- iDeCoはいつから始まった制度なのか知りたい方
- iDeCoがこれからどうなっていくのか知りたい方
- iDeCoをこれから始めようと思っている方
- 老後の資産形成に不安のある方
内容をまとめると
- iDeCoは2001年10月にアメリカの「401k制度」を見本にスタート
- 物価上昇でお金の価値を下げないために、iDeCoを利用した資産運用が効果的
- 2022年10月、企業型DC加入者もiDeCoに加入できるように
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老後の資産形成と聞くとiDeCoを想像する人が多いですが、いつから始まったのかはあまり知られていません。2022年の法改正でiDeCoの加入条件等が変わりました。今回は、iDeCoの歴史や導入理由、2022年以降の変化についてお伝えしていきます。
監修者 谷川 昌平 フィナンシャルプランナー
株式会社Wizleap 代表取締役。東京大学経済学部で金融を学び、金融分野における情報の非対称性を解消すべく、マネーキャリアの編集活動を行う。ファイナンシャルプランナー、証券外務員を取得。
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この記事の目次
- iDeCoの歴史は2001年10月から始まった
- アメリカの401k制度が見本
- 2016年にiDeCoの愛称が決まる
- 参考:一般NISAはいつから始まったのか?
- 参考:つみたてNISAはいつから始まったのか?
- iDeCoの制度が導入された3つの理由
- 理由①:老後資産は年金だけで足りなくなるから
- 理由②:バブル崩壊により確定給付型企業年金が悪化したから
- 理由③:物価上昇によりお金の価値が下がるから
- 2022年以降にiDeCoはどう変化していくのか?
- 2022年4月以降:受け取り開始時期が75歳までに延長
- 2022年5月以降:65歳未満まで加入できる
- 2022年10月以降:企業型DCとiDeCoの同時加入が可能に
- まとめ:iDeCoについての相談ならマネーキャリアで無料相談!
iDeCoの歴史は2001年10月から始まった
2001年10月に始まったiDeCoは、老後の資産形成と聞いてイメージするものの1つとなっています。
しかし、「iDeCoの名前は知っていても歴史や制度については知らない」という人もいて、iDeCoの意義を理解されていない現状があります。
それでは、iDeCoの意義とは何でしょうか?それは、「老後の年金生活を支える」ということです。
そこで、この記事ではiDeCoについて知っていただくために
- iDeCoはいつから始まったのか
- iDeCoの制度が導入された3つの理由
- 2022年以降のiDeCoの変化
をお伝えします。
この記事を読んで頂くことで、iDeCoの歴史や制度改正について理解でき、加入するべきか判断できるようになります。
ぜひ、最後までお読みください。
アメリカの401k制度が見本
2001年10月1日、iDeCoはアメリカの確定拠出年金制度である401k制度を手本に始まりました。
401k制度とは、従業員が毎月の給与から掛け金を拠出し、運用の成果に応じて将来受け取れる年金額が変動する仕組みです。
当時の日本では、将来受け取れる金額が決まっている確定給付年金が一般的だったため、「貯蓄との違いがない」と批判的な意見が多かったようです。
また、「従業員本人の掛け金を全額所得控除にする」という新しい税制は認められず、iDeCoは企業年金のない企業にのみ導入されました。
つまり、2001年当時は専業主婦(夫)や公務員などはiDeCoに加入できなかったのです。
しかし「加入者が限定されているのは不公平だ」という声が多くなり、2010年の法改正で専業主婦(夫)や公務員なども加入できるようになりました。
2016年にiDeCoの愛称が決まる
2016年9月、日本版401k制度は、「 individual-type Defined Contribution pension plan」の一部をとってiDeCoという愛称がつけられました。
4000件を超える応募者の中から30代の女性が名付けたものが選ばれました。
選定理由の1つはiDeCoの「i」には「私」という意味があり、自分で掛け金を拠出し資産運用するという点をうまく表現されていることです。
また、イデコという響きが「おしゃれな印象を与える」ということも選定理由となりました。
iDeCoは元々、20歳から60歳までの人を対象にした制度ですから、働き盛りの世代にもっと個人年金を広めたいという国の想いがあるのかもしれません。
実際、iDeCoという愛称がついてから、加入者は増加してきています。
参考:一般NISAはいつから始まったのか?
先ほどiDeCoについてお伝えしましたが、個人向けの資産運用方法として2014年1月に始まった一般NISAがあります。
一般NISAでは、毎年120万円まで株式や投資信託に投資することができ、運用で得た利益は最大5年間非課税となります。
一般NISAに向いている方は次のような方です。
- 投資に回せるまとまったお金がある
- 個別株に投資したい
- 好きなタイミングで売買したい
一般NISAは、「気に入った個別株を中長期的に持ちたい」「積極的にリターンが欲しい」という方におすすめです。
参考:つみたてNISAはいつから始まったのか?
2018年1月、少額から長期・積立・分散投資ができるつみたてNISAが開始されました。
一般NISAとの違いは、つみたてNISAの投資対象は金融庁の許可する長期・積立・分散投資に適した投資信託に限られていることです。
つみたてNISAは購入限度額が年間40万円、最大20年間非課税で保有できます。
つみたてNISAに向いている方は次のような方です。
- 少額でも長期的に運用したい
- iDeCoにプラスして老後資金を準備したい
- 購入は自動引き落としがいい
つみたてNISAは、「長期的にみて資産を増やしたい」「購入のタイミングはプロに任せたい」という方におすすめです。
iDeCoの制度が導入された3つの理由
現役世代の資産運用方法としてiDeCoが挙げられることは少なくありませんが、日本にiDeCoが導入されたのはなぜでしょうか。
実は2001年にiDeCoが登場するまで、あらかじめ給付金額が約束されている確定給付型年金が主流でした。
しかし、経済状況の悪化などで確定給付型年金は大幅に減少し、確定拠出年金が増加してきています。
ここではiDeCoの制度が導入された次の3つの理由についてお伝えしていきます。
- 老後資産は年金だけで足りなくなるから
- バブル崩壊により確定給付型企業年金が悪化したから
- 物価上昇によりお金の価値が下がるから
こちらを読んでいただくことで、iDeCoに加入する必要があるのか判断する材料になります。
理由①:老後資産は年金だけで足りなくなるから
iDeCoが導入された1つ目の理由は、老後資金を公的年金だけで準備するには足りないからです。
近年、「老後2000万円問題」がクローズアップされ、毎月平均5.5万円不足するといわれています。
少子高齢化が進んでいることで、働き盛りの世代が支払う保険料が不足し、高齢者への年金給付の財源が不安定になってきているのです。
そのため政府は老後の資産形成のためにiDeCoを開始し、掛金全額所得控除など税制優遇を設けることで積極的利用をすすめています。
iDeCoは2017年1月から、公務員や専業主婦(夫)など20歳以上60歳未満の国民は誰でも加入できるようになりました。
理由②:バブル崩壊により確定給付型企業年金が悪化したから
日本では、1990年代のバブル崩壊までは確定給付型企業年金が主流でした。
確定給付企業年金とは、企業が掛け金を拠出し退職する従業員に支払う給付金の額をあらかじめ決めた年金制度です。
財政の悪化で企業が従業員に約束していた給付金の支払いができなくなる事案が増え、確定給付年金は減少していきました。
このような背景から従業員が給与の一部から掛け金を拠出し、運用商品も自らが決めて運用するiDeCoが導入されました。
掛け金が全額所得控除になるだけでなく、運用益が非課税になることや受け取り時にも税制優遇があるというメリットがあります。
理由③:物価上昇によりお金の価値が下がるから
2022年に入ってからガソリン代や食料品など、生活に関わるものの値段が上がっているというニュースをよく聞きます。
物価上昇によってモノの価値が上がり、お金の価値が下がっているのです。
例えば、以前は220円で買えた小麦粉が今は260円出さないと買えないという状態が「お金の価値が下がる」ということです。
お金の価値を下げないために推奨されているのがiDeCoなどの資産運用です。
iDeCoには次のような特徴があるため投資初心者でも始めやすいでしょう。
- 月額5,000円から投資可能
- 積立て購入することでリスクを抑えられる
- 投資対象を分散することでリスクウィ軽減できる
今後の物価上昇に対応していくためにも、iDeCoを利用して資産を守っていきましょう。
2022年以降にiDeCoはどう変化していくのか?
iDeCoは2016年の法改正により、日本に住む20歳以上60歳未満の人なら誰でも加入できるようになり、加入者は増えてきています。
公的年金だけでは不安という方に利用されているのがiDeCoで、運用中の税制面の優遇が大きいことや、年金受け取り時にも税制優遇が受けられるといったメリットがあります。
2020年の法改正では年齢の条件や加入期間が変更になり、2022年から充実した新制度が始まっています。
法改正の背景には、平均寿命の伸びや高齢者の労働者人口の増加があり、様々な働き方に合わせた年金の受け取り方を提供する必要性が出てきました。
ここでは2022年4月以降の改正点と改正における注意点を解説していきます。
これからiDeCoを始めようと思っている方は新制度での加入となりますので、参考になさってください。
2022年4月以降:受け取り開始時期が75歳までに延長
iDeCoの老齢給付金の受け取り開始年齢が70歳から75歳までに延長されました。
これまでは60歳から70歳の間で受け取り開始年齢を選択する仕組みでした。
この制度改正は、公的年金の受給開始年齢を60歳から75歳まで拡張する改正に合わせて行われています。
高齢社会となり、70歳以降も働く高齢者が増えてきていることが改正の理由になっているのかもしれません。
非課税で運用できる期間が5年間延びたことで、加入を諦めていた50代・60代の方も加入しやすくなったのではないでしょうか。
注意点は、公的年金を75歳から受給開始すると受給額は増えますが、iDeCoは繰り下げ受給による増額はないということです。
2022年5月以降:65歳未満まで加入できる
2022年5月以降、国民年金加入者であれば65歳未満までiDeCoに加入できるようになりました。
公務員や会社員などの第2号被保険者が60歳以降も厚生年金に加入して働く場合、65歳になるまでiDeCoを継続することができます。
国民年金を満額納めていないなどの理由で60歳以降も国民年金に任意加入する自営業者や専業主婦(夫)も、iDeCoに加入することができるようになりました。
任意加入とは65歳からの老齢基礎年金額を増やすための制度です。
また、海外在住者も2022年5月から国民年金に任意加入することでiDeCoに加入可能となりました。
今回の改正によって、国民年金加入者と厚生年金加入者の間の不平等感が改善されたのかもしれません。
2022年10月以降:企業型DCとiDeCoの同時加入が可能に
2022年10月からは、勤務先の企業型DC(企業型確定拠出年金)に加入している人もiDeCoに加入できるようになりました。
2022年10月以降、規約なしで加入することができますが、企業型DCとiDeCoの掛け金の合計額の上限には注意しましょう。
企業型DCのみ加入中の人が iDeCoに加入する場合 | 企業型DCと確定給付型に加入中の人が iDeCoに加入する場合 | |
---|---|---|
企業型DCの事業主掛け金① | 55,000円 | 27,500円 |
iDeCoの掛け金② | 2万円 | 12,000円 |
①+② | 55,000円 | 27,500円 |
企業型DCのみに加入している人を例にとってみると、①と②の合計が55,000円になっています。
企業型DCのみに加入している人がiDeCoに加入するには、それぞれの掛け金の合計を55,000円以内に調整しなければいけません。
iDeCoの加入を検討中の方は、毎年1回届く「年間運用報告書」で企業型DCの掛け金を確認してみてください。
また、iDeCoは毎月5,000円から掛けられますので、「少しでも所得控除を受けたい」という方はiDeCoの利用をお考えください。
まとめ:iDeCoについての相談ならマネーキャリアで無料相談!
ここまで、iDeCoがいつから始まったのか、2022年以降の改正についてお伝えしてきました。
「iDeCoを始めたいと思ったけど会社が多くてよくわからない」という不安がある方もみえるかもしれません。
iDeCoは口座管理手数料を毎月支払う必要があり、金融機関によっては500円ほどの差がありますから金融機関は慎重に選びたいところです。
そこで、重要なのが
- 知識量がある
- 中立的な立場である
FP(ファイナンシャルプランナー)に相談するということです。
iDeCoに加入する前に
- 一般NISAやつみたてNISAと比較検討する
- 公的年金の保障で足りていない部分を補う
- 税制優遇とリスクを意識して加入する
このようなことを実現するには、最低限の知識を持っておかなければいけません。
自らの成績目当てに強引に勧められて加入してしまう可能性もあるため注意が必要です。
そこでおすすめできるのが、マネーキャリアの保険相談です。
マネーキャリアには中立的な立場から相談にのってくれるFPが多数在籍しています。
お客様のニーズに合わせて
- 資産形成の見直し
- 資産運用の申し込み
など、お金に関する不安を何でも相談していただけます。
さらに、「相談したから加入しなければいけない」ということはなく、スマホから無料で利用できます。
この機会に是非マネーキャリアをご利用ください!