がん保険は不要か?必要か?不要論やいらない人の特徴を解説!【100人への独自調査も実施!】のサムネイル画像
▼この記事を読んで欲しい人
  • がん保険がいらないと言われる理由を知りたい人
  • がん保険が不要か具体的な数字のもとに考えたい人
  • 保険のプロはがん保険をいらないと感じているのか知りたい人

内容をまとめると

  • 若い世代のがん罹患率は低いが、もし罹患すれば高額な医療費がかかる
  • 公的保障は充実しているが、一旦医療費を払わなければいけない
  • 貯蓄がない人、自営業者、経済的な影響が大きい人はがん保険に入るべき
  • がん保険でお悩みならがん専門の相談員が多いマネーキャリアの保険相談がおすすめ!

「がん保険はいらない」という意見をよく耳にします。実際には必要な人と不要な人がいますが、節約につながることを理由に不要論が人気です。本当に不要なのか、プロが具体的な数字や金額を元にして徹底的に検証します。がん保険は不要だと思っている人必見です!

監修者「谷川 昌平」

監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー

株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー証券外務員を取得。
>> 谷川 昌平の詳細な経歴を見る

この記事の目次

がん保険は不要?必要?不要論やいらない人の特徴を解説!


結論からお伝えするとがん保険が不要か必要かは人によって大きく変わります。


そして最も重要なことは「どんな場合に必要か」「どんな場合に不要か」をしっかりと知り、自分に当てはめて考えることです。


とはいえ「何を知ってどのように考えれば良いのかよくわからない。」という方がこの記事を読んでくださっているはずです。


そこでこの記事ではがん保険の不要論や必要性について検討し、年齢や性別などのパターンごとに不要か必要かの結論を出していきます。


この記事を読み終える頃にはがん保険に関する理解がぐっと深まっていること間違いなしなのでぜひ最後まで読んでください。

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【100人に独自調査!】がん保険は不要?必要?

不要とされる理由や必要性を見ていく前に、我々が独自に100人にアンケートを取った結果を紹介していきます。


20代から60代の方に「がん保険は不要か・必要か」を独自に調査した結果、以下のような結果になりました。


アンケートによると100人中82人が「がん保険は必要」だと感じていました。


その理由として以下の声が聞けました。


よくいわれるように「安心を買えたこと」や「お金の心配が無いこと」がかなり大きいようです。


がん保険が必要か不要かについては様々に議論がされていますが、世の中の他の方の意見を参考に加入するかどうか検討してみるのも良いかもしれません。

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【100人の加入者に調査】がん保険にはいつから入ってる?

続いて、別のがん保険に現在加入している100人に「がん保険に加入した時の年齢」を聞いてみました。その結果はこちら


意外にも75%以上の人が20代から30代の間にがん保険に加入していました。


非常に多くの方が若いうちからがんに備えようという意識を持っているようです。


また以下は上記100人の加入し続けている期間です。


こちらでは半数以上が5年、1/3の人が10年以上がん保険に加入しているということがわかりました。


どうやら、保険料の低い若いうちからがん保険に加入してがんに備えるというのが世間の皆さんのうちの多くの方の意見なようです。

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がん保険は不要?いらない?そう言われる理由|知恵袋・ブログから調査

まずは、がん保険を不要だと主張する人が挙げる主な理由をご紹介します。 


主な理由は以下の2つ

  •  がんに罹患しなかったら保険料は全て無駄になる
  • 公的な医療保険だけでがんに対する保障は十分
それぞれそう主張される理由について知恵袋・ブログのコメントを紹介しつつ解説していきます。

不要な理由①がんに罹患しなかったら保険料は全て無駄になる

1つ目の理由として、がんに罹患しなかったら保険料は全て無駄になるという点があります。


がん保険は、がんが発見されたときや、がんによる手術、入院、通院をしているとき以外は保障がありません。


がん保険は掛け捨て型が一般的なため、がんにかからなければ払い損になります。掛け捨て型の保険料は、20代で安いがん保険に加入すれば月1000円前後と安価ですが、60歳まで加入し続けると生涯で48万円、終身払込なら60万円以上と、決して小さい金額ではありません。


同じ掛け捨て型でも、病気やけがに備える医療保険の方が保障を受けられる可能性は高いです。


▼知恵袋のコメントを紹介

私の父は40年加入していたけれど受け取れた金額は0円でした。
何十年払い続けてもがんにならなければ払い損!

不要な理由②公的な医療保険だけでがんに対する保障は十分

日本は世界的にも公的な医療保険が充実している国です。



上に記述した3つの制度は公的医療保険の代表的なものであり、これらの制度はすべての国民が利用することができます。


実際、知恵袋やブログからはこんな声も

がん治療の費用は高額療養費制度があるからそこまでかからないのでは?
がん治療で仕事を休んだけど傷病手当金がもらえたから生活には困らなかった。

がんの1日あたりの医療費は、入院する場合で平均7万円前後、入院外でも4万円前後と高額です。3割負担で入院なしでも1日で1万2000円かかるため、1ヶ月通院すれば36万円かかります。


ただし、36万円の医療費は、全額自己負担にはなりません。健康保険で高額療養費制度が適用されるため、1ヶ月間の上限額以上の医療費は返還されます。上限額については後述しますが、平均的な収入の人なら10万円程度です。


実際に民間の保険に加入していなくても、義務的に加入させられる健康保険で十分な保障が受けられます。

がん保険不要論の検証|保険料が全て無駄になる確率は?


がん保険が不要であるという主張の根拠として最も多く挙げられるのが「がんにかからなければ保険料が無駄になる」という主張でしょう。


確かに、がん保険はがんに備える保険であり、仮にがんにかからなければそれまでの保険料はすべて無駄になります。ですが「無駄になるかもしれないから」という単純な考えでがん保険を不要と決めつけてしまってよいのでしょうか。


そもそも一概に「保険料が無駄になる」といっても年齢や性別によって無駄になる確率も変わってきます。「無駄になるか」という側面からがん保険を考えるならば自分ががんにかかる確率を知っていることが重要になります。


そこで、ここからは各年齢・性別ごとのがんにかかる確率を表にまとめて確認していきたいと思います。

がんにかかる確率=がん保険が無駄にならない確率

みなさんも自分ががんにかかる確率はどれくらいなのかを確認しながら読んでみてください。

各年齢ごとの今後がんにかかる確率:男性

さてここからは男性がどの年齢のときにどのくらいがんにかかるリスクを抱えているかを見ていきましょう。 


 以下が男性のがん累積罹患リスクの表になります。これは「何歳のとき何年後にどのくらいの確率で」がんにかかるかということを表した表になります。 


 例えば今40歳の人が20年後、60歳になるまでにがんにかかっている確率は6.6%、70歳までなら20.8%ということになります。

国立がん研究センターがん情報サービスより)


表から主に以下のことが読み取れました。

  • 男性が生涯でがんになる確率は約65.6%
  • 20歳で50歳までにがんになるのは40人に1人の確率
  • 60歳までにがんになる確率は約7%
  • 60歳で以降20年でがんにかかるのは5人に2人の確率
  • 70歳までにがんになるのは5人に1人の確率

全体の考察の前に続いて女性のがん累積罹患リスクも見ていきましょう。

各年齢ごとの今後がんにかかる確率:女性


上記の表は女性のがんの累積罹患リスクを表したものでしたが、表から主に以下のことが読み取れました。
  • 女性が生涯でがんになる確率は約47.7%
  • 20歳で50歳までにがんになるのは17人に1人の確率
  • 40歳以下で60歳までにがんにかかるのは10人に1人の確率
  • 60歳で以降20年でがんにかかるのは4人に1人の確率
次項でも触れますが、男性のがん罹患リスクとは異なる点も多くそれぞれ自身や周りの人の状況に照らし合わせて考えることが必要です。

まとめ&注意点:保険料が無駄になる確率は?

ここまで各年齢ごとの今後がんにかかる確率を男女それぞれで見てきました。


▼生涯で保険料がすべて無駄になる確率

男性:35.4% = 約3人に1人

女性:52.3% = 約2人に1人


▼20歳からの30年間で保険料がすべて無駄になる確率

男性:97.5% = 40人に39人

女性:93.9% = 17人に16人


以上が男女それぞれが保険料を無駄にする確率(=がんにかからない確率)になります。


対象を20歳にすると、男女ともに保険料を無駄にする確率が90%よりも高く、がんにかからない確率は男性が女性の2倍以上であると、30年という長い期間でも生涯で見た場合とは全く異なる確率になることが分かりました。(女性の罹患リスクが高い理由については後述します。)


このように自分が今何歳であるか何歳までを基準に考えるかで、がん保険の保険料を無駄にする確率も大きく変わってくるため、生涯や長い期間だけでなく短い期間でのリスクにも注目してがん保険の加入を検討することも重要です。

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がん保険不要論の検証|公的な医療保険だけでがんに対する保障は十分?


続いてがん保険が不要である理由として「日本は公的医療保険が充実しているため民間の保険はいらない」という主張も多く見受けられます。


公的保険は日本国民ならば義務的に加入するものであり、その保険でがんにかかった場合の費用も補うことが出来るのならばそれに越したことはありません。では、実際にがんにかかった場合の治療費や諸経費は公的医療保険のみで十分なのでしょうか?


ここからは以下の順に治療費や保険による保障の具体的な金額を確認しながら、どの程度公的医療保険でがんに備えることが出来るのかを確認していきます。ぜひ自分自身にあてはめながら読んでみて下さい。


  1. がんに罹患するとかかる費用
  2. 利用できる公的医療制度
  3. シミュレーション:自己負担額はいくら?
  4. まとめ&注意点

がんに罹患したときにかかる費用

がんに罹患したら、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。入院費用や手術費用だけでなく、入院時の食費、場合によっては差額ベッド代もかかります。


まずは、がんの部位ごとの平均在院日数と、1日あたりの医療費を確認してみましょう。


参照:厚生労働省「2017年患者調査 表6 傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数」公益社団法人全日本病院協会「2021年10月~12月の医療費 重症度別(急性期グループ)」をもとに計算。小数点以下切り捨て)


上記の表をもとに、がんの部位別にかかる平均医療費を試算します。入院時の食費は厚生労働省、差額ベッド代は中央社会保険医療協議会の資料を参考に計算し、金額は全て小数点以下切り捨てです。

・胃がん

  • 医療費:139万3728円
  • 入院時の食費:2万6496円
  • 差額ベッド代:12万1996円

差額ベッド代が不要な場合は139万3728円、差額ベッド代が必要な場合は151万5724円となります。

・結腸がん

  • 医療費:127万1741円 
  • 入院時の食費:2万1666円 
  • 差額ベッド代:9万9757円
差額ベッド代が不要な場合は127万1741円 、差額ベッド代が必要な場合は137万1504円となります。

・直腸がん

  • 医療費:134万3700円
  • 入院時の食費:2万1666円
  • 差額ベッド代:9万9757円
差額ベッド代が不要な場合は134万3700円、差額ベッド代が必要な場合は144万3457円となります。

・気管支、肺がん

  • 医療費:160万1246円 
  • 入院時の食費:2万2494円 
  • 差額ベッド代:10万3570円
差額ベッド代が不要な場合は160万1246円 、差額ベッド代が必要な場合は170万4816円となります。

・乳がん

  • 医療費:111万6880円 
  • 入院時の食費:1万5870円
  • 差額ベッド代:7万3071円
差額ベッド代が不要な場合は111万6880円 、差額ベッド代が必要な場合は118万9951円となります。

がんに罹患したときの医療費は、平均で130万円ほどかかると想定しておきましょう。

がんにかかったときに利用できる公的制度①療養の給付

最も代表的な公的医療保険制度に健康保険制度における療養の給付があります。


療養の給付では国民全員が病気やけがの際に治療を3割負担で受けることのできる制度です。


〈例:がんにかかり手術代や薬代で100万円かかった〉

 ・治療費:1,000,000円

 ・保険適用額:700,000円

 ・自己負担額:300,000円

  →100万円の費用のうち自分が払うのは30万円


以上のように健康保険を利用することで本来かかる費用の3割の負担で治療を受けることが出来ます


また、中には1割や2割の負担で治療を受けることのできる人もいます。基本は幼児や高齢者の方が対象ですが、以下表にまとめましたので自分の子供や身近な方が対象かどうか確認してみて下さい。


(参照:日本医師会「日本の医療保険制度の仕組み」)

  

自治体によっては小学生の医療費が無料であったり、高校生まで医療費の自己負担が免除の場合もあるのでご自分の自治体の制度を一度調べておくと良いでしょう。

がんにかかったときに利用できる公的制度②高額療養費制度

療養給付により国民は3割負担で治療を受けることが出来るとわかりましたが、加えて公的な健康保険の一つに高額療養費制度があります。


高額療養費制度とは療養給付の後の自己負担額が一定額を超えた場合に、その超えた分の金額を国が負担してくれる制度です。


金額は1カ月単位で考え、厳密には一度自分で医療費を払い後に国から差額が還付されます。


医療費の自己負担限度額は、標準報酬月額報酬月額(給与)により異なります。70歳未満の自己負担限度額は下表の通りです。


(引用:全国健康保険協会「医療費が高額になりそうなとき」


※多数該当は、1年間に3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けた人が、4ヶ月目から該当する自己負担限度額です。


年収400万円の会社員が、がんで14万円の医療費(3割負担)を支払った場合、自己負担限度額は以下のようになります。

80,100円+(1,500,000円-267,000円)×1%=92,430円

この場合、病院に一旦14万円の医療費を支払いますが、のちに国へ申請を送ることで4万7570円を返還金として受け取ることが出来ます。

がんにかかったときに利用できる公的制度③傷病手当金

がんの罹患者が会社員や公務員であれば傷病手当金も支給されます。傷病手当金とは、病気やけがで働けなくなり、仕事を休んだ日が連続3日あったうえで、4日目以降休んだ日に対して支給される手当のことです。


支給される金額は全国健康保険協会によると以下の通りです。

1日当たりの金額=【支給開始日前の12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額】÷30日×(2/3) 

つまり普段の給料の約2/3の金額を受け取れるということです。

がんに罹患した方が年収400万円だった場合、以下の計算で1日約7,400円を受け取れるということになります。1カ月休んだとすると約200,000円受け取れる計算です。

400万円÷12カ月÷30日×2/3 = 7,404円/日


支給期間は、支給を開始した日から通算して最長1年6ヵ月となります。がんで入院して無収入になっても、給料のおよそ3分の2傷病手当金がもらえるため、会社員や公務員なら最低限の生活は保障されます。


とはいえここから治療費の自己負担分や家族の生活費を払わなければならないといけない可能性がある点には注意が必要です。

シミュレーション:がんで実際に必要な額はいくら?(年収ごと)

さてここからはがんに罹患し公的医療制度を用いた際、実際に必要となるのはいくらなのかを見ていきたいと思います。


「保障の計算が分からない」「いくら必要なのかだけ知りたい」という方向けに計算や考え方まで紹介しているので必見です。


今回は年収が「300万円」「400万円」「700万円」の場合を以下の条件で算出します。

(費用、入院日数は先述の費用を参照)


  • 医療費(日):87,000円
  • 食費(日):1,380円
  • 入院日数:16日
  • 該当年齢:20歳-69歳


年収300万円の場合

▼支出

療養の給付

療養の給付により負担額が3割になる

医療費(87,000円×16日)=1,392,000円×30%=417,600円

高額療養費制度

年収300万円の場合の標準月額報酬は「300万円÷12カ月」で25万円なので自己負担限度額の表より

自己負担限度額=57,600円

先ほどの417,000円が上限の57,600円より大きいから自己負担医療費は57,600。13日間の食費22,080円と合計して支出計:79,680円。


▼収入

③傷病手当金

入院日16日のうち13日間が有効なので

傷病手当金=250,000円÷30日×(2/3)×13日=72,222円

よって収入計:72,222円。


▼合計

支出計:79,680円

収入計:72,222円

支出入計:-7,458


以上のような計算の結果、年収300万円でがんになった際の純粋な支出は7,458円になるということが分かりました。ただ、差額ベット代や家族がいればその生活費や通院費は別で必要になる点には注意しましょう。


年収400万円の場合

▼支出
①療養の給付後

医療費(87,000円×16日)=1,392,000円×30%=417,600円

②高額療養費制度

自己負担限度額=80,100円+(1,392,000円-267,000円)×1%=91,350円

この場合、①自己負担額が②自己負担限度額よりも大きいため91,350円が自己負担医療費になります。13日間の食費22,080円と合計して支出計:113,430円。

▼収入
③傷病手当金

傷病手当金=333,333円÷30日×(2/3)×13日=96,296円

収入計:96,296円

▼合計
支出計:113,430円 
収入計:96,296円
支出入計: -17,134円

年収700万円の場合

▼支出
 ①療養の給付後

医療費(87,000円×16日)=1,392,000円×30%=417,600円

②高額療養費制度

自己負担限度額=167,400円+(1,392,000円-558,000円)×1%=175,740円

この場合、①自己負担額が②自己負担限度額よりも大きいため175,740円が自己負担医療費になります。 13日間の食費22,080円と合計して支出計:197,820円。

▼収入 
③傷病手当金

傷病手当金=583,333円÷30日×(2/3)×13日=168,518円

収入計:168,518円

▼合計
支出計:197,820円
収入計:168,518円
支出入計:-29,302円 

がんになった場合に実際に必要となる金額はいくらなのかを公的医療保険を利用した場合に合わせてみてきました。

実質的な自己負担額が約7,000円~30,000円という金額であったのは少し意外だった方も多かったのではないでしょうか。

より詳細に自分の年収にあてはめて考えたいという場合はぜひ上の式にご自分の年収をあてはめて考えてみてください。

まとめ&注意点:がんの保障は公的保険で十分?

ここまでがんになった場合の費用は公的保険で十分に賄えるのかという観点で検証をしてきました。


結論として、基本的にがんの保障は公的保険で十分といえます。


その理由は以下3点です

  • がんの治療は3割負担で受けられるから
  • 自己負担額には上限があるから
  • 仕事を休んでも給与の2/3の金額を受け取れるから


特に療養の給付で自己負担が3割以下になる点、高額療養費制度で自身の支払い額に上限がある点は高額になってくるがん治療の強い味方です。


ですが今回みてきたのはあくまで「罹患した本人の治療費のみ」であるということには注意が必要です。というのも入院時の部屋を個室にする差額ベット代家族の生活費、介護のための通院費は公的保障の対象にならないからです。


また近年ではホルモン治療など長期でがんの治療を行っていく場合が増えています。その場合、上限負担額を超えない程度の毎月の支払いや傷病手当金のもらえる1年6カ月以上の治療期間など公的医療保険では対応できない可能性があります。


治療にいくらかかるかに加え、差額ベット代が必要か?家族の生活を守る貯蓄があるか?がんの治療が長期化しても対応できるのか?は今のうちに深く検討しておく必要があります。

がん保険は公的保険で十分か専門家に聞く

がん保険に入っておけばよかったと言われる理由|知恵袋・ブログから調査

SNSやインターネットでがん保険について調べていると「がん保険に入っておけばよかった」という方を度々見かけます。


では実際、入っておけばよかったといわれる理由は何なのでしょうか?


その主な理由は以下の3点

  • 治療費が高額で負担が大きかった
  • 金銭面の不安からメンタル的にきつかった
  • 先進医療を受けられなかった


それぞれについて知恵袋やブログのコメントからみていきましょう。

治療費が高額で負担が大きかった

がん保険に入っていなかった後悔として最も多く挙げられるのが「お金がかかった」ということでしょう。


実際、知恵袋やブログでは以下のような声がみられました。

がんになり、家計の支出が収入を上回る月が続きました。生活も圧迫され、後悔の念を抱かずにはいられません。
がんになって最も困ったのは治療費です。2年で500万円ほど必要になり、貯金やボーナスもほとんど治療費に使いました。

がん保険に加入していれば「診断給付金」や「入院給付金」など様々な形で保険金を受け取ることが出来ます。


がん保険に加入していれば多くの場合、お金の心配は小さくなるでしょう。

金銭面の不安からメンタル的にきつかった

続いて「金銭面の不安からメンタル的にきつかった」という声も度々見られました。


実際、知恵袋やブログでは以下のような声がみられました。

「体調面の不安」と「金銭面の不安」からメンタルがやられた。せめて金銭面の不安を減らすためがん保険に入っておけばよかった。
金銭的な面から家族にも負担をかけてしまい苦しかった。せめてがん保険に加入していたらと思った。

1つ目のコメントのように、がんに罹患すると「体調面」「金銭面」の双方の心配をしなければいけません。


そのような際にがん保険があれば治療に専念することが出来るでしょう。

先進医療を受けられなかった

続いて「先進医療を受けられなかった」ということも後悔の一つとしてみられました。


実際、知恵袋やブログでは以下のような声がありました。

陽子線治療を受けようとしたが治療費が300万円と高額で、陽子線治療は諦めました。
いざがんになると「どんな手をつかっても治したい」と思うのですが、金銭的に先進医療には手が出せませんでした。

先進医療は公的保険が適用されない治療であるため高額な費用がかかります。


コメントにもあった通り、いざがんになればどんな手を使ってでも治したいと思うはずです。


その際に、先進医療という選択をとるためにはがん保険が必要になることもあるでしょう。

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がん保険で受けられる保障には何がある?

保障内容 何がある

ここでがん保険に加入していた場合に受けられる保障内容を確認していきます。


一見、公的保障で十分のように見えるがんへの備えですが、民間のがん保険は公的保障も考慮した保障内容を整えており、公的保障ではカバーできない部分を補える商品になっています。


以下が、がん保険で受け取れる6つの給付金です。早速見ていきましょう。

  1. 診断給付金
  2. 入院給付金
  3. 手術給付金
  4. 通院給付金
  5. 先進医療特約による給付金
  6. 女性特約による給付金

①診断給付金

診断給付金は、がんの診断を受けるともらえる給付金で、がんだけでなく上皮内新生物も対象になります。診断給付金ではなく診断一時金として給付されるがん保険もあります。


上皮内新生物とは、異常な細胞が上皮内にとどまっていて、基底膜を破っていないものです。がんの前段階といわれます。


がんと上皮内新生物では給付金の額が異なっており、上皮内新生物の診断給付金は、がんの10%~50%程度です。


診断給付金は、公的保障では全くカバーできない部分になるので、貯金が十分でない人にとっては必要なものになるでしょう。

②入院給付金

入院給付金は、医療保険の入院給付金とほぼ同じ仕組みです。入院1日ごとに一定額を給付するのが一般的です。


医療費以外で入院時にかかる費用は以下の通りです。

  • 差額ベッド代:平均6354円
  • 食事代:平均1,380円

この金額が入院日数ごとに必要となるため1日1万円給付のがん保険に加入しておけば賄えます。

③手術給付金

手術給付金は、がんの治療のために手術を行うと決まった場合に支給される給付金です。


手術給付金が支給される主な手術は、以下の通りです。

  • がん根治手術
  • がんへの温熱療法
  • 再発や転移したがんへの手術
  • がんへの放射線治療
手術給付金は、入院給付金に対する給付倍率に従い、給付されます。手術の種類により異なり、おおむね10~40倍です。

④通院給付金

通院給付金は、がんの治療のために通院しているときに給付されます。1日ごとに一定額を給付するのが一般的です。


一般的ながん保険では、入院給付金と同額の通院給付金を保障内容に備えています。

⑤先進医療特約による給付金

先進医療給付金ともいわれ、先進医療にかかる技術料の自己負担分を給付します。がん治療には、健康保険が認めた保険治療と、認めていない保険外治療があります。


給付される金額には上限があり、通算1000~2000万円までが一般的です。

⑥女性特約による給付金

女性特約による給付金は、女性特有のがんになると給付されます。女性向けのがん保険では一般的な給付金です。


女性特有のがんである、乳がん、子宮がん、卵巣がんに対応し、1回につき20万円~50万円程度給付されるのが一般的です。


がん保険の女性特約が必要かどうかは以下の記事を参考にしてください。

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がん保険の女性特約は必要?データを基に徹底解説

マネーキャリアで専門家に無料で相談!

がん保険は本当にいらない?|がん保険が不要か必要かの判断基準は3つ


そもそも人によって不要か必要かが分かれるがん保険ですが、いきなり結論からお伝えするとがん保険に入るべきかどうかは大きく3つのポイントを検討することで判断できます。
  • 貯金が200万円あるかどうか
  • もしものとき頼れる相手がいるか
  • 生活水準が落ちても受け入れられるか
以上がその3つのポイントです。ここからはこの3点について深堀って解説していきます。

崩せる貯金が200万円あるか

まず最も重要な基準は「崩せる貯金が200万円あるかどうか」です。


この問いへの答えが”Yes”ならばがん保険は不要であり”No”ならばがん保険は必要です。


ではなぜ貯金は200万円が必要なのでしょうか。がんに罹患した際に必要な200万円の内訳は以下の通りです。

  • 休職期間の生活費=60万円
  • 治療費=100万円
  • 諸経費=40万円
上記の費用が必要となる200万円の内訳ですが具体的な使い道・費用を解説していきます。

休職期間の生活費=60万円

まずここでの生活費とは1か月半休職した場合の家族の生活費を指します。がんによる入院の平均日数は約16日でしたが、入院前の検査期間や退院後のリハビリ期間を考慮して休職期間は1か月半ほどと見積もるのが良いでしょう。

総務省の「家計調査」によれば勤労世帯の平均生活費は約26.4万円であり、2人以上の世帯の平均生活費は約32.3万円です。

休職期間1カ月半に換算すると約48.5万円となりますが、少し多めに60万円を生活費として用意しておければ安心でしょう。

治療費=100万円

今日のがんでは退院後も長期にわたって抗がん剤治療やホルモン治療ををつづける場合が多くあります。

日本乳癌学会のガイドラインによれば乳がんの治療にホルモン治療を用いる場合、治療は5年~10年に渡って続きます。

治療を受け退院したのちもがんの治療のために困ることがないように100万円を治療費として用意しておきたいです。

諸経費=40万円

諸経費とは入院者本人の差額ベット代や家族や親族の通院費、入院にあたっての物品費、不測の事態への備え金などが含まれます。

差額ベット代は公的保険の適用がされず、仮に16日入院すると約10万円ほどを有しますし、いざ入院となると着替えや娯楽、日用品など様々な品物をそろえる必要が出てきます。

がんで精神的にも肉体的にも披露しているタイミングで必要な道具がそろわないという状況は大きなストレスになりうります。忙しい中不要な不満や悩みをかかえないよう諸経費として40万円ほど用意しておけると良いでしょう。

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がん保険がいらない貯金額はいくら?保険がいらない理由は?【FP監修】

もしものとき頼れる相手がいるか

続いて重要な基準は「もしものとき頼れる相手がいるかどうか」です。


この場合答えが"Yes"でも必ずしもがん保険が不要とはいえませんが、"No"の場合はがん保険が必要です。


がんにはリハビリと再発がつきもの。


仮に貯金が200万円あったとしても「長期のリハビリや治療で仕事に復帰できず生活費が足りない。」「再発したが1度目の入院で貯金を使い果たしておりお金が足りない。」

といった事態が起こりえます。


この際、頼れる相手がいれば立て替えてもらい貯金を最低限残すことが可能ですが、仮にいなければ人生が詰みかねないといっても過言ではないでしょう。


もちろん国による補助や給付を受けることはできますが、貯金が無の状態では社会復帰や生活水準回復のための活動も制限されてしまいます。

生活水準が落ちても受け入れられるか

最後に抑えておきたい基準が「生活水準が落ちても受け入れられるか」ということです。


この場合は答えが"Yes"ならがん保険は不要な可能性があり、"No"ならがん保険が必要であるといえます。


先ほども述べたようにがんは入院後もお金を必要とする場合が多いです。


治療後のアフターケアとしての薬の服用や再発防止のための通院、万が一再発した場合への貯蓄の確保といったように、がんでは罹患前に比べて必要なお金が増えてしまうことがほとんど。


こうした出費に伴う生活水準の低下を受け入れられるのであれば200万円の貯金で十分だといえますが、生活水準を下げたくないのであればがん周り全般に利用するお金の確保のためにがん保険に加入しておくのが良いでしょう。

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【年代別に解説】がん保険が必要な人・不要な人

ここまでがん保険が必要かどうか判断するのに重要な3つのポイントについて解説してきました。


しかし、がん保険の必要性は人によって異なり、自分にがん保険が必要かを判断するにはさらに多くの項目を検討する必要があります。


そこでここからは各世代に分けて更に細かく重要な項目を検討し、どんな人にがん保険が必要でどんな人にがん保険が不要かを明らかにしていきます。

  • 20代〜30代
  • 40代〜50代
  • 60歳〜64歳
  • 65歳以上
以上の4年代に分けて見ていきましょう。

20代~30代|女性の必要性が高い

まずは20代から30代です。


20代から30代は大学卒業から社会人15年目の節目を迎えるタイミングなどライフステージが大きく変動していく期間です。こうした年代ではがん保険をどのように考えれば良いのでしょうか。


20代~30代の重要なポイントは以下の3点です。 

  • 女性は基本的に加入すべき
  • 家族がいるかいないか
  • 自分が稼ぎ頭であるかどうか

それぞれについて詳しく解説していきます。


女性は基本的に加入すべき

20代から30代において女性は基本的にがん保険に加入すべきです。


その理由は女性は乳がんや子宮頸がんといったがんに罹患するリスクが高いということがあります。


国立がん研究センターによれば乳がんは20代後半から30代前半にかけて罹患率が上がり始め、子宮頸がんは20代後半に罹患率が上がり始め30代後半にピークを迎えます。


就職や結婚、あるいは妊娠といった大きな節目を迎えるこの時期にがんの治療に必要な費用を用意するのは経済的にも精神的にもかなりの負担でしょう。

家族がいるかいないか

20代から30代において家族がいる場合がん保険の必要性は高くなります。 


20代から30代は結婚や出産といったイベントに加え、社会人としての年月も短く多くの場合貯金が十分に貯まっておらず、生活もまだ安定していません。


総務省の家計調査によると独身世帯と2人以上の世帯では生活費に10万円以上の差があります。


また、転職サイトdodaの調査に基づけば25歳の平均手取りは約23万円、35歳の平均手取りは約30万円という金額です。


仮に2人世帯で35歳であったとしても家計は生活費でギリギリ。ここにがんの治療費が追加でかかってくるとなると間違いなく家族や自分の生活を圧迫してしまいます。

自分が稼ぎ頭であるかどうか

20代~30代において自分が稼ぎ頭がある場合はさらにがん保険の必要性が高まります。


先述した通り20代~30代では貯蓄が十分に貯まっていない場合が多く、生活が世帯主の毎月の稼ぎに依存している場合がほとんど。


仮に世帯主以外の家族ががんに罹患した場合は、世帯主が働いてお金を稼ぎながらがんの治療費を捻出するということも考えられます。


しかし、世帯主ががんに罹患してしまうと収入減+支出増といった状況に陥ることに。


そうしたダブルパンチに備えるため、せめて世帯主だけであってもがん保険に加入しておくのが望ましいといえるでしょう。

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20代にがん保険はいらないの?必要性の高い人・不要な人を解説【FP監修】

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40代~50代|家族の有無で必要性は変わる

続いては40代~50代方に関してがん保険が不要か必要かを検討していきます。 


40代から50代は子供が成長して高校・大学の学費が大きくかかったり、仕事では出世して重要なポストについたりと安定の反面、責任も大きくなってくるライフステージです。 


こうした年代ではがん保険はが不要か必要かはどのように考えれば良いのでしょうか。


40代~50代の重要なポイントは以下の2点です。

  • 子供がいるかいないか
  • 介護する必要のある相手がいないか

それでは以上のポイントについて詳しく見ていきましょう。

子供がいるかいないか

40代から50代で子供がいる場合、がん保険の必要性が高いといえます。


厚生労働省の調査に基づけば今から10年前の2013年の母の平均出生年齢は約31.6歳であり、現在40代以上の方の多くの子供は高校生から大学生といった学費が多く必要な年齢層でしょう。


例えば大学生の学費は文部科学省の調査によれば国公立大学で初年度約817,800円、私立大学で約120万円となります。


こうした子供の学費に多くの費用がかかる時期に自分ががんに罹患してしまっては、大きく家計を圧迫してしまう可能性があり、最悪の場合子供たちに無理をさせることになってしまうかもしれません。


そのような最悪の事態を避けるためにも40代~50代で子供がいる場合、がん保険に加入しておくことがおすすめです。

介護する必要のある相手がいないか

40代から50代で介護する必要のある相手がいる場合、がん保険の必要性が高いといえます。


長寿化の進んだ現代日本では80~84歳では25.8%、85歳以上では59.8%の方が要介護認定者であり、特に50代を迎えている方のご両親の多くはこうした年齢でいらっしゃることでしょう。(参照:公益財団法人生命保険文化センター)


既に経験されている方ならばよくお分かりかと思いますが、やはり介護には多くの労力とお金がかかります。


仮に自分が介護をしている立場で、そのような時期に自分ががんになってしまってはどうなるでしょう。自分の治療費が追加で必要になるのはもちろん、場合によってはヘルパーを雇うお金や老人ホームに預けるお金も必要になってしまうかもしれません。 


介護費用+治療費用+心理的負担のトリプルパンチを避けるためにも、身内に介護の必要な相手がいる場合はがん保険に加入しておくと良いといえるでしょう。

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60〜64歳|必要性は高い

全体的に60〜64歳の方はがん保険に加入すべきです。


その理由は以下の3つ

  • 療養の給付は3割負担
  • 年金をまだ受け取れない
  • がんの罹患率は高い
1つ目の「療養の給付は3割負担」に関して、療養の給付の自己負担額は年齢に基づいて決まっており、高齢者で負担額が2割に下がるのは70歳からです。そのため、65歳未満の方は現役世代と同じ額を自分で負担しなくてはなりません。

2つ目の「年金をまだ受け取れない」に関して、先ほど年金収入があるから高齢者にがん保険は不要と述べました。しかし、詳細には年金を受け取れるのは65歳からです。年金収入も就労収入もない状態でがんにかかってしまえばかなり金銭的に苦しくなってしまうでしょう。

3つ目の「がんの罹患率は高い」に関して、先ほど見た通りがんの罹患率は男女ともに60歳から70歳を迎えるタイミングで非常に高くなってきます。上記2点のように自己負担が多い時期であるにも関わらずがんの罹患率は高いままです。

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65歳以上|いらない場合も多い

続いて65歳以上の場合を見ていきましょう。


65歳以上は家族や生活は安定してくるものの、定年退職や体力の低下など、生活リズムや日々の活動に変化が表れてくる年代です。また、がんの罹患率が大きく上昇してくるのもこの年代。  


ここからは以下の項目に基づいて65歳以上のがん保険の必要性を解説していきます。

  • 基本的にがん保険の必要性は低い
  • 共に生活している人がいるか
  • 介護している相手はいるか

基本的にがん保険の必要性は低い

その理由は大きく以下の2つです。
  1. 療養の給付で負担が大きく減る
  2. 年金による安定した収入がある
▼ 1. 療養の給付で負担が大きく減る
先述したように療養の給付によって70歳~74歳は2割負担、75歳以上は1割負担でけがや病気の治療を受けることが出来ます。

そのため、仮にがんの治療で毎月3万円がかかることがあっても、前者は6,000円、後者は3,000円でその治療を受けることが出来るのです。

▼ 2. 年金による安定した収入がある
日本では65歳以上になると年金を毎月受け取ることができるようになり、多くはないものの安定した収入を得ることが出来るようになります。 
(※正確には2カ月に1回、2カ月分の受け取り)

また、現役世代の場合に懸念される「病気で働けず収入源が無くなる」という状況に陥る心配も年金収入にはないため、現役世代よりも安定しているということが出来るでしょう。

また厚生労働省によれば令和2年度の年金受取金額は146,145円が平均であり、上記の療養の給付と高額療養費制度などを組み合わせることで一定レベルの生活を送りながら闘病することが可能でしょう。

共に生活している相手はいるか

共に生活している相手がいる場合、がん保険の必要性は高くなってきます。

がんの罹患リスクを考えたときにやはり最も避けたいのは、家族や周囲の人に迷惑をかけてしまうこと。

万が一の際にがん保険に入っていれば、家族のお金に関する不安は大きく減らすことができるでしょう。

介護している相手はいるか

最後に、自分が介護している相手がいる場合にはがん保険に加入すべきです。

この理由はシンプルですが相手と自分どちらも動けないという状態になるのを防ぐため。

仮にパートナーを介護している状態で自分ががんになってしまえば、パートナーの介護を自分が出来なくなるのはもちろん、治療費や通院費、またヘルパーや老人ホームの費用など様々な面でお金が必要になるというリスクがあります。

もしそうなってしまえば自分もパートナーもかなり厳しい生活を強いられてしまうかもしれません。そのような状態を防ぐためにもがん保険に加入しておくのが良いといえるでしょう。

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がん保険が必要だと思ったら|知っておくべきがん保険の注意点3つ

もしもの時に強い味方になってくれるがん保険ですが、加入にあたっては大きく3点注意点があります。

  1. 免責期間の存在
  2. 上皮内新生物に対する保障の有無
  3. 通院治療に対する保障の厚さ
以下ではそれぞれについて解説していきます。

注意点①加入から90日間の免責期間では給付金を受け取れない

注意点の1つ目は免責期間の有無です。


多くの場合がん保険では加入から90日以内に発覚したがんには給付金が支払われません。この90日間のことを免責期間といいます。


これは、病気になる兆候がある状態で契約し、契約直後に病気やがんの診断をもらって給付金を受けるなどの悪用を防ぐためです。


仮に悪用するつもりがなかったとしても、がん保険契約時に「責任開始日」が91日目と記載されているので、90日以内にがんになっても給付金はもらえません。


とはいえ免責期間のないがん保険もいくつかあります。免責期間が不安だという方はそうした保険を検討してみると良いでしょう。

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免責・待機期間なしでおすすめのがん保険はどれ?免責期間とは?【FP監修】

注意点②上皮内新生物に対する保障が充実しているか

注意点の2つ目は上皮内新生物への保障の充実度です。


度々同じものとして扱われるがんと上皮内新生物ですが、実際には状態が異なります。


上皮内新生物はがんの前段階にあたる異常な細胞で、まだがんにはなっていない状態のものです。それゆえにがんよりも危険性が低く給付金も低めに設定される傾向にあります。


がん保険によっては、診断給付金が10分の1しか出ません。そのほかの給付金も、減額されたりもらえなかったりするので、契約時に上皮内新生物への保障について確認してください。

注意点③通院治療に対しても手厚い保障になっているか

注意点の3つ目は通院治療に対する保障の充実度です。


がんの治療は入院ではなく通院がメインです。厚生労働省は、以前より平均在院日数の短縮に向けた取り組みを進めています。


その結果として、がんの平均在院日数は2002年の35.7日から20日未満になりました。現在は、入院期間を短くして、代わりに通院期間を長くする方針に変わっています。


現在販売されているがん保険は、通院メインになっている状況を考慮し、入院給付金と通院給付金を同額にしているものが一般的です。もし、通院給付金が極端に少ない保険や、支給されない保険があれば、避けたほうがよいでしょう。

まとめ:がん保険は不要?必要?不要論やいらない人の特徴を解説!

ここまで、がん保険はが不要か必要かについて検証し、解説してきました。

以下がまとめとなります。

  • 生涯で保険料が無駄になる確率は男性35.4%、女性52.3%
  • がんの費用はある程度公的保険で補える
  • がん保険が不要か必要かには大きく3つのポイントがある
  • がん保険が不要か必要かはそれぞれの細かい状況で異なる
がん保険が不要か必要かはある程度3つのポイントで判断することが出来ましたが、それでも個々人の状況によって大きく異なってくるということが分かりました。

とはいえそれでも

「考え方は理解できたけどそれでも自分で最終決定を下すのは不安、、」

という方も多くいるのではないでしょうか。そんな方にはマネーキャリアがおすすめ。

マネーキャリアでは無料で何度でも保険や家計の専門家であるFPに相談に乗ってもらうことができます。相談はLINEやオンラインチャットでも行うことができ、相談実績80,000件以上、満足度98.6%と信用できるサービスですのでぜひ活用してみて下さい。

保険の相談だけではなく、家計相談や資産運用の相談もできるので、がん保険をきっかけにお金のことを考えてみましょう。

マネーキャリアでプロに相談

よくある質問(Q&A)

以下では上記の内容で解説しきれなかったがん保険によくあるQ&Aを紹介していきます。


重要な内容も多くあるため是非参考にしてください。

がん保険の加入率は?

日本のがん保険の加入率は令和4年度の調査で39.1%、世界一位となっています。


このことからも、多くの人が「がん保険」でがんに備えていることが分かりますね。


がん保険の加入率についてもっと詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。


(参照:生命保険文化センター

(参照:健康局総務課がん対策推進室

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日本のがん保険の加入率は?男性も女性も20代、30代から入るべき?

がん保険の保険料の相場は?

がん保険料の相場価格は、プランによって異なります。


がん保険の月額保険料の決定要因は、以下の4つ。

  • 掛け捨て型か貯蓄型か
  • 払込期間
  • 年齢
  • 保障内容
自分の環境・ライフステージに合った保障を選択し、家計を圧迫しない保険料に設定するのがポイントです。

ちなみにマネーキャリアが独自で行なった調査の結果では100人の月額保険料の内訳は以下のようになりました。


がん保険の相場について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

がん保険の相場はいくら?のサムネイル画像

がん保険の相場はいくら?平均月額を掛け捨て型・貯蓄型で比較!

がん保険が適用される病気は?

一般的にがん保険が適用される病気には

上記のような病気があげられます。


「がん」という名前がついていなくても、がん保険の対象となる病気もありますので、以下の記事で確認してみてくださいね。

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大腸ポリープ切除で保険金はいくらもらえる?がん保険の対象?【FP監修】

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「がん保険に入っておけばよかった」と後悔しないためには?4つのポイントを解説!

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白血病はがん保険の対象?平均治療費や加入時の費用を解説【FP監修】

がん保険に先進医療特約は必要?

がん保険に先進医療特約は必要な場合が多いです。


一般的ながん保険の先進医療特約は、100円程度と安価な価格で特約をプラスすることが可能。


がんで必要になる先進医療費は、陽子線治療の場合で約265万、重粒子線治療で約316万円と高額なため、先進医療特約をつけておくことでもしもの経済負担を大幅に減らすことが期待できますよ。(参照:厚生労働省

住宅ローンのがん団信は必要?

住宅ローンのがん団信は、住宅ローンの金利が上がってしまうことを考慮し慎重に検討するのがおすすめ。


住宅ローンのがん団信に加入しておくことで、がんと診断された際にローン残債が保険金で完済されるメリットがありますが、後から外すことができない点や借入限度額が一般団信と異なる場合がある点など、注意したいポイントもあります。


ローンの返済額をがんになった際に賄えるのか、貯蓄面での心配がある人は加入を検討するのもおすすめです。

医療保険とがん保険の違いは?

医療保険に比べ、がん保険は「がんのみの保障」という違いがあります

医療保険がん保険
入院給付金
手術給付金など
診断給付金
通院給付金
治療給付金
入院給付金
手術給付金など

病気や怪我など全般をカバーしてくれる医療保険に比べ、がん保険はがんに特化した保証内容になっているのが特徴。


がん保険では診断給付金や通院給付金、治療給付金などを受け取れるため医療保険では賄いきれないがんのリスクをカバーすることが期待できます。

知恵袋やブログを参考にするのはあり?

知恵袋やブログをがん保険を選ぶ際の参考にするのはおすすめできる方法です。


ただし知恵袋やブログはあくまで掲載者その本人の状況や価値観に基づいているということを忘れてはいけません。


もし真剣にがん保険が不要か必要かを検討したいならばFPのような保険と家計の専門家に相談をするのがおすすめ。


マネーキャリアでは専門の資格を持ったFPが無料で親身になって相談に乗ってくれます。


無料で何度でも相談することが可能ですので少しでもがん保険への加入を検討している方は利用すると良いでしょう。

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