は田舎でゆっくりと余生を送りたいから、故郷に自宅を建てるべきかと悩んでいませんか?


実は、マンションや土地つき一戸建てを購入する場合は、新築物件であっても中古物件を購入する予定であっても、地方よりも首都圏や都市部のほうが物件の価格が高い傾向にあるため注意が必要です。


つまり、同じ年収の方であっても、地方在住者よりも首都圏などの都市部で暮らす方のほうが、年収に対する借入額が高くなっています。


新築マンション購入時に、首都圏と地方でどのくらい返済率が変わるのか以下の表で確認してみてください。


地域年収倍率平均年収マンション価格
首都圏平均10.59倍525万円5,561万円
中部圏平均8.43倍462万円3,896万円
近畿圏平均8.55倍471万円4,166万円
全国平均8.19倍458万円3,752万円

参考サイト: 東京カンテイ「2019年新築マンション年収倍率」


大まかに「中部圏」、「近畿圏」と記載されていますが、たとえば同じ中部圏に属するエリアでも、滋賀県・奈良県・和歌山県に比べて、京都府や大阪府のほうが物件の価格が高い傾向が見られます。


そのため、地域の特性なども含めて判断すると、借入金額の目安は年収の7倍から10倍程度が妥当であると判断できます。

年収以外の住宅ローンで気をつけるポイント


借入可能額の上限を年収の7倍から10倍以内の範囲に抑えておくと、経済的なリスクを軽減できるとお話しました。


しかし、安易に年収に対する借入可能額だけを目安にして、住宅ローンを組んでしまうと1カ月あたりの返済額がきつくなってしまったり定年退職時に退職金でローンを返済できない可能性があります。


その一方で、住宅ローンの総返済額を減らすために、より多くの頭金を返済に回そうとすると、病気で病欠したときに収入を補填する預貯金がなくなってしまいますし、子どもが希望する道へ進学できない危険があるため注意が必要です。


経済的なゆとりを持ちつつ、無理のない返済プランで住宅ローンを返していくには、以下の2つの点にも気をつけなければなりません。

  • 毎月の返済負担比率を3割以内に抑えて、スマートな返済プランを組む
  • 定年時のことを見据えて、退職時のローン残債額を1,000万円以内に収める

返済負担率は3割以下に抑えるのがおすすめ

「現在の年収ならば返済負担比率3割を超える借入額で住宅ローンを組めるのに、どうして返済負担比率を気にする必要があるのか?」という質問を度々耳にします。


その理由は、ライフステージの変化による出費に備えて預貯金をつくるためであり、リストラや病気などによって収入が途絶える可能性もあるからです。


また、サラリーマン世帯であればいつかは定年退職が訪れますから、リタイアして収入がなくなったときに備えて、自分たちの力で生活費を確保しておく必要があります。


さらに、押さえておきたいポイントしては、ボーナス払いで返済プランを組んでしまうと、景気の変動によってはボーナス収入が0円というリスクがあるため、ボーナス払いなしで返済プランを組むことが大切です。


その結果として、返済負担比率の目安は毎月の手取り額の30%以下であり、25%以内であればよりゆとりを持った暮らしを実現できます。

定年時のローン残高は1,000万円以下にしよう

住宅を購入する年齢によっては、一般的な定年退職の年齢とされる60歳もしくは65歳を過ぎても、住宅ローンの残債額が1,000万円以上になってしまいます。


多くの方たちが、「退職金が入るから、定年退職後に住宅ローンの残債が残っていても大丈夫」と考えがちですが、実はとてもリスクの高い考え方です。


なぜなら、所属する会社が定年退職時まで存在するか定かではありませんし、仮になにごともなく定年退職を迎えられたとしても、今後は年金と預貯金で生きていかなければなりません。


そのためにも、定年を迎えた時点でのローン残債額は1,000万円以内に抑えるべきです。


たとえ、一家の主人が厚生年金でパートナーが国民年金であったとしても、2人の年金を頼りに生きていくことは難しいので、できるならより多くの退職金を預貯金に回したいものです。


また、定年延長制度を利用して働くとしても、ボーナスがカットされてしまう可能性が高く、この点に置いてもボーナス払い有りで住宅ローンを組むことが危険であるとわかります。

年収からみる住宅ローンの借入可能額は35%が限度

一般的に金融機関の借入可能額の上限は、年間所得が400万円未満の場合は世帯年収に対して30%、400万円以上のご家庭の場合には35%に設定されています。


しかし、借入可能額の上限が35%だから想定よりも、グレードの高い住まいを購入できると安易に考えるべきではありません。


借入可能額においても、ご自身の年間所得に対して、一年にどのくらい住宅ローンを返済していくのかを示す「返済負担比率」がキーポイントになります。


たとえば、平均な年収500万円のご家庭では、返済負担比率が25%であれば毎月の返済額は62,500円ですが、返済負担比率が35%になると毎月のローン返済額は87,500円と25,000円の差額が生じます。


年収が1,000万円を超えるような経済的なゆとりのある世帯ならば、毎月25,000円程度の負担額の上昇はそう大きなことではないかもしれません。


しかし、多くのご家庭にとって、月々に25,000円もローンの返済額がUPしてしまうと、食費や光熱費などの生活費を確保するだけで精いっぱいとなり、預貯金を増やせない可能性があります。

住宅ローンの審査基準を通るポイント


「世帯年収が平均年収よりも低く、ローンの審査に引っかかる可能性があるため、住宅購入をあらきめよう」と考えていませんか?


住宅ローンを組むには、ローンの審査をクリアする必要がありますが、金利が低い今だからこそ、収入が低いみなさんでも家を持てるチャンスなのです。


もちろん、ローンの審査という高いハードルはありますが、世帯年収にふさわしい予算内で住宅購入のプランを立てたり、消費者金融からお金を借りないなど、少しだけ配慮すれば住宅の購入が可能です。


ご自身の力で家族と暮らすマイホームを建てるためにも、これからご紹介する以下のポイントについて一緒に確認していきましょう。

  • 住宅購入のプランを立てる前に、消費者金融の残債を完済する
  • 世帯年収および将来のライフステージに基づいて借入額を決める

消費者金融の返済を済ましておく

一般的に、消費者金融の利用歴があると、金融機関が住宅購入費の貸し出しを渋る傾向があるため、これから住宅購入を予定されている方は、できるだけ消費者金融を利用しないほうが賢明です。


ただし、消費者金融を使用した履歴があるからという理由で、100%融資を断られるというわけではありせん。


もっとも大事なポイントは、消費者金融を利用していたとしても、住宅購入時に借金の返済が終わっているかという点です。


また、消費者金融を利用していない方でも、カーローンやクレジットカードの支払いが2度、3度と遅れてしまうと、信用情報に氏名が記載されてしまい、住宅購入時のローン審査に不利になってしまうので注意してください。


住宅購入時に借金の返済を済ませておくことは難しい話ですが、今後のマイホームの購入に大きな影響をもたらす問題です。


マイホームを購入する際に、スムーズにローン審査をパスするためにも、普段から世帯年収にあった暮らし方で生活することが大切です。

ライフプランをもとに借り入れ金額を決める

住宅ローンを利用して、住宅購入資金を確保しようと計画されているみなさんのなかで、月々の手取り収入のなかから食費や光熱費などの生活費を除いたすべてのお金を、ローンの返済に回そうと考えていませんか?


たしかに、1カ月あたりのローン返済額が大きいほど、返済期間が短くて済むため、最終的には総返済額を抑えられます。


しかし、今後手取り収入に大きな変化はないとしても、出費に関しては増える可能性があります。


今は小さな子どもさんもやがては大きくなり、大学進学のための塾代や、授業料がかかりますし、高齢になった親御さんの介護費用などまで見越しておくことが大切です。


一方で、ご自身では正確にライフプランを立てることは難しく、どのステージでどのくらいのお金がかかるのかは判断しづらいという声も聞かれます。


ライフプランをきちんと立てて、計画的にローンを返済したい方は、経験豊かなファイナンシャルプランナーからアドバイスを受けられるマネーキャリア」にご相談ください。

頭金を増やす

頭金とは住宅購入費の一部の金額を、お手持ちの現金や預貯金などの自己資金から支払うという意味です。


「なぜ頭金の金額を増やすと、住宅ローンの審査に受かりやすくなるのか?」と疑問を抱く方もいるでしょう。


より多くの頭金を住宅購入費に回せるということは、金融機関からそれだけ経済的にゆとりがあると判断されますし、住宅ローンの借入総額を減らせます。


借入総額が減ると、1カ月あたりの返済負担比率も下がりますから、余裕を持った返済プランでローンを返済していけます。


債務者であるみなさんが、ゆとりを持ってローンの返済をしていくことは、債権者である金融機関にとってみると、貸し倒れを防げます。


そのため、多くの頭金を出せる自己資金があるご家庭のほうが、住宅ローン購入時に有利になるのです。


超低金利だからとフルローンで住宅購入を検討される方もいますが、確実にローンの審査に合格して、希望条件に一致するお住まいを入手するためにも、頭金による住宅購入費の支払いも選択肢の1つに考えてみるべきです。

まとめ:住宅購入に関する悩みはプロに相談するのがおすすめ


住宅購入に関する悩みは、多く家庭にとって長期的にローンの返済をしていかなければならいないので、収入が途絶えたときや、ライフステージに変化が見られたときを考えると、非常に不安を覚えるものです。


そこで住宅購入についての悩みを少しでも和らげるために、今回ご紹介した内容を復習しましょう。

  • 世帯年収に応じた返礼負担比率で返済プランを計画する
  • 借入可能額の上限は、世帯年収の7倍から10倍までに抑える
  • 月々の返済負担比率を3割に抑える
  • 定年時のローン残債の目安は1,000万円以下である
  • 住宅ローンの借入可能額は世帯年収の35%が一般的だが、返礼負担比率をできるだけ抑えられるように返済プランを計画する
  • ローン審査をクリアするには、頭金も視野に入れて検討する
借入可能額の限度額いっぱいまで融資を受けてしまうと、返済負担比率が高くなってしまい、ライフプランに変化が見られたときに返済がきつくなってしまいます。

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